不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2017年03月

とある路線バスの番組で、キャストが新しく入れ替わった番組が
好きで毎回視聴しています。

以前のキャストだった時のほうが良いなと思ってみていましたが、
よく番組内で「以前はバスが通っていたけど今は廃線になった」ということが
よくあり、番組的にはそういったトラブルが面白味を増しているように
感じます。

路線バスに関して何か統計がないかと思い調べてみると、
「バスの車両数、輸送人員及び走行キロ」という統計がありました。
この統計ではバスの車両数と輸送人員を見ることができますので、
具体的に運行している本数等はわかりませんが、バスの運行状況を見ることで
増減や傾向は見えると思います。

統計が開始されたのは昭和30年となっており、20年間隔で数字を見てみますと、
下記のようになります。

        バスの車両数   輸送人員   指標(昭和30年を100とする)
昭和30年  28,932       3,461     100
昭和50年  68,435       9,118     263
平成7年   61,861       5,756     166
平成26年  59,979       4,175     121

昭和50年代をピークに、バスの車両数、輸送人員は減少していますが、
車の普及や鉄道網の充実といった要因が考えられます。
平成17年ごろからは車両数、人員数は横ばいになっており、調べる前は
減少傾向が強いのかなと考えていましたが、意外にも大きく減少はしていないことが
わかりました。

私が住んでいる地域にも循環バスが新しく走るようになっており、統廃合を繰り返しながら、
需要に合わせてバスの路線も変遷しているのかなと感じています。

参考HP http://www.mlit.go.jp/common/000117169.pdf


   

 丸の内といっても東京ではなく名古屋の話です。

 名古屋市中区丸の内。名古屋城の南方、久屋大通、堀川、桜通、外堀通で囲まれた地区です。古くからビジネス街として発展してきましたが、最近では交通利便性の高さや学区の人気に注目が集まりマンション建設も盛んに行われています。そんな丸の内地区において気になる動きがいくつかありますのでご紹介したいと思います。

① 産業貿易館本館がリニア中央新幹線の変電所用地に!

 3月10日、愛知県が丸の内3丁目にある産業貿易館本館を約36億円でJR東海に売却することを決定したというニュースが報じられました。産業貿易館は1963年に開館、商談会や物産展などに用いられてきましたが代替施設となるウインクあいちが開業したことや耐震性の問題から現在は閉鎖されています。鉄道関連の施設に用いるという公益性の観点から入札ではなく、不動産鑑定業者2社の鑑定評価額の平均に基づく随意契約により売却を行うとのことです。


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産業貿易館本館は外堀通と本町通が交差する「本町橋」の交差点の南東側に立地しています。外堀通の上は名古屋高速都心環状線の高架となっています。JR東海は建物を取り壊した上でリニア中央新幹線の『名城変電施設』を建設します



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 今回売却される敷地面積は約5,800平方メートルとのことなので、1平方メートルあたりの単価は約62万円(1坪あたり約205万円)です。国税庁が公表している平成28年度の路線価をみると1平方メートルあたり50万円(南北の本町通沿い。東西の外堀通沿いは38万円。)であり、路線価を地価公示ベースの時価の水準に換算するために0.8で割り戻すと62.5万円となります。三方路であることや規模の稀少性をどの程度織り込んだ金額なのかは分かりませんが、まあこんなもんかな、という感じはします。


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 産業貿易館の北側は外堀通と公園を介して名古屋城の外堀が広がっており、都心では貴重なヒメボタルの生息地となっています。このため上空を走る名古屋高速都心環状線の照明は一般的なポール式の街路灯ではなくパイプ照明といって道路とパラレルになった帯状の照明が採用されています。変電所は不動産の世界では『嫌悪施設』として扱われますので周辺環境や景観により配慮した計画が求められます。


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 産業貿易館本館と本町通を挟んだ場所に建つ産業貿易館西館。こちらも現在は閉鎖されており愛知県が取り壊す予定ですが、跡地の利用方法は未定とのことです。敷地面積約2,300㎡、容積率600%というスペックを有する土地であり、30階建程度のタワーマンションの建設が十分可能であると考えられます。仮に入札での売却となればマンションデベロッパーが本館より高値で入札するかもしれませんただし、変電所に近接した土地となることから、その分、マイナスの影響は考えなければなりません。


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 丸の内地区の北側には三の丸地区の官庁街が広がっています。名古屋城の南側を走る出来町通沿い、名古屋法務局などが入る合同庁舎の西隣ではリニア中央新幹線の『名城非常口』の工事が既に始まっています。地盤が軟弱でリニア中央新幹線の工事の中でも最も難しい工事の一つになるであろうといわれている名古屋駅地下での工事も昨年12月に着工されており、名古屋中心部で働く者にとってはリニア中央新幹線の工事というものがいろいろな意味でより具体的に生活と密着したものになっていく気がしています。


② 日本郵政の建物が解体。広大な更地が出現!

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 ①でご紹介した産業貿易館本館と七間町通を挟んだ土地には日本郵政グループの建物が建っていましたが、現在解体が進み、ほぼ更地の状態に近づいています。この土地についてはまだ情報もなく、どのように活用されるかは全く不明です。登記情報を調べていないので詳細は不明ですが、地図ソフトによる概測では面積は6,700平方メートル程度です。東側には名古屋で最も評判の高い小学校の一つとされる名城小学校があり大規模マンションには最適の土地です。隣接することになる変電所についても建物配置の工夫により居住部分と引き離すことにより産業貿易館西館の土地よりは影響を少なくすることができると思われます。個人的には、丸の内地区ではマンションの増加に比べて食料品などの最寄り品店舗が不足していることから、スーパーマーケットなどの商業施設を併設したタワーマンションが建設されることを期待しています。日本郵政は東京・名古屋・福岡(博多)で大型ビル(JPタワー)を建設するなど不動産業にも進出しており、もしかしたらどこかのマンションデベロッパーと組んで事業主体としてこの土地の再開発に取り組むのかもしれません果たしてどうなっていくのでしょうか。



※写真の撮影日はいずれも3月17日

郊外の車の通行が多い、大通沿いの土地に、
相続税対策なのか、賃貸マンションを建築している現場を見ることがあります。
鉄道の駅も遠く、住宅の需要も弱い地域です。

そんな、大通り沿いにある賃貸マンションを見ると、
賃貸経営はうまくいくのか?空室が増えないか心配になります。

コンビニや飲食店などの出店を考えられている企業や、
開業を考えられているドクターなどは、大通り沿いの土地を探していますので、
そのような方たちに、土地を紹介されたのか気になってしまいます。

一般の方の中には、不動産業者はすべての不動産に精通していると思っているかもしれませんが、
実際は、不動産売買を専門にする業者、不動産賃貸を専門にする業者、
賃貸マンション建築を専門にする業者、テナント誘致を専門にする業者
など、不動産業者は多種多様です。

専門分野以外の相談には乗らない業者は意外と多いかもしれません。

例えば、賃貸マンション建築を専門にする業者にとって、
その土地に賃貸マンションを建ててもらわなければ、収益の機会を失うことになります。
そのため、お客様には、賃貸マンション建築についてはメリットを伝え、
その他の借地などの提案についてはデメリットを伝えるかもしれません。

土地の活用にミスマッチが起きないように、
相談相手を間違えないように気を付けなければなりません。

現在、何かと話題の元国有地(以下「対象地」といいます)について、少し調べてみました。

所在地番:豊中市野田町1501番
地目:宅地
地積:8,770.43㎡(2,653.05坪)
用途地域:第一種住居地域
前面道路路線価(H28年):145,000円/㎡
鑑定評価額:9億5,600万円(109,002円/㎡)
売買代金:1億3,400万円→鑑定評価額との差額8億2,200万円(地中埋設物撤去費用?)
売買時期:平成28年6月

対象地の坪単価が地価公示水準(路線価×1.25)だと仮定すると、
その価格は約15億8,964万円となります。

145,000円×1.25×8,770.43㎡≒1,589,640,437円

対象地は、戸建住宅用地に最も適しているものと思われ、その場合、
道路等の公共公益的施設用地の負担が必要となるため、相続税等の財産評価における
現行の広大地補正率である0.35を上記の計算に考慮すると約5億5,637万円となりますので、
適用となる広大地補正率が下限であることを考慮しても、鑑定評価額については、
低すぎるとは言えないようなか気がしています。

145,000円×1.25×0.35×8770.43㎡=556,374,153円

なお、対象地の謄本(全部事項説明書)の甲区と乙区には、通常、あまりお目に
かかることがない内容が記載されていますので、ご関心がある方は、
ご自身の目でご確認ください。
また、謄本を見ると、過去にも問題があった土地であるような気がしてきます。
※昭和53年に運輸省(現:国土交通省)が取得し、平成24年に新関西国際空港㈱に
 現物出資していますが、その翌年、錯誤で現物出資(所有権移転)が抹消されています。

現在、争点の1つとなっている地中埋設物撤去費用が適正額であったと主張するのであれば、
今後、財産評価等において、地中埋設物の処分や土壌汚染の処理が必要となる土地を
かなり低い価額で評価したとしても、国は異議を唱え辛くなるような気がします。

さて、対象地の問題は、どのような結末を迎えるのでしょうか?

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