日本の女性がよく使うとされている言葉に、終助詞の「わ」がありますよね。邦楽の歌詞やドラマや小説の会話によく出てくる言葉です。
たとえば、
・Stay with me 雨が雪に変わるわペイブメント (松田聖子「ハートのイヤリング」)
・ついて行くわ 心はあなたへそよいでる (岩崎良美「涼風」)
・わたし待つわ いつまでも待つわ (あみん「待つわ」)
というやつです。(古すぎでしょ!)
この「わ」ですが、実際に口語として使われているんでしょうか。50年近く生きてきて、この言葉を使う女性に一人もあったことがないです。東京で使われているのかもしれないけど、サラリーマン時代に東京本社の女の子が使っているのを一度も聞いたことがないんです。埼玉の友人の女性に周囲の女性が使っているかと聞いても、使っていないという。
女性はこの「わ」を、実は使っていないんじゃないのかな。使っている女性がほとんどいないにもかかわらず、ドラマや小説や歌詞の中の女性がこの「わ」を当然のように使って話すのがとても不自然で耳障りで、僕は好きではありません。
近藤名奈というシンガーに楽曲を提供した田辺智沙という作詞作曲家がいるのですが(森川美穂にも詞を提供しています)、この人がちりばめる言葉の中にこの「わ」がまったく出てこなくて、ナチュラルでとても心地よいんですよねー。
Yahoo!辞書によると、
せつび‐ご【接尾語】
語構成要素の一。単独では用いられず、常に他の語の下について、その語とともに一語を形成するもの。意味を添加するもののほかに、上の語の文法的機能を変える働きをもつものがある。「彼ら」「殿さま」などの「ら」「さま」は前者、「深さ」「春めく」「男らしい」などの「さ」「めく」「らしい」は後者の例。接尾辞。
「わ」は、「助詞」(終助詞)だと思います。
Yahoo!辞書によると、
しゅう‐じょし【終助詞】
助詞の種類の一。種々の語に付き、文の終わりにあってその文を完結させ、希望・禁止・詠嘆・感動・強意などの意を添える助詞。現代語では、「か(かい)」「かしら」「な」「ぞ」「ぜ」「とも」「の」「わ」「や」など。古語では「か(かな)」「てしか(てしかな)」「にしか(にしかな)」「もが(もがな)」「かし」「な」「そ」「なむ」「ばや」など。
以上です。