不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2015年05月

これまで2回にわたって賃料について解説してきましたが、今回は「新規賃料」と「継続賃料」の違いについて述べたいと思います。

<新規賃料とは>
 「新規賃料」とは自由な競争が行われる市場において新たな賃貸借等の契約において成立するであろう経済価値を表示する適正な賃料をいいます。すなわち、現在から将来にわたって通用する賃料になりますので賃貸市場というマーケットに参加する誰にでも妥当する賃料ということがいえます。


<継続賃料とは>
 「継続賃料」とは賃貸借の継続に係る特定の当事者間において成立するであろう経済価値を表示する賃料をいいます。すなわち、賃貸借契約にかかる賃料を改定する場合のものであり、既にある賃貸借契約を前提に特定の当事者間においてのみ成立する賃料をいいます。



 賃料の交渉などで「今借りたらこんなに安いんだ(高いんだ)」ということをいわれることがありますが、新規賃料と継続賃料を混同して議論している典型的な例といえるでしょう継続賃料の交渉においては、契約当事者間における過去からの経緯等も踏まえることが必要になるのです

 先日「りそなグループ」が住宅ローンの資金を土曜や日曜、祝日でも借り手の口座に振り込める新たなシステムを導入することを発表しました。この新しいシステムを利用すると、買主である住宅ローンの借り手から、不動産の売主へ、売買代金の振込もできるようになるそうです。

 休日にこのような取引ができることにより、住宅ローン利用者の利便性はあがるのでしょうか。

 そもそも、金融機関を利用しての決済(売買代金の支払と物件の引渡し)は、現在、平日の昼間にしか行うことができません。金融機関の営業時間や、登記申請をする法務局の業務取扱時間がこの時間帯であるためです。そのため、住宅ローンを利用して不動産を購入するときは、仕事を休むなどして平日に時間をつくらなければなりません。休日にも住宅ローンの入金や、売買代金の振込ができるようになれば、住宅ローン利用者の負担が減りそうです。


 しかし、取引する不動産によっては、休日に決済ができない場合もあります。例えば、中古住宅等、購入する不動産に、抵当権等の担保権がついている場合です。借入のある(担保権の付いている)不動産を売却する売主は、受取る売買代金でその借入を返済し、担保権の抹消をして不動産を買主に引渡すことがあります。担保権者である金融機関は、買主からの売買代金の支払いの着金を確認した後に、担保権の抹消書類を渡すため、土曜や日曜、祝日等が業務取扱時間でない金融機関では、確認ができず、すぐに抹消書類を受け取ることはできません。

 そのため、担保抹消されない不動産では、その不動産を担保にした住宅ローンを組むことができず、そのような不動産の取引はできないことになります。 現時点でこのシステムで取引可能な不動産は、新築物件や、担保設定がされていない不動産等に限られます。

 また、土曜や日曜・祝日で住宅ローンにより、売買代金を支払ったとしても、法務局の業務取扱時間ではないため、買主の名前が登記されるのは、月曜日になります。ただし、金曜日の時点で、その不動産に何も権利がついていないことが確認できる場合、月曜日の法務局の業務取扱時間が開始されるのと同時に登記申請すれば、権利の安全は確保できると思います。

 住宅ローンの申込には、公的証明も必要になります。公的証明は役所で取得することになりますが、役所の業務取扱時間も基本的には平日になります。りそなグループの取り組みが、役所等、各機関に広がり、住宅購入者の手続きについてのハードルが下がればと期待しています。

今年から相続税が増税となり、その対策として賃貸住宅建築に代表される
土地活用を検討されている方は少なくないと思います。
人口減少時代に突入し、地価上昇が安易に期待できない状況下において、
土地の価値は、所有ではなく利用にあると考えるべきであり、
空き家を含む未利用地の活用を検討されることについては賛成であり、
お客様等におすすめしています。

しかし、土地活用が求められる一方で、取り巻く環境は厳しさを増しており、
“何も(活用)しなかった”ことが、良い結果に結びつくケースもあります。
このような発言をすると、あまり活用策を検討せず、“何もしない”という選択を
されようとする方もいるかと思いますが、それはおすすめできません。
厳しい状況下の中で、“結果オーライ”を期待するのは危険すぎます。
結果が同じ“何もしない”でも、その過程(十分検討すること)が大事であり、
それは、今後の地価下落(資産価値下落)を想定したうえで、
“それでも何もしない”と決断することに繋がるものと思います。

なお、“何もしない”が良い結果に結びつくというのは、長期的な土地所有を
前提とした場合のことであり、その前提を外し、資産保全を最優先に考えれば、
活用しない(できない)土地は、活用や利用して貰える方に売却することが
最良の策であると考えております。
少し大袈裟ですが、より多くの国土が利用されることは、少なからず日本経済に
良い影響を与えます。

 住宅の購入を検討する場合、専有面積は重要な確認事項の一つです。家族構成やライフスタイルの違いに
よって必要な面積は違い、例えば「3人家族だから3LDKで70㎡は欲しい」というような間取りや広さに対する
イメージがあると思います。

  
 この専有面積の算出方法には「壁芯計算」と「内法計算」の二種類があります。それぞれの算出方法は
以下の通りです。

  壁芯計算 ・・・ 壁の厚みの中心線に囲まれた面積を算定する方法
  内法計算 ・・・ 壁に囲まれた内側の面積を算定する方法

  分譲マンションでは、パンフレット等には壁芯計算で算出された面積が記載され、登記上は内法計算で
算出された面積となります。

  この2つの計算方法では、具体的にどの程度の違いが出るのでしょうか。

  間口が5m、奥行きが10m、壁の厚さが15cm、内法面積50㎡の部屋を例として、壁芯計算の場合の面積を
みてみましょう。

  それぞれの壁の中心線から内側の部分も面積に算入するので、壁芯計算に含む壁部分の面積2.2725㎡を
内法面積50㎡に加えて、壁芯計算での面積は52.2725㎡となります。

  壁の厚さによって差はありますが、もしパンフレット等に記載された面積が52㎡程度であれば、内法面積では
50㎡未満の可能性があるといえます。
 

  税制の優遇を受けるには登記上の面積が50㎡以上であることが要件となっているものもあり、下記は面積を
要件にしている主な税制優遇です(平成27年5月時点)。

  ①住宅ローン控除(床面積の要件:50㎡以上)
  ②不動産取得税の軽減措置(床面積の要件:50㎡以上240㎡以下)
  ③固定資産税の軽減措置(床面積の要件:50㎡以上280㎡以下、新築のみ)
  ④登録免許税の軽減措置(床面積の要件:50㎡以上)

  分譲マンションを購入する場合には、内法計算で50㎡以上であるかどうかや、税制の優遇を受けられるかの
確認が必要です。詳しくは専門家にご確認ください。

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