昨日の岐阜県は朝から曇天でした。
天気予報を見ても、夜まで晴れる兆しはありません。
昨日のブログを読まれた方はご存じのとおり、12Pポンス・ブルックス彗星がバーストを起こし、大きく明るくなったとのことで気を揉んでいたのですが、どうやら遠征しなければ見ることは難しそうです。
天気予報を見ると、夕方から福井県敦賀市方面が晴れてきそう。
じゃあ出かけるかと機材を車に積み込み、出発。

岐阜と福井の県境の八草峠を越えても、空はどんよりとしたまま。
「まあ、晴れるのは夕方からだからな」と思い、なおも車を走らせます。
敦賀市内を抜け、西空が水平線まで開けた福井県美浜町の水晶浜へ到着。

相変わらずの曇天。
それでも、雲間に僅かな青空が見え始め、期待を抱かせます。
季節外れの平日ということで人の姿も少なく、車のライトに邪魔されることなく彗星を楽しめそうです。

やがて太陽が傾き、雲越しの陽ざしを受けた海がキラキラと輝き始めました。
することもないので、そんな夕景を撮影。
同じように、夕景を撮っている人がけっこういます。
ここ水晶浜は、夕景が美しいことでも知られているのです。

12P20240405水晶浜01

やがて、丸く大きな夕日が水平線に沈んでいきました。
300㎜望遠レンズで撮影しました。
だいぶ青空が見えてきたものの、まだまだ雲が多く、しかも雲間の青空は白くかすんでいます。
沈む夕日が全く眩しくなく視認できたことを考えても、透明度は相当悪いようです。

12P20240405水晶浜02

暗くなってきたので、フジノン15㎝双眼鏡を組み立てました。
周囲は夕暮れの海を眺めたり、夕日を撮影している人ばかりなので、ごつい大型双眼鏡はなんだか場違いで少しばかり恥ずかしいですが、そんなことを言ってもいられません。

ちょうど彗星のある位置に厚い雲があります。
なかなか動こうとしません。
こりゃ、ダメかなあと思っていましたが、暗くなるにつれてその雲も薄くなっていき、木星が輝き始めました。

予報位置を探すと…あった!
薄明の空に彗星がぼんやりと光っています。
でも。
透明度が優れないためか、心なしその輝きは鈍いようです。

他の星々も見え始めましたが、空は霞んで、その輝きは冴えません。
空は十分に暗くなってはいないものの、彗星の高度があまり低くなってしまうと見え味が悪くなりますので、適当なところでスケッチを始めました。
彗星の明るさは4.0等と目測しました。
巷間囁かれているような、3等とか3.5等には及ばない明るさです。
透明度が悪いので、コマ周辺の暗い部分が見えず、全体として暗く見積もってしまったのかもしれません。
尾の長さは、透明度が悪いため40分程度で、心眼補正を加えても1度はありません。
ただ、コマは大きくなっていました。
形状も真円ではないようです。
12P20240405

透明度が優れず、また敦賀市の光害も影響してすっきりとはしない彗星観測ではありましたが、それでもバースト後の姿を見ることができて良かったです。
7×40の双眼鏡ではよく見えましたが、肉眼ではわかりませんでした。

機材を片付け、あとはひたすら走ります。
岐阜県に入ると、小雨が降ってきました。
福井県まで遠征して良かったと思いながら、真っ暗な夜道を慎重に走り2時間で帰宅。
往路は2時間半かかりましたので、復路は道が空いていたのでしょう。
自宅では雨は降っていなかったものの、空は一面の雲でした。