2010年04月
2010年04月09日
「ピロリ菌は退治した方がよいか?」 その2
では、ピロリ菌を退治すれば胃癌にかかるリスクが減るのでしょうか?
基本的にはリスクが減る筈ですが、ある程度の年齢になって萎縮が非常に進んだ胃では、ピロリ菌が消えても粘膜は元に戻らず、リスクも減らないという専門家もいます。50歳以前にピロリ菌の退治(除菌)をすれば、胃癌のリスクが減るということは、一致した考えですが、60歳以上で除菌をしてリスクが減るかどうかは意見が分かれています。
このあたりは個人差も大きく、一概に何歳までとは言えませんが、私は70台前半までは除菌をする明らかなメリットはあると思います。それ以上の年齢では、胃癌にかかりにくくすることはできないが、胃が重いなどの不快な感じは楽になる可能性があると考えて下さい。
現在、「胃癌の予防としてのピロリ菌退治」は保険診療では認められていません。
(胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療としてのみ認められています)
したがって、自費診療となります。
当院では以下のように保険診療による費用を実費で頂いています。
ピロリ菌存在の有無(血液中の抗体を調べる方法):2,370円
ピロリ菌が消えたか否かの診断(呼気テスト):5,460円
ピロリ菌退治の薬は薬局でお求めいただきますが、約5,500円(1週間分)です。
基本的にはリスクが減る筈ですが、ある程度の年齢になって萎縮が非常に進んだ胃では、ピロリ菌が消えても粘膜は元に戻らず、リスクも減らないという専門家もいます。50歳以前にピロリ菌の退治(除菌)をすれば、胃癌のリスクが減るということは、一致した考えですが、60歳以上で除菌をしてリスクが減るかどうかは意見が分かれています。
このあたりは個人差も大きく、一概に何歳までとは言えませんが、私は70台前半までは除菌をする明らかなメリットはあると思います。それ以上の年齢では、胃癌にかかりにくくすることはできないが、胃が重いなどの不快な感じは楽になる可能性があると考えて下さい。
現在、「胃癌の予防としてのピロリ菌退治」は保険診療では認められていません。
(胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療としてのみ認められています)
したがって、自費診療となります。
当院では以下のように保険診療による費用を実費で頂いています。
ピロリ菌存在の有無(血液中の抗体を調べる方法):2,370円
ピロリ菌が消えたか否かの診断(呼気テスト):5,460円
ピロリ菌退治の薬は薬局でお求めいただきますが、約5,500円(1週間分)です。
「ピロリ菌は退治した方がよいか?」 その1
最近、TVのCMでもピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)がよく取り上げられています。なぜ今、注目されているかと言うと、ピロリ菌が胃癌と大いに関係ある事が確かになってきたからです。今までも述べてきましたように、ピロリ菌は10歳までに胃に住みつき(感染して)、その後何十年も住み続けて胃炎を起こし、次第に胃粘膜の萎縮を生じさせます。その萎縮した胃粘膜から胃癌が発生することが明らかになったのです。1983年にオーストラリアのマーシャル医師が、ピロリ菌は胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因になる事を発見しました。当初は潰瘍や胃炎との関係が注目されていましたが、やがて胃癌の大きな原因であることが証明されました。WHOはピロリ菌と胃癌の関係を、煙草と肺癌と同様であるとしています。