2008年01月19日
ガンバ大阪のJ07年
◆07年Jリーグの結果詳細
◆夏場や連戦に弱いか
◆マグノアウベスへの依存
◆補:得失点差と勝点の回帰分析
◆夏場や連戦に弱いか
◆マグノアウベスへの依存
◆補:得失点差と勝点の回帰分析
◆07年Jリーグの結果詳細
・勝敗
まずは基本的な数字から。あささんの分析も参照。
07年 19勝10分5敗 3位(勝点67) 71得点37失点 得失点差34
06年 20勝6分8敗 3位(勝点66) 80得点48失点 得失点差32
05年 18勝6分10敗 1位(勝点60) 82得点58失点 得失点差24
04年 15勝6分9敗、 3位(勝点51) 69得点48失点 得失点差21
ここから分かることは、
ガンバは特に05年から06年にかけてチーム力を上げたものの(*)、
その伸びが浦和(と06年の川崎、07年の鹿島)に比べて小さいものだったため、
それらのチームを上回る事ができなかった、ということだ。
逆に05年は04年に比べるとチーム力の上昇は大きくなく
(04年の勝点51を34試合に換算すると57.8になる)
優勝できたのは横浜と浦和の停滞という棚ボタだった。
(*)ここで言う「チーム力」とはリーグ全体における相対的なもの
・得失点差
得失点の経過を見てみよう。
04年の数字を34試合に換算すると78.2得点54.4失点で得失点差は23.8になるが、
ここでも06年にガンバが成長したことが伺える。
実際、内容を見ればこのことは明らかだと思う。
ガンバで問題なのは得失点差の割りに勝点が少ないところだろう。
07年、鹿島は得失点差24で勝点72だし、浦和は差27で勝点70。
鹿島の効率の良さ、つまり勝負強さは圧巻だ。
(最後に得失点差と勝点の簡単な分析を書いた)
要するに、引き分けの数から分かるように、ガンバは勝ちきれない試合が多い。
まず負け試合を見てみると、5試合で3得点12失点。
負けるときは、なかなか見事な負けっぷりだと言える。
しかし、負け数自体はリーグで最も少ないことを考えると、問題ではない。
引き分けは10試合で12得点12失点。むしろ問題はこちらだろう。
引き分けた試合では守備は悪くないのに対し、
リーグ1位の自慢の攻撃力が沈黙している事がわかる。
・対戦相手
浦和(1分1敗)、清水(1分1敗)、川崎(1分1敗)
新潟(1敗)、横浜FM(1分1敗)、磐田(1分)、神戸(2分)、東京(1分)
広島(1分)、横浜FC(1分)
引き分けと負けの対戦相手を見てみよう。
まず鹿島以外の上位陣に勝てていないことが分かる。
鹿島に2勝したのも2節と23節と不調の時期だったのが幸いした。
中下位を見るといくつか勝点を取りこぼしているのが分かる。
横浜FMにやられているのは、彼らの好調時に当たったのが災難。
ただ中下位にはほとんど負けていないのも事実だ。
ここから分かることは、ガンバは弱いものイジメが得意だということだ。
自慢の攻撃力は中下位のチームにとっては破壊的だが、上位に対してはそうでもない。
鹿島、浦和、清水、川崎との8試合は12得点13失点となっているが、
この数字には23節鹿島戦の5−1が含まれている。
06年は浦和、川崎、清水、磐田、鹿島相手に4勝2分4敗、21得点17失点で、
上位相手でも互角に戦えていたのだが。
◆夏場や連戦に弱いか
・夏場
ガンバの流動的なスタイルは夏場に弱いという説があり、
例えばタカクさんは優勝を逃した原因の1つに挙げている。
ただ、いつからが夏場か、というのは結構難しい。
07年は暑く5月の時点で大阪の最高気温が25度以上になるのは珍しくなかった。
とりあえず8月9月に限ると4勝2分3敗とやはり不調(7月に試合はない)
疲労の残る10月は2勝1敗と微妙なところ。
ただ06年の数字を見るとそうでもない。
7−9月は7勝3分1敗と優勝ペースで勝っている。
勝てなくなったのは、やはり遠藤が離脱した27節からだ(*)
「夏場」というのはチーム力が落ちているときに良く使われる説明だが、
対戦相手も疲れるわけで、ここでも「相手があること」という原則は忘れられがちだ。
スタイルによって疲れやすいものとそうでないものが多少はありそうだが、
チーム全体の運動量はそれほど大きく異なるものなのだろうか?
誰か一度統計を持ってきて分析して欲しいところだ。
「人もボールも動く」ガンバは疲れやすいスタイルだと言われる。
ではどういったスタイルなら平均的な運動量を抑えて疲れにくいのだろうか。
それは守備ではゾーンを原則として、攻撃は個々人の突破による場合だろう。
しかし、その場合はその特定の能力の高い個人に疲労が蓄積する。
こういった選手を多く抱えるチームは浦和など例外的で、
その他の大勢はその選手の疲労とともにチーム力も落ちることになる。
(*)ただ遠藤が出場した25、26節の甲府、磐田戦でも連敗している。
いずれもアウェイだし、前田が先発したりとスクランブル気味。
25節から10月に入っているが、そこから疲労の蓄積が露呈したと見ることもできる。
また06年は10月の気温もけっこう高い。
・連戦
連戦に弱いというのは蒼い攻め達磨さんが指摘している。
8月までは週1だと13勝1分1敗なのに対し、連戦だと5勝7分4敗だそうだ。
Jリーグに限っても2勝6分2敗と勝ちきれない試合が多い。
ただナビスコでは選手を落としているので苦戦するのは当然だし、
Jでも引き分けた相手は川崎、神戸、清水、浦和、横浜FM、横浜FC
負けた相手はアウェイ新潟、浦和と手強い相手が多い。
3/17 広島 ○ 3−0 J1
3/21 広島 ○ 3−0 ナビスコ
3/25 神戸 △ 2−2 ナビスコ
3/31 甲府 ○ 2−1 J1
4/04 千葉 × 0−1 ナビスコ
4/07 川崎 △ 2−2 J1
4/11 千葉 ○ 1−0 ナビスコ
4/14 新潟 × 1−2 J1
4/28 大分 ○ 4−0 J1
5/03 神戸 △ 2−2 J1
5/06 清水 △ 1−1 J1
5/09 広島 × 0−1 ナビスコ
5/13 浦和 △ 1−1 J1
5/19 柏 ○ 2−1 J1
5/23 神戸 ○ 4−2 ナビスコ
5/26 千葉 ○ 2−1 J1
6/16 名古屋 ○ 3−1 J1
6/20 横浜FM △ 0−0 J1
6/23 東京 ○ 6−2 J1
8/11 新潟 ○ 3−1 J1
8/15 浦和 × 0−1 J1
8/18 横浜FC △ 1−1 J1
また、それ以降は連戦に弱いという印象はない。
実際4勝1分1敗なので、逆に勝っているぐらいだ。
(連戦始めはカウントしていないが、入れても6勝1分2敗)
8/25 川崎 × 4−1 J1
8/29 鹿島 ○ 5−1 J1
9/1 名古屋 ○ 1−4 J1
10/6 柏 ○ 1−2 J1
10/10 鹿島 ○ 1−0 ナビスコ
10/13 鹿島 × 3−2 ナビスコ
11/3 川崎 ○ 0−1 ナビスコ
11/7 山形 △ 2−2 天皇杯(PK5−3で勝ち)
11/10 千葉 ○ 2−0 J1
出場選手を見てみると、8月の連戦はFW以外は変わっていない。
10月も中心選手は不変だが、播戸、寺田、前田、家長、安田を使い分けている。
11月は山形戦で播戸、家長、寺田、下平、中澤、青木を使っているが、
前半で2点をリードされて後半に加地と二川を投入、
延長までやるハメになってマグノ、明神、シジクレイ以外は逆に疲労することに。
これを見ると、ある程度控え選手を使っていて西野監督の手腕も悪くないし、
中心選手も連戦に良く耐えたと言えるのではないかと思う。
◆マグノアウベスへの依存
ガンバの問題として、上位相手の不振や夏場・連戦への対応力不足を見てきた。
しかし、これらは多少の真実を含んではいるが、
より重要な問題が見落とされていると思う。
ガンバの重要な問題とは、特定選手への依存である。
ガンバは、特に攻撃面でマグノへに依存する部分が大きかった。
彼がスタメンで試合に出た20試合では(30分に交代した22節川崎戦は除く)
14勝4分2敗と十分に優勝を狙えるペースだった(34試合に換算すると勝点78.2)
実際、前半戦6月の18節までは2位浦和に5差をつけての1位だった(12勝5分1敗)
ところがマグノが離脱した後半戦からはチーム力が不安定になり
19節以降は7勝5分4敗と成績が大きく落ち込んでいる。
ちなみにマグノ不在時は5勝6分3敗と並みのチーム。
上位陣に勝てなかったり中下位にとりこぼしたのもマグノの欠場が大きい。
得点力でもマグノ出場試合では21試合49得点と1試合2.3点だが
不在時には13試合21得点と1試合1.6点平均に低下している。
失点は出場試合で21、欠場試合で16と大差ない。
ガンバの層の薄さは指摘されてきたのだが、
06年の遠藤に続き戦術の核がいなくなった影響は大きかった。
マグノはフィニッシャーとして優秀なだけではなく、
ポストプレーなど組み立ての能力も非常に高い。
得点だけなら90分当たり0.56と播戸の0.52と大差ないが(バレーは0.7)
チームの得点力に大きな違いが出たのは組み立てへの貢献の差で
このあたりはあささんの印象と一致する。
例えば得点力を期待していた二川は序盤戦で5得点を上げたのに、
後半戦では2得点と失速してしまった。
ガンバが夏場に失速したように見えたのは、
マグノが8月から離脱してしまったからである。
上でも書いたが、06年にガンバが失速したのは10月からで、
それはほぼ遠藤の離脱時期と一致する。
この2人がガンバの核であるのは間違いない。
この問題がルーカスの獲得で解決するかは微妙だ。
彼は得点力と組立を兼ね備えたマグノに似たタイプだが、
07年の得点力は90分平均0.39と高くはない(2794分で12得点)
06年は0.62(2618分で18点)
05年は0.27(2329分で7点)
04年は0.45(2208分で11点)と不安定な印象。
もちろん、東京という駄目チームにいるから
点がとれていないという可能性もある。
マグノもガンバにきて大きく得点力を上げており、
05年大分では90分平均0.55だったが、06年は0.86(*)
またルーカスもそれなりに歳がいっている。
去年一昨年は皆勤賞に近い出場で、今野と共にチームを支えているが、
この状態を維持できるかは未知数だ(**)
(*)07年に0.56に下がったのは、相棒のバレーの得点力が高く、
そちらを優先させたのが原因だと思われる。
(**)ちなみに東京で他の不動のレギュラーは藤山、金沢、徳永と地味な顔ぶれで、
中心選手の休みが多く、チームのぐだぐだ感がここでも伝わってくる。
◆補:得失点差と勝点の回帰分析
18チームの勝点を得失点差に回帰すると、定数項47.44、係数0.63になる。
この回帰は決定係数0.9と当てはまりが非常に良い。
当然、係数も1%有意になっている。
比較的当てはまりが悪いのは鹿島、浦和、横浜FM、神戸。
ここからはじき出した勝点の理論値と実際の数字を比べると、
鹿島の理論勝点は62.6、浦和は64.5、ガンバは68.9となり、
ガンバはむしろ平均的で鹿島と浦和が効率が良い事がわかる。
この他のチームを見てみると、無駄な大量点が多かった横浜FMや神戸の効率が悪く、
直感的な印象とも整合的になっている。
・勝敗
まずは基本的な数字から。あささんの分析も参照。
07年 19勝10分5敗 3位(勝点67) 71得点37失点 得失点差34
06年 20勝6分8敗 3位(勝点66) 80得点48失点 得失点差32
05年 18勝6分10敗 1位(勝点60) 82得点58失点 得失点差24
04年 15勝6分9敗、 3位(勝点51) 69得点48失点 得失点差21
ここから分かることは、
ガンバは特に05年から06年にかけてチーム力を上げたものの(*)、
その伸びが浦和(と06年の川崎、07年の鹿島)に比べて小さいものだったため、
それらのチームを上回る事ができなかった、ということだ。
逆に05年は04年に比べるとチーム力の上昇は大きくなく
(04年の勝点51を34試合に換算すると57.8になる)
優勝できたのは横浜と浦和の停滞という棚ボタだった。
(*)ここで言う「チーム力」とはリーグ全体における相対的なもの
・得失点差
得失点の経過を見てみよう。
04年の数字を34試合に換算すると78.2得点54.4失点で得失点差は23.8になるが、
ここでも06年にガンバが成長したことが伺える。
実際、内容を見ればこのことは明らかだと思う。
ガンバで問題なのは得失点差の割りに勝点が少ないところだろう。
07年、鹿島は得失点差24で勝点72だし、浦和は差27で勝点70。
鹿島の効率の良さ、つまり勝負強さは圧巻だ。
(最後に得失点差と勝点の簡単な分析を書いた)
要するに、引き分けの数から分かるように、ガンバは勝ちきれない試合が多い。
まず負け試合を見てみると、5試合で3得点12失点。
負けるときは、なかなか見事な負けっぷりだと言える。
しかし、負け数自体はリーグで最も少ないことを考えると、問題ではない。
引き分けは10試合で12得点12失点。むしろ問題はこちらだろう。
引き分けた試合では守備は悪くないのに対し、
リーグ1位の自慢の攻撃力が沈黙している事がわかる。
・対戦相手
浦和(1分1敗)、清水(1分1敗)、川崎(1分1敗)
新潟(1敗)、横浜FM(1分1敗)、磐田(1分)、神戸(2分)、東京(1分)
広島(1分)、横浜FC(1分)
引き分けと負けの対戦相手を見てみよう。
まず鹿島以外の上位陣に勝てていないことが分かる。
鹿島に2勝したのも2節と23節と不調の時期だったのが幸いした。
中下位を見るといくつか勝点を取りこぼしているのが分かる。
横浜FMにやられているのは、彼らの好調時に当たったのが災難。
ただ中下位にはほとんど負けていないのも事実だ。
ここから分かることは、ガンバは弱いものイジメが得意だということだ。
自慢の攻撃力は中下位のチームにとっては破壊的だが、上位に対してはそうでもない。
鹿島、浦和、清水、川崎との8試合は12得点13失点となっているが、
この数字には23節鹿島戦の5−1が含まれている。
06年は浦和、川崎、清水、磐田、鹿島相手に4勝2分4敗、21得点17失点で、
上位相手でも互角に戦えていたのだが。
◆夏場や連戦に弱いか
・夏場
ガンバの流動的なスタイルは夏場に弱いという説があり、
例えばタカクさんは優勝を逃した原因の1つに挙げている。
ただ、いつからが夏場か、というのは結構難しい。
07年は暑く5月の時点で大阪の最高気温が25度以上になるのは珍しくなかった。
とりあえず8月9月に限ると4勝2分3敗とやはり不調(7月に試合はない)
疲労の残る10月は2勝1敗と微妙なところ。
ただ06年の数字を見るとそうでもない。
7−9月は7勝3分1敗と優勝ペースで勝っている。
勝てなくなったのは、やはり遠藤が離脱した27節からだ(*)
「夏場」というのはチーム力が落ちているときに良く使われる説明だが、
対戦相手も疲れるわけで、ここでも「相手があること」という原則は忘れられがちだ。
スタイルによって疲れやすいものとそうでないものが多少はありそうだが、
チーム全体の運動量はそれほど大きく異なるものなのだろうか?
誰か一度統計を持ってきて分析して欲しいところだ。
「人もボールも動く」ガンバは疲れやすいスタイルだと言われる。
ではどういったスタイルなら平均的な運動量を抑えて疲れにくいのだろうか。
それは守備ではゾーンを原則として、攻撃は個々人の突破による場合だろう。
しかし、その場合はその特定の能力の高い個人に疲労が蓄積する。
こういった選手を多く抱えるチームは浦和など例外的で、
その他の大勢はその選手の疲労とともにチーム力も落ちることになる。
(*)ただ遠藤が出場した25、26節の甲府、磐田戦でも連敗している。
いずれもアウェイだし、前田が先発したりとスクランブル気味。
25節から10月に入っているが、そこから疲労の蓄積が露呈したと見ることもできる。
また06年は10月の気温もけっこう高い。
・連戦
連戦に弱いというのは蒼い攻め達磨さんが指摘している。
8月までは週1だと13勝1分1敗なのに対し、連戦だと5勝7分4敗だそうだ。
Jリーグに限っても2勝6分2敗と勝ちきれない試合が多い。
ただナビスコでは選手を落としているので苦戦するのは当然だし、
Jでも引き分けた相手は川崎、神戸、清水、浦和、横浜FM、横浜FC
負けた相手はアウェイ新潟、浦和と手強い相手が多い。
3/17 広島 ○ 3−0 J1
3/21 広島 ○ 3−0 ナビスコ
3/25 神戸 △ 2−2 ナビスコ
3/31 甲府 ○ 2−1 J1
4/04 千葉 × 0−1 ナビスコ
4/07 川崎 △ 2−2 J1
4/11 千葉 ○ 1−0 ナビスコ
4/14 新潟 × 1−2 J1
4/28 大分 ○ 4−0 J1
5/03 神戸 △ 2−2 J1
5/06 清水 △ 1−1 J1
5/09 広島 × 0−1 ナビスコ
5/13 浦和 △ 1−1 J1
5/19 柏 ○ 2−1 J1
5/23 神戸 ○ 4−2 ナビスコ
5/26 千葉 ○ 2−1 J1
6/16 名古屋 ○ 3−1 J1
6/20 横浜FM △ 0−0 J1
6/23 東京 ○ 6−2 J1
8/11 新潟 ○ 3−1 J1
8/15 浦和 × 0−1 J1
8/18 横浜FC △ 1−1 J1
また、それ以降は連戦に弱いという印象はない。
実際4勝1分1敗なので、逆に勝っているぐらいだ。
(連戦始めはカウントしていないが、入れても6勝1分2敗)
8/25 川崎 × 4−1 J1
8/29 鹿島 ○ 5−1 J1
9/1 名古屋 ○ 1−4 J1
10/6 柏 ○ 1−2 J1
10/10 鹿島 ○ 1−0 ナビスコ
10/13 鹿島 × 3−2 ナビスコ
11/3 川崎 ○ 0−1 ナビスコ
11/7 山形 △ 2−2 天皇杯(PK5−3で勝ち)
11/10 千葉 ○ 2−0 J1
出場選手を見てみると、8月の連戦はFW以外は変わっていない。
10月も中心選手は不変だが、播戸、寺田、前田、家長、安田を使い分けている。
11月は山形戦で播戸、家長、寺田、下平、中澤、青木を使っているが、
前半で2点をリードされて後半に加地と二川を投入、
延長までやるハメになってマグノ、明神、シジクレイ以外は逆に疲労することに。
これを見ると、ある程度控え選手を使っていて西野監督の手腕も悪くないし、
中心選手も連戦に良く耐えたと言えるのではないかと思う。
◆マグノアウベスへの依存
ガンバの問題として、上位相手の不振や夏場・連戦への対応力不足を見てきた。
しかし、これらは多少の真実を含んではいるが、
より重要な問題が見落とされていると思う。
ガンバの重要な問題とは、特定選手への依存である。
ガンバは、特に攻撃面でマグノへに依存する部分が大きかった。
彼がスタメンで試合に出た20試合では(30分に交代した22節川崎戦は除く)
14勝4分2敗と十分に優勝を狙えるペースだった(34試合に換算すると勝点78.2)
実際、前半戦6月の18節までは2位浦和に5差をつけての1位だった(12勝5分1敗)
ところがマグノが離脱した後半戦からはチーム力が不安定になり
19節以降は7勝5分4敗と成績が大きく落ち込んでいる。
ちなみにマグノ不在時は5勝6分3敗と並みのチーム。
上位陣に勝てなかったり中下位にとりこぼしたのもマグノの欠場が大きい。
得点力でもマグノ出場試合では21試合49得点と1試合2.3点だが
不在時には13試合21得点と1試合1.6点平均に低下している。
失点は出場試合で21、欠場試合で16と大差ない。
ガンバの層の薄さは指摘されてきたのだが、
06年の遠藤に続き戦術の核がいなくなった影響は大きかった。
マグノはフィニッシャーとして優秀なだけではなく、
ポストプレーなど組み立ての能力も非常に高い。
得点だけなら90分当たり0.56と播戸の0.52と大差ないが(バレーは0.7)
チームの得点力に大きな違いが出たのは組み立てへの貢献の差で
このあたりはあささんの印象と一致する。
例えば得点力を期待していた二川は序盤戦で5得点を上げたのに、
後半戦では2得点と失速してしまった。
ガンバが夏場に失速したように見えたのは、
マグノが8月から離脱してしまったからである。
上でも書いたが、06年にガンバが失速したのは10月からで、
それはほぼ遠藤の離脱時期と一致する。
この2人がガンバの核であるのは間違いない。
この問題がルーカスの獲得で解決するかは微妙だ。
彼は得点力と組立を兼ね備えたマグノに似たタイプだが、
07年の得点力は90分平均0.39と高くはない(2794分で12得点)
06年は0.62(2618分で18点)
05年は0.27(2329分で7点)
04年は0.45(2208分で11点)と不安定な印象。
もちろん、東京という駄目チームにいるから
点がとれていないという可能性もある。
マグノもガンバにきて大きく得点力を上げており、
05年大分では90分平均0.55だったが、06年は0.86(*)
またルーカスもそれなりに歳がいっている。
去年一昨年は皆勤賞に近い出場で、今野と共にチームを支えているが、
この状態を維持できるかは未知数だ(**)
(*)07年に0.56に下がったのは、相棒のバレーの得点力が高く、
そちらを優先させたのが原因だと思われる。
(**)ちなみに東京で他の不動のレギュラーは藤山、金沢、徳永と地味な顔ぶれで、
中心選手の休みが多く、チームのぐだぐだ感がここでも伝わってくる。
◆補:得失点差と勝点の回帰分析
18チームの勝点を得失点差に回帰すると、定数項47.44、係数0.63になる。
この回帰は決定係数0.9と当てはまりが非常に良い。
当然、係数も1%有意になっている。
比較的当てはまりが悪いのは鹿島、浦和、横浜FM、神戸。
ここからはじき出した勝点の理論値と実際の数字を比べると、
鹿島の理論勝点は62.6、浦和は64.5、ガンバは68.9となり、
ガンバはむしろ平均的で鹿島と浦和が効率が良い事がわかる。
この他のチームを見てみると、無駄な大量点が多かった横浜FMや神戸の効率が悪く、
直感的な印象とも整合的になっている。
トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by カステルス 2008年01月09日 21:08
気持ち的に、ガンバが2位で疲労蓄積・グダグダ采配の浦和が3位になって欲しかった。
今年、
浦和が選手監督間で亀裂、鹿島・ガンバがACLで疲労困憊、そこにちゃっかり新潟・川崎が裏を取る、みたいになると面白いんですが・・・。
今年、
浦和が選手監督間で亀裂、鹿島・ガンバがACLで疲労困憊、そこにちゃっかり新潟・川崎が裏を取る、みたいになると面白いんですが・・・。
2. Posted by 酩酊 2008年01月09日 22:33
確かに第三者的にはガンバを応援したくなりますよね。
今年はやっぱり浦和が普通に勝つと思いますけどね。
もちろん監督がどれだけ人望を保っているかによりますし、
鈴木、阿部、トゥーリオあたりに移籍話がでると微妙ですが…
川崎は06年に勝点67まであげてますから、
08年もそれに近いところまでくるんじゃないかと思います。
新潟はFWの補強しだいといったところでしょうか。
今年はやっぱり浦和が普通に勝つと思いますけどね。
もちろん監督がどれだけ人望を保っているかによりますし、
鈴木、阿部、トゥーリオあたりに移籍話がでると微妙ですが…
川崎は06年に勝点67まであげてますから、
08年もそれに近いところまでくるんじゃないかと思います。
新潟はFWの補強しだいといったところでしょうか。