不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2015年12月

1ヶ月ほど前、本ブログの中で、地域に悪い影響を及ぼす空家の撤去について、40%余りの人が
「行政の関与で」と考えていることが、内閣府の世論調査で分かった旨の書き込みをしました。
その調査結果の影響の有無は不明ですが、今年度に引き続き、来年度も空き家対策関連の税制改正が
ありそうです。

今年度の改正は、“空家等対策の推進に関する特別措置法”に基づく必要な措置の勧告の対象となった
特定空家等に係る土地について、住宅用地に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の
対象から除外する措置を講じるという『ムチ』の改正でした。

一方、先日公表された“平成28年度税制改正大綱”によると、来年度は『アメ』の改正となりそうです。
改正の内容は、下記の通りです。

「空き家に係る譲渡所得の特別控除の創設」
相続時から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、被相続人の居住用家屋を相続した相続人が、
その家屋(耐震性のない場合は耐震リフォーム後のものに限り、その敷地を含む。)又は除却後の土地を
譲渡した場合には、その家屋又は除却後の土地の譲渡益から3,000万円を控除することができる。
<要件>
 ①昭和56年5月31日以前に建築された家屋(マンション等の区分所有建築物を除く)であること
 ②相続発生時に、被相続人以外に居住者が居なかったこと
 ③譲渡した家屋又は土地は、相続時から譲渡時まで、事業、貸付、居住の用に供されていたことがないこと
 ④平成28年4月1日から平成31年3月31日までの間の譲渡であること
 ⑤譲渡価額が1億円を超えないこと

空き家を売却する流れは、耐震リフォーム後又は除却(解体)後の何れかとなっていますが、対象となる
建物の築年を考えると、除却後の売却が主流となりそうです。

近隣の目が気になり、空き家の売却をなかなか決断出来ないという話を耳にすることがありますが、
その様な方にとって、今回の改正は、売却の大義名分になり得るかもしれません。

個人的な意見ですが、今回の改正は、機転が効いた良い改正であり、不動産を取り扱うものにとっては、
間違いなく改正の目玉であると確信しています。


先日、自分と家族のマイナンバー通知が自宅に届きました。
実際に届いてみると、マイナンバーの運用が始まる実感と、利用範囲がどこまで広がるのかを
考えさせられます。

内閣官房の「マイナンバー制度」説明のHPにマイナンバーの提出が求められる可能性があるケースが
紹介されていました。
その中で不動産に関していえば、「不動産業者又は法人から年間100万円超の不動産譲渡の対価、
又は年間15万円超の不動産仲介料もしくは不動産使用料(家賃)を受け取られる方」がマイナンバーの
提供を求められる可能性があると説明されています。

マイナンバー制度が始まることにより、現状では不動産取引の実務に関わってくるものは確定していませんが、
近い将来に実務上でもお客様のマイナンバーを確認する場面が出てくるだろうと想定されます。
本人確認が求められる不動産取引や登記手続き、住宅ローンの契約等がありますので、
現実的にはそういった場面でのマイナンバー確認が必要になるのではないかと思います。

お客様にとっても、マイナンバーを不動産業者へお知らせすることに抵抗もあるかもしれませんが、
不動産業者としても重要な個人情報であるマイナンバーを知ることは、しっかりとした情報管理体制が
求められることはいうまでもありません。

どのようにマイナンバーの利用範囲が広がるのか、個人的にも若干の不安がありますが、
実務にどのように影響が出てくるのか注視していく必要があります。

 なんともやるせない事件が起こりました。妻の遺体を自分が工事に携わった民家敷地に埋めた容疑で男が逮捕されたという事件です。


報道などによると、逮捕されたのは京都府長岡京市の大工の男(41歳)で、おととし9月初旬、当時工事で出入りしていた京都府南丹市園部町の住宅ガレージ下に、妻(当時37歳)の遺体を埋めた疑いがもたれています。この男は、警察に妻の捜索願いを出していましたが、不審に思った警察が男に問いただしたところ妻を埋めた容疑を認め、警察では殺人容疑も視野に捜査を進めているとのことです。


建物内で殺人事件や自殺があった、住人が孤独死し腐乱死体が見つかった、現在は更地になっているが以前火事があり焼死者が出た。こういった事情を抱える物件は「心理的瑕疵(かし)物件」と呼ばれます。「瑕疵」とは“見えない欠陥”というような意味合いで、心理的に何らかの欠陥を有する物件をいい、「事故物件」といわれることもあります。世の中にはそういった心理的瑕疵物件を地図上に表示するサイトも存在しています。そういった物件が売り出されたり賃貸に出されたりする場合、不動産広告には「告知事項あり」とか「心理的瑕疵あり」などと表示されます。


「心理的瑕疵」が物件の価値に与える程度は、それが土地なのか建物なのかや物件の立地、規模、建物の用途などによって変わってきます。筆者が東京で働いていたころ、赤坂見附にある外資系保険会社の名前を冠した超高層ビルに勤務していたことがあります。このビルが建っている土地では1982年に当時建っていたホテルで火災があり33名の方が亡くなっています。そのビルでは深夜一人で残業していると、妙な物音がするとかしないとか…。


このように地価が極めて高い東京都心部のような場所では、火事などで死亡者が出ても土地の価格に関してはさほど影響が出ないのではないでしょうか。それほど都心の土地は希少性が高いからです。一方、建物内部で殺人事件や自殺があった場合は、その部屋が賃貸マンションであれば次に貸す場合は大幅に安くしか貸せなくなることから物件価格は大幅に下がりますし、分譲マンションや一戸建て住宅では処分が難しくなる場合もあるでしょう。なお、賃貸住宅のオーナー向けにこういったトラブルがあった場合に備えるような保険も発売されています。


 それにしても冒頭の事件、自宅の敷地に遺体が埋まっていたとなっては、住み続けるにしても気分が悪いでしょうし、売却することも困難でしょう。犯人に対し損害賠償を請求することはできますが、犯人は刑務所の中、おそらく賠償に応じる資力はないでしょう。いたたまれない話です。

 

 

 

 

 

 私どもが営業している愛知県では、今年の11月11日に日本発のジェット旅客機である
MRJが初飛行を遂げるなど、物づくりに関するホットなニュースが続いています。


 それにともない、当社には物づくりに関連した物流施設や工場用地等を探されているお客様からのご依頼が増えてきています。

 ただし、それらのご要望にこたえるには多くのハードルがあります。その中の一つに用途地域の問題があります。

 市街化区域の場合、12種類の用途地域が指定されていますが、工場の建設用地を探す場合、一定規模(作業場の床面積の合計が150㎡を超える)の工場が建築できるのは、準工業地域、工業地域、工業専用地域に限られるため、面積等の問題をクリアしたとしても広い地域から土地を探すことができません。

 また、準工業地域、工業地域では住宅の建築も可能であるため、工場が閉鎖され住宅が建築されている地域もあります。工場では物を加工するときや、機械が作動する際には、一定の音が発生するなどの問題があります。工場経営者は、近隣に迷惑をかけないように、近隣に住宅が建っている地域は避けますので、工場を建築できるのは、それらの用途地域内でも限られた地域になります。


 ご案内ができるだけの工場用地が市場にあれば。。。と思うこの頃です。

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