最近、他の都府県の方が名古屋に来ると「高いビルが増えたね~」と一様に驚きの声を上げられます。また、名古屋やその周辺に在住の方でも名古屋駅周辺で複数の超高層ビルが建築されているのは知っていても、どのビルがどういうビルということはご存じない方もおられるかもしれません。そこで、今回は名古屋駅周辺の再開発の状況を写真付きでお伝えしたいと思います。

 まずはメジャーどころから。

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 新生「大名古屋ビルング」です。三菱地所が旧大名古屋ビルヂングと隣接するホテルロイヤルパークイン名古屋の敷地を一体として建て替えたもので、地上34階地下4階建で高さは約175メートル、延床面積は約14万8000平方メートルです。昨年10月に竣工、11月より一部のオフィス、金融機関等が営業を開始しています。商業ゾーンを含むグランドオープンは3月9日(水)の予定です。三越伊勢丹のセレクトストア『イセタンハウス』を始めとして東海地方初進出も含む数多くの物販・飲食店舗がオープンする予定です。


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 「JPタワー名古屋」です。旧名古屋中央郵便局名古屋駅前分室跡地に日本郵政と名工建設(JR東海の軌道敷設などを多く手掛ける会社)が建設しました。地上40階地下3階建で高さは約195メートル、延床面積は約18万平方メートルです。1階ではすでに名古屋中央郵便局が業務を開始しており、オフィスの入居も始まっています。大名古屋ビルヂングと比べるとオフィスが主体のビルですが、それでも地下1階から3階には商業施設が設けられ、名称は東京丸の内のJPタワー同様、「KITTE(キッテ)名古屋」となります(6月17日(金)開業予定)。

 なお、弊名南コンサルティングネットワークは現在の拠点である中区錦からこのJPタワーの33階・34階に移転します。法人や部署単位で2月から3月にかけて順次引っ越します。アクセスのよい場所でよりレスポンスよくサービスに努めて参ります。


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 「JRゲートタワー」です。JR東海とその子会社であるジェイアールセントラルビルが建設しているもので、地上46階地下6階建、高さ約220メートルで延床面積は約26万平方メートルとなります。低層階である地上15階までは既存のJRセントラルタワーズと連結される形となります。商業施設としてはジェイアール名古屋タカシマヤの増床となる『タカシマヤ ゲートタワーモール』やビックカメラ、ユニクロ・ジーユーが出店するほか、ホテル(『名古屋JRゲートタワーホテル』)が設けられます。また、地下には2027年開業予定のリニア中央新幹線の名古屋駅ができるといわれています。

 計画当初はJRセントラルタワーズのオフィス棟(高さ約245メートル)を上回る高さ260メートル程度の規模で検討されていたようですが、経済情勢や需要予測に基づき規模が縮小された経緯があるそうです。また、工事も遅れ、当初は2015年末に開業予定であったのが1年程度遅れ、今年11月からオフィスの入居開始、来年4月に商業施設の開業となります。その影響で進出予定であったヨドバシカメラが出店を断念し、代わりにビックカメラが進出することになりました。

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 「シンフォニー豊田ビル」です。トヨタグループの不動産会社である東和不動産が建設しています。老朽化した旧第二豊田ビル西館と東館の間にある道路を付け替え、2つのビルを1つに集約し再開発したものです。地上25階地下2階建で高さは約115メートルです。オフィス、ホテル(『三井ガーデンホテル名古屋』)、シネコンの複合ビルとなり、竣工予定は今年6月となりますが、まだ開業時期は発表されていないようです。

 写真は弊ネットワークミッドランドオフィスからのものです。上棟は済んでおり、あとはタワークレーンの解体と内装工事が進められるものと思われます。周辺には高さ200メートル級のビルが林立していることからやや埋もれている感もありますが、見る方向によってはなかなか存在感のあるビルだと思います。


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 こちらは現在建築中のビルではなく、解体中のビルです。ミッドランドスクエアとモード学園スパイラルタワーに挟まれた街区にかつて3棟のビル(三井北館、菱信ビル、白川第三ビル)が建っていましたが、三井北館と白川第三ビルは既に解体され、前者は大塚家具や飲食店が入る期間限定の商業施設『M4テラス』として、後者は時間貸し駐車場として利用されており、現在は残っていた菱信ビルの解体が進んでいるところです。当然、街区一体として再開発すれば周辺と肩を並べる超高層ビルの建設も可能ですが、菱信ビルの所有者は単独で再開発を行う意向を示しているようです。最終的にどうなるかはわかりませんが、一体利用されないのであればなんとも勿体ない話だと思います。

 ちなみに写真の時間貸し駐車場ですが、昼間の料金が12分間で300円 名駅周辺の駐車料金は東京並みですね。


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 駅西(太閤口)に目を転じてみましょう。写真は「(仮称)名鉄イン名古屋駅西」です。もともと予備校である代々木ゼミナール名古屋校のあった場所です。同予備校の運営者であり土地の所有者である学校法人高宮学園が建物を建築し、名鉄不動産が一括して賃借、名鉄インがホテルの運営を行います。313室の宿泊特化型ホテルとなる予定で、今年秋の開業を目指し工事が進められています。受験生のころ、夏期講習などを受けに来たのは懐かしい思い出ですが、このあたりもすっかり様変わりしてしまいました。


 今回は名古屋駅至近で行われている再開発の状況をご紹介しましたが、すこし離れたささしまライブや納屋橋地区でも再開発が行われています。次回以降、機会があればこれらも紹介していきたいと思います。


 写真の撮影日:シンフォニー豊田ビル 2015年1月13日
           上記以外          2015年1月10日