January 16, 2005

ボタン

天神地下街を歩いていると、「カツン」と何かが落ちた音がした。
見るとボタンだった。

前方には早歩きで去っていく女性がいる。
白髪で背中も曲がっているというのに、かなりの速さだ。
私は拾って追いかけようかと思った。
でも人が多く混雑しているし、もうほうっておいてもいいような気がした。

ほんの数秒迷っている間に女性はどんどん遠ざかっていき、人ごみの中に消えた。
私は後ろめたさを感じつつもボタンが落ちているところを通り過ぎた。

一歩、二歩とボタンから離れていきながら、私はまだ葛藤していた。
「今引き返して走って持っていけば、まだ間に合うんじゃないか?」
「でも一旦通り過ぎたものをわざわざ引き返して拾うなんて、端から見るとちょっと変じゃないか?」
「でも持っていったらおばあさん喜ぶかも。」
「そこまでする必要があるのか?ただの通りすがりなのに?たかがボタンなのに?」
「でももしかしたら替えのボタンがないかもしれない。そのせいでお気に入りのコートが着られなくなるかもしれない。」・・・

よし、戻ろう!と思い、立ち止まったそのときだった。
コートの一番上のボタンがとれていることに気が付いた。

「……」


自分のかい!!!
つっこみながらダッシュで取りにいった。








mei_shu124 at 22:46│Comments(4)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by attsun   January 17, 2005 04:54
数行あいてるでしょう?「じぶんのかい!!!」まで。

おんなじつっこみを私も入れました。
同じこと(ツッコミ)した人、何人いるんでしょうか(笑)?
2. Posted by ぴの   January 17, 2005 13:49
やべぇ、喜劇作家の誕生だ・・・汗
3. Posted by yucco   January 18, 2005 00:37
思い込みって怖いよね・・・

でも、自分のって気づいてよかったやん。
良心バンザイ♪
4. Posted by 吉日   January 18, 2005 03:21
>attsun
よかった、もしオチわかってもらえなかったらどうしようかと思ったw
最後の2行書かないで、コメントで皆につっこんでもらうのもいいなぁ。
 自分のかい!  by attsun
 自分のかい!  by ぴの 
 自分のかい!  by yucco    
 自分の…            …みたいな。

>ぴの
たまに笑いの神が降臨するっちゃんね・・。

>yucco
そうそう、おばあさんとこうっかり持っていかなくてよかったよ。
かなり気まずいと思う・・・。

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