「メソポタミアのボート三人男  高野秀行著
謙虚でアナーキーな川の旅 (宮下諒 大阪大学准教授 作家)  
本書は高野秀行が ‟隊長” こと先輩探検家山田高司とティグリス川とコーフラテス川を下る旅の記録である。両河川に挟まれた地域をメソポタミアと呼ぶ。2人の旅はその中でもシュメール文明が興った下流域というより、むしろトルコ東部の山岳地帯源流域、いわゆるクレディスタンを中心に進む。ともすれば政治・歴史から語られることの多いこの ‟辺境” を前に、アナクロ・アナログ・アナーキーという緩やかな3拍子、トリアーナ。川という最も低い場所からその土地を見上げる彼らは、どこまでも謙虚でアナーキーであり続ける。自然、公害、美味美食、凄惨な過去、美少女、優しいおじさん、ぎっくり腰、差別・・・、川辺に呼ばれ街へ踏み入り家に招かれる。‟人の体に血液が流れているように、土地には川は流れている。だから川を見れば、土地の健康状態がわかる。この地域は、文化派遣主義や民族対立によってパッケージされがちでひどく政治的であったり悲劇的であったり、あるいは学術搾取の対象にさえなってしまう。でも川をいく自然の道は、そうしたパッケージをびりびりと破ってありのままの人々の生活をむき出しにしてくれる。 」

夜のうちに台風がやってきた。
ザァーザァーと雨の中、ひろが車で、ママ、さくら、ももを連れてとくしを迎えにいく。夜の9:30にリハーサルが終わる。
バーバは、犬の千、鳥たち、金魚、うさぎと留守番。ベッドでうとうとしながら、無事にと祈る。
大雨の車の運転は、道路は滑るし、しぶきでフロントグラスもぐちゃぐちゃに曇るから。
ほどなくして、10時過ぎた頃、‟お風呂に入る” と、とくたちが帰ってきた。
今度は、風呂をいつ とくが上がるのか気になった。疲れているだろうから、気持ちよく湯舟につかって、眠り込んで、沈んだらどうしよう!?!
10分くらいしてお風呂を見に行くと、もぬけの殻だった。
そうすると、ラ・トミオカのことが心配になった。
前回の雨で、水が入り込んできた。ポンプで水をかき出していたから・・・・。
しかも、シルバーウィークで誰も出社してないはずだから。
台風の夜。ぐるぐると不安は渦を巻く。