Blue Stars

元「田舎移住者の星日記」です。 東京から美しい星空を求めて田舎へ移住した筆者が、星や自然、動物、田舎暮らしなどについて綴っています。

パソコンがそろそろ限界…?

自分で言うのもなんですが、我が家は非常に物持ちが良い方です。
一度購入したものは、新製品が出たからといって買い替えはせず、壊れるまで使用します。
別段、ケチというわけではなく、まだ使える製品を捨てるのが勿体ないという気持からです。
そんなわけで、先日も書きましたが、我が家のクルマは2台ともに走行距離10万キロ以上となり、天体望遠鏡は40年前のものをいまだに現役で使い続けています。
家具や電化製品も同様です。

そんな物持ちがいい我が家ですが、そろそろヤバイんじゃないかと思われるモノがいくつかあります。
ひとつはパソコン。
我が家にはノートPCが2台、デスクトップが1台ありますが、ノートPCのうち私が使用している一台は、なんと懐かしのWindows Meであり、かなりくたびれています。
それでもテキストを書く程度には使えますので、詩やエッセイを書くために使用していますが、メインのPCであるデスクトップが最近とみに不調となり、さまざまなアプリケーションが使えなくなったり、突然モニターの画面が真っ暗になったり、あるいは起動や動作が非常に遅くなったりと、そろそろ末期を迎えているように思うのです。
あ、モニターといえば、パソコンと一緒に購入したモニターは点灯しなくなり使用不可となりました。
今はとりあえずということで、以前に使用していた古いモニターを再利用していますが、画面が小さい上に古い規格なので縦横比が現在のものと異なり見づらいです。
いずれにしても、現在使用しているデスクトップPCが逝ってしまうとネットも使用できなくなり、ブログやSNSの発信もできなくなってしまうので非常に困ります。

というわけで、ネットに繋がるパソコンの買い替えが急務ということになりそうです。
天体画像処理にも使っていますので、そこそこ性能が良いパソコンが必要になります。
そうそう、買い替えの前にデータをバックアップしておかないと…。
とりあえず移動用のハードディスクに移行しておこうと思います。

惑星地質学

ここ数日、惑星地質学の本を読んでいます。
惑星地質学とは何ぞや、と言えば、太陽系の惑星や衛星、準惑星、彗星などの表面や内部がどのような鉱物組成になっているのか、どのような構造をしているのかを観測し考察する学問です。

ボイジャー以降、急速に明らかになりつつある太陽系天体の素顔には、以前から非常に興味がありました。
小天体が衝突してできたクレーターにしても、たとえば月と火星、あるいは金星では大きく形状がことなっています。
その天体の地表が含む水の量、大気の厚みなどによって現象としてはまったく同じである小天体の衝突が、クレーターの形状に大きな差異を与えるのです。
また、火山活動にしても、地球の半分ほどの大きさしかない火星に、標高2万メートル以上ある巨大火山がいくつもあったり、木星軌道より外側にある衛星では、溶岩のかわりに液体の水が噴出する火山が当たり前だったりします。
土星の衛星タイタンには湖や川があり、雨も降りますが、そうしてタイタンを循環している液体は水ではなくメタンです。
誰ひとり訪れることのない静寂の地表に降り注ぐメタンの雨、そしてざわめくメタンの湖。
それぞれの惑星や衛星、小天体の地表に人知れず繰り広げられているそうした光景を想像するだけで、心は遥かな空間へと飛翔するような気がします。
もちろん、そんな感傷めいた思いだけではなく、地学の学芸員としては、地球以外の天体の地質・地形に心そそられてしまいます。

考えてみれば、すごい時代に生まれたものだなあといつも思います。
遥かな異星の地形を目の当たりにし、その鉱物組成まで考察することのできる天文学の進歩はすばらしいものです。
そうしたことを考えながら望遠鏡を覗くと、いっそう星への興味がかきたてられる気がします。

シューメーカー・レビー第9彗星の木星衝突回想

私が東京から岐阜県藤橋村へ移住し、プラネタリウムと天文台の仕事を始めてしばらくした頃、宇宙では大事件が起こっていました。
シューメーカー・レビー第9彗星(略してSL9)が、1994年の7月に木星表面へ衝突するという現象が起こることがわかったのです。
それまで、月面に隕石の衝突と思われる閃光が観測されたことはあったものの、それも確証のある現象ではなく、今回のようにきちんと軌道が判明した天体が太陽系天体に衝突することが確実となったのは人類史上初めてのケースでした。

未曽有のニュースに天文界は色めき立ちました。
さまざまなシミュレーションが行われ、どのような観測を行うべきか議論が交わされました。
ちょうどインターネットが普及し始めた頃でしたので、プロ・アマチュア入り乱れて観測・研究の方法が話し合われたというのも初めてのことでした。

当然ながら公開天文台では、何とか世紀の現象を画像やデータでとらえようと観測体制の整備が急ピッチで行われました。
私の勤務する西美濃天文台でも連日、観測方法が議論されたのですが、一抹の不安もありました。
というのは、ただでさえ密度の低い天体である彗星が、いくつもの破片に分裂したSL9ですので、ひとつひとつの破片が持つ衝突エネルギーは低いであろうという予想がなされ、さらに硬い表面を持つ地球型惑星と異なり、ふわふわの雲でできている木星型惑星に衝突した場合、ただ分厚い大気層に飲み込まれるだけで地球からはさしたる現象は観測できないのではないかという不安です。
もちろん、それはそれで大切な観測データなのですが、面白みに欠けることは言うまでもありません。

メタンバンドで観測すると観測しやすいのではないかという見解も出され、西美濃天文台でもメタンバンドフィルターを購入することを検討しましたが、結果がわからない現象に公金を支出することは好ましくないという理由で却下となりました。
とりあえずはビデオカメラと冷却CCDカメラで撮像して解析しましょうということになり、当日を待つことになったのです。

衝突の当日は良く晴れていました。
正直なところ、そうたいしたことは起こらないだろうという予測が西美濃天文台職員の間では支配的でした。
なのでどちらかといえばお気軽な気持ちでその瞬間を待っていたのですが、衝突予想時刻後、木星の自転につれて衝突地点が地球に向いてくると、なんと!
衝突予想箇所に黒々とした模様がくっきりと見えるではありませんか。
時間が経つにつれて黒い模様は数を増していきました。
木星の表面に黒い衝突痕がいくつも連なって見えているさまは何とも信じがたい光景で、60㎝反射望遠鏡で撮像しながら、繰り返しサブ望遠鏡である20㎝屈折望遠鏡を覗き込んでは、職員一同、感嘆の声を上げ続けました。

これ以降、百武彗星、ヘール・ボップ彗星と、顕著な天文現象が続き、それはまるで私が東京から岐阜県藤橋村へ移住することにタイミングを合わせたかのようでした。
私も今年度いっぱいで定年を迎えますが、ちょうど藤橋村でプラネタリムと天文台を担当している間に、一生のうちにそうそうは見ることができない稀有な天文現象と次々に遭遇できたのは本当に幸せなことでした。

どうでしょうか。
今となってはだいぶ昔のことになってしまいましたが、皆さんはSL9の木星衝突はご覧になったでしょうか。
ご覧になった方にとっては、懐かしい思い出だと思います。

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