不動産コンサルタントのつぶやき

名南財産コンサルタンツ 不動産事業部 公式ブログ

カテゴリ: 用語

6月22日の日本経済新聞に、増税前「あおり販売防ぐ」との見出しがありました。

記事は、2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げの際、増税後も価格が大して変わらないのに「今買わなければ損」などと消費者をあおる行為の防止策をめぐる議論が政府内で浮上しているというものでしたが、その記事内に、どんな行為を「あおり」と呼ぶのか今後の論点となりそうだと掲載されていました。

私が働いている不動産業界では、「あおり」という言葉は、長らく問題になっています。

“あおり と 不動産”を一緒にインターネットで検索すると、不動産業界の“あおり”の問題が多数出てきます。

不動産業界でいう“あおり”とは以下のような文言で、お客様を焦らすことを言います。
・今日決めないと、他の方が買ってしまいますよ。
・あとから見られるお客様が申し込むかもしれませんよ。

しかし、不動産は、唯一無二のものであり、買い逃したことを後悔されるお客様もいらっしゃるのも事実です。

以前買い逃したお客様で、「なんとか買えませんか」と訴えられるお客様もいらっしゃいました。

そのような経験があるため、物件のご紹介後には、さらっと「他の方で決まってしまう場合もありますので、その際はご了承ください。」と、確認のためお伝えします。

不動産は高い買い物になりますので、あおりを受けることなく、慎重に選んでいただければと思いますが、自分が良いと思ったものは、購入を決めるための決断をすることが必要だと思います。

タイトルだけ見るとなんのことだかわからないですね。

M&Aとは「Mergers(合併)andAcquisitions(買収)」の略で、2つ以上の企業が一つになったり(合併)、ある企業が別の企業を買ったりすること(買収)をいいます。M&Aというと新聞などで報じられるような大企業同士の派手な合併や買収といったイメージがありますが、中堅・中小企業においても経営者の高齢化に伴う後継者不足解決の手段として、また、事業の選択と集中、事業の再構築などを図る手段としてM&Aは活用されています。弊名南コンサルティングネットワークにおいても、名南M&Aという部門が存在しており、中堅・中小企業のお客様を対象にM&Aの支援業務を手掛けています。

次にDDとは、「Due Diligence(デュー・ディリジェンス)」の略で、Dueは「当然、行うべき~」、Diligenceは「努力、注意」を意味します。不動産投資やM&Aの世界では頻繁に用いられる用語で、M&Aの場合では、譲渡企業の決算書だけでは見えない簿外債務や将来発生しうる損害等のリスクを把握するために行われ、その範囲は「財務」「法務」「ビジネス」「人事」「環境」などに分類されます。

さらにERとは「Engineering Report(エンジニアリングレポート)」の略であり、不動産の物理的な調査として対象建築物の現状を調査したレポートであり、主として以下のような項目について調査が行われます。

  • 建物状況調査等

     建物現況調査
     遵法性調査
     
    修繕更新費用算定
     
    再調達価格算定

  • 建物環境リスク評価

  • 土壌汚染リスク調査

  • 地震リスク(PML)調査


  
筆者も不動産証券化に関連する業界に在籍していたときはよくERの調査に立会いました。ER会社の調査員たちは『打診棒』といわれる先が丸くなった棒を持って10数階建のビルの屋上の際の部分で怯まずコンコンと外壁を叩きます。タイルが浮いてないかを調べ、剥落するリスクがないかを確かめるためです。オフィスビルなどでは屋上には手すりがないため、転落しはしないかと立ち会っている我々の方がビクビクしていました。

 ただ、ERの取得については、投資家からお金を集めて不動産に投資するといった不動産証券化の世界では必須の手続きなのですが、1件あたりおよそ100万円以上の費用がかかることからM&Aの世界ではあまり頻繁に用いられることはないようです。

 今回、買収する方の社長様のご意向により被買収先が所有する不動産についてリスクを明確にしておきたいとのことでERを取得することになりました。調査結果が数字で詳らかになるERM&AにおけるDDでももっと用いられてもよいのかもしれません。

インスペクションとは、建物の基礎、外壁等に生じているひび割れ、
雨漏り等の劣化事象・不具合事象の状況を目視、計測等により調査するものです。

平成28年5月27日に、宅地建物取引業法改正案が参議院で成立し、
宅地建物取引業者は、インスペクションを実施する者のあっせんに関する事項の
媒介契約書への記載、インスペクションの結果の買主への説明等を義務付けられる可能性が高くなりました。
※今のところ、改正案はインスペクションを強制するものではありません。


国が宅地建物取引業の改正を進めているのは、インスペクションを利用することで、
買主の住宅の質に対する不安を払拭し、売主・買主が安心して中古住宅の取引ができる市場環境が
整備されることを期待してのことです。

ただし、インスペクションのサービスは以前からありましたが、
現状では普及しているとは言い難い状況です。

それは、これから売却する自宅にわざわざ費用を掛けて、
“あら”を探すような行為はしたくないという売り手の心情があること。

また、買い手がインスペクションを利用するためには、
購入を検討している中古住宅の売り手からの承諾が必要になることや、
調査している最中に他の買い手が現れれば、費用が無駄になることも考えられるからです。


しかし、建築士等建物の専門家が実施するインスペクションが普及すれば、
中古住宅の取引の透明性は高くなるように思います。


インスペクションの費用は、サービスを提供する会社や内容により異なりますが、5~15万円のようです。
この費用がインスペクション普及の足かせになるとは思いますが、隣接地との境界を確定させるための測量の費用のように、建物の状況を買い手に説明するための、不動産を売却する諸経費(売主側の費用)の一つとして周知されることになれば、インスペクションがより普及することになるのではと考えています。




タワーマンションを利用した相続税の節税対策(以下「タワマン節税」といいます)とは、タワーマンションの新築時販売価格及び中古の流通価格(以下「物件価格」といいます)と相続税や贈与税を計算する際の評価額(以下「評価額」といいます)の差を利用したものです。


一般的に、タワーマンションの価格は、眺望のよい高層階になればなるほど高く、低層階に比べ数倍になることも少なくありません。それに比べ、評価額は、タワーマンション一棟の評価額をそれぞれの床面積で均等に分割するため、同じ専有面積であれば、階数による差はなく均等になります。例えば50階建てのタワーマンションであれば、1階部分の評価額が5,000万円であれば、同じ専有面積の50階部分の評価額も5,000万円になります。※ただし、実際の物件価格にあわせ、階数によって評価額を増減するよう計算方法が見直される可能性があります。


124日の日本経済新聞によると、「国税庁が全国の20階以上の住戸343物件を調べたところ、評価額は平均すると市場価格の3分の1にとどまっていた」との記事があり、そのデータによれば、物件価格1億円のタワーマンションの評価額は約3千万円となります。


【事例】1億円の現金と、時価1億円(評価額3千万円)のタワーマンションを相続した場合の相続税について。なお、相続する財産は1億円の現金もしくは、時価1億円のタワーマンションだけとし、相続人は一人を前提とする。


1億円の現金を相続した場合、相続税は1,220万円

・時価1億円(評価額3千万円)のタワーマンションを相続した場合、相続税は0


以前ブログに掲載した、ソニー不動産とYAHOO!が取り組んでいる、インターネットで不動産を売り出す“おうちダイレクト”の仕組みでもあるように、タワーマンションの現在の物件価格については、過去の取引データにより、大まかに算定することが可能ですので、評価額が下がることもさることながら、現在の物件価格が分かりやすく、タワマン節税の効果(評価減)が明確なことが、タワマン節税が流行った要因の一つではないかと考えています。

 

 

 

 

 

市街化調整区域(以下「調整区域」といいます。)は、“市街化を抑制する区域”であり、都市の郊外で田畑が広がっているような地域です。農林漁業を営む人の住宅など、限られた建物しか建築できず、土地の価格は廉価、もしくは取引が成立しないことも珍しくありません。

そのため、不動産仲介業をしていると、「土地を売りたい」という、テンションの上がるご依頼でも、「“調整区域”の土地を売りたい」となると、「売却ができる土地だろうか」と不安が混じるものになります。

しかし、調整区域の土地が、全て廉価な価格でしか売買できないということはありません。

不動産業者もテンションの上がる土地があります。その代表的なものが、不動産業者の間で、“既存宅地”と呼ばれる土地です。


調整区域は大昔からある地域ではなく、制度の変更によって創られた地域です。そのため、調整区域に指定される以前より宅地であった土地には、建物が建築しやすいという制度があるのです。

調整区域として指定された年月日や、制度については地域により違いますので、詳しくは該当する土地に所在する行政機関に尋ねて頂きたいのですが、私どもが不動産仲介業をしている愛知県の場合では、調整区域が指定されたのは昭和45年11月24日、制度としては愛知県の開発審査会基準17号に該当していれば建物が建築できます。

開発審査会基準17号のいう既存の宅地とは、“市街化調整区域に関する都市計画が決定され、又は当該都市計画を変更してその区域が拡張された際、すでに宅地であった土地で、現在まで継続して宅地であるもののうち、おおむね50戸以上の建築物が(おおむね50mの距離をもって)連たんしている土地”とあります。

調整区域の土地についてご相談を受けた場合は、まず、その土地について、法務局で、登記事項証明書を取得し、調整区域が指定された際の地目や、住宅地図等で該当の土地の周辺を確認します。調査の結果、開発審査会基準17号のいう既存の宅地であれば、廉価ではない価格で取引できる可能性が広がります。

このように、調整区域内の土地については、“既存宅地”に該当するかということが、不動産取引において重要な部分を占めます。

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