2005年07月29日

ドーム

前回「世界水泳観戦でSAINT-HELENE島へ行った」という内容の文を書いたが、実は本当の目的は「BIOSPHERE」ここのドームを訪れる為に行ったのだ。

このドームはバックミンスター・フラーという方の設計。日本にいた頃ある方々のお陰でその存在を知り、フラーの本を手にしたのが始まり。『バックミンスター・フラーの世界』

このおじさんタダモノではない。会社の倒産や娘の死など人生のドン底、絶望していた時期を乗り越え、思考することで人生を切り開いてきたとてつもない人物。
それからは地図やら3輪の自動車(ダイマクシオン・カー) やUFOみたいな組み立て式の家(ダイマクシオンハウス)やらを発明。数多くの発明のうちのひとつがこの「テンセグリティー」を利用したドーム。

テンセグリティーについて少し説明を。テンセグリティーはtensile(張力)と integrity(完全な状態)から出来た造語。張力と圧縮力で成り立つ構造。張力が完全に釣り合い衝撃やら何やらを上手い具合に分散させる、ということらしい。

そして、実は僕たち人間もこの構造で成り立っている、と言ったら皆さんは驚かれるだろうか?
人間の細胞ひとつひとつには細胞骨格というのがあり、それがテンセグリティー構造で出来ているというのだ。勿論「骨格」といっても本当の骨ではなくタンパク質の繊維で構成されるのだが。

その細胞の集合体である人間の身体。巨大なドームと自分の掌を見比べていたら、ミョーな感動が湧いてきて不思議な気持ちになってきた。「スゲーな、お互い」と。

このドームの中で、小一時間位を過ごした。展望台からモントリオール周辺を一望出来る景色と、穏やかな天気や優しい風のせいでついつい長居をしてしまった。ここは間違いなくお気に入りの場所である。

  

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2005年07月27日

ここ一週間で

先週から今週にかけて色々な出来事があった。
まず第一に選手の移籍。
18番のサンドロ・グランデがノルウェーに、28番のアリ・ジェルバがスウェーデンへ行くことに。
先日のゴールド・カップの活躍が認められての移籍である。
そんなことで日曜トロント戦の後はオーナー・選手・監督・スタッフ全員で2人の送別会を開く。お別れ、と言っても彼らにとって幸福の門出。笑顔での食事会となった。
急に決まった移籍で今日にはもう出発。なかなか大変だとは思うが是非頑張ってもらいたい。

それから今回のトロント2連戦(A&H)には、日本からIさんご夫妻(サイト「日々是深澤道場」の管理人)が応援に駆け付けて下さった。
本当に遠いところから足を運んで頂き感激である。応援して下さる方々がいる、というのは本当に幸せなこと。「しっかりとやっていこう」と、選手としての責任みたいなもの改めてを感じる。
翌日の月曜日はオフ。モントリオールの小島、SAINT-HELENEへ。世界水泳を観戦、平泳ぎの北島選手に声援を送る。本当は別の目的でこの島へ向かったのだが、それはまた次の機会に。
最後に今夜はシェルベイ家で夕食。呼ばれたのはマウリシオ、ゼ、僕、セブランゴ(キューバ)、ガルシア(コロンビア)。
カナダ代表シェルベイは、母がペルー出身。彼は英・西・仏語を完璧に操るトライリンガル。
今夜はラティーノ全員集合。テーブルの上をスペイン語が飛び交い、その空間だけは間違いなく「南米」であった。
  
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2005年07月22日

MAMMA MIA!

昨日はミュージカルを初体験。観に行った作品は「MAMMA MIA!」

日本では劇団四季が公演しているようだが、色々な劇団が色々な所で公演していて、世界中で大ヒットらしい。そういえばNYへ行った時も何度かポスターを見掛けた記憶がある。

初めてのミュージカル。今まで生で観たことが無かったが、驚きと感動の連続!歌・踊り・演技・舞台・音楽・照明、全てが新鮮で舞台の中の世界に思わず引き込まれてしまった。

物語もコメディー仕立てになっていて笑いの連続。劇中にはABBAの楽曲が使用されていて、そのうちの幾つかは「あぁ、あれね」とお馴染みのナンバー。時には一緒に口ずさむ御婦人もいたりして。
もう最高、楽しみながら時間を過ごす事が出来た。

誕生日プレゼントに、とチケットを用意して下さったしょうぞうさんに感謝。

でもミュージカルやる人って本当に才能が必要なんだなぁ、と気付く。歌・踊り・演技の3つ全てが高いレベルになければ成り立たない。しかも全てが生(ナマ)で失敗が許されないときている。きっと想像を絶するような厳しい世界に身を置き、より良いものを求めて毎日を過ごしているのだろう。そういうギリギリの状態の中から感動が生まれるのかもしれない。

また新たな世界を知ってしまった。世間には熱狂的なマニアの方々が存在するらしいが、その気持ち分からないでもない。この世界に引きずり込まれそうな自分がいて怖い。。

  
Posted by mfukasawa at 22:29TrackBack(0)

2005年07月19日

アウェイ

アウェイゲームに行くと、本当に色々な経験が出来る。移動、見知らぬ土地の風景、選手達との食事、ホテル、相手チームのヤジ等。日本ではなかなか出来ない経験を積ませてもらっている。

その中でも一番驚くのはスタジアム。普通にサッカー場でやる時もあるが、その他では野球場、アメフトのコート、人工芝(硬・軟)、、と様々な場所で試合が行われる。時にはスパイクではなく、TRシューズで試合をしたり。。
初めは驚いたり、怪我の心配があったが、さすがに最近は慣れてしまった。今ではどんな環境の中でも試合が出来る気がする。「あまり気にしない」というのは海外生活で学んだもののひとつで、少しは逞しくなったと言えるかもしれない。
相手サポーターのヤジも面白い。「Harakiri」とか「Kawasaki(バイク)」、「Ichiro(憧れです)」、「Bruce Lee(それは中国)」などなど。
試合中なのだが、怒るというより思わず笑ってしまう。

そして試合が終わり長い遠征からアパートに戻ってくると、ホッとしている自分に気付く。「住めば都」とはよくいったものだ。今はここモントリオールが自分の家となっている。

  
Posted by mfukasawa at 03:19TrackBack(0)

2005年07月13日

誕生日

拝啓
皆様如何お過ごしでしょうか?応援のメールや贈り物等いつもありがとうございます。モントリオールから、日本から、遠くはフランス在住の方からもメールを頂いています。

つくづく「自分は恵まれているなぁ」と感じます。色々な方々との出会いや、ご縁。沢山の方から助けて頂いたり、応援して頂いたり。感謝!ですね。たとえば今日みたいな日には、特にそれを感じます。

そういうありがたい気持ちに対し、選手として良いカタチで応えることが出来ればいいなぁ、と思っています。まあ、それは自分次第なのですが。とにかく「やるべきことをキッチリやっていく」ですね。良いプレーが出来るように日々精進していきたいと思います、はい。

自分の誕生日ということで改まって書いてみましたが、読み直すと正直少し変な気もします。でもこうやって直接お伝えする機会というか、きっかけが今まで無かったので、これもまた良いかな、と自分で勝手に納得しております。

夏の暑い日がやってきます。皆様もどうぞ御慈愛下さい。
               敬具

深澤

追伸 今日は2部練(2回目は夜からスタート)の為に、いつも通りの一日になりました。

  
Posted by mfukasawa at 13:08TrackBack(0)