本棚の中を、ゴソゴソ探し回った。
3冊目に書いた本。教授が私の本を買って読んで下さっていた。
“ずいぶん探しましたよ。モンテッソーリ教育のことなど、私と子供達への思いは一緒ですね!!”
恥ずかしながら、その筋の権威の方に、そう言ってもらうと、身体がコチコチにこわばった。
2014年10月に出版した。“世界で活躍する子どもに育てる方法”。小倉優子推薦と可愛い写真も載っている。どんなことを書いていたっけ?と教授は私の本に付箋を2か所貼ってあったから、恐くなって読み返してみると、うず高い本の山から何とか探しだした。
・・・・・・・。そして読み終わった。最後にまどかが特別出演で、“幸せな私を作った家族の文化”のページがあった。思ったより、このページが一番よかったなあ。
「世界で活躍する子どもに育てる方法 末口静枝 p.166 幸せな私をつくった家族の文化 私の娘・まどか
私の両親は共働きだったので、私の家族の食事は、ほとんど祖母が作りました。祖母はとても料理の上手な人でした。家での食事は、前菜の小鉢が3品ほど出て、刺し身、焼き物、揚げ物、香の物、御飯、汁物・・・・が並びました。どこかの料亭で食べるように、一品一品順番に食卓に並び、冷たいものは冷たく、温かいものは温かく食べることができるのです。
そんな美味しい料理を食べたくて、うちにはいつもたくさんの人が集まっていました。肉も魚も色とりどりに変身させ、みんなを笑顔にする魔法が使えた祖母には、いろいろなことを教わりました。いつもニコニコしていて、“お腹がいっぱいのときは、悪いことは考えないものよ。” と言っていました。不思議なもので、味覚というのは月日が終わっても鮮明に覚えているものです。私の幸せの記憶は祖母のおいしいご飯と共にあります。母は私が3歳のころから働いているので、子供のころの私が母の手料理を食べられるのは母の仕事の休みの日です。祖母と違って、母の料理はまるで男の料理。塩、こしょうでさっと炒める。焼く。並べる。時間はかけず、帰ってきてビールを飲みながら、あっという間に作ってしまいます。食材の良さと、盛り付けの技術は天下一品なので美味です。ご飯を食べながら、仕事の話、経済のこと、目標など、毎日“飽きないの?”というぐらい喋りまくります。仕事も料理も生活も、“楽しく”がモットー。人を楽しくさせるくれる。それが母の使える魔法です。
亡くなった祖母から教えてもらったこと、母から引き継いでいるもの、私の中の文化は、新しくできた私の家族の中に変わらず続きます。祖母がなくなる少し前に、一時退院しました。せっかくだから家でゆっくりすればいいのに。“お腹へってない? 何か食べたい?”と私に聞くのです。“寝てなよ”という私に、“あんたたちに、あと何回御飯を作ってやれるかな” と言った祖母の言葉をいつまでも思い出します。母の口癖も “これは最後の晩餐。今日は今日でおしまい。明日はまた新しい1日。” 一日一生。毎日は当たり前じゃないことを母は教えてくれました。みんな一緒に過ごせる時間には限りがあるから、生きていくのに必要なエネルギーを摂取するだけの時間でも私にとっては貴重です。家族に料理を作ることができるのはあと何回?・・・・・・・・。  」

この本を書いてからすでに8年の月日が過ぎ去っていた。
相変わらず、まどかと私は、毎日毎日、最後の晩餐を大きな紙袋2つ抱え、食材の買い出しに余念がない。
孫は3匹となった。
天国から、じいとバアも、そんなワイワイとしたひ孫の誕生を喜んでくれている。
そして、家族全員、妹達も一緒に仕事を頑張ってしていることも応援してくれているだろう。

サクラ りんご食べてるよ! また明日。
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