リタリンを過剰投与し、薬物依存を作り出す精神科医
2007/5/13(日)
精神科医による犯罪
すごいニュースが飛び込んできた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070512i405.htm
危険薬を過剰投与、日本人女性開業医免許取り消し…米加州
【ロサンゼルス=古沢由紀子】米カリフォルニア州で開業していた日本人の女性精神科医が、日本では覚せい剤にあたる危険な薬物を米食品医薬品局(FDA)の基準を大幅に上回って患者に処方するなどして、同州の医師免許を取り消されていたことがわかった。
過剰投与された患者は、企業駐在員の家族や留学生など日本人が大半で、10人以上とみられ、依存症などを訴えるケースが相次いでいる。
この医師は50歳代で、関東地方の私立医大を卒業後に渡米。同州で1992年に医師免許を取得し、約10年前にロサンゼルス近郊で開業した。
免許取り消し処分をした同州医療委員会によると、医師はうつ症状などを訴えた患者らに、アンフェタミン(商品名アデロール)や、メチルフェニデート(同リタリン)を繰り返し投与。いずれも覚せい作用のある中枢神経興奮剤で、乱用されることも多く、厳重な管理が義務づけられている。特に、アンフェタミンは日本では覚せい剤に指定されている。
委員会の調査によると、医師はこれらの薬物について、FDAが基準として示す1日の限度量の最大3倍以上を処方したほか、連邦法に違反して患者名義で処方した薬物を自ら使用。多くの患者には米国でアンフェタミンなどの適用例があるADHD(注意欠陥・多動性障害)と診断して処方していたが、委員会では「診断や処方には根拠が示されておらず、適切に行われていなかった」と判断した。
投薬量が増えるにつれて、患者の一人は副作用とみられるめまいや動悸(どうき)を、別の患者は自傷行為や震え、発作などを訴えたが、医師は対処しなかったという。
また、委員会は、この医師が別の女性患者に性的な行為をして、州法に違反したとも指摘。薬の過剰投与と併せて、医師として不適格と結論づけ、昨年9月に医師免許の取り消しを決定した。このため、医師は免許を放棄、診療所を閉鎖した。カリフォルニア州での決定を受け、今年3月には、ニューヨーク州で取得した免許も取り消された。
委員会の調査は、99〜2003年に受診した女性患者3人が対象だったが、関係者によると、同様の行為は長期間に及び、過剰投与された日本人患者は10人を超すとみられる。他の医療機関に依存症状を訴えるケースも相次いでおり、12歳ごろから成人するまで投与され続けた男性や、副作用とみられる発作を起こすようになった高齢女性もいるという。
現地の医師の一人は「この医師の患者は、ほぼ日本人に限られており、現地の日本人精神科医は少ないこともあって、異常な行為が外部に伝わるのが遅れたのではないか」と話す。
一方、この医師は読売新聞の取材に、「医療委員会と争うのが面倒だったので、免許を放棄した。処方は適切な診断に基づいて行っており、自分が薬を使用するため患者に処方したこともない」としている。
(2007年5月12日14時33分 読売新聞) 要点は以下のとおり
1.日本人の精神科医で、被害者は日本人である
2.うつ症状に対してアンフェタミンやメチルフェニデートを処方していた
3.上記薬物を投与するために診断名をADHDにしていた
4.患者名義で処方した薬物を自ら使用していた
5.被害者は、副作用で自傷行為などを起こしていた
6.精神科医自身は適切な診断と主張している
7.女性患者に性的な行為をしていた
要するに、とんでもない精神科医ということである。しかし、リタリンを過剰投与し、患者をリタリン依存に追い込んでいる精神科医は日本にもいる。
うつ病患者へのリタリン処方が認められているのは、唯一日本だけである。覚せい剤に似た構造で依存症を引き起こしやすいこの薬は、患者を一時の快楽と引き換えに、恐ろしい薬物依存や幻覚、突然死などをもたらす。
ようやく日本でも規制が厳しくなりつつあるが、あまりにも遅すぎる上、不十分である。リタリンの快楽を知った患者は、それから抜け出すことができず、少しでも簡単に、多く処方してくれる医療機関を探し、薬を処方してもらう。
その代表格が、先日患者を殴って有罪判決が下されながらも診療を続けている東京クリニックである。普通こんな事件を起こしたクリニックには患者は寄り付かない。しかし、このクリニックは特別な「需要」があるため、事件後も患者が絶えることはない。問題ある医師であっても、リタリンを簡単に処方してくれるのであれば、リタリン依存にさせられた患者は、通い続ける以外に選択肢はないのである。
さて、今回医師免許を剥奪された精神科医は、ADHDと診断してアンフェタミンやメチルフェニデートを投与していたが、日本と違ってうつ症状に対する処方ができないからだろう。自分自身がおそらく薬物依存者なのだろうが、患者に危険な薬物を投与して依存症にさせるとは恐ろしい。患者に対する性的行為までもがあったとなると医療委員会の判断も適正だろう。
しかし、日本であればこんな処分は考えられない。患者をリタリン依存にさせ、多くの人生を破壊してきた精神科医はたくさんいるだろうが、医師免許の停止すらままならないだろう。何せ、別件とはいえ有罪判決が下された東京クリニックの院長は、処分が決定するまでの半年間あるいは一年間は、何らのおとがめなく診療を続けることができるというのが日本の現状だからである。
日本では、精神科医の処方によって、本当に多くの人々がリタリン依存にさせられ、その地獄から抜け出すことができていない。日本でも、うつの症状に対して安易にリタリンを処方する医師に対する規制を強化する必要がある。
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※ブログ「精神科医の犯罪を問う」2007年5月13(日)記事転載
http://blogs.yahoo.co.jp/kebichan55/32247021.html