2011年06月
2011年06月27日
脂肪肝から癌になる!?
健康診断でGOT(AST)、GPT(ALT)やγ-GTPの値が高く、さらに中性脂肪が多いと「脂肪肝」と指摘されます。アルコールや高脂肪食をとり過ぎて内臓脂肪が増え、肝臓にも脂肪が蓄積しているのですが、余り重大に考えられていないのではないでしょうか。しかし最近では、脂肪肝から肝硬変になった例が増えています。今までわが国では、B型かC型のウィルス性肝炎が慢性肝炎から肝硬変、最終的に肝癌へと進むので、脂肪肝では肝硬変にならないと考えられていました。我々が学生の頃の教科書にも、そう書かれていました。しかし食生活の欧米化が進み、高脂肪食が好まれ、肥満やメタボリック症候群が社会問題になるほど、生活習慣が変化しました。そして遂に脂肪肝が原因の肝癌とB型肝炎による肝癌による死亡数は殆ど同じになってしまいました。さらに困る事にアルコールを飲まないのに過食によって脂肪肝から肝硬変へと進む例も増えているのです。
健康診断で脂肪肝と指摘されたら、軽く考えずにきちんと生活習慣を見直し、肝機能のチェックを定期的に受けて下さい。