頭のいいヒヨドリ白ちゃんは、いつものようにベランダの柵に置いてあるミカンを内側に落とした。
そこか、植木ポットの隙間で、外からは完全に見えない。
これで、標的カラスなども心配せずに、ゆっくりとミカンをひとり占め!!
だけど、リビングからはひとりオレンジをついばむ白ちゃんはまる見えだ!!
すっかり家に慣れたってことかなあ・・・・・ かわいい。

「あまり信じてもらえないのだが、俳人になる前、私は丸の内の会社員だった。それもメガバンクの本店営業部だった。休憩時間に練習用の札、100枚を指で弾いて数える。が、その度に、1枚足りなかったり多かったりする。そこでついたあだ名は‟F銀行の番長皿屋敷”(座布団1枚!) 同じ課には、‟ お梶さん ” と敬愛される年配女性がいて、何くれと目をかけて下さった。一度だけ彼女に叱られたのは、熱を出して休んだ時だ。‟ 私は40度あっても休んだことはなく、空襲の翌日も片道3時間かけて歩いて出勤しましたよ ”  父親が早世した彼女は、生涯独身で母を養った。しかしその母は晩年、娘会いたさに日中線路伝いに歩いて、電車にひかれて亡くなったという。あれから40年・・・・・。先日大手町の新聞社でインタビューがあり、東京駅から当時の通勤路をたどってみた。ところが丸の内ホテルも銀行もすっかり様変わりしていた。いつかお梶さんに言われた言葉が思い出された。‟ ある日突然ぽつんと一人になる時が来るのよ ” ・・・・・。 えも言われぬ寂しさに私は包まれた。  会社員時代  俳人  黛まどか   」

卒業と別れの3月が過ぎ、入学、新しい出会いの4月がやってきた。
あっという間に1週間が・・・・・。 とくの入学式。五反田から池上線に乗り換え7つ目の駅。商店街を通り抜け、住宅街を通り、歩く。
‟あー あそこだ!!” まどか、ヒロと私に、制服姿のとく。
小一時間近く、3回乗り換えて小学校へ通う。
麻布小学校は目の前なのだが、ここはここで交通量が多く、それなりにいろいろとある。
今週はももの幼稚園の入園式も控えている。とくの送りはヒロが仕事に行く前に・・・・・。お迎えはシーが手伝ってくれる。
都会の子育てはけっこう大変だ。
ただこれも波乗り。リズムが出来上れば習慣となり自動的にうまく回るようになるかな・・・・。
‟ ある日突然ぽつんと一人になる ”
あーだこーだ、バーバ助けて、家族は家族で手がかかり、仕事は仕事で問題も毎日のように沸いてくる。
だけど。
えも言われぬ、寂しさは一切なく・・・・・。
これはこれで、しあわせのダンスだ。