2008年10月
2008年10月30日
081030, マラソンと株式暴落
今年も手賀沼エコマラソンが行われた。今回は第14回で、毎年10月最終日曜に行われる。10年前、まだ有名ではなかった高橋尚子が出場して転倒し手首を骨折したマラソンでもある。本格的なマラソンシ-ズンが始まる前のレースなので、ランナーには実力の小手調べに丁度手ごろなのだろう。更に上野から30分と近い手賀沼湖畔の絶景も人気を呼んでいるらしく、3万人が参加する東京マラソンなど国内の大衆マラソンではベストテンに入る人気だという。特にハーフマラソンではNo.1だといわれ、毎年参加人数が増加して、今年は9,000人となり、来年は多分1万人の大台に乗りそうな勢いだ。
毎年のことだが、トップランナー群は正月箱根マラソン常連の中央学院大学のランナー達で、女子では近くに練習拠点をもつ積水化学女子陸上部の若手選手たちだ。最近はエントリーする一般ランナーもハーフ2時間半の実力をもつ者との制限があると聞く。
いつ見てもマラソンは真剣勝負だから面白い、ハーフでも20Kmの長距離を2時間で走り続けるのだから、その肉体的な負担は大きく、私などは間違いなく途中でぶっ倒れてしまうだろう。男性の顔つきは千差万別だが、特に女性は一点を見据えたように恍惚とした眼差しで走り続けている。肉体だけではなく精神的にも我を忘れた心境にならないと、なかなか走りきれない距離だろうか。
時を同じくして高橋尚子がマラソン現役から引退すると発表した。もう36才で、普通の女性なら小学校の子供がいてもおかしくない年齢である。彼女は完全燃焼したので悔いはないと記者会見で見栄を切っていたが、内心は違うだろう。 アテネも北京も目指したが叶わず、無念の気持ちでいっぱいだが、肉体を酷使し過ぎてもう耐えられなくなったから引退する、これから別の道でマラソン界に奉仕したい、と正直に言ったほうが良かったと思うが、無念さいっぱいの高橋にはとても言えなかったのだろう。
2000年9月のシドニーオリンピックでは,日本人で初めて陸上競技で金メダルを獲得してメイン会場に日の丸を高々と揚げて国民栄誉賞を受け、翌年のベルリンマラソンでは女性として初めて2時間20分を切る快挙を成し遂げ、日本嫌いの中国ジャーナリズムさえもアジアの誇りだと絶賛したが、やはりスポーツには100%満足という心境はないのだろう。世界5大陸の最高峰に全て登頂した上村直巳も、遭難して亡くなるまで
冒険を止められなかった。私の友人も愛娘がヒマラヤ登山に熱中してもう手が届かなくなったとも嘆いている。
欲望に限界が無いのは経済界においても全く同様だ。昨今の株式市場の大暴落は、百年に一度の激変だといわれている。米国の大富豪K氏は今年の夏、チャンス到来とみてフォードの株式を8.5ドルで1000億円ほど買い付けたが、株価暴落にあい、殆どタダ同然で全株売却を急いでいるという。フォードだけでたった3ケ月間で1000億円を失うという悪夢だ。私の友人知人の多くも痛い目にあっている。私の尊敬するM先輩は、昨年の暮れに今が絶好の買い時だと判断して大掛かりな株式投資を行ったが、今頃は元金の大半を失っている筈だ。 1990年のバブル崩壊のとき、私の身近でも、自殺した数人、夜逃げした人、広大な屋敷を抵当に取られてホームレスになった人など、多数の友人知人が地獄に落ちたが、20年経過して世代も変わった今日、再び惨劇が起こりつつある。
人間は本能的に満足することを知らず、常に欲望に燃えている動物だから、致し方ないのだろうが、結局は慎重な(表現を変えれば勇気のない)凡人だけが無事に生き延びるという宿命なのだろうか? 多分私もその一人だが、ダーウインの進化の法則とは結局こういうことなのかも知れない。

毎年のことだが、トップランナー群は正月箱根マラソン常連の中央学院大学のランナー達で、女子では近くに練習拠点をもつ積水化学女子陸上部の若手選手たちだ。最近はエントリーする一般ランナーもハーフ2時間半の実力をもつ者との制限があると聞く。
いつ見てもマラソンは真剣勝負だから面白い、ハーフでも20Kmの長距離を2時間で走り続けるのだから、その肉体的な負担は大きく、私などは間違いなく途中でぶっ倒れてしまうだろう。男性の顔つきは千差万別だが、特に女性は一点を見据えたように恍惚とした眼差しで走り続けている。肉体だけではなく精神的にも我を忘れた心境にならないと、なかなか走りきれない距離だろうか。
時を同じくして高橋尚子がマラソン現役から引退すると発表した。もう36才で、普通の女性なら小学校の子供がいてもおかしくない年齢である。彼女は完全燃焼したので悔いはないと記者会見で見栄を切っていたが、内心は違うだろう。 アテネも北京も目指したが叶わず、無念の気持ちでいっぱいだが、肉体を酷使し過ぎてもう耐えられなくなったから引退する、これから別の道でマラソン界に奉仕したい、と正直に言ったほうが良かったと思うが、無念さいっぱいの高橋にはとても言えなかったのだろう。
2000年9月のシドニーオリンピックでは,日本人で初めて陸上競技で金メダルを獲得してメイン会場に日の丸を高々と揚げて国民栄誉賞を受け、翌年のベルリンマラソンでは女性として初めて2時間20分を切る快挙を成し遂げ、日本嫌いの中国ジャーナリズムさえもアジアの誇りだと絶賛したが、やはりスポーツには100%満足という心境はないのだろう。世界5大陸の最高峰に全て登頂した上村直巳も、遭難して亡くなるまで
冒険を止められなかった。私の友人も愛娘がヒマラヤ登山に熱中してもう手が届かなくなったとも嘆いている。
欲望に限界が無いのは経済界においても全く同様だ。昨今の株式市場の大暴落は、百年に一度の激変だといわれている。米国の大富豪K氏は今年の夏、チャンス到来とみてフォードの株式を8.5ドルで1000億円ほど買い付けたが、株価暴落にあい、殆どタダ同然で全株売却を急いでいるという。フォードだけでたった3ケ月間で1000億円を失うという悪夢だ。私の友人知人の多くも痛い目にあっている。私の尊敬するM先輩は、昨年の暮れに今が絶好の買い時だと判断して大掛かりな株式投資を行ったが、今頃は元金の大半を失っている筈だ。 1990年のバブル崩壊のとき、私の身近でも、自殺した数人、夜逃げした人、広大な屋敷を抵当に取られてホームレスになった人など、多数の友人知人が地獄に落ちたが、20年経過して世代も変わった今日、再び惨劇が起こりつつある。
人間は本能的に満足することを知らず、常に欲望に燃えている動物だから、致し方ないのだろうが、結局は慎重な(表現を変えれば勇気のない)凡人だけが無事に生き延びるという宿命なのだろうか? 多分私もその一人だが、ダーウインの進化の法則とは結局こういうことなのかも知れない。
2008年10月21日
081021, 公務員の汚職と怠慢
読売新聞によると、ドイツのNGOが世界180ケ国の公務員の汚職に対する清潔度を調査したそうだ。その結果、最も汚職が少ない国はデンマーク、スエーデン、ニュ-ジーランドの3国だという。日本はアメリカと並んで上位18位。最も汚職がひどい国の多くはアフリカ諸国だという。中国は72位で、中国の地方幹部の汚職はひどいという。中国ではジャーナリズムが弱く、官僚と警察は密着しているから摘発が難しいらしい。 ジャーナリズムの監視が厳しい日本では、公務員は大きな汚職は減っている、にも関らず先般の守屋防衛事務次官のように、10年以上に渡ってゴルフ接待漬けが白昼堂々と行われていたのを知ると、度外れな汚職はまだまだありそうだ。
また、発展途上国の役人たちは殆どがこの種の利権族であることはよく知られている。例えばやっと平和になったベトナム、カンボジア、ラオスなどへの日本のODA供与で、総契約高の10%という驚異的なワイロを現地の官僚に贈るのが慣わしだそうでPCIが摘発された。契約金額が数十億円という高額なODAは、その10%でも数億円だが、現地の貨幣価値を考えると莫大な金額で、もう恐ろしいばかりだ。 しかしこれらの諸国ではジャーナリズムが未発達で、批判勢力がなく、まさに役人の汚職天国という。 つい先年までは悲惨な戦争が続き、可哀想な国だと思っていたベトナム,ラオス,カンボジアだが、平和になると途端にこのざまだ。人間の悲しい性には情けなくなってしまう。
汚職ほど積極的ではないが、公務員の怠慢と無責任は、まだまだ日本でも各階層に充満している。典型的な例が、天下りした高級官僚の、外郭団体の渡り鳥人生だ。必要性の無い外郭団体の独立法人を次ぎ次と設立して理事として天下り、2-3年勤務して2-3000万円という高額な退職金を得たあと、次の外郭団体への移動を繰り返す。2-3000万円といえば、大手企業の部長クラスの退職金のレベルだが、2−3年毎にこれを何回も繰り返すホッピング人生には、腹立ちを超えて、悲しくなってしまう。
社会保険庁の汚職と怠慢もその典型で、数十年先の年金支払いなど知ったことではないと、各地に豪華な施設を作ってはOBを次々と天下りさせる。例えば、厚生労働省が関西の研究学園都市に580億円もの莫大な投資で作った、私の仕事館は、中学生、高校生向けの職業訓練施設だというが、殆ど利用されないにも関らず、多数のOBを天下させ、その人件費や維持費用に年間10億円以上の税金がたれ流しになっていると聞く、もはや組織化された巨大な盗賊集団みたいなもので、国民に奉仕する感覚はゼロだ。
悪質なのは、官僚どもがいろいろ詳細な規則を作って自分たちの権限を維持し続けようとする手口だ。 大義名分に基づいて国会で議決された法律もそれ自体では効果はなく、担当官庁がその付属の省令を作って初めて施行される。例えば、日本の農業を開放して自由化すると決めても、詳細な省則をつくり殆ど実質的に禁止に近い状態にするとか、混合医療の禁止などの名目で厚生省が認めた以外の治療法の実用を防ぐとか、兎に角、彼らの目的は如何に自分たちの権限を維持して、天下り先を確保するかに精力を注ぐもので、何とも恥ずかしい限りだが、これが日本のエリートの実状なのだ。
官庁など巨大組織には必ず巣食っているこのガン細胞はなかなかしぶとい。別の典型例では、多くの政治家は立派な演説を行い、財源の裏づけもなくバラマキ政策のPRに熱中していることも同じ類だ。民主党小沢党首のバラマキ公約を本当に実現するには約25兆円の新規財源が必要だといわれる。日本の年間税収が約60余兆円だから、その4割に相当する25兆円という莫大な財源をどうして新規に捻り出するのか全く説明がないまま、選挙目当てに小沢党首が地方の農村で吹きまくっているが、これも無責任の極みだ。
民主党は、諸々の財政支出の無駄を省いて捻出すると説明しており、例えば公務員の給与を20%切り下げで1兆円、直轄事業の削減で1.3兆円、個別補助金の廃止で4兆円、扶養控除の廃止や税制改革で4兆円とか、誰も実現を信じないからまだ反対の声も上がらない。政府資産の売却で0.7兆円、特別会計の積立金活用で4兆円は、所謂埋蔵金で1回だけで終わりなのに、如何にも毎年捻出できるような錯覚を与えている。
小沢さんは本気で公約を実施する気は無いのでは?と民主党内にも心配の声があるが、この財源の矛盾が白日のもとで議論されるのを嫌って、民主党の党首選に出馬意欲があった岡田副代表を押さ込んでしまった。テレビ中継でも、小沢、鳩山、菅氏らの古手幹部と並んで、岡田、前原氏などが若手が着席しているが、これら若手幹部と小沢首脳陣との間には会話が行われる雰囲気は全く見えず、冷たい雰囲気なのがよく分かる、よほど深刻な亀裂があるのだろう。
本当に日本の将来を考えると、与謝野馨財政担当大臣がいう消費税アップは不可避であり、例えばGDP400兆円とすると、消費税を5%から10%に上げれば一挙に20兆円が捻出されるが、総選挙を目前にした民主党は票が逃げるのが怖くて絶対に言わない。仮に民主党が政権を取ったら、消費税アップは必ず議論となるだろう。既に欧米先進国の消費税は殆ど20%前後であり、それ以外に増大し続ける福祉費用に当てる財源はあり得ないのは周知の事実なのだが。
確かに積極的な汚職は減り、清潔度は世界の上位18位かも知れないが、消極的な怠慢と、無責任さという観点からは、日本の国家公務員の教養はまだまだアフリカや東南アジア並みに近いレベルだ。日本の政治が名実ともに欧米先進国に仲間入りするのはまだまだ年数がかかりそうだ。

また、発展途上国の役人たちは殆どがこの種の利権族であることはよく知られている。例えばやっと平和になったベトナム、カンボジア、ラオスなどへの日本のODA供与で、総契約高の10%という驚異的なワイロを現地の官僚に贈るのが慣わしだそうでPCIが摘発された。契約金額が数十億円という高額なODAは、その10%でも数億円だが、現地の貨幣価値を考えると莫大な金額で、もう恐ろしいばかりだ。 しかしこれらの諸国ではジャーナリズムが未発達で、批判勢力がなく、まさに役人の汚職天国という。 つい先年までは悲惨な戦争が続き、可哀想な国だと思っていたベトナム,ラオス,カンボジアだが、平和になると途端にこのざまだ。人間の悲しい性には情けなくなってしまう。
汚職ほど積極的ではないが、公務員の怠慢と無責任は、まだまだ日本でも各階層に充満している。典型的な例が、天下りした高級官僚の、外郭団体の渡り鳥人生だ。必要性の無い外郭団体の独立法人を次ぎ次と設立して理事として天下り、2-3年勤務して2-3000万円という高額な退職金を得たあと、次の外郭団体への移動を繰り返す。2-3000万円といえば、大手企業の部長クラスの退職金のレベルだが、2−3年毎にこれを何回も繰り返すホッピング人生には、腹立ちを超えて、悲しくなってしまう。
社会保険庁の汚職と怠慢もその典型で、数十年先の年金支払いなど知ったことではないと、各地に豪華な施設を作ってはOBを次々と天下りさせる。例えば、厚生労働省が関西の研究学園都市に580億円もの莫大な投資で作った、私の仕事館は、中学生、高校生向けの職業訓練施設だというが、殆ど利用されないにも関らず、多数のOBを天下させ、その人件費や維持費用に年間10億円以上の税金がたれ流しになっていると聞く、もはや組織化された巨大な盗賊集団みたいなもので、国民に奉仕する感覚はゼロだ。
悪質なのは、官僚どもがいろいろ詳細な規則を作って自分たちの権限を維持し続けようとする手口だ。 大義名分に基づいて国会で議決された法律もそれ自体では効果はなく、担当官庁がその付属の省令を作って初めて施行される。例えば、日本の農業を開放して自由化すると決めても、詳細な省則をつくり殆ど実質的に禁止に近い状態にするとか、混合医療の禁止などの名目で厚生省が認めた以外の治療法の実用を防ぐとか、兎に角、彼らの目的は如何に自分たちの権限を維持して、天下り先を確保するかに精力を注ぐもので、何とも恥ずかしい限りだが、これが日本のエリートの実状なのだ。
官庁など巨大組織には必ず巣食っているこのガン細胞はなかなかしぶとい。別の典型例では、多くの政治家は立派な演説を行い、財源の裏づけもなくバラマキ政策のPRに熱中していることも同じ類だ。民主党小沢党首のバラマキ公約を本当に実現するには約25兆円の新規財源が必要だといわれる。日本の年間税収が約60余兆円だから、その4割に相当する25兆円という莫大な財源をどうして新規に捻り出するのか全く説明がないまま、選挙目当てに小沢党首が地方の農村で吹きまくっているが、これも無責任の極みだ。
民主党は、諸々の財政支出の無駄を省いて捻出すると説明しており、例えば公務員の給与を20%切り下げで1兆円、直轄事業の削減で1.3兆円、個別補助金の廃止で4兆円、扶養控除の廃止や税制改革で4兆円とか、誰も実現を信じないからまだ反対の声も上がらない。政府資産の売却で0.7兆円、特別会計の積立金活用で4兆円は、所謂埋蔵金で1回だけで終わりなのに、如何にも毎年捻出できるような錯覚を与えている。
小沢さんは本気で公約を実施する気は無いのでは?と民主党内にも心配の声があるが、この財源の矛盾が白日のもとで議論されるのを嫌って、民主党の党首選に出馬意欲があった岡田副代表を押さ込んでしまった。テレビ中継でも、小沢、鳩山、菅氏らの古手幹部と並んで、岡田、前原氏などが若手が着席しているが、これら若手幹部と小沢首脳陣との間には会話が行われる雰囲気は全く見えず、冷たい雰囲気なのがよく分かる、よほど深刻な亀裂があるのだろう。
本当に日本の将来を考えると、与謝野馨財政担当大臣がいう消費税アップは不可避であり、例えばGDP400兆円とすると、消費税を5%から10%に上げれば一挙に20兆円が捻出されるが、総選挙を目前にした民主党は票が逃げるのが怖くて絶対に言わない。仮に民主党が政権を取ったら、消費税アップは必ず議論となるだろう。既に欧米先進国の消費税は殆ど20%前後であり、それ以外に増大し続ける福祉費用に当てる財源はあり得ないのは周知の事実なのだが。
確かに積極的な汚職は減り、清潔度は世界の上位18位かも知れないが、消極的な怠慢と、無責任さという観点からは、日本の国家公務員の教養はまだまだアフリカや東南アジア並みに近いレベルだ。日本の政治が名実ともに欧米先進国に仲間入りするのはまだまだ年数がかかりそうだ。
2008年10月16日
081016, プロ野球にもっと企業感覚を!
巨人がゴール寸前で逆転して優勝をかっさらった。残り2試合のギリギリの勝負だったがなかなか面白かった。余りにも惨めな負け方に阪神ファンは怒り心頭で、阪神岡田監督も辞任してしまった。阪神フアンには悪いが今年は見ごたえのあるペナントレースで堪能できた。
今年の巨人は、特に新顔の活躍が目立った。坂本、山口、隠善、鈴木、脇谷、越智、亀井などなどだ。スポーツの世界では、レギュラーの壁は非常に高く、レギュラーを差し置いて若手が出場して成果を上げるのは至難に技らしいが、原監督は良く思い切って起用したものだ。特に19才の坂本の軽快なフットワークは見事だった。山口も11勝2負で防御率は2.32というから凄い。上原のように超高給取りが開幕で4連敗と、巨人軍つまずきのきっかけを作り、最終的にはやっと6勝4敗の無残な結果に終わった、上原の2倍近く勝っている山口が上原の1/10の年俸しかもらっていないのは、もう無茶苦茶といえる事実だ。
鈴木も年は結構食っているが俊足を飛ばして幅広くセンターを守った。打球がレフトに飛ぶとラミネスの守備は恐ろしくてとても見ていられなかったが、センター方向は、安心して鈴木の華麗なフィールディングを見ることが出来た。やはり足の速いスポーツ選手は人徳が備わっていると言うのは少々言い過ぎだが、美人の女性と同様で有難いことだ。
巨人は例年大金をはたいて、使い古しの大砲ばかり買い漁ってくる習性があるが、問題はスカウトした選手が期待したようには働かないことだった。唯一の例外は2年連続MVPの日本ハム小笠原選手ぐらいかと思う。彼のガッツは尊敬に値する。願わくは昔のように再びヒゲを生やして、聖徳太子の姿に戻って欲しい。
ラミネスも45本のホームランを打ったので一応合格だが、問題は李承華、阿部、高橋由、上原などのいわゆる超高給取り選手だ。聞くところによると彼らの年俸は、李承華6億円、ラミネス5億円、上原5億円、小笠原4億円、阿部3億円などなど強烈に高額な報酬らしいが、合格点は小笠原ぐらいのものだ。坂本、山口、隠善、脇谷などを4名の年俸を合計してもやっと1億円前後ではないかと思う、スポーツは実力の世界か思ったが全く違うようだ。
そこで私からの提案だが、プロ野球選手の年俸を実績主義に変更しては如何だろう。昔はやった能力主義は結局えこひいき人事に終わったが実績主義なら文句ないだろう。例えばラミネスならシーズン初めにホームラン50本打てば年俸5億円と決めておき、45本に終わったら4.5億円、25本で終わったら2.5億円を支払う。上原は20勝したら年俸6億円と決めて、今年のように6勝の惨敗に終わったら精々2億円しか支払わないのだ。
逆に山口の年俸は多分2千万円程度かと思うが、上原の2倍の11勝したのだから、比例で計算すると上原の2倍の年俸ということになってしまうが少なくとも1億円は払うべきだろう。坂本など打撃と守備で好プレイを発揮する選手には、また別の決め方をして、今年の多分2000万円程度から10倍近い1.5億円は支払ってもよいだろう。
李承華は現在のように年俸6億円と決めても、オリンピック前はホームランも1本と1000万円レベルの選手で全くだらしなかったから、高額な年俸を支払う必要はさらさらない。彼は北京オリンピックで大活躍し日本を負かして韓国優勝に最大の貢献をしたが、このままでは日本でプレイを続けられないと感じ(本人が告白)、必死の思いで頑張った結果、後半は7本のホームランを打ち、打率も後半は3割を超えた、それでもこの成績で年俸6億円はやはり異常であり、坂本と同額の1.5億円で十分だろう。 更に見るべき働きが殆ど無かった高橋由に至っては契約額5億円の1/10の5千万円でも十分だと思う。
以前近鉄でローズと並んで大活躍して慢心した中村が高額の契約金で巨人に入団したが殆ど活躍できず解雇され、米国に渡ったが、この程度の大砲はごろごろ居るメジャーでは全く相手にされず、行き場を失ってしまった。そしてたった年俸400万円の小遣い銭でオリックスに拾われた途端、今度の大活躍だ、彼は自分の怠慢を本気で反省し、バカ者と世間から笑いものになりながらも、その屈辱に耐えて終に見違えるような活躍をすることができたのだ。
殆どのスポーツ選手は真剣にプレイしているのだと思う。しかし李承華や中村の例でわかるのは、普通の本気と死ぬ気になった本気とにはやはり大きな差があるということだ。もしプロ野球チームが本当に強くなりたいならば、年初めに各選手の目標年俸を決めておいて、あとは実績に基づいて支払うべきだと私は思う。韓国の女子ゴルフ選手の強さもこの辺に理由があるのではないだろうか。
今年の巨人は、特に新顔の活躍が目立った。坂本、山口、隠善、鈴木、脇谷、越智、亀井などなどだ。スポーツの世界では、レギュラーの壁は非常に高く、レギュラーを差し置いて若手が出場して成果を上げるのは至難に技らしいが、原監督は良く思い切って起用したものだ。特に19才の坂本の軽快なフットワークは見事だった。山口も11勝2負で防御率は2.32というから凄い。上原のように超高給取りが開幕で4連敗と、巨人軍つまずきのきっかけを作り、最終的にはやっと6勝4敗の無残な結果に終わった、上原の2倍近く勝っている山口が上原の1/10の年俸しかもらっていないのは、もう無茶苦茶といえる事実だ。
鈴木も年は結構食っているが俊足を飛ばして幅広くセンターを守った。打球がレフトに飛ぶとラミネスの守備は恐ろしくてとても見ていられなかったが、センター方向は、安心して鈴木の華麗なフィールディングを見ることが出来た。やはり足の速いスポーツ選手は人徳が備わっていると言うのは少々言い過ぎだが、美人の女性と同様で有難いことだ。
巨人は例年大金をはたいて、使い古しの大砲ばかり買い漁ってくる習性があるが、問題はスカウトした選手が期待したようには働かないことだった。唯一の例外は2年連続MVPの日本ハム小笠原選手ぐらいかと思う。彼のガッツは尊敬に値する。願わくは昔のように再びヒゲを生やして、聖徳太子の姿に戻って欲しい。
ラミネスも45本のホームランを打ったので一応合格だが、問題は李承華、阿部、高橋由、上原などのいわゆる超高給取り選手だ。聞くところによると彼らの年俸は、李承華6億円、ラミネス5億円、上原5億円、小笠原4億円、阿部3億円などなど強烈に高額な報酬らしいが、合格点は小笠原ぐらいのものだ。坂本、山口、隠善、脇谷などを4名の年俸を合計してもやっと1億円前後ではないかと思う、スポーツは実力の世界か思ったが全く違うようだ。
そこで私からの提案だが、プロ野球選手の年俸を実績主義に変更しては如何だろう。昔はやった能力主義は結局えこひいき人事に終わったが実績主義なら文句ないだろう。例えばラミネスならシーズン初めにホームラン50本打てば年俸5億円と決めておき、45本に終わったら4.5億円、25本で終わったら2.5億円を支払う。上原は20勝したら年俸6億円と決めて、今年のように6勝の惨敗に終わったら精々2億円しか支払わないのだ。
逆に山口の年俸は多分2千万円程度かと思うが、上原の2倍の11勝したのだから、比例で計算すると上原の2倍の年俸ということになってしまうが少なくとも1億円は払うべきだろう。坂本など打撃と守備で好プレイを発揮する選手には、また別の決め方をして、今年の多分2000万円程度から10倍近い1.5億円は支払ってもよいだろう。
李承華は現在のように年俸6億円と決めても、オリンピック前はホームランも1本と1000万円レベルの選手で全くだらしなかったから、高額な年俸を支払う必要はさらさらない。彼は北京オリンピックで大活躍し日本を負かして韓国優勝に最大の貢献をしたが、このままでは日本でプレイを続けられないと感じ(本人が告白)、必死の思いで頑張った結果、後半は7本のホームランを打ち、打率も後半は3割を超えた、それでもこの成績で年俸6億円はやはり異常であり、坂本と同額の1.5億円で十分だろう。 更に見るべき働きが殆ど無かった高橋由に至っては契約額5億円の1/10の5千万円でも十分だと思う。
以前近鉄でローズと並んで大活躍して慢心した中村が高額の契約金で巨人に入団したが殆ど活躍できず解雇され、米国に渡ったが、この程度の大砲はごろごろ居るメジャーでは全く相手にされず、行き場を失ってしまった。そしてたった年俸400万円の小遣い銭でオリックスに拾われた途端、今度の大活躍だ、彼は自分の怠慢を本気で反省し、バカ者と世間から笑いものになりながらも、その屈辱に耐えて終に見違えるような活躍をすることができたのだ。
殆どのスポーツ選手は真剣にプレイしているのだと思う。しかし李承華や中村の例でわかるのは、普通の本気と死ぬ気になった本気とにはやはり大きな差があるということだ。もしプロ野球チームが本当に強くなりたいならば、年初めに各選手の目標年俸を決めておいて、あとは実績に基づいて支払うべきだと私は思う。韓国の女子ゴルフ選手の強さもこの辺に理由があるのではないだろうか。
2008年10月06日
081006、 電動自動車が凄い!
面白い新聞記事をみた。いわゆるエンジンの違いによるクルマの燃費の違いだ。
石油100円で何Km走れるかを比較したものだ、一般ガソリン車が100円の燃料で平均して約10Km走るのに対して, ハイブリッド車は2倍の20Km走れるが、開発中の電気自動車は10倍の100Km走るという。現在のバイクは60Km走るのに対して, 電動バイクは何と400Km走れる計算になるという、東京から名古屋までの距離を100円で走ることになる。
ハイブリッドの2倍も立派だが、電気自動車はガソリン車の10倍の距離を走るというから凄いものだ。従ってハイブリッド車の開発で決定的に出遅れた米国ビッグスリーが、このままでは1−2年内に倒産は必定の見通しだが、一足飛びに電気自動車の開発で何とか生き残りを図ろうとしている訳だ。
ではもう勝負は電気自動車に決まったかと言うと、問題はバッテリー容量と充電時間だという。一般に電気は貯蔵が難しいエネルギーで、現在のバッテリーは、1回の充電で100Km以内しか走れず、しかもその充電に4-8時間もかかるという。
各社ともこの充電時間の短縮にも力をいれており、今後の見通しでは,大電力が出るリチュームイオン電池が最有力といわれている。リチュムイオンバッテリーは破裂の可能性もあって技術的に扱いが難しいが、充電時間が1時間程度と短く、将来は電圧を上げて、最終的には15分程度で充電できるようにするという。
問題は走行距離だ。街中を買い物に走るのであれば100Kmあればなんとか間に合うが、やはりガソリン車の500Kmは欲しく、従って当分はハイブリッド車がまだ生き続けそうだ。 バッテリーの改良は全力で続けられており、週刊誌の見出しに踊るように、自動車会社の命運はバッテリーメーカーが握っているということにもなる。米国ビッグスリーは、電動自動車の上市を急いているが、日本でもハイブリッドを持たない三菱自動車や富士重工は早速、来年夏には軽の電動自動車を発売するという。
聞くところによると、実は15年前の1944年にニッケルカドミ型の電動二輪車を本田とヤマハが売り出したことがあるという。しかし走行距離は30Km程度だったので、販売は中止になったそうだ。しかし環境問題と燃料高のため、状況が様変わりしたので、両社ともに新しくリチュームイオン電池で100Km走れるスクターを開発中で2年後には発売の予定だという。
昔はエンジン音を響かせて颯爽と走る自動車が格好良いと思われていたが、今後は音もなくスーと走り出す電動エンジンの時代になりそうだ。
石油100円で何Km走れるかを比較したものだ、一般ガソリン車が100円の燃料で平均して約10Km走るのに対して, ハイブリッド車は2倍の20Km走れるが、開発中の電気自動車は10倍の100Km走るという。現在のバイクは60Km走るのに対して, 電動バイクは何と400Km走れる計算になるという、東京から名古屋までの距離を100円で走ることになる。
ハイブリッドの2倍も立派だが、電気自動車はガソリン車の10倍の距離を走るというから凄いものだ。従ってハイブリッド車の開発で決定的に出遅れた米国ビッグスリーが、このままでは1−2年内に倒産は必定の見通しだが、一足飛びに電気自動車の開発で何とか生き残りを図ろうとしている訳だ。
ではもう勝負は電気自動車に決まったかと言うと、問題はバッテリー容量と充電時間だという。一般に電気は貯蔵が難しいエネルギーで、現在のバッテリーは、1回の充電で100Km以内しか走れず、しかもその充電に4-8時間もかかるという。
各社ともこの充電時間の短縮にも力をいれており、今後の見通しでは,大電力が出るリチュームイオン電池が最有力といわれている。リチュムイオンバッテリーは破裂の可能性もあって技術的に扱いが難しいが、充電時間が1時間程度と短く、将来は電圧を上げて、最終的には15分程度で充電できるようにするという。
問題は走行距離だ。街中を買い物に走るのであれば100Kmあればなんとか間に合うが、やはりガソリン車の500Kmは欲しく、従って当分はハイブリッド車がまだ生き続けそうだ。 バッテリーの改良は全力で続けられており、週刊誌の見出しに踊るように、自動車会社の命運はバッテリーメーカーが握っているということにもなる。米国ビッグスリーは、電動自動車の上市を急いているが、日本でもハイブリッドを持たない三菱自動車や富士重工は早速、来年夏には軽の電動自動車を発売するという。
聞くところによると、実は15年前の1944年にニッケルカドミ型の電動二輪車を本田とヤマハが売り出したことがあるという。しかし走行距離は30Km程度だったので、販売は中止になったそうだ。しかし環境問題と燃料高のため、状況が様変わりしたので、両社ともに新しくリチュームイオン電池で100Km走れるスクターを開発中で2年後には発売の予定だという。
昔はエンジン音を響かせて颯爽と走る自動車が格好良いと思われていたが、今後は音もなくスーと走り出す電動エンジンの時代になりそうだ。
2008年10月02日
081002, 1000円サンパツ
1月経ったので帰宅途中でサンパツに立ち寄った。いつもの日本橋のサンパツだ。いわゆる1000円でカットのみ(首筋剃りつき)というもので、洗髪と顔の髭剃りはしない。しかし1,000円という安さは嬉しい。ひと昔前はサンパツ代の1/3だ。女性の美容料金はまだ5,000円とかそれ以上かかるから、男のサンパツ代は本当に安くなったものだ。
顔のヒゲは剃っても剃らなくても1日経てば伸びるのだから、お金を出してまで剃る意味がない。また洗髪も毎夜入浴で簡単に洗えるから殆ど無用だ。にも関らず、髭剃りと洗髪まで全て含んだ総合サンパツは2,000円、顔のヒゲ剃り付きサンパツ1,500円、カットのみ(首筋剃りつき)は1,000円と分かれている。 最近は地方でも昔の総合サンパツ3,500円は殆ど消え失せて、この1,000円サンパツが普及していると聞く。一般に電気製品などは必ず値下がりするが、サービス料金は値上がり一方で、値下げというのは久しく聞いたことが無かったが、自由競争とは有難いものだ。
椅子に座って回りをみるとサラリーマンが多い。さすが日本橋一等地だけあって、その多くが2000円の総合サンパツだ。以前はカットだけと小さな声で注文していたが、最近は不景気で1000円カット族も増え、安心して注文できる。現役のサラリーマンの方々はいずれも颯爽として羨ましいが顔付きは結構厳しい。私たちの時代と違って、グローバル化が進んだ今日では、サラリーマン生活も本当に厳しいのだろうと思うと何だか可哀相にも見えて来る。
いつの時代もサラリーマン生活は厳しいには違いないが、昔はまだまだ余裕があり、会社には廊下トンビという種族がいた。いわゆる仕事そっちのけで、せっせと社内外交に廊下を飛び歩く幹部連中だ。彼らは、仕事は殆ど部下任せで、自分は週刊誌ネタを披露し合いながら、終日社内を飛び歩いているので廊下トンビと呼んだ。私はそういう人種が大嫌いだったが、彼らは一大勢力で、下手に反抗すると格好のエジキとなって仲間はずれにされるから、内心では軽蔑しながらも静かに見守っていた。
しかし社会情勢が厳しくなった今日で民間企業にはそんな人種はとっくに絶滅しただろう。いや超巨大企業にはまだあるかも知れないが、少なくとも一般の民間企業では、そのような生活スタイルは許されない時代になったと思う。しかし先日の飲み食い付き居酒屋タクシーに見られるごとく、官公庁には厳然として存在しており、ガン細胞と同じく、本体を破壊し尽くすまで生き延びる術を心得ている。 サンパツ屋の椅子に座りながら、現役サラリーマン諸兄のご苦労に想いを馳せたひとときであった。

顔のヒゲは剃っても剃らなくても1日経てば伸びるのだから、お金を出してまで剃る意味がない。また洗髪も毎夜入浴で簡単に洗えるから殆ど無用だ。にも関らず、髭剃りと洗髪まで全て含んだ総合サンパツは2,000円、顔のヒゲ剃り付きサンパツ1,500円、カットのみ(首筋剃りつき)は1,000円と分かれている。 最近は地方でも昔の総合サンパツ3,500円は殆ど消え失せて、この1,000円サンパツが普及していると聞く。一般に電気製品などは必ず値下がりするが、サービス料金は値上がり一方で、値下げというのは久しく聞いたことが無かったが、自由競争とは有難いものだ。
椅子に座って回りをみるとサラリーマンが多い。さすが日本橋一等地だけあって、その多くが2000円の総合サンパツだ。以前はカットだけと小さな声で注文していたが、最近は不景気で1000円カット族も増え、安心して注文できる。現役のサラリーマンの方々はいずれも颯爽として羨ましいが顔付きは結構厳しい。私たちの時代と違って、グローバル化が進んだ今日では、サラリーマン生活も本当に厳しいのだろうと思うと何だか可哀相にも見えて来る。
いつの時代もサラリーマン生活は厳しいには違いないが、昔はまだまだ余裕があり、会社には廊下トンビという種族がいた。いわゆる仕事そっちのけで、せっせと社内外交に廊下を飛び歩く幹部連中だ。彼らは、仕事は殆ど部下任せで、自分は週刊誌ネタを披露し合いながら、終日社内を飛び歩いているので廊下トンビと呼んだ。私はそういう人種が大嫌いだったが、彼らは一大勢力で、下手に反抗すると格好のエジキとなって仲間はずれにされるから、内心では軽蔑しながらも静かに見守っていた。
しかし社会情勢が厳しくなった今日で民間企業にはそんな人種はとっくに絶滅しただろう。いや超巨大企業にはまだあるかも知れないが、少なくとも一般の民間企業では、そのような生活スタイルは許されない時代になったと思う。しかし先日の飲み食い付き居酒屋タクシーに見られるごとく、官公庁には厳然として存在しており、ガン細胞と同じく、本体を破壊し尽くすまで生き延びる術を心得ている。 サンパツ屋の椅子に座りながら、現役サラリーマン諸兄のご苦労に想いを馳せたひとときであった。