6月末にセンティリオン株式会社を退職しました。

予定ではあと1,2年は働くつもりだったのですが、いろいろ思うところあり春頃から転職活動を始めて、わりと個人的なツテでたどり着いた現在の会社からオファーを頂き、エンジニア採用で働くことになりました。

ちなみに同期として入社したid:rindai87も同時期に転職しています。察しt

で、いろいろ考えた"いろいろ"の部分と、直近で僕の目指すところについて書いてみようと思います。

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# 自宅作業風景。lainかわいいよlain

入社前の目的を振り返っての反省

僕が新卒で入社したセンティリオン株式会社は、設立2006年、社員20人程度の金融工学ベンチャーでした。

いくつか記事も書いているのですが、そもそも僕が前職を選んだ理由は

  • 設立から数年内のベンチャーであること
  • 一般的に知名度の高くない会社であること
    • 他人が賞賛すればするほどその会社に行きたくなくなるひねくれもの、ということもあるけど、将来大きくなったとき"俺が育てた"とドヤ顔したいので。
  • 早くから幅広い機会を与えられる会社であること

加えて、

  • 金融系システム(..のフロント側)って情報的に興味深い。
  • 海外展開のスピードが速そう(商売相手が日本に限定されない方が面白い)

...といった期待もありました(以前の記事を見ずに書き起こしているので、少しズレているところもあるかも)。

そもそもが社会経験のない学生の考えなのでハナから完璧な見通しなど期待していないのですが、1年経ってこの当初の目的を振り返ってみたところ、目的設定に不備があったなと思っていて、

致命的なミスはおそらく

  1. 想定から業務内容(まさに朝自分のデスクに座って退社までの間にさて何を行うのか?という観点)が抜けていたことと、
  2. 得られた経験をどのように将来につなげるか、というルートを描けていなかった

この2点だと考えています。

後知恵で言い訳くさく書き飾るつもりはないので正直に告白すると、採用ポジションや会社の状況は見ていたのに、お恥ずかしながら他ならぬ自分自身がそこで何を経験すると予想し、何を得た上で、先にどうつなげるかというビジョンが曖昧だったわけです。

新卒で入社して1年間で何を学んだか

何を学んだか? -- 元・同僚の言葉を借りれば、"ゲリラ戦" には強くなった。

迎え撃つ相手は大軍勢、対する自軍は自分だけあっれーとか、敵の急襲を木の枝でしのいだかと思えばなんか自陣で地雷爆発しとるわ的な。...自陣での爆発多かったなぁ(遠い目)

不利な戦況から始まるのが当然なので、さて状況をどうひっくり返すかという一点に思考は集約されます(でも下手すると「死なないラインギリギリの低空飛行」の方法を学んでしまったり)。

でかい案件を(実質的に)任せられたり、そいつが炎上したり、中国子会社に1ヶ月出向したり。中国人エンジニアとのコミュニケーションに悩んだり自分の技術力の低さを痛感したり、失敗と挫折ばかりでしたが、どうも世の中は一度失敗してからが勝負であるようでした。大きな学びです。

そして結果、大抵のトラブルには動じなくなった気がします。会社って案外無茶やっても死なないもんです。# 持論を言えば"そのため"の会社という仕組みなので当然ですが。

紆余曲折ありましたが、経験の濃密さ、という観点で言えば80%の新卒社員には負けない(=上位20%に入る)自信があります。

生き延びるためにはどうすればいいのか、経営判断と社員意識の相関関係、会社のランニングコストと売上の額とキャッシュフロー、どのへんまでやると会社は死にかけるのか....というあたりをつぶさに見て、非常に勉強になったとももに、何となく会社というシステムの本質に触れたような気になりました。

このへんの、会社の生存戦略ううううううううう的な話は、以前『ちいさな会社の殺し方』という記事に書いたことがあります。

しかし会社哲学を学んでも、具体的な"いま使える"スキルからはほど遠い。トラブル耐性と胆力を鍛えて戦場に投下しやすくなっても、平時に食ってけないわけです。

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実際何やってたのよ

仕事内容は...要件定義から仕様策定(大半中国のトップエンジニアが設計してましたが)、開発が始まってからはExcelベースの進捗管理、怒濤のメールラッシュを裁きつつ(たまに押し流されつつ)中国子会社と顧客のブリッジ、サーバとDBまわりをちょっとサポートしたり。

一般的なSIerでは 新卒が振られるような雑務をこなしつつ内外との連携を行い、かと思えば担当してる別案件も人手が必要になったりと、これを言うと負けかも知れないが、ぶっちゃけ忙しかったです。

そして、忙しいのに自分の中に何も蓄積していかない感じが、とても歯痒かったのです。

技術力がないことがボトルネックになっているのに、仕事の中で技術力を向上させるポジションに居られない(マネージャとしてやることが山積み)ということ。

ここは先述の通り僕の計画不足で、

1. マネジメントのスキルを学ぶなら、開発経験は必要ない

2. 仕事してりゃー技術力もある程度付いてくるだろ

という甘い見積もりに起因するところが大きかったと考えています。

社外の話ですが、とあるマネージャがいました。技術的な詳細部分に立ち入ることができない(あるいはその部分のスキルが弱い)にも関わらず、案件全体を回さなければならない立場。調整と根回しと下請けへプレッシャーをかけることに時間を費やし、いつも疲れて、休日まで忙しく働いている。

僕の目には、忙しいマネージャとしてキャリアを積んで行った自分の、将来の姿に見えました

これは僕の望む姿ではない。

たとえ最終的にエンジニアとして生きていかないにしても、僕の目的が脳味噌の中身(=俺のミーム)を世に出すことであると考えれば、今のままの方向に進んでいては己の望む状態にたどり着けない。

超一流になる必要はないから、実際にモノを作れるようになるべきだ。

相変わらず遠回りな人生ですが、以上のような考えにいたり、遅まきながら方向転換を決意した次第でした。

僕の転職活動、ふたつの選択肢と目指すものごと

そんなこんなで転職活動を始めたわけですが、プランは二つありました。

  • A: かつてはベンチャーであったものの十分に成功し、現在は正規軍を募集している技術力のある会社(GとかDとかCとかKとか)に入社して技術力をつける
  • B: 立ち上げ間もないドベンチャーにエンジニアとして入社する

プランAは純粋に正当に間違いなく、地に足付いた技術力を伸ばすことが出来ます。

プランBはまさに今からモノをつくって形にして世に問うステージであり、一連の流れを見ることが出来ます。その分、技術力バリバリなエンジニアの絶対数は少なくなることが予測されました。

最後まで迷ったのですが、結局僕はBを選択しました。

というのも、先にもポロッと出てきたのですが、いま僕の目指すところは「脳味噌の中身を現実に落とす」ための一連の流れを身につけることだからです。

もちろん、自分の考えるモノだけが絶対に良いとは思っていませんし、考えることが得意な人、いろいろな情報を得て脳内で非常にCoolなアイディアを醸成している人は世の中にかなりいます。

当たり前の話ですが、具体的でないモノを具体化するためには、具体的な作業が必要になります。(自分を含め)アイディアを形にしたい人にとって最も必要となるタイプの武器を押さえたい、というのが今の僕の狙いであり、直近の目標です。

自分自身を己の武器として使用できればコミュニケーションロスがない分動きやすいし、脳内ミームを世にぶちまけたい(そしてそのミームが僕にとっても魅力的である)他人と組んで面白いことをやれる確率も上がろうというものです。

で、今は結局どこで何やってんのよ

2011年7月より、株式会社ジモティーに入社しました。

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※デザイナさんの絵が個人的に好きなので掲載。正式なロゴは右下の謎の生物です

Rails3+nginx+MongoDBでサイトを作成しつつ、ちょいインフラ+社内環境整備に携わっています。最近は開発環境や各種プラットフォームの充実も手伝ってかアプリを作れる人はかなり多いけど、サーバに繋いで云々する人はまだ比較的少ないと気付いたため、全てではないにせよサーバサイド作業もやってます。

簡単にこのサイトが目指すところを(僕の言葉で)紹介すると、

  • いまネットに存在しない超ニッチでリアルタイム性の高い情報を集める

場所であり、海外ではCraigslist58.comなどモンスターサイトが存在する"クラシファイド(classified)"と呼ばれるジャンルであり、日本においてもロココムドコイク?などいくつかのサイトがスタンダードの位置を目指して鎬を削っている分野でもあります。

最初に聞いたときは今ドキCGMかよ、とも思ったのですが、奇しくも、僕が今後面白くなるであろうと予測したジャンルに被っているサービスでもあるのでした。

回線が強化されデバイスが発達し、視覚聴覚嗅覚触覚もろもろの神経と電気回路との距離が徐々に縮まり「どこにいても同じ」という志向が強くなればなるほど、「いまそこにいること」に価値が生まれるようになる。

Twitterの先にある「いまここにいること」の価値 -- ミームの死骸を待ちながら

最近流行のWonderShakeもそうだけど、位置情報系は今年(もう半分終わったけど)の流行かと思います。

その中でもジモティーは後発ながらIVPが出資してかなり戦略的に仕掛けており、どう転んでも面白くなりそう。

とはいえまだまだシステム的に改善点がありまくり、使い勝手が良いとは言えない。これから育てていくステージであるにせよ。

ビジネスサイドにも経験豊富な人が多く、戦略的に「どうブレイクさせるか」を考えて施策を打っていたりするので、なかなか刺激的な日々です。

# 最終的に入社しなかったものの、別途内定を頂いた某企業さんも非常に面白いステージで、今は中堅の位置に甘んじているけど、今後伸びていくのではと思いました。

TwitterのPOSTを見てると最近めっきり内容がプログラマになったなぁと思ったりもするのですが、スキルはまだまだクソのようなものです。いや、ほんと生粋のエンジニアな方々すごすぎ。それでも、最近はようやくその「すごさ」を定量出来るようになってきたような気がします。分野外から見ると正確な測量ができないものなので。かなわんわー、と思いつつ、出来るだけ齧り付いていきます。

目指す方向性と毎日の仕事が合致した今の幸運を噛みしめつつ、しばらくは修行の時を過ごしたいと思う次第です。