2008年03月
2008年03月28日
大河ドラマ篤姫が面白い
NHKのTVドラマの篤姫はなかなか面白い。多くの部分は創作だろうが、日曜の夜が本当に楽しみだ。出身地の島津藩のお屋敷はかなり立派だ。 しかしお隣りの熊本城に比べると、比較にならないほど質素で小規模だ。
学生時代のある夏、私は熊本城見学のため、市内の都電を降りて曲がりくねった道をお城の本丸まで40-50分歩いたが、疲れは果ててしまった覚えがある。周囲に大きな堀は無い陸城だが、その規模は大阪城に匹敵するかと思った。江戸から遠く離れたこの地に膨大な労力を使って、何故このように巨大な熊本城が出来たのか、やっと最近理解できるようになった。 即ち島津藩という強力な外様大名の反乱に備えるため、徳川幕府が加藤清正に命じて、隣国に強固な防御城を作ったのだそうだ。
その成果が見事的中して、明治維新の西南戦争の時、精鋭13,000名を率いた西郷隆盛が50日間 熊本城を攻め続けたそうだが、谷干城が僅か2000名の守勢で終に守り通したという。その間に江戸から優勢な官軍が到着し、西郷隆盛は終に田原坂にて切腹してしまった。仮に熊本城が西郷軍の手に落ちていたら、今度は島津藩はその強固な熊本城を盾に、多分西南戦争は休戦となり、西郷隆盛は明治政府の大立役者になっていただろう。
NHK大河ドラマでも、幕府の疑心暗鬼に対して島津藩の気の使いようは並大抵ではない。双方ともに疑心暗鬼や憶測を交えながら、お互いに抜き差しならない関係に陥るのを避けるため努力している様子が伺える。 現代でこそ電話ありメールあり、テレビ会議あり、いろいろ通信手段が発達しており、それでもラチが明かなければ、飛行機で上京して翌日には説明できる。このように密に話し合っても、信頼関係はいとも簡単に崩れてしまう。
まして江戸時代は、そのような意志疎通の手段は無く、薩摩から江戸まで1700Kmを50日かけて徒歩で行き来した。手紙で上申するにも微妙なニューアンスを伝えることはまず不可能、治世のルールが未整備な当時、各藩は試行錯誤しながら自己の安泰を計ったに違いない。それでも幕府は遠隔地の島津藩とのトラブルに備えざるを得なかっただろう。
不勉強な私だが、征韓論に敗れて下野した西郷隆盛は、当初は幕府と全面戦争をするつもりは無かったと聞いたことがある。しかし自藩の若手武士の過激な意見に押されて、幕府との意思疎通が不十分なまま、誇大妄想に陥り、遂には全面戦争につき進んだと聞く。増して弱小な大名は下手な噂を流されると、気まぐれな幕府のご機嫌を損ねて、直ちに藩を召し上げられお家断絶となるから、極度に幕府を警戒し神経を使ったに違いない。
現在でも、例えば北朝鮮の金正日は、自分で韓国や日本、アメリカを訪問して、直接各国首脳と面談し、その発展振りを見れば、核開発などの本当に馬鹿げたプロジェクトに国力を費やすこともなかったであろう。
田舎育ちの篤姫も、徳川家の御台所にまで大出世したが、幕府と島津藩との意思疎通には終生苦労したのではないだろうか。
学生時代のある夏、私は熊本城見学のため、市内の都電を降りて曲がりくねった道をお城の本丸まで40-50分歩いたが、疲れは果ててしまった覚えがある。周囲に大きな堀は無い陸城だが、その規模は大阪城に匹敵するかと思った。江戸から遠く離れたこの地に膨大な労力を使って、何故このように巨大な熊本城が出来たのか、やっと最近理解できるようになった。 即ち島津藩という強力な外様大名の反乱に備えるため、徳川幕府が加藤清正に命じて、隣国に強固な防御城を作ったのだそうだ。
その成果が見事的中して、明治維新の西南戦争の時、精鋭13,000名を率いた西郷隆盛が50日間 熊本城を攻め続けたそうだが、谷干城が僅か2000名の守勢で終に守り通したという。その間に江戸から優勢な官軍が到着し、西郷隆盛は終に田原坂にて切腹してしまった。仮に熊本城が西郷軍の手に落ちていたら、今度は島津藩はその強固な熊本城を盾に、多分西南戦争は休戦となり、西郷隆盛は明治政府の大立役者になっていただろう。
NHK大河ドラマでも、幕府の疑心暗鬼に対して島津藩の気の使いようは並大抵ではない。双方ともに疑心暗鬼や憶測を交えながら、お互いに抜き差しならない関係に陥るのを避けるため努力している様子が伺える。 現代でこそ電話ありメールあり、テレビ会議あり、いろいろ通信手段が発達しており、それでもラチが明かなければ、飛行機で上京して翌日には説明できる。このように密に話し合っても、信頼関係はいとも簡単に崩れてしまう。
まして江戸時代は、そのような意志疎通の手段は無く、薩摩から江戸まで1700Kmを50日かけて徒歩で行き来した。手紙で上申するにも微妙なニューアンスを伝えることはまず不可能、治世のルールが未整備な当時、各藩は試行錯誤しながら自己の安泰を計ったに違いない。それでも幕府は遠隔地の島津藩とのトラブルに備えざるを得なかっただろう。
不勉強な私だが、征韓論に敗れて下野した西郷隆盛は、当初は幕府と全面戦争をするつもりは無かったと聞いたことがある。しかし自藩の若手武士の過激な意見に押されて、幕府との意思疎通が不十分なまま、誇大妄想に陥り、遂には全面戦争につき進んだと聞く。増して弱小な大名は下手な噂を流されると、気まぐれな幕府のご機嫌を損ねて、直ちに藩を召し上げられお家断絶となるから、極度に幕府を警戒し神経を使ったに違いない。
現在でも、例えば北朝鮮の金正日は、自分で韓国や日本、アメリカを訪問して、直接各国首脳と面談し、その発展振りを見れば、核開発などの本当に馬鹿げたプロジェクトに国力を費やすこともなかったであろう。
田舎育ちの篤姫も、徳川家の御台所にまで大出世したが、幕府と島津藩との意思疎通には終生苦労したのではないだろうか。
2008年03月26日
インターネット時代
その昔、まだ技術革新のない時代は、社交性をもつ世慣れた事務系管理職の独壇場であり、人間的に未熟な技術屋は軽蔑されて、縁の下の力もちとして、永らく使われて来た。しかし近年技術が激変する時代に入ると我々工学部系の技術屋は出番となった。技術革新に乗り遅れると、直ちに企業倒産にも結びつく今日では、経営者の主役が交代し始めている。技術屋の端くれの私もこの時代に生まれてつくづく幸せに思っている次第である。
特に今日は情報化時代であり、インターネット時代である。膨大な情報がパソコンを通じて瞬時に入手できるようになった。 どこの企業にも最新のインターネット知識で武装した若い技術者がおり、PCを設置したり新しいソフト導入やホームページ作成、ウイルス対策等で、いろいろお世話になる。彼らは結構忙しく、では何日に!と言われると、その日までじっと我慢して待つ以外にない。我々工学部系技術屋はいくら威張っても、奥深く幅広いPC知識を短期間でマスターすることはとても不可能なのだから。彼ら若い情報系技術者は、営業活動や製品開発をやらせては無力だが、パソコン知識にはずば抜けており、内心では少々軽視しながらも、彼らの気分を害しないように注意深くつきあう。
10年前、私がベンチャー企業を立ち上げたとき、最も頭を痛めたのはこのパソコン技術者を如何に確保するかであった。10人にも満たない零細企業では、PC専門の若者を抱えるほどの余裕も業務量もない。またそのような若者はわが社などは見向きもしない。PC技術者無しでは一端トラブルが発生するともうお手上げで、仕事が止まってしまうが、毎回外部から専門家を呼ぶと高額な料金を請求されるから、話は簡単ではない。
その点、女性社員はなかなか器用で、パソコンの一般的な使用法には熟知しており、Key-Pointを的確に教えてくれるのでとても有難い存在だ。しかし若い女性の就職は結婚相手探しが重要な目的であり、都心の大企業がターゲットで、わが社の如く江東湾岸の中小企業にはとても来てくれない。当社も営業を開始して10年近くになるが、このパソコントラブルにどう対応するかが、いつも大きな心配事であった。
実はこの1週間、インターネットトラブルに遭遇して、わが社は大騒ぎとなった。最初のトラブルは、メイル受信はできるが発信ができなくなったのだ。 急遽友人のパソコンマニアを祝日に会社に呼び出して、その対策に当たった。我々だけでは解決できず、京都のプロバイダーが当方のパソコンを自由に覗ける操作(パソコン用語で友人の招待という)を行い、何とか修復し切り抜けることができた。この不具合の原因はプロバイダー側にあった。
その翌々日、今度は受信も発信も出来なくなってしまった。昨日は順調に動いていたのに何故だ!と思うのだが、インターネットも見れないということは、どうも原因は我が事務所内にあるのだという。ジャングルのような配線を1本づつ手繰って調べても接触不良はなさそうだ。さあ困った!どう手をつけてよいか全く分からない。 苦慮と思案の末、今度は別のパソコンセミプロに懇願して、当方のパソコンを見て頂くことになった。
翌日朝彼はわが社に来訪して、パソコンの光通信のモデムが小さく点滅しているのに気付き、これが不具合のシグナルだろうという。 我々では全く気付かない観点だ。
やっとNTTのトラブル担当部署を探し出して、電話で説明すると、30分後に電話があり、どうやら光通信を我が社のビルに取り込む大元の受電装置に原因がありそうだとのこと。凄い!NTT事務所内から外部の故障箇所を推定できるらしい。急遽NTTの若い技術者が当方ビルに来訪してその主装置を点検した結果、終に故障箇所が判明し、インターネット通信が修復できた。この1週間は殆んど仕事ができなかったので、インターネット通信が正常に復旧したときは、本当に声を出して快哉を叫んでしまった。
パソコンが動かないと、もう日常業務が全く考えられない時代になってしまっている。 メイルやインターネット無しでは外部との情報交換が途絶してしまい、全くヘレンケラーだ。 緊急対応には電話も使えるが、電話はかなり暴力的で、お互いにメイル通信に慣れて来た今日では、緊急用件ではない電話は相手を不機嫌にしてしまう。
兎に角、この1週間のできごとはインターネット無しでは企業活動が不可能な時代になってしまったことを痛感させられた。つくづく不便になったことを憂いながらも、改めてインターネット通信の威力を実感し、我々古い工学部系の技術屋とは違った、第三の情報系技術者像の台頭を感じさせられた今日であった。
特に今日は情報化時代であり、インターネット時代である。膨大な情報がパソコンを通じて瞬時に入手できるようになった。 どこの企業にも最新のインターネット知識で武装した若い技術者がおり、PCを設置したり新しいソフト導入やホームページ作成、ウイルス対策等で、いろいろお世話になる。彼らは結構忙しく、では何日に!と言われると、その日までじっと我慢して待つ以外にない。我々工学部系技術屋はいくら威張っても、奥深く幅広いPC知識を短期間でマスターすることはとても不可能なのだから。彼ら若い情報系技術者は、営業活動や製品開発をやらせては無力だが、パソコン知識にはずば抜けており、内心では少々軽視しながらも、彼らの気分を害しないように注意深くつきあう。
10年前、私がベンチャー企業を立ち上げたとき、最も頭を痛めたのはこのパソコン技術者を如何に確保するかであった。10人にも満たない零細企業では、PC専門の若者を抱えるほどの余裕も業務量もない。またそのような若者はわが社などは見向きもしない。PC技術者無しでは一端トラブルが発生するともうお手上げで、仕事が止まってしまうが、毎回外部から専門家を呼ぶと高額な料金を請求されるから、話は簡単ではない。
その点、女性社員はなかなか器用で、パソコンの一般的な使用法には熟知しており、Key-Pointを的確に教えてくれるのでとても有難い存在だ。しかし若い女性の就職は結婚相手探しが重要な目的であり、都心の大企業がターゲットで、わが社の如く江東湾岸の中小企業にはとても来てくれない。当社も営業を開始して10年近くになるが、このパソコントラブルにどう対応するかが、いつも大きな心配事であった。
実はこの1週間、インターネットトラブルに遭遇して、わが社は大騒ぎとなった。最初のトラブルは、メイル受信はできるが発信ができなくなったのだ。 急遽友人のパソコンマニアを祝日に会社に呼び出して、その対策に当たった。我々だけでは解決できず、京都のプロバイダーが当方のパソコンを自由に覗ける操作(パソコン用語で友人の招待という)を行い、何とか修復し切り抜けることができた。この不具合の原因はプロバイダー側にあった。
その翌々日、今度は受信も発信も出来なくなってしまった。昨日は順調に動いていたのに何故だ!と思うのだが、インターネットも見れないということは、どうも原因は我が事務所内にあるのだという。ジャングルのような配線を1本づつ手繰って調べても接触不良はなさそうだ。さあ困った!どう手をつけてよいか全く分からない。 苦慮と思案の末、今度は別のパソコンセミプロに懇願して、当方のパソコンを見て頂くことになった。
翌日朝彼はわが社に来訪して、パソコンの光通信のモデムが小さく点滅しているのに気付き、これが不具合のシグナルだろうという。 我々では全く気付かない観点だ。
やっとNTTのトラブル担当部署を探し出して、電話で説明すると、30分後に電話があり、どうやら光通信を我が社のビルに取り込む大元の受電装置に原因がありそうだとのこと。凄い!NTT事務所内から外部の故障箇所を推定できるらしい。急遽NTTの若い技術者が当方ビルに来訪してその主装置を点検した結果、終に故障箇所が判明し、インターネット通信が修復できた。この1週間は殆んど仕事ができなかったので、インターネット通信が正常に復旧したときは、本当に声を出して快哉を叫んでしまった。
パソコンが動かないと、もう日常業務が全く考えられない時代になってしまっている。 メイルやインターネット無しでは外部との情報交換が途絶してしまい、全くヘレンケラーだ。 緊急対応には電話も使えるが、電話はかなり暴力的で、お互いにメイル通信に慣れて来た今日では、緊急用件ではない電話は相手を不機嫌にしてしまう。
兎に角、この1週間のできごとはインターネット無しでは企業活動が不可能な時代になってしまったことを痛感させられた。つくづく不便になったことを憂いながらも、改めてインターネット通信の威力を実感し、我々古い工学部系の技術屋とは違った、第三の情報系技術者像の台頭を感じさせられた今日であった。
2008年03月19日
世界は神さまが創られた?
宇宙のなかで地球の誕生は46億年前とか言われているが、キリスト教ではアダムとイヴの家系図から計算した6000年が地球の歴史だそうだ。従って古くまで遡れば、人類は結局は全員が兄弟姉妹だという。冗談話ではなく、クリスチャンは本気で信じているらしい。グランドヤニオンは科学調査では1700万年前に西海岸から侵食が始まり、600万年前までには現在の大峡谷が出来上がったと分かっているが、キリスト教では4300年前のノアの洪水により作られたことなっているらしい。
彼らの説明によると、これほど複雑でしかも秩序ある地球のシステムは、決して偶然やダーウインの進化論による結果で出来る訳はなく、神様が創られたと考える以外に起こり得ないと信じている。 人類の遺伝子情報は何なのかと聞くと、それは神様のお言葉だという。
無神論者の日本人からすると、何とばかばかしい話だと思うが、彼らは本気らしい。その証拠に2000年初めに米国で行われた世論調査で、ほぼ50%近い米国人が、人間は神様が創られたと本気で信じているという結果だという。残り40%は進化論も部分的には認めるが、それは神様の導きのもとで起きた変化だと言う。神様とは全く無関係に、純粋に科学的な進化によって、人類がここまで発達してきたと信じる人の割合は全体の10%強だという。まあなんという恐ろしい話だ。
確かに、宇宙や地球の複雑精緻な世界が、神様のような超自然的な力の働き無しで、全く偶然に出来上がったという説明も、本当か偽りなのか事実は誰にも分からない。 例えば今だに果てが見えない広大で精緻なこの大宇宙を思うと、偶然の結果だと言い張る自信は誰も無いだろう。電子論で原子核を中心に電子がぐるぐる回っている構造と、太陽を核として惑星がぐるぐる回っている構造は偶然にしては余りにもよく似過ぎている感じもする。
更に、世界にはいろいろな神様が居られることも議論を複雑にする。不勉強な私だが、日本にも立派な神様がおられ、天を代表するアマテラス大みかみ(天照大御神)と、大地のオオクニヌシノミコト(大国主の尊)がおられ、確か大国主の尊が大海をかき混ぜて滴り落ちたしずくが日本列島になったと聞いたことがある。これはグランドキャニオンのノア洪水の話しと大差ないレベルだと思うが、聡明(?)な日本人の殆どは、この国創りの話を信じていないだろう。
同様にイスラム教や、ヒンヅー教にも、彼らの国創りの神様が多分居られるのではないだろうか。
我々人間もかなり無責任で、元気な間は自分の能力と知能を確信しているが、一端病気になると途端に弱気になって、神様仏様に救いと求めることを思うと、人類の英知も案外浅いものかも知れない。
彼らの説明によると、これほど複雑でしかも秩序ある地球のシステムは、決して偶然やダーウインの進化論による結果で出来る訳はなく、神様が創られたと考える以外に起こり得ないと信じている。 人類の遺伝子情報は何なのかと聞くと、それは神様のお言葉だという。
無神論者の日本人からすると、何とばかばかしい話だと思うが、彼らは本気らしい。その証拠に2000年初めに米国で行われた世論調査で、ほぼ50%近い米国人が、人間は神様が創られたと本気で信じているという結果だという。残り40%は進化論も部分的には認めるが、それは神様の導きのもとで起きた変化だと言う。神様とは全く無関係に、純粋に科学的な進化によって、人類がここまで発達してきたと信じる人の割合は全体の10%強だという。まあなんという恐ろしい話だ。
確かに、宇宙や地球の複雑精緻な世界が、神様のような超自然的な力の働き無しで、全く偶然に出来上がったという説明も、本当か偽りなのか事実は誰にも分からない。 例えば今だに果てが見えない広大で精緻なこの大宇宙を思うと、偶然の結果だと言い張る自信は誰も無いだろう。電子論で原子核を中心に電子がぐるぐる回っている構造と、太陽を核として惑星がぐるぐる回っている構造は偶然にしては余りにもよく似過ぎている感じもする。
更に、世界にはいろいろな神様が居られることも議論を複雑にする。不勉強な私だが、日本にも立派な神様がおられ、天を代表するアマテラス大みかみ(天照大御神)と、大地のオオクニヌシノミコト(大国主の尊)がおられ、確か大国主の尊が大海をかき混ぜて滴り落ちたしずくが日本列島になったと聞いたことがある。これはグランドキャニオンのノア洪水の話しと大差ないレベルだと思うが、聡明(?)な日本人の殆どは、この国創りの話を信じていないだろう。
同様にイスラム教や、ヒンヅー教にも、彼らの国創りの神様が多分居られるのではないだろうか。
我々人間もかなり無責任で、元気な間は自分の能力と知能を確信しているが、一端病気になると途端に弱気になって、神様仏様に救いと求めることを思うと、人類の英知も案外浅いものかも知れない。
2008年03月14日
好かれるスポーツ選手、嫌われる選手
スポーツ選手の人気度一覧表が新聞に出ていたが、なかなか面白い。
ピカ一はやはりマリナーズのイチローで、人気度は抜群だという。常に3割を打ちながら、あの哲学者じみた言動と風貌に、日本人は弱いらしい。
No.2が浅田真央ちゃんだ、可憐さに加えて最近は妖艶さもあり、そのパーフォマンスは日本人離れしている。負けて涙を流しながらも結構いいことを言う。自分の高校時代にあれほど相手を納得させる発言はとてもできなかったと思う。
続いてNo.3が松井秀喜, No.4 松阪大輔だそうだ。彼らがメジャーで頑張っていることは確かに立派だ。本格的にメジャー進出を始めたのは野茂英雄だと思うが、あの小柄なイチローも思い切って渡米したものだ。張本はメジャー流出が日本の野球をダメにしたから、喝!だそうだが、それは言い過ぎだろう。
これら上位4名は断トツで、以下はかなり格落ちとなるが、No.5が白鵬だ。大相撲春場所でも、今や完全に主役の地位に座り、懸賞の数も朝青龍より多いのが当たり前になった。朝青龍は悔しいだろうが, 人柄の良さが全身に感じられる。しかし最近はモンゴル出身者同士の取組みが多く、やや興ざめなのは、私自身の意識が古過ぎるのかも知れない。日本人力士もだらしないが、もっと中国や東南アジア、欧米からも来てほしい。スポーツの国際化とは結局このような過程で進むのだろう。
フランスのサルコジ大統領が、相撲にはインテリジェンスが感じられないと言ったそうだが、残念ながら的を得ている。彼の発言は相撲好きのミッテラン大統領を皮肉る意味があったらしいが、やはりスポーツには知的な面も必要で、これが欠けるとなかなか世界のファンを納得させられない。サッカーでもラグビーでも、殆どのスポーツは体力と知力の勝負だから。
次がやっと女子ゴルフで、No.6上田桃子が出てくる。宮里藍に比べて、上田桃子や古閑美穂子の方が正直言って可愛い。最近男子ゴルフの視聴率は落ち、広告料金も女子の方がかなり高いと聞いた。私ももっぱら女子ゴルフファンだ。それにしても韓国出身の女子ゴルファーの活躍は凄い。韓国にはまだまだハングリー精神が残っているから、女子選手の忍耐強さも抜群なのだろう。それに比べると韓国男性ゴルファーの活躍が落ちるのは何故だろうか。
No.7が卓球福原愛ちゃんだ。国内ではなかなかチャンピオンになれないが、世界順位では10前後だから凄い。高校生で有名になってしまったが、その発言内容はいつも謙虚で、しかも納得でき、更に正直なのが好感を持てる。世間知恵のない間は正直さが一番で、幅広く受け入れられると思う。
それからやっと柔道のNo.8谷亮子、サッカーのNo.9中村俊輔の順番だ。谷亮子は少々喋り過ぎだが、世界選手権の9連覇は、世界が認めざるを得ない実績だ。彼女は引退しても日本体育協会などの重要な役割を担うだろう。サッカーも世界大会となると別格だが、国内リーグ戦はそれほど面白いとは思わず、どのチームが勝っても、私には大きな興味はない。
マラソンは、女子の活躍が素晴らしく、世界大会でも常に上位に食い込む。 土佐礼子のもがき苦しむ走りは見苦しいが、野口みずきの自信あふれて飛ぶようなストライド走法は素晴らしい。オリンピックでもし連覇を果たすとすれば彼女ではないかと、期待している日本人は多い筈だ。私も女子マラソンは必ず見るが、OB選手の有森裕子のようにいつも悲壮感を漂わせて偉そうな発言をするのは余りいただけない。所詮スポーツなのだから、余り気張らないほうが良い。いつもさわやかな谷川真理は
格別な成績は残さなかったが、引退後も彼女のスポーツ教室は結構人気があるらしい。福士加代子の明るさも気に入っていたが、先般のマラソン大失敗で、イメージダウンも大きかった。
スポーツで有名になるのは大変な努力の積みかさねの結果だが、最盛期はごく短く引退後の生活が大変だ。 一時代を築いた中田英寿も、リタイア後全く新聞紙上に出なくなった。一般のサラリーマンは定年退職後の過ごし方が問題になっているが、スポーツ選手の引退は極端に早いから、そのあとの長―い余生の糧をどう稼ぐか、本当に本当に大変だろう。
ピカ一はやはりマリナーズのイチローで、人気度は抜群だという。常に3割を打ちながら、あの哲学者じみた言動と風貌に、日本人は弱いらしい。
No.2が浅田真央ちゃんだ、可憐さに加えて最近は妖艶さもあり、そのパーフォマンスは日本人離れしている。負けて涙を流しながらも結構いいことを言う。自分の高校時代にあれほど相手を納得させる発言はとてもできなかったと思う。
続いてNo.3が松井秀喜, No.4 松阪大輔だそうだ。彼らがメジャーで頑張っていることは確かに立派だ。本格的にメジャー進出を始めたのは野茂英雄だと思うが、あの小柄なイチローも思い切って渡米したものだ。張本はメジャー流出が日本の野球をダメにしたから、喝!だそうだが、それは言い過ぎだろう。
これら上位4名は断トツで、以下はかなり格落ちとなるが、No.5が白鵬だ。大相撲春場所でも、今や完全に主役の地位に座り、懸賞の数も朝青龍より多いのが当たり前になった。朝青龍は悔しいだろうが, 人柄の良さが全身に感じられる。しかし最近はモンゴル出身者同士の取組みが多く、やや興ざめなのは、私自身の意識が古過ぎるのかも知れない。日本人力士もだらしないが、もっと中国や東南アジア、欧米からも来てほしい。スポーツの国際化とは結局このような過程で進むのだろう。
フランスのサルコジ大統領が、相撲にはインテリジェンスが感じられないと言ったそうだが、残念ながら的を得ている。彼の発言は相撲好きのミッテラン大統領を皮肉る意味があったらしいが、やはりスポーツには知的な面も必要で、これが欠けるとなかなか世界のファンを納得させられない。サッカーでもラグビーでも、殆どのスポーツは体力と知力の勝負だから。
次がやっと女子ゴルフで、No.6上田桃子が出てくる。宮里藍に比べて、上田桃子や古閑美穂子の方が正直言って可愛い。最近男子ゴルフの視聴率は落ち、広告料金も女子の方がかなり高いと聞いた。私ももっぱら女子ゴルフファンだ。それにしても韓国出身の女子ゴルファーの活躍は凄い。韓国にはまだまだハングリー精神が残っているから、女子選手の忍耐強さも抜群なのだろう。それに比べると韓国男性ゴルファーの活躍が落ちるのは何故だろうか。
No.7が卓球福原愛ちゃんだ。国内ではなかなかチャンピオンになれないが、世界順位では10前後だから凄い。高校生で有名になってしまったが、その発言内容はいつも謙虚で、しかも納得でき、更に正直なのが好感を持てる。世間知恵のない間は正直さが一番で、幅広く受け入れられると思う。
それからやっと柔道のNo.8谷亮子、サッカーのNo.9中村俊輔の順番だ。谷亮子は少々喋り過ぎだが、世界選手権の9連覇は、世界が認めざるを得ない実績だ。彼女は引退しても日本体育協会などの重要な役割を担うだろう。サッカーも世界大会となると別格だが、国内リーグ戦はそれほど面白いとは思わず、どのチームが勝っても、私には大きな興味はない。
マラソンは、女子の活躍が素晴らしく、世界大会でも常に上位に食い込む。 土佐礼子のもがき苦しむ走りは見苦しいが、野口みずきの自信あふれて飛ぶようなストライド走法は素晴らしい。オリンピックでもし連覇を果たすとすれば彼女ではないかと、期待している日本人は多い筈だ。私も女子マラソンは必ず見るが、OB選手の有森裕子のようにいつも悲壮感を漂わせて偉そうな発言をするのは余りいただけない。所詮スポーツなのだから、余り気張らないほうが良い。いつもさわやかな谷川真理は
格別な成績は残さなかったが、引退後も彼女のスポーツ教室は結構人気があるらしい。福士加代子の明るさも気に入っていたが、先般のマラソン大失敗で、イメージダウンも大きかった。
スポーツで有名になるのは大変な努力の積みかさねの結果だが、最盛期はごく短く引退後の生活が大変だ。 一時代を築いた中田英寿も、リタイア後全く新聞紙上に出なくなった。一般のサラリーマンは定年退職後の過ごし方が問題になっているが、スポーツ選手の引退は極端に早いから、そのあとの長―い余生の糧をどう稼ぐか、本当に本当に大変だろう。
2008年03月11日
高橋尚子が可哀相う
今年の名古屋国際女子マラソンは久し振りに好天気に恵まれた。高橋尚子が出るというので、マスコミも大騒ぎ、私も朝からテレビが待ちどうしかった。
しかし、期待の高橋は最初の超スローペースの10Km前で、もう脱落してしまった。なーんだ!と本当に驚いた。最初から自分の不調は分かっていたのではないだろうかと。後になって聞くと、昨年夏にヒザの半月判を手術して練習も殆ど出来ていなかったらしい。何だかインチキ芝居をみたような感じだ。
彼女は最初から負けることを自覚していたのではないか。だったら、何故出走したのだろうか? ひょっとすると優勝できるか知れないと思ったとも彼女は言っていた。そーなのか! マラソンとは厳しいもので、結果は走ってみないと高橋のようなベテランにも分からないのだろうか?
想像するに、彼女は多分ダメだということは最初から感じていたのであろう。しかし最初から棄権すると自分の広告価値が暴落するのを心配して、兎に角、出走だけはしようと決めたのではないだろうか。そしてまかり間違って上位入賞でもできればしめたものだと思ったのだろう。
しかし、高橋尚子も既に34才だ。あの中距離陸上界の女王の弘山晴美も負けた、ビーナスのように美しく走る大島めぐみも負けた。期待された坂本直子も負けてしまった、口を空けて走る姿は少々醜いが実力の原裕美子も負けた。最後はいつも落ちてしまう大南敬子も勿論負けた。結局勝ったのはマラソン初参加の21才の中村友梨香だった。極限の体力を競うマラソンは、やはり若い体力が必須なのだろう。
それにしても34才の高橋尚子は負けても口だけは達者であった。まだやりたいことがあるので引退しないそうだ?? 自分の不成績の理由をいろいろ説明し続けていた。 しかしもう誰も信用はしないだろう。負けたときは余りしゃべらずに、思いっきり悔しがるほうが感じが良い。或いは隠さずに屈辱感をみせる方が好感をもてる。
小さくても彼女はアスリートクラブのオーナーでもあり、重責を背負っているのだろうが、余り言い訳ばかりベラベラ喋ると、益々自社のブランドを傷つけて、企業は逃げ、仲間達も去ってしまうのではないかと、少々心配になった。誰も相談相手が居ないのは可哀相だが、オリンピックで優勝というピカいちの勲章をもつ彼女だから、引退して過去の貯金の利息で食ったほうが良いのではないかと思った。マラソンとは本当に厳しいものだ。

しかし、期待の高橋は最初の超スローペースの10Km前で、もう脱落してしまった。なーんだ!と本当に驚いた。最初から自分の不調は分かっていたのではないだろうかと。後になって聞くと、昨年夏にヒザの半月判を手術して練習も殆ど出来ていなかったらしい。何だかインチキ芝居をみたような感じだ。
彼女は最初から負けることを自覚していたのではないか。だったら、何故出走したのだろうか? ひょっとすると優勝できるか知れないと思ったとも彼女は言っていた。そーなのか! マラソンとは厳しいもので、結果は走ってみないと高橋のようなベテランにも分からないのだろうか?
想像するに、彼女は多分ダメだということは最初から感じていたのであろう。しかし最初から棄権すると自分の広告価値が暴落するのを心配して、兎に角、出走だけはしようと決めたのではないだろうか。そしてまかり間違って上位入賞でもできればしめたものだと思ったのだろう。
しかし、高橋尚子も既に34才だ。あの中距離陸上界の女王の弘山晴美も負けた、ビーナスのように美しく走る大島めぐみも負けた。期待された坂本直子も負けてしまった、口を空けて走る姿は少々醜いが実力の原裕美子も負けた。最後はいつも落ちてしまう大南敬子も勿論負けた。結局勝ったのはマラソン初参加の21才の中村友梨香だった。極限の体力を競うマラソンは、やはり若い体力が必須なのだろう。
それにしても34才の高橋尚子は負けても口だけは達者であった。まだやりたいことがあるので引退しないそうだ?? 自分の不成績の理由をいろいろ説明し続けていた。 しかしもう誰も信用はしないだろう。負けたときは余りしゃべらずに、思いっきり悔しがるほうが感じが良い。或いは隠さずに屈辱感をみせる方が好感をもてる。
小さくても彼女はアスリートクラブのオーナーでもあり、重責を背負っているのだろうが、余り言い訳ばかりベラベラ喋ると、益々自社のブランドを傷つけて、企業は逃げ、仲間達も去ってしまうのではないかと、少々心配になった。誰も相談相手が居ないのは可哀相だが、オリンピックで優勝というピカいちの勲章をもつ彼女だから、引退して過去の貯金の利息で食ったほうが良いのではないかと思った。マラソンとは本当に厳しいものだ。