不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

2019年06月

愛知県において、津波警戒区域が7月30日に指定されます。

津波警戒区域は、最大クラスの津波が発生した場合に住民等の生命又は身体に危害が生ずる恐れがある区域で、津波による人的被害を防止することを目的として指定されるものです。

平成23年12月に、宅地建物取引業法施行規則が改正され、取引対象となる物件について、津波警戒区域内にあるときは、その旨を取引の相手方に重要事項として説明することが必要になっていましたが、愛知県では、今まで津波警戒区域が指定されていませんでしたので、「現在指定されている地域はありません。将来にわたって指定されないわけではありません。」として説明をしてきました。

しかし、今回、津波警戒区域が指定されることで、今後は、不動産を取引する際に、取引対象となる物件について、津波警戒区域内にあるのか否かを相手方へ説明することになります。

津波警戒区域は、愛知県のホームページで確認することができ、調べたい地域の地図上に、10m×10mのメッシュごとに、基準水位が表示されています。

基準水位とは、津波浸水想定で定める浸水の深さに、建築物等への衝突による津波の水位上昇を考慮して認められる値を加えて定める水位です。

実際に、基準水位が表示されている津波災害警戒区域の地図を見たときは、詳細に表示されており、最大クラスの津波が発生した場合は、「こんなところに、こんなに高い津波がくるのか」と、衝撃を受けました。

話は変わりますが、名古屋市では、なごや集約連携型まちづくりプランを作成し、都市機能や居住を誘導する範囲(都市機能誘導区域、居住誘導区域)や誘導する施設などを定め、鉄道駅周辺(拠点や駅そば)に必要な拠点施設の立地誘導や地域の状況に応じた居住の誘導をすすめています。

昨年6月より、都市機能誘導区域外または居住誘導区域外において、誘導施設や一定規模以上の住宅の開発・建築等行為を行おうとする際には、市への届出が必要となりました。

昨今、人口減少により、都市機能を持続するために、コンパクトシティがうたわれていますが、このように、津波災害警戒区域の指定や、名古屋集約連携型まちづくりプランの制定などにより、間接的にコンパクトシティ化が進められているのではないかと感じています。

本日(6月21日)、国土交通省が令和元年度版「土地白書」を公表しました。
内容より“令和元年度版”のインパクトに惹かれ、少し覗き見してみたところ、
令和元年度版らしいテーマがありました。
それは“平成時代における土地政策の変遷と土地・不動産市場の変化”であり、
平成時代を下記の3つの時期に分け、それぞれを纏めています。

①バブル崩壊まで 
  地価高騰の抑制と適正かつ合理的な土地利用の確保
  ・土地基本法制定
  ・土地取引の適正化
  ・適正かつ合理的な土地利用の確保

②バブル崩壊から人口減少時代の始まりまで
  豊かで安心できる地域づくりを目指した土地の有効利用の実現
  ・地価高騰抑制から土地の有効利用への土地政策転換
  ・都市再生の推進、不動産証券化等の市場整備
  ・安全で質の高い生活基盤となる土地利用の実現

③人口減少時代の始まりから現在まで
  成長分野の土地需要への対応と土地の適切な利用・管理の推進
  ・成長分野の土地需要に対応する環境整備
  ・コンパクトシティ形成や空き地・空き家対策の推進
  ・所有者不明土地問題への対応や土地の適切な利用・管理の推進

ちなみに、平成3年公示価格の最高価格の全国平均は住宅地が306千円/㎡、
商業地が2,155千円/㎡に対し、平成31年は住宅地が117千円/㎡、
商業地が557千円/㎡であり、ともに2分の1を大きく下回る価格まで下落しています。
そのような中で、バブル期の価格を上回っている銀座の地価は異常と
いえるかもしれません。

興味がある方は、是非覗き見してください。

国土交通省 令和元年版「土地白書」
https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo02_hh_000129.html

折込広告等の表現について、「不当表示」という言葉を聞かれたことはあるでしょうか。

この「不当表示」とは、あたかも他の商品より優良であるような表現を使用し、
消費者に誤認させるような表示のことをいいます。
(不当景品類及び不当表示防止法によって規制されています。)

昔は不動産の広告においても、この不当表示がされているケースが
散見されていましたが、コンプライアンス遵守の流れでそういった不当表示を
する広告はほぼ見かけなくなりました。

しかしながら、2週間ほど前に、折込広告で久しぶりに「これが不当表示の代表例」といえるような
広告を見てびっくりしたことがあります。

その広告は売り土地の広告だったのですが、下記のような表現がされていました。

〇市街化調整区域で建築物の建築が原則できないのに、「人気の住宅エリア」と表現している。
 (あたかも住宅が建築できるように誤認させる恐れあり。また、そもそも「人気」という表現はNG。)
〇「抜群に良い立地」「最高の立地」といった表現。
 (抜群に良いや最高の根拠がどこにもなく、あたかも素晴らしい物件のように表現している。)
〇「格安の価格」といった表現。
 (格安の根拠は路線価等で全く提示されておらず、そもそも最高や格安といった表現はNG。)
※ちなみにこの不動産は宅建業者が所有しており、自ら広告を入れていました。。。

これだけ「不当表示」を盛り込んだ広告は、過去にもあまりお目にかかったことはなく、
規制を全く把握していないのか、規制を承知のうえで行ったのかは分かりませんが、
少なくともこの宅建業者の姿勢は、悪い方向で十二分に伝わってきます。

あまりにも華美な言葉や美辞麗句で商品(不動産)を表現している物件は、
疑ってかかることをお勧めします。
(本当に良い物件だったとしても、そういった不当表示をしている不動産業者から
物件を購入することは避けた方がよいでしょう。)


ここ2、3年、出張で札幌を訪れることが多くなっています。北海道は昔から好きな旅行先であり、北海道に行くということは非日常的なワクワク感があったのですが、札幌に頻繁に行くようになると札幌自体は筆者の住む名古屋と変わらないような大都市ですし、そもそも仕事で行くのでワクワク感はありません。それでも札幌の街は名古屋にはない雰囲気を纏っているように感じられ、何回訪れても魅力が尽きることはありません。

そんな札幌ですが、名古屋と似ているところがあります。それは両都市の街並みです。

もちろん街全体ではなく、ある特定の場所です。両都市を訪れたことがある方はおわかりかもしれません。大きな通りの真ん中にテレビ塔が建っている風景です。札幌は大通公園にさっぽろテレビ塔が、名古屋は久屋大通公園に名古屋テレビ塔がそれぞれ建っています。

通り自体の歴史は札幌の方が古く、その始まりは明治初期の開拓時代まで遡るそうです。一方、名古屋は戦後復興の都市計画において設けられたもので、両者とも延焼を防ぐための「火防線」として作られたという同様の経緯を持ちます。テレビ塔については、名古屋が少し先で1954年(昭和29年)6月に日本初の集約電波塔として完成、札幌はその3年後の1957(昭和32年)に完成しています。設計者はいずれも内藤多仲という人で、二代目通天閣や東京タワーもこの人に手によります。

さて、このように同じような街並みを持つ両都市、個人的な印象になりますが、札幌の大通の方が人々に愛されている感がより強いような気がしています。なぜだかはわかりませんが、市民も観光客も当たり前のようにそこにいて馴染んでいる、という感じがそのように思わすのかもしれません。

ただ、名古屋も負けてはいません。現在、久屋大通の北エリア・テレビ塔エリアにおいて三井不動産グループによるPark-PFI方式を導入した再整備が実施されており2020年には供用が開始される予定です。同時期にテレビ塔もリニューアルされ電波塔内としては世界的にも珍しいホテルも設置される予定とのことです。

 札幌でも大通公園自体を東へ延ばすという計画があるようですし、両都市を代表するシンボリックな街並みはこれからも発展を遂げていくことになりそうです。

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中古マンションの査定方法は、近隣のマンションの売買事例と査定するマンションについて、築年数、所在階、角部屋などの部屋の位置、バルコニーの方位、駅からの距離などを比較するものです。

比較する項目の中に、築年数がありますが、現在の査定方法だと、築年数の新しいものに比べ、築年数の古いものは価格が落ちることになります。

築年数の経過=建物が古くなる=価格下落 この事実については一般常識化しています。

しかし、その常識は、マンションの管理が世の中でクローズアップされることで、変化するのではないかと考えています。

それは、しっかり修繕されてきたかどうかの履歴や、マンション全体で貯蓄している修繕積立金の額などの、管理に関する事項が、マンションの価格に大きく影響すると思っているからです。

しっかり修繕されてこなかったマンションや、修繕積立金が不足しているマンションは、老朽化の進むスピードが早くなりますし、修繕するタイミングで多額の修繕積立一時金を各居住者が負担することになります。

マンションの管理が世の中でクローズアップされた時、しっかり管理されているマンションであれば、築年数の経過が価格下落の要因にならない日が来るのではないかと感じています。

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