「耳のやくわり
私たちはみな‟上”がどちらかを理解している。何百年という進化によるものは、もちろんだが、三次元空間を歩き回って暮らしてきたことで、そのことを学んだといえる。何かが傾いているとすぐに気づくし地面にしっかり足をつけてまっすぐに立っている限り、どちらが上でどちらが下かがわからなくなることはない。どうして脳はそのことがわかるのだろうか。脳内の主要なイメージは回転しない。実を言うと、あなたの脳内の視覚野は耳からのメッセージを受け取っているのだ。‟頭が傾いているぞ、ずれを調整しなさい”という具合に、実は人間の脳は、視覚に影響を与える多くの動きを計算に入れている。私たちはみな、人間の顔にとても馴染んでいる。逆さまになっていてもこの2枚の写真が人の顔だと判断するのに何の問題もない。
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オバマ大統領であることはすぐにわかる・・・。
ただ表情となると、口、しわ、目、眉毛など細かい部分にもっと注意を向けなくてはならない。私たちは各部分の表情を顔全体とは別に、脳のより発達した領域で認識する。言いかえると、各部分の識別は顔全体の認識より高度な知覚プロセスなのだ。だから高度に進化した内耳の器官によって2枚の写真が顔であることは容易にわかる半面、一方の写真のある部分が歪んでいることに気づくまでには多少の注意と時間が必要になる。　　錯視の不思議　ロバート・オズボーン　　」

35色のパレットを完成させた。
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あとは日に当て、水彩透明絵具が乾くのを待つ。そこから色の表をつくって、絵を描き始めよう。
一つ一つ学び、研究し、作品を仕上げてゆく。このプロセスが楽しい。そう考えると、私の仕事も40年以上かけて、仲間たちとあーだこーだと試行錯誤しながら動いている。
なかなかお宝に出会うことは稀だけど、やはりそのプロセスを楽しみながら・・・。それでもあっという間に40年の時間は流れる。私には次の40年はないだろうけど、20年はいける。
もしか35年くらいはいけるかも、ギリギリまでバトンを持って走り続けよう。
だって楽しいから。