2010年04月09日
「ピロリ菌は退治した方がよいか?」 その1
最近、TVのCMでもピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)がよく取り上げられています。なぜ今、注目されているかと言うと、ピロリ菌が胃癌と大いに関係ある事が確かになってきたからです。今までも述べてきましたように、ピロリ菌は10歳までに胃に住みつき(感染して)、その後何十年も住み続けて胃炎を起こし、次第に胃粘膜の萎縮を生じさせます。その萎縮した胃粘膜から胃癌が発生することが明らかになったのです。1983年にオーストラリアのマーシャル医師が、ピロリ菌は胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因になる事を発見しました。当初は潰瘍や胃炎との関係が注目されていましたが、やがて胃癌の大きな原因であることが証明されました。WHOはピロリ菌と胃癌の関係を、煙草と肺癌と同様であるとしています。