ガサガサガサ…
ゴソゴソゴソ…

心音を聴診している時に、こんな怪しい音が聴こえたら
心膜摩擦音を考え、心膜炎を疑います。心膜炎の原因はウイルスが多いですが、結核や尿毒症、膠原病、心筋梗塞の合併症もありえます。

国家試験的には収縮期・拡張期を通して3-4LSBで座位前傾の呼気によく聴取されると覚えますが、患者さん個人によって、また時刻によっても刻一刻と変わりますので注意します。朝は聴こえていたのにいざ夕方の回診で確認するとなくなっていたりするそう。

心膜摩擦音は、典型的には
収縮期・急速流入期・心房収縮期の3相すべてで聴取されますが
パターンとしては以下の6パターンが知られています

   収縮期|急速流入期|心房収縮期
3相①  + |  +  |  +
2相②  + |  +  |
  ③  + |     |  +
1相④  + |     |  
  ⑤   |  +  |  
  ⑥   |     |  +

3相すべてで聴こえる人の割合は1/2、
2相で聴こえる人は1/3、1相でのみ聴こえる人は1/6の割合で
⑥に至っては100人に1人いるか程度との事ですが、
そんな珍しい人を診察したことがある人が当院の藤本卓司先生です

そんな卓司先生率いる2017年8月31日の教育回診では、心膜摩擦音の聴こえる患者さんを、病院見学中の医学生とともに診せて頂きました(写真)。

今回の患者さんでは仰臥位で②のパターンを聴取できましたが、
前傾座位ではなんと消失しました。

実際に前傾座位でよく聴こえる人、3相共に聴こえる人は、どちらも2人に1人くらいの割合です。教科書に注意書きをしましょう。
そして参考文献には「GP+1」と記載し、当院の宣伝を宜しくお願いします!

教育回診
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