不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

カテゴリ: 法令

先日、お客様のご依頼で中区の建物の解体のため
現地で解体業者様と打ち合わせをしました。

その際に、「アスベストが建材に含まれていたら、解体費用が
大幅に上がるので、調査をした方が良い」とアドバイスいただきました。
(調査費用はざっくり5万円程度で、現地で鉄骨等の建材を削り、
 成分を調査すれば1週間程度で分かるとのことでした。)

「アスベスト」という名前を聞かれたことがあるかとは思いますが、
実際にいつごろまで利用されていたのか、またどういった箇所に利用されていたか
ご存知でしょうか。

アスベストは、建物では主に断熱材や防火材として利用され、
例えば鉄骨造の鉄骨への吹付断熱材、また屋根等に防火材として
含まれていたりします。
特に鉄骨造の建物では、鉄骨に吹き付けされていることが多く、
築年数が古い建物の場合、利用されている可能性が高いと考えられます。
(アスベスト利用の全面禁止は平成18年9月1日以降からですが、
 段階的に規制されているため、利用の度合いは築年数によって変わります。)

こういったアスベストが含まれた建物を解体する場合、解体時に飛散防止の措置を
取る必要があることから、解体費用が高額になってきます。
また、名古屋市内では、中区、西区、中村区においては特に飛散防止に対しての
指導が他の区よりも厳しく、飛散防止措置の費用が高額になる傾向があるようです。

築年数の古い建物を解体する際には、事前にアスベストの利用調査を実施し、
飛散防止費用を十分見込む必要があると感じます。


みなさんは「土地の憲法」といわれる法律があることをご存知でしょうか?

その法律を「土地基本法」といいます。同法が制定されたのは平成元年です。そのころといえば、バブル経済の絶頂期にあり、実需に基づかない土地の投機的取引が地価の異常な高騰を招き、社会問題化していました。このような社会・経済情勢を背景に制定されたのが土地基本法だったのです。同法第一条に規定されている目的を見てみましょう。

(目的)

第一条 この法律は、土地についての基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の土地についての基本理念に係る責務を明らかにするとともに、土地に関する施策の基本となる事項を定めることにより、適正な土地利用の確保を図りつつ正常な需給関係と適正な地価の形成を図るための土地対策を総合的に推進し、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

 
 土地についての基本理念として、公共の福祉優先、適正な利用や計画に従った使用ということが定められているとともに「土地は、投機的取引の対象とされてはならない」という投機的取引の抑制に関する事項が定められています。これらの理念やこれに係る各主体の責務などが定められていることが「土地の憲法」といわれている所以だと思われます。

しかし、バブル経済崩壊後の失われた20年とも30年ともいわれる時代を経て、我が国は人口減少時代に突入しています。人口が減れば当然土地に対する需要も減少していくことになり、需要のある土地とない土地がより明確に区別されるようになっています。需要のない土地については“負動産”などといわれ、相続登記が行わず所有者が不明になる所有者不明土地問題など新たな社会問題が発生しています。

このように社会的・経済的な背景が変化するなか、バブル期に制定された土地基本法はやや時代にマッチしなくなっています。そこで国土交通省は平成元年制定時以来の土地基本法改正の方向性を取りまとめ公表しています。取りまとめのポイントは以下の通りです。

  • 所有者が土地の利用・管理について第一次的な責務を負うこと
  • 所有者による土地の利用・管理が困難な場合に近隣住民、地域コミュニティ等が行う利用・管理には公益性があり、そのために所有権は制限され得ること
  • 国、地方公共団体は、利用・管理の促進策やその法的障害の解消のための施策を講じるべきであること

国土交通省は今後、本とりまとめ等を踏まえて更に検討を深め、人口減少社会に対応して土地政策を再構築し、2020 年までの土地基本法等の改正に向けて取り組んでいく、としています。

本家?の日本国憲法については、改正する・しないで意見の隔たりが依然として根深いですが、「土地の憲法」である土地基本法は変化した社会・経済情勢を反映し令和時代初頭に改正されるというのは歓迎すべきことであると考えますが、みなさんはどう思われますか。

   国土交通省の報道発表資料 「平成元年制定時以来の土地基本法改正の方向性を公表します―国土審議会土地政策分科会特別部会とりまとめの公表―」

アマチュアスポーツ界の様々な団体において、東京五輪を前に
諸問題が頻発しています。
選手を守るべき団体が、一部を守るために選手を苦しめるような
ことが多く、選手を第一に考えた結果になることを望みます。
また、各団体において、組織の新陳代謝が必要なのではないかと
感じることも多くあります。
(報道を見ているだけですので、何が正しい情報なのかは分かりませんので
 断定はできませんが、、、)

不動産の業界で見てみると、古い空き家を除却、耐震化するために、
相続した空き家を売却した際に3,000万円の特別控除(空き家3,000万円特別控除)を
利用できる制度が、平成28年4月1日以降の譲渡分から3年間に限り制定されています。
この制度は、古い建物の除却を促進しようとするための施策であり、
ある意味建物の新陳代謝を促す政策であると感じています。

この制度ができたことによってどれだけの効果が出ているのか、
気になって調べてみました。

調べてみると、膨大なデータがあるので、何回かに分けて
調査した結果を掲示してみたいと思います。
まず、大きいデータとして、「建物除却件数」を調べてみました。

比較の仕方として、
平成27年度 (平成27年4月~平成28年3月)
平成28年度 (平成28年4月~平成29年3月) ※空き家3,000万円特別控除対象期間
平成29年度 (平成29年4月~平成30年3月) ※空き家3,000万円特別控除対象期間
の建物除却件数を調べました。

結果としては下記の通りです。(平成27年度を100の指数として計算)
平成27年度 107,514件
平成28年度 113,025件(+5511件 指数105)
平成29年度 120,146件(+12,632件 指数111)

この数字を見る限り、除却件数は増加しており、一定の効果があったのかと思いますが、
次回は建物の種別や構造等も調べてみたいと思います。

データ元:建築物滅失統計調査
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00600240&tstat=000001016963&cycle=1&year=20180&month=12040604&result_back=1

平成29年度の宅地建物取引士試験の合格発表が、平成29年11月29日に行われました。
宅地建物取引士の資格は受験資格の制限が無く、誰でも受験できることや、不動産業界以外の業種でも
役に立つこともあり、毎年約20万人が受験する国家資格です。ちなみに今年は約20.9万人の受験者でした。
受験資格の年齢制限等がないため、毎年最高齢及び最年少合格者も発表され、今年は最高齢合格者は
89歳、最年少合格者は13歳となっています。
(ちなみに歴代の最年少合格者は12歳です。)

今年の合格点は35点以上となっており、昨年と同様の合格点となりました。
   実施年度  合格点
   平成29年  35点以上
   平成28年  35点以上  
    平成27年  31点以上
    平成26年  32点以上
    平成25年  33点以上


この宅地建物取引士の試験で出題される項目は下記のようなものがあります。
①民法
②法令上の制限
③税制
④宅建業法
⑤その他土地建物に関する知識

主に不動産取引に関する知識(宅建業法)や、取引に付随する民法の知識、都市計画法や
建築基準法等、法令上の制限の知識等、不動産取引の専門家として必要な知識が問われる
試験です。


不動産の仕事に携わる方には必要な資格だと思いますが、そうでない方にとっても取得
していて良い資格だと思います。来年の試験はまだ先ですが、ご興味のある方は一度、
試験内容を調べられてみてはいかがでしょうか。

つい先日、ディズニーランドの登記簿を調べた方の記事を拝見し、その中で建物の登記簿の
「種類」について面白い内容が掲載されていました。

この「種類」とは、建物の主な用途が記載されている項目で、通常下記のような基準で
定められます。

 

不動産登記規則

第百十三条  建物の種類は、建物の主な用途により、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、
旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所及び変電所に区分して定め、これらの区分に該当しない
建物については、これに準じて定めるものとする。

 

不動産登記事務取扱手続準則

801 規則第113条第1項に規定する建物の種類の区分に該当しない建物の種類は,
その用途により,次のように区分して定めるものとし,なお,これにより難い場合には,
建物の用途により適当に定めるものとする。

校舎,講堂,研究所,病院,診療所,集会所,公会堂,停車場,劇場,映画館,遊技場,
競技場,野球場,競馬場,公衆浴場,火葬場,守衛所,茶室,温室,蚕室,物置,便所,
鶏舎,酪農舎,給油所

 

上記の内容をまとめると、「上記の種類から定めないといけないが、この区分でも難しい場合は、
建物の用途がわかるように定めてよい」となります。

 

実際に登記簿謄本は取得していませんが、記事ではスプラッシュマウンテンの建物の種類が
「スプラッシュマウンテン」と登記されていたようです。

おそらく、上記どれにも当てはまらないため、一番この建物の用途を示すのに適当なのは
「スプラッシュマウンテン」になったのではないかと推測されます。

 

我々も仕事上登記簿を見る機会は少なくありませんが、居宅や店舗、共同住宅といったものが
ほとんどで、珍しい建物の種類を見ることは非常に稀ですし、私も上記の種類以外の登記簿を
今まで見たことがありません。


次回は土地の種類に注目し調べてみたいと思います。

このページのトップヘ