ピロリ菌

2015年04月16日

胃炎に対してもピロリ菌の治療をしています

平成25年3月から、ピロリ菌の検査・治療に対して厚生労働省は医療保険の適応を拡げました。それまでは胃潰瘍・十二指腸潰瘍に罹った人が対象でしたが、現在は慢性胃炎がある人も対象になっています。ついに国がピロリ菌は胃がんの大きな原因であることを認めて、予防的にピロリ菌の退治を始めたのです。
但し、制度上の制約があります。それは「6か月以内に胃カメラを受けて(バリウムの検査ではダメ)、胃炎が存在することを確認していること」というものです。40歳を過ぎれば殆どの人は多かれ少なかれ胃炎がありますから、この制約は治療受ける人を制限するのではなく、胃腸科の専門医に治療を受けなさいという指導です。もちろん薬を飲むわけですから、それなりの副作用の可能性もあります。慣れた専門医で治療を受けることをお勧めします。当院でも、昨年来さらに多くの患者さんがピロリ菌の治療を受けられました。


2013年02月25日

ピロリ菌治療の保険適応が拡大されました

TVでも報道されているように、平成25年2月下旬から胃炎に対してピロリ菌の除菌が健康保険の適応になりました。ピロリ菌はもともと胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因として見つかりましたが、その後胃癌を始め多くの病気の原因になる事が分かってきました。しかし、わが国の健康保険では、胃潰瘍・十二指腸潰瘍のほかには胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌の手術後ときわめて特殊な病気にしか除菌治療が認められていませんでした。
我が国の50歳以上の60〜80%がピロリ菌に感染していると考えられています。現在、毎年10万人以上が胃癌に罹り、5万人が亡くなっています。50歳までにピロリ菌を退治すれば、胃癌に罹るリスクを大幅に減らすことができ、胃癌で亡くなる方はいなくなるかもしれません。
ピロリ菌の退治に際しては、胃カメラで胃炎がある事を確認してからが望ましく、また専門医できちんとした治療をしないと、菌が薬に対して抵抗性を持ち、退治できなくなるのでご注意ください。当院では既に1000人以上の方が除菌治療を受けられています。

2011年04月07日

ピロリ菌の有無を調べる

ピロリ菌の検査についてのご質問が多いので、もう1度整理してみましょう。
ヘリコバクター・ピロリ(=ピロリ菌)が胃に存在するか判定する検査の方法はいくつかあり、それぞれ特徴と長所・短所があるので目的により使い分けが必要です。
主な検査法について説明します。
  1. ヘリコバクター・ピロリIgG(HP-IgG)の測定:血液中(便や尿でも可)のピロリ菌に対する抗体の量を調べる方法です。抗体量が多ければピロリ菌が存在すると考えられます。食事などの関係無く、何時でも検査できるので健康診断や人間ドックの際によく使われます。正確で確実な検査法ですが、ピロリ菌が(除菌などによって)消失してから、抗体の量が減るまで6〜12ヶ月かかります。
  2. 迅速ウレアーゼ試験:胃カメラの検査時に胃粘膜のごく1部を採って特殊な試薬との反応でピロリ菌の有無を検査します。ピロリ菌は胃粘膜全体に存在するのではなく、地図状にまだらに存在するので、採った個所にたまたま存在しなければ、陰性になってしまうこともあり得ます。したがって、陽性に出ればピロリ菌の存在は確実ですが、陰性の場合に100%存在しないとは言いきれません。ですから、除菌後の判定には不向きです。また当然、胃カメラの検査が必要となります。
  3. 顕微鏡検査:△凌彗ウレアーゼと同じように、胃カメラで1部の組織を採って、顕微鏡でピロリ菌の有無を観ます。迅速ウレアーゼ試験と同じ弱点があります。
  4. 呼気テスト:特殊な試薬を飲んでから、風船のような袋に息を吐き出して、その呼気を検査します。除菌後の判定に最も適しています。除菌後2ヶ月後に行います。
以上のようにそれぞれの検査法をケースバイケースで選択することが必要となります。ご質問があれば、ご連絡下さい。


2010年07月10日

やっぱりピロリ菌は胃癌の原因!

今年(平成22年)6月から厚生労働省は、ピロリ菌の退治を保険診療で認める対象の病気を拡げました。今までは胃潰瘍もしくは十二指腸潰瘍だけだったのですが、あらたに3つの病気が加わりました。その一つが「早期胃癌を内視鏡で治療した後」です。これは実は画期的なことです。なぜかというと、厚労省が、「胃癌の大きな原因の一つが胃の中に住み着いているピロリ菌だ」と認めたということだからです。今までも、ピロリ菌が胃癌の大きな原因という報告は沢山あったのですが、なかなか納得できるようなデータがありませんでした。しかし、ついに多くの日本人を基に信頼に足るデータが示されたのです。
それによれば、
ピロリ菌に感染していない人から胃癌の発生は殆どない。
ピロリ菌に感染している人は1年に0.5%の割合で胃癌になる。つまり、1年間で200人に1人は胃癌になる、10年間では20人に1人が胃癌になるわけです。
これは、想像していた以上に胃癌の発生が多いということです。
そうならば、ピロリ菌の退治を保険診療で全面的に認めれば良いと思うのですが、医療費削減を目指す厚労省は当分認めないでしょう。
残念ながら、自分で費用負担して退治するしかありません。

ピロリ菌の検査・退治について


2010年04月09日

「ピロリ菌は退治した方がよいか?」 その2

では、ピロリ菌を退治すれば胃癌にかかるリスクが減るのでしょうか?
基本的にはリスクが減る筈ですが、ある程度の年齢になって萎縮が非常に進んだ胃では、ピロリ菌が消えても粘膜は元に戻らず、リスクも減らないという専門家もいます。50歳以前にピロリ菌の退治(除菌)をすれば、胃癌のリスクが減るということは、一致した考えですが、60歳以上で除菌をしてリスクが減るかどうかは意見が分かれています。
このあたりは個人差も大きく、一概に何歳までとは言えませんが、私は70台前半までは除菌をする明らかなメリットはあると思います。それ以上の年齢では、胃癌にかかりにくくすることはできないが、胃が重いなどの不快な感じは楽になる可能性があると考えて下さい。

現在、「胃癌の予防としてのピロリ菌退治」は保険診療では認められていません。
(胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療としてのみ認められています)
したがって、自費診療となります。

当院では以下のように保険診療による費用を実費で頂いています。
ピロリ菌存在の有無(血液中の抗体を調べる方法):2,370円
ピロリ菌が消えたか否かの診断(呼気テスト):5,460円

ピロリ菌退治の薬は薬局でお求めいただきますが、約5,500円(1週間分)です。

「ピロリ菌は退治した方がよいか?」 その1

最近、TVのCMでもピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)がよく取り上げられています。なぜ今、注目されているかと言うと、ピロリ菌が胃癌と大いに関係ある事が確かになってきたからです。今までも述べてきましたように、ピロリ菌は10歳までに胃に住みつき(感染して)、その後何十年も住み続けて胃炎を起こし、次第に胃粘膜の萎縮を生じさせます。その萎縮した胃粘膜から胃癌が発生することが明らかになったのです。1983年にオーストラリアのマーシャル医師が、ピロリ菌は胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因になる事を発見しました。当初は潰瘍や胃炎との関係が注目されていましたが、やがて胃癌の大きな原因であることが証明されました。WHOはピロリ菌と胃癌の関係を、煙草と肺癌と同様であるとしています。

当院について
渡辺医院
胃腸科/内科/皮膚科/消化器科
当院では風邪から高血圧、高脂血症(高コレステロール血症)、糖尿病までの一般内科診療はもちろんですが、特に消化器病(胃腸の病気)の診療に力を入れています
◆電話
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東京都目黒区中目黒5-26-8
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