2009年01月
2009年01月29日
090129, もし米国大統領なら
先日(1/21)、アメリカはブッシュ氏からバラク・オバマ大統領に代わった。早速、国防長官以下の軍事関係者をホワイトハウスに招集して、イラクからの早期撤退スケデュールを検討し始めたそうだ。続いてアメリカ経済を如何に立ち直すかの議論だろう。何れも難問で、ブッシュ前大統領が対応出来なかったものだ。誠に不遜な話だが、もし私が米国大統領であったら、どうするかを軽い気持ちで考えた。 ド素人がご冗談を“!と笑って頂いて結構だが、以下その結論をメモしてみた。
1) イラクは早期撤退、以後部族間の争いには関与せず。
2) イラン核施設はイスラエルを使って破壊。
3) アフガニスタンはロシアと共同作戦で。
4) 北朝鮮は徹底的な食糧攻めで、拉致問題は無視。
5) 中国の軍事的脅威は日本と共同で対抗
6) 米国人の浪費生活習慣を徹底的に変革する
7) GMはトヨタに買収させる。
8) 米国医療問題はクリントン国務長官に一任
1)まず毎日兵士が落命し続けているイラクの戦略だ。当然オバマ新大統領の方針通りイラクは現地政府に任すことにして、米軍は早急に撤退する。現在のイラク政府が持ちこたえ得るか否かは問題で、イラクの部族間の内戦が激化するかも知れないが、しかしそれは彼らの内政問題であり介入しない。内乱の収拾がつかなくなると隣りのイラン政府が介入してくるかも知れないが、同じシーア派といっても両国は繰り返し戦争した近親憎悪の間柄であり、制圧されることはないだろう。あとは野となれ山となれで、成り行き任せとする。
2)より重要な問題はイランの核開発だ。これはソ連の援助で建設中の核施設をどう処分するかだ、あと2−3年で実稼動に入るといわれている。これは本当に怖い存在だ。これを許すと世界中の中小国が我も我もと核開発に乗り出すから見逃す訳には行かない。しかし米国より、もっと直接の恐怖を感じているのはイスラエルだ。小国イスラエルは1−2発の水爆で国全体が消滅してしまう。シリアを攻撃したと同様に、イスラエルはイランの核施設の破壊を狙っており、地中設備を破壊できるバンガーロケットの供与を米国に求めてきた。逆にイランはロシアから対空ミサイルを導入して核施設の防衛を固めている。
もしイスラエルがイラン核施設を爆撃したとき、米国はどう介入するかだ。イランはホルムズ海峡を封鎖するという。幸い世界の石油需要は激減している今日、例えホルムズ海峡を封鎖しても、その影響は大きくないから、今は問題が最も少ない時期だ。米国とイスラエルは緊密だが、悪役はイスラエルに任せて米国は極力前面には出ないようにすべきだろう。
3)アフガニスタンはより大きな問題だ。弱体なカイザル政権は米国が手を引くと瞬時にして倒れるだろう。そして再び悪夢のタリバン社会になってしまうから手が引けない。問題は長年の米国介入で一般住民がタリバン寄りになっていることだ、派兵を3万人に増やしても、平和を達成するのはなかなか難かしい。更にタリバンがその拠点を国境のパキスタン山岳地帯に構えているため、パキスタン政府の協力なしではその制圧が難しいこともある。パキスタン政府はトップが交代して、従来のように必ずしも米国に同調しなくなっており、交渉は簡単ではない。
しかしロシアも自国内への浸透を恐れて、アフガンテロリストの壊滅を望んているから、米国とロシアが協力することは可能だろう。問題は米国が東欧諸国へ核防衛レーダー網を設置する計画だ。この問題抜きではロシアも簡単には協調しないだろう。しかしここで米国がレーダー網計画から手を引くと、多くの東欧諸国は再び悪夢のロシア傘下に落ちるので、米国は絶対に退くことはできない。従って、当面はロシア抜きの国々との共同戦線になろう。何れにせよ、アフガンは現地の住民を連合国側に如何に引き戻すかが最大の課題だ。
4)もうひとつの北朝鮮の核開発問題がある。金正日主席が病を患って政権が不安定度を増し始めたが、10年前の早い時期なら破壊できた核施設は、今となっては攻撃は難しいだろう。北朝鮮は国境沿いに配列した数千台以上の長距離砲でソウルに標準を定めており、たった60Kmしか離れていない首都は火の海にすると脅している。しかし逆にピョンヤンも反撃を受けて壊滅するから、自爆テロに心境にでもならい限り、ソウルを攻撃することはないと思うが、北朝鮮の気違いどもは何をするか分からない心配もある。
やはり中国の力を利用する以外になさそうだ。中国に借りを作るのは米国として好ましくなく、中国が狙っている東アジアの海上覇権構想を押さえることも難しくなる。中国も北朝鮮の核武装は、日本の核装備を招き、お隣りに巨大な敵を作る結果になるだけに避けたい筈だ。北朝鮮も一旦確保した核戦力は、余程のことが無い限り手放さないだろうから、やはり米中韓日の協力が必要だ。東独の崩壊のように北朝鮮の内部崩壊は何年先になるか期待できないから、当面はやはり食料責めが有効だろう。
拉致問題は日本の一部国民のヒステリーで、核武装とは次元が違う低レベルの問題だから適当に扱えばよい。拉致は金正日自身の発案であるから、政権が交代しない限り解決は難しいだろう。仮に金正日が本当に病気に倒れて権力を失うことにでもなれば新しい展開も期待できるが、当面は早期解決は無理だ。
5)問題はやはり軍事面における中国の著しい台頭だ。太平洋を米中で2分割しようという冗談めいた雑談もあったが、中国はどこまで信頼できるか分からず、日米間には長年の実証された信頼関係がある。ここは日本の強い国力を利用して、極東の軍事力充実を図り、米国の役割を日本にも分担させる必要がある。中国とロシアが結託してアメリカに対抗する可能性もあるが、隣り同士の中ロは心底から融和し合える訳がなく、長い目では心配はないだろう。
6)経済の問題は、米国発の世界大不況の対策だ。結論としては、米国民の放漫な浪費生活を変えなければならないという根幹にまで発展するが、1代の大統領が解決できるテーマではない。20年前神武景気に踊った日本人がバブル崩壊で精神的な大打撃を受け、生活意識を大転換したように、米国民も従来の浪費習慣を大変換して地道な生活スタイルに変える意識改革が不可欠だ。今回の株価や住宅価格の大暴落で、米国民は大ショックを受けているこのチャンスを利用して、一歩一歩と意識改革を進めることになろう。
今後は世界的な環境問題へ正面から対応しなければならない。大雑把な推定だが、米国人一人が消費する資源で、2人のヨーロッパ人、4人の日本人、10人の中国人、20人のアフリカ人を養えるだろう。これほどの浪費スタイルはもう根絶せざるを得ない。具体的には肉食などの食生活を如何に改善するかという大命題で、超難テーマだが この千載一遇の世界的な大不況を使って、米国民の洗脳を進め、一歩づつ踏み出す努力を始めよう。
7)米国の自動車産業の再生は、基本的には不可能なテーマであり、従って簡単な解決策はない。まず大型車に高率の税金をかける。米国は地理的に自動車ナシでは生活できないから、何れ自動車産業は不可欠だが、今回の石油ショックで完全に小型車志向になっているから、大型車しか作れないGM,フォードの存在余地は少ない。
具体的にはGM,フォードをどう生き延びさせるかだ。両社とも燃費向上策を水素エンジンに力を集中し過ぎて失敗した。今回クライスラーはイタリアフィアット社と提携したが、弱いもの同士の提携では成果は出ない。まずは電気自動車だが、これは電池の性能の問題であり、多数の製造メーカーが乱立するから、大企業のGMやフォードが有利な理由はない。日本メーカーも電池メーカーと組んで優れた電気自動車を開発中だから、GMやフォードが日本車に追いつくのはやはり無理だ。
結論から言えば、GMをトヨタに合併させることだ。例えば1000億円程度の極めて安い金額で全GMをトヨタに売却する。そしてトヨタを実質的に米国企業に変身させよう。殆どの米国人がソニーは米国企業だと思っているが、同様にトヨタを名実ともに米国企業にするほうが話が簡単だ。トヨタはGMの労務費削減の人員カットと、退職者医療負担制度の撤廃を要求するだろうから、この点を米国政府がバックアップしてやれば、トヨタも米国企業への変身を本気に考えるであろう。やはり米国は世界一の自動車市場であり、米国抜きのトヨタはあり得ないから、狭隘な日本から実質的に米国企業に変身することは実現可能だろう。
8) 最後の大問題として米国の医療保険問題があるが、これは難問題であり、アメリカが体質的に訴訟社会で、医療過誤で高額の賠償金をとられることにも起因しているが、社会全体を相手にケンカすることになり、とても近い将来の解決は不可能だ。
従ってこれは以解決する意欲を示したクリントン国務長官に任すほうが良さそうだ。
ざっと以上の内容です。小人の寝言!とお笑い頂いて結構です。
1) イラクは早期撤退、以後部族間の争いには関与せず。
2) イラン核施設はイスラエルを使って破壊。
3) アフガニスタンはロシアと共同作戦で。
4) 北朝鮮は徹底的な食糧攻めで、拉致問題は無視。
5) 中国の軍事的脅威は日本と共同で対抗
6) 米国人の浪費生活習慣を徹底的に変革する
7) GMはトヨタに買収させる。
8) 米国医療問題はクリントン国務長官に一任
1)まず毎日兵士が落命し続けているイラクの戦略だ。当然オバマ新大統領の方針通りイラクは現地政府に任すことにして、米軍は早急に撤退する。現在のイラク政府が持ちこたえ得るか否かは問題で、イラクの部族間の内戦が激化するかも知れないが、しかしそれは彼らの内政問題であり介入しない。内乱の収拾がつかなくなると隣りのイラン政府が介入してくるかも知れないが、同じシーア派といっても両国は繰り返し戦争した近親憎悪の間柄であり、制圧されることはないだろう。あとは野となれ山となれで、成り行き任せとする。
2)より重要な問題はイランの核開発だ。これはソ連の援助で建設中の核施設をどう処分するかだ、あと2−3年で実稼動に入るといわれている。これは本当に怖い存在だ。これを許すと世界中の中小国が我も我もと核開発に乗り出すから見逃す訳には行かない。しかし米国より、もっと直接の恐怖を感じているのはイスラエルだ。小国イスラエルは1−2発の水爆で国全体が消滅してしまう。シリアを攻撃したと同様に、イスラエルはイランの核施設の破壊を狙っており、地中設備を破壊できるバンガーロケットの供与を米国に求めてきた。逆にイランはロシアから対空ミサイルを導入して核施設の防衛を固めている。
もしイスラエルがイラン核施設を爆撃したとき、米国はどう介入するかだ。イランはホルムズ海峡を封鎖するという。幸い世界の石油需要は激減している今日、例えホルムズ海峡を封鎖しても、その影響は大きくないから、今は問題が最も少ない時期だ。米国とイスラエルは緊密だが、悪役はイスラエルに任せて米国は極力前面には出ないようにすべきだろう。
3)アフガニスタンはより大きな問題だ。弱体なカイザル政権は米国が手を引くと瞬時にして倒れるだろう。そして再び悪夢のタリバン社会になってしまうから手が引けない。問題は長年の米国介入で一般住民がタリバン寄りになっていることだ、派兵を3万人に増やしても、平和を達成するのはなかなか難かしい。更にタリバンがその拠点を国境のパキスタン山岳地帯に構えているため、パキスタン政府の協力なしではその制圧が難しいこともある。パキスタン政府はトップが交代して、従来のように必ずしも米国に同調しなくなっており、交渉は簡単ではない。
しかしロシアも自国内への浸透を恐れて、アフガンテロリストの壊滅を望んているから、米国とロシアが協力することは可能だろう。問題は米国が東欧諸国へ核防衛レーダー網を設置する計画だ。この問題抜きではロシアも簡単には協調しないだろう。しかしここで米国がレーダー網計画から手を引くと、多くの東欧諸国は再び悪夢のロシア傘下に落ちるので、米国は絶対に退くことはできない。従って、当面はロシア抜きの国々との共同戦線になろう。何れにせよ、アフガンは現地の住民を連合国側に如何に引き戻すかが最大の課題だ。
4)もうひとつの北朝鮮の核開発問題がある。金正日主席が病を患って政権が不安定度を増し始めたが、10年前の早い時期なら破壊できた核施設は、今となっては攻撃は難しいだろう。北朝鮮は国境沿いに配列した数千台以上の長距離砲でソウルに標準を定めており、たった60Kmしか離れていない首都は火の海にすると脅している。しかし逆にピョンヤンも反撃を受けて壊滅するから、自爆テロに心境にでもならい限り、ソウルを攻撃することはないと思うが、北朝鮮の気違いどもは何をするか分からない心配もある。
やはり中国の力を利用する以外になさそうだ。中国に借りを作るのは米国として好ましくなく、中国が狙っている東アジアの海上覇権構想を押さえることも難しくなる。中国も北朝鮮の核武装は、日本の核装備を招き、お隣りに巨大な敵を作る結果になるだけに避けたい筈だ。北朝鮮も一旦確保した核戦力は、余程のことが無い限り手放さないだろうから、やはり米中韓日の協力が必要だ。東独の崩壊のように北朝鮮の内部崩壊は何年先になるか期待できないから、当面はやはり食料責めが有効だろう。
拉致問題は日本の一部国民のヒステリーで、核武装とは次元が違う低レベルの問題だから適当に扱えばよい。拉致は金正日自身の発案であるから、政権が交代しない限り解決は難しいだろう。仮に金正日が本当に病気に倒れて権力を失うことにでもなれば新しい展開も期待できるが、当面は早期解決は無理だ。
5)問題はやはり軍事面における中国の著しい台頭だ。太平洋を米中で2分割しようという冗談めいた雑談もあったが、中国はどこまで信頼できるか分からず、日米間には長年の実証された信頼関係がある。ここは日本の強い国力を利用して、極東の軍事力充実を図り、米国の役割を日本にも分担させる必要がある。中国とロシアが結託してアメリカに対抗する可能性もあるが、隣り同士の中ロは心底から融和し合える訳がなく、長い目では心配はないだろう。
6)経済の問題は、米国発の世界大不況の対策だ。結論としては、米国民の放漫な浪費生活を変えなければならないという根幹にまで発展するが、1代の大統領が解決できるテーマではない。20年前神武景気に踊った日本人がバブル崩壊で精神的な大打撃を受け、生活意識を大転換したように、米国民も従来の浪費習慣を大変換して地道な生活スタイルに変える意識改革が不可欠だ。今回の株価や住宅価格の大暴落で、米国民は大ショックを受けているこのチャンスを利用して、一歩一歩と意識改革を進めることになろう。
今後は世界的な環境問題へ正面から対応しなければならない。大雑把な推定だが、米国人一人が消費する資源で、2人のヨーロッパ人、4人の日本人、10人の中国人、20人のアフリカ人を養えるだろう。これほどの浪費スタイルはもう根絶せざるを得ない。具体的には肉食などの食生活を如何に改善するかという大命題で、超難テーマだが この千載一遇の世界的な大不況を使って、米国民の洗脳を進め、一歩づつ踏み出す努力を始めよう。
7)米国の自動車産業の再生は、基本的には不可能なテーマであり、従って簡単な解決策はない。まず大型車に高率の税金をかける。米国は地理的に自動車ナシでは生活できないから、何れ自動車産業は不可欠だが、今回の石油ショックで完全に小型車志向になっているから、大型車しか作れないGM,フォードの存在余地は少ない。
具体的にはGM,フォードをどう生き延びさせるかだ。両社とも燃費向上策を水素エンジンに力を集中し過ぎて失敗した。今回クライスラーはイタリアフィアット社と提携したが、弱いもの同士の提携では成果は出ない。まずは電気自動車だが、これは電池の性能の問題であり、多数の製造メーカーが乱立するから、大企業のGMやフォードが有利な理由はない。日本メーカーも電池メーカーと組んで優れた電気自動車を開発中だから、GMやフォードが日本車に追いつくのはやはり無理だ。
結論から言えば、GMをトヨタに合併させることだ。例えば1000億円程度の極めて安い金額で全GMをトヨタに売却する。そしてトヨタを実質的に米国企業に変身させよう。殆どの米国人がソニーは米国企業だと思っているが、同様にトヨタを名実ともに米国企業にするほうが話が簡単だ。トヨタはGMの労務費削減の人員カットと、退職者医療負担制度の撤廃を要求するだろうから、この点を米国政府がバックアップしてやれば、トヨタも米国企業への変身を本気に考えるであろう。やはり米国は世界一の自動車市場であり、米国抜きのトヨタはあり得ないから、狭隘な日本から実質的に米国企業に変身することは実現可能だろう。
8) 最後の大問題として米国の医療保険問題があるが、これは難問題であり、アメリカが体質的に訴訟社会で、医療過誤で高額の賠償金をとられることにも起因しているが、社会全体を相手にケンカすることになり、とても近い将来の解決は不可能だ。
従ってこれは以解決する意欲を示したクリントン国務長官に任すほうが良さそうだ。
ざっと以上の内容です。小人の寝言!とお笑い頂いて結構です。
2009年01月22日
090122、二世議員と土建屋議員
小沢党首の仏頂面のせいか、私は民主党が好きではない、しかし自民党にもいろいろ問題がある。その最たるものは二世議員と土建屋さん議員の多さである。 例えば、最近の総理大臣では、麻生さん、福田さん、安倍さん、小泉さん。。。と最近の総理大臣の全員て二世議員だ。内心は尊敬していた小泉さんも息子を3世議員にすると公表したが、ブルータスお前もか!といった心境にもある。もちろん二世だから悪いという訳ではないが、これだけ続くとやはり政治家はうまい仕事なんだろうと勘ぐりたくなる。
また土建屋出身の議員も多く、代表的な例は田中角栄首相だが、その議員数の多いこと。事実、私の選挙区の自民党議員もれっきとした土木建築業の出身で、当人の最大の関心事は土木建築事業であるに決まっており、日本国民に奉仕するなんて高邁な精神は仮にあってもうわべだけだろう。小選挙区制度だから、選択の余地も少なく、選挙の度に誰に投票しようかと本当に嫌になってしまう。その点民主党の若手議員には、青雲の志をもっていそうな若手議員もおり、まだ救いがあるというものだ。
勿論、アメリカにも二世議員は存在で、その典型例がブッシュ大統領や、ケネディー議員一家など、その他にもいる筈だ、その点からは今回のオバマ大統領の如く、若いとき人種差別に苦しみ、シカゴでは浮浪者まがいの生活もしていたという人物が大統領になったのは、世界中が興奮するのも理解でき、アメリカ社会のもの凄さを見せつけたといえよう。
麻生さんも、100年に1度とかいう大不況に遭遇して不運だろうが、あの吉田首相の孫とかいう自負心はかなぐり捨てて、日本国民のために全力で頑張って欲しいものだ。例えば、2兆円の登る定額給付金も、薄くバラマキ過ぎて不人気のようだ。食うや食わずの人は、直ぐに消費するだろうが、一般の大多数は消費に回さず、口座振り込みをそのまた貯蓄で残すのではないだろうか? 確実に消費させるには台湾のように商品券のほうが良かったかも知れない。
或いは2兆円の効果をはっきりさせるには、例えば過酷な仕事の割には低給料に苦しんでいる介護福祉従事者の報酬アップなどに使ったほうが良かっただろう。スジが一貫しないとか変節とかの非難を恐れて、原案に固執し過ぎて苦しむよりも、君子豹変するということわざもあり、悪いと思ったら、あっさり方針を変更するぐらいの勇気をもっては如何。
また3年後の2011年に消費税をアップする件も、その必要性は万人が知っている訳だから、年度の明記に固執しなくても、消費税アップが不可欠だと決めれば、誰か後任の首相は、その導入が非常にやり易くなるのではないだろうか?
更には、天下り官僚の渡りについても、役人連中に言いくるめられて例外規定を設けると、卑しい役人根性に徹底的に悪用されるに決まっている。だいたい、国際経験の豊かな人材には渡りを例外的に認めるなんていうと、殆ど天下り官僚が、自分こそは国際経験豊かだと言うに決まりきっており、政令を乱用するのは100%間違いない、麻生さんもその辺の事情を知らない訳はない筈なのに、そこが役人どもに誘惑されて、判断が甘くなったのであろう。
この官僚どもの根性の卑しさは、日本特有ではなく、中国、東南アジア、更には中近東アフリカにも共通なのは枚挙にいとまないほど実例を聞いているが、アメリカ、ヨーロッパではどうなっているのか、誰か教えて欲しいものだ。多分世界中の人間社会に共通な利己心だと思うが、もしアメリカ、ヨーロッパには自制心が効いてその実例が少ないのであれば、同じ先進国の中で日本だけが例外となり、何だか悲しくなってしまいそうだ。
また土建屋出身の議員も多く、代表的な例は田中角栄首相だが、その議員数の多いこと。事実、私の選挙区の自民党議員もれっきとした土木建築業の出身で、当人の最大の関心事は土木建築事業であるに決まっており、日本国民に奉仕するなんて高邁な精神は仮にあってもうわべだけだろう。小選挙区制度だから、選択の余地も少なく、選挙の度に誰に投票しようかと本当に嫌になってしまう。その点民主党の若手議員には、青雲の志をもっていそうな若手議員もおり、まだ救いがあるというものだ。
勿論、アメリカにも二世議員は存在で、その典型例がブッシュ大統領や、ケネディー議員一家など、その他にもいる筈だ、その点からは今回のオバマ大統領の如く、若いとき人種差別に苦しみ、シカゴでは浮浪者まがいの生活もしていたという人物が大統領になったのは、世界中が興奮するのも理解でき、アメリカ社会のもの凄さを見せつけたといえよう。
麻生さんも、100年に1度とかいう大不況に遭遇して不運だろうが、あの吉田首相の孫とかいう自負心はかなぐり捨てて、日本国民のために全力で頑張って欲しいものだ。例えば、2兆円の登る定額給付金も、薄くバラマキ過ぎて不人気のようだ。食うや食わずの人は、直ぐに消費するだろうが、一般の大多数は消費に回さず、口座振り込みをそのまた貯蓄で残すのではないだろうか? 確実に消費させるには台湾のように商品券のほうが良かったかも知れない。
或いは2兆円の効果をはっきりさせるには、例えば過酷な仕事の割には低給料に苦しんでいる介護福祉従事者の報酬アップなどに使ったほうが良かっただろう。スジが一貫しないとか変節とかの非難を恐れて、原案に固執し過ぎて苦しむよりも、君子豹変するということわざもあり、悪いと思ったら、あっさり方針を変更するぐらいの勇気をもっては如何。
また3年後の2011年に消費税をアップする件も、その必要性は万人が知っている訳だから、年度の明記に固執しなくても、消費税アップが不可欠だと決めれば、誰か後任の首相は、その導入が非常にやり易くなるのではないだろうか?
更には、天下り官僚の渡りについても、役人連中に言いくるめられて例外規定を設けると、卑しい役人根性に徹底的に悪用されるに決まっている。だいたい、国際経験の豊かな人材には渡りを例外的に認めるなんていうと、殆ど天下り官僚が、自分こそは国際経験豊かだと言うに決まりきっており、政令を乱用するのは100%間違いない、麻生さんもその辺の事情を知らない訳はない筈なのに、そこが役人どもに誘惑されて、判断が甘くなったのであろう。
この官僚どもの根性の卑しさは、日本特有ではなく、中国、東南アジア、更には中近東アフリカにも共通なのは枚挙にいとまないほど実例を聞いているが、アメリカ、ヨーロッパではどうなっているのか、誰か教えて欲しいものだ。多分世界中の人間社会に共通な利己心だと思うが、もしアメリカ、ヨーロッパには自制心が効いてその実例が少ないのであれば、同じ先進国の中で日本だけが例外となり、何だか悲しくなってしまいそうだ。
2009年01月16日
090116, レジャーランド成人式
今年も成人式が行われた。テレビに映る若者たちの清清しい姿は本当に羨ましい。高齢な自分を差し置いて恐縮だが、バスや電車でみるやる気を失って生きているだけの老人たちは憂鬱だが、若者たちの生き生きとした姿は、その存在自体に大きな価値があるように思う。不景気のせいか今年の成人式では若者のバカ騒ぎも影を潜めたというから、彼らもなかなか現金なものだが。
今年も浦安市の成人式はディズニーランドでマスコット達に囲まれて、ひときわ賑やかなものだったとテレビは報じていた。レポターがマイクを向けると若い女性達には、レジャーランドでの式典がことのほか嬉しいらしく、異口同音に、浦安に生まれたことを幸せに思う!と感激に咽んでいた。それを聞いていた家内は、余り成長していないネ!とつぶやいたが、私も日本の若者たちの幼稚な精神構造を如実に示している例ではないかと思い始めた。
確かに殺風景な市役所大講堂より、ディズニーランドでの成人式は素敵だろう。しかし成人になった感激として、異口同音に式典会場の豪華さを言うのは、なんとも情けない話だ。何故、これから大人として自覚をもって社会に貢献します!とか 日本人に生まれたことを誇りに思います!とか、兎に角、大人として社会へ出発するにあたっての感慨の言葉はないのだろうか? 人生の大イベントに相応しい感激が何か他にあって然るべきだと思った。豪華な会場がそんなに嬉しいのなら、誰でもお金を出せば可能な話ではないだろうか?
10余年前に、私たち家族は孫たち同伴でディズニーランドに行ったとき、マスコットや花電車の豪華なパレードをみて、幼稚園に通う孫娘が感激の余り、セカイ(世界)だ!と叫んだのに新鮮な驚きを覚えたことを記憶している。ボキャブラリー不足の幼児が精一杯の感激で叫んだこの言葉には家族一同は大笑いしたものだった。しかし成人式の若者たちの感激の言葉も、この小学校にも届かない幼児の感動に近いレベルのものであっては、笑いごとでは済まされないだろう。 昨年の浦安成人式でも同じ言葉をテレビで聞いたから、来年の成人式でも多分同様だろうと思うと、本当に情けなくなってしまう。これではきれいな着物を着て嬉しい!というのと殆ど変わりないではないか。この若者達は日本の将来を担って行く覚悟が本当にあるのだろうかと、心配になってきた。
テレビでは若い女性達の声しか聞かなかったが、男性諸君も多分同じようなものだろう。昔の武士の子供は15才で元服して、それ以後は命をかけた戦いに参加したと聞く、それこそ人生をかけた新らしい生活が始まったのだが、今日の20才の若者が単に豪華な会場を喜んでいるのを聞くと、全く空虚で成長していないと思う。
話は変わるが、相変わらず振り込めサギがなかなか減らない。昨年の件数は20,500件、総額276億円という大金が詐取されたという。経験豊かな高齢者がいとも簡単に100万円、500万円という大金を簡単に搾取されている。あれほどテレビラジオで喧伝しても、なかなか減らないのは全く驚きだ。これは日本人の知能レベルが劣化している証拠ではないだろうか?とある人が書いていたが、私も全く同感だ。若者だけではなく日本の高齢者の知能も怪しいものだと思う。
いや更に高齢者だけではない。社会は不景気で生活困窮者が続出しているのに、政治家たちは相変わらず足の引っ張り合いを続けている。日本国民全体の知能レベルが下がっているのではないだろうかと本当に心配になる。小沢民主党も、具体的な政策は殆ど言わず、朝から晩まで政権交代を叫びつづけている。実は若者や老人達よりも、この政治家の知能不足のほうがもっと切実な問題で被害甚大だと思う。
今回の突然の不況台風を真正面からうける麻生首相も不運だが、小沢さんはどうすればこの不景気の被害を少なくできるか、何か具体策はないのだろうか? 確かに民主党のいう2兆円の定額給付金の効果は非効率的かもしれないが、中止する代わりに民主党は何をどうしようというのだろう? そのお金を派遣切り対策などに使えと言っているようだが、具体的にどう使うのか示して欲しいものだ。具体策は何もありませんというのなら、もう何をか言わんやである。

たわわに実った柿木
今年も浦安市の成人式はディズニーランドでマスコット達に囲まれて、ひときわ賑やかなものだったとテレビは報じていた。レポターがマイクを向けると若い女性達には、レジャーランドでの式典がことのほか嬉しいらしく、異口同音に、浦安に生まれたことを幸せに思う!と感激に咽んでいた。それを聞いていた家内は、余り成長していないネ!とつぶやいたが、私も日本の若者たちの幼稚な精神構造を如実に示している例ではないかと思い始めた。
確かに殺風景な市役所大講堂より、ディズニーランドでの成人式は素敵だろう。しかし成人になった感激として、異口同音に式典会場の豪華さを言うのは、なんとも情けない話だ。何故、これから大人として自覚をもって社会に貢献します!とか 日本人に生まれたことを誇りに思います!とか、兎に角、大人として社会へ出発するにあたっての感慨の言葉はないのだろうか? 人生の大イベントに相応しい感激が何か他にあって然るべきだと思った。豪華な会場がそんなに嬉しいのなら、誰でもお金を出せば可能な話ではないだろうか?
10余年前に、私たち家族は孫たち同伴でディズニーランドに行ったとき、マスコットや花電車の豪華なパレードをみて、幼稚園に通う孫娘が感激の余り、セカイ(世界)だ!と叫んだのに新鮮な驚きを覚えたことを記憶している。ボキャブラリー不足の幼児が精一杯の感激で叫んだこの言葉には家族一同は大笑いしたものだった。しかし成人式の若者たちの感激の言葉も、この小学校にも届かない幼児の感動に近いレベルのものであっては、笑いごとでは済まされないだろう。 昨年の浦安成人式でも同じ言葉をテレビで聞いたから、来年の成人式でも多分同様だろうと思うと、本当に情けなくなってしまう。これではきれいな着物を着て嬉しい!というのと殆ど変わりないではないか。この若者達は日本の将来を担って行く覚悟が本当にあるのだろうかと、心配になってきた。
テレビでは若い女性達の声しか聞かなかったが、男性諸君も多分同じようなものだろう。昔の武士の子供は15才で元服して、それ以後は命をかけた戦いに参加したと聞く、それこそ人生をかけた新らしい生活が始まったのだが、今日の20才の若者が単に豪華な会場を喜んでいるのを聞くと、全く空虚で成長していないと思う。
話は変わるが、相変わらず振り込めサギがなかなか減らない。昨年の件数は20,500件、総額276億円という大金が詐取されたという。経験豊かな高齢者がいとも簡単に100万円、500万円という大金を簡単に搾取されている。あれほどテレビラジオで喧伝しても、なかなか減らないのは全く驚きだ。これは日本人の知能レベルが劣化している証拠ではないだろうか?とある人が書いていたが、私も全く同感だ。若者だけではなく日本の高齢者の知能も怪しいものだと思う。
いや更に高齢者だけではない。社会は不景気で生活困窮者が続出しているのに、政治家たちは相変わらず足の引っ張り合いを続けている。日本国民全体の知能レベルが下がっているのではないだろうかと本当に心配になる。小沢民主党も、具体的な政策は殆ど言わず、朝から晩まで政権交代を叫びつづけている。実は若者や老人達よりも、この政治家の知能不足のほうがもっと切実な問題で被害甚大だと思う。
今回の突然の不況台風を真正面からうける麻生首相も不運だが、小沢さんはどうすればこの不景気の被害を少なくできるか、何か具体策はないのだろうか? 確かに民主党のいう2兆円の定額給付金の効果は非効率的かもしれないが、中止する代わりに民主党は何をどうしようというのだろう? そのお金を派遣切り対策などに使えと言っているようだが、具体的にどう使うのか示して欲しいものだ。具体策は何もありませんというのなら、もう何をか言わんやである。
たわわに実った柿木
2009年01月09日
090109, 箱根駅伝
毎年のことだが、箱根駅伝は結構面白く、今年も正月休みを満喫した。
出場校は関東地区22大学で、今年は第85回だそうだが、この出場権を得ることすら至難の業という。毎年、駒大、早大、日大、中大、大東文化大、専修大、東洋大、山梨学院、神奈川大などなど名門校がひしめき、シードが10校、残り12校は出雲大学駅伝や全日本大学駅伝などの激戦を勝ち抜いて、出場枠を獲得しなければならないから本当に厳しいレースだという。今年の下馬評は、最近5-6年間を連勝し続けている駒沢大と、昨年往路を制した早大との争いで、出雲で優勝した日大がダークホースとかいわれていた。
しかし、開けてびっくり玉手箱、今年祝杯を手にしたのは、出場67回で初優勝の東洋大学(白山)だった。早大は2位、駒大に至っては何と13位に終わった。先般の全日本大学駅伝での駒大の優勝は何だったのかというところだろう。
勿論、東洋大優勝の立役者は往路の最難関、箱根山登りを走った1年生の柏原で、小田原スタート時の9位から、8人抜いて区間新記録のトップで箱根芦ノ湖にゴールしたのだった。柏原は福島いわき総合高校卒だが、高校時代は殆ど無名だったそうだ。しかし東洋大に入ってからこの半年で頭角を現し、出雲駅伝と、全日本大学駅伝では区間賞をとり、注目はされ始めたという。
カメラは往路最終区の小田原スタートからトップの早大を中心に写し、東洋大柏原は殆ど写らなかった。しかし柏原が8位になり7位→6位→5位→4位と強豪ランナーを次々抜き始めると、カメラの焦点が一転した。3位の日体大を抜いてからは、柏原はカメラ中継の主役となった。トップの早大三輪を視野にいれると、もうカメラは他のランナーには眼もくれなくなってしまった。
箱根頂上付近で、早大三輪に追いついたが、早大三輪は3年生の意地にかけて1年生柏原を抜き返してトップを奪い返すなど、再三のデッドヒートを繰り返したが、終に三輪は柏原を追うのを諦めてしまった。しかし東洋大の後日談によると、早大三輪に追いつかれたとき、柏原はもうダメかと思ったというから、極限での心理的状態とは本当に厳しいものだ。
結局トップ早大三輪5から分遅れてスタートした東洋大柏原は、芦ノ湖では逆に2分の差をもってトップゴールしたのだから全く驚きだ。しかし優勝インタビューでは、柏原は気負うところ無く、全く純情な新人の初々しさそのものであった。
翌日の復路6区7区で再び早大は猛烈に追い上げ一時はトップを奪い返したが、気負い過ぎた各ランナーが前半から飛ばし、各区間で後半には失速してしまう失敗を繰り替えした。テレビを見た感想を言えば、私はスタートから猛烈にゲキを飛ばす早大渡辺監督の指示がやり過ぎだと思ったが、やはり悪い予感は的中した。渡辺監督のように現役時代の名選手でも、やはり気負いすぎて選手を追い立ててしまったのだろう。優勝の最有力候補と騒がれた下馬評が、各選手に大きなプレッシャーを与えたのだろうか。
これに比較すると、不祥事で監督が辞任し、出場すら危ぶまれた東洋大の佐藤監督代行は、毎回必ず前半を抑えて設定ペースを守らせ、後半に早大が追いついたあたりから力走の指示を出して、再び引き離す作戦の指揮を実行したのには感服した。
結局、総合優勝は東洋大で、2位早大、3位日体大、4位大東文化、2秒遅れで5位中央学院大、以下山梨学院、日本大、明治大、中央大、までがシード権獲得に成功した。
いつもテレビ中継で感じることは、トップのみを写し過ぎて、下位チームを殆ど写さないことに私は不満であったが、今回は下位チームにも大変気を配っていた。しかし逆に3位−6位などの中間位のテレ中継が極端に少ないと感じたのは私の身勝手だろうか。
実は私の住む我孫子市に所在する中央学院大は始終4−6位で頑張っていたが、このチームがテレビに写るのはほんの中継点程度で、途中の健闘振りはなかなか伺えなかった。中央学院大は名だたる出場大学のなかでも、最も歴史の浅い新参者で、他校に比べて大学のネームバリューもなく致し方ないとも思うが、日大のダニエルや、山梨学院大のモグスなど外人選手に頼ることもなく、無名選手から養成した純日本人チームで、毎年シード権を獲得して、上位入賞の成績を上げているのは、誠に立派な内容だと思う。
現金なもので、当初は見向きもしなかった我孫子市も、市内の中央学院大が成果を出し始めると、急に本気になり、今年も大型バス7台を仕立て、大応援団を派遣した。従来は偏差値も高くない大学であったが、箱根駅伝での活躍で、入学偏差値も大いにあがり始めている。マラソンと違ってチームプレイの駅伝は日本が発祥の地だというが、大学の名誉をかけて、苦痛に顔を歪めながら走る出場者をみると、日本の若者たちもまだまだ健全な精神だと心から嬉しくも思った正月休みであった。
出場校は関東地区22大学で、今年は第85回だそうだが、この出場権を得ることすら至難の業という。毎年、駒大、早大、日大、中大、大東文化大、専修大、東洋大、山梨学院、神奈川大などなど名門校がひしめき、シードが10校、残り12校は出雲大学駅伝や全日本大学駅伝などの激戦を勝ち抜いて、出場枠を獲得しなければならないから本当に厳しいレースだという。今年の下馬評は、最近5-6年間を連勝し続けている駒沢大と、昨年往路を制した早大との争いで、出雲で優勝した日大がダークホースとかいわれていた。
しかし、開けてびっくり玉手箱、今年祝杯を手にしたのは、出場67回で初優勝の東洋大学(白山)だった。早大は2位、駒大に至っては何と13位に終わった。先般の全日本大学駅伝での駒大の優勝は何だったのかというところだろう。
勿論、東洋大優勝の立役者は往路の最難関、箱根山登りを走った1年生の柏原で、小田原スタート時の9位から、8人抜いて区間新記録のトップで箱根芦ノ湖にゴールしたのだった。柏原は福島いわき総合高校卒だが、高校時代は殆ど無名だったそうだ。しかし東洋大に入ってからこの半年で頭角を現し、出雲駅伝と、全日本大学駅伝では区間賞をとり、注目はされ始めたという。
カメラは往路最終区の小田原スタートからトップの早大を中心に写し、東洋大柏原は殆ど写らなかった。しかし柏原が8位になり7位→6位→5位→4位と強豪ランナーを次々抜き始めると、カメラの焦点が一転した。3位の日体大を抜いてからは、柏原はカメラ中継の主役となった。トップの早大三輪を視野にいれると、もうカメラは他のランナーには眼もくれなくなってしまった。
箱根頂上付近で、早大三輪に追いついたが、早大三輪は3年生の意地にかけて1年生柏原を抜き返してトップを奪い返すなど、再三のデッドヒートを繰り返したが、終に三輪は柏原を追うのを諦めてしまった。しかし東洋大の後日談によると、早大三輪に追いつかれたとき、柏原はもうダメかと思ったというから、極限での心理的状態とは本当に厳しいものだ。
結局トップ早大三輪5から分遅れてスタートした東洋大柏原は、芦ノ湖では逆に2分の差をもってトップゴールしたのだから全く驚きだ。しかし優勝インタビューでは、柏原は気負うところ無く、全く純情な新人の初々しさそのものであった。
翌日の復路6区7区で再び早大は猛烈に追い上げ一時はトップを奪い返したが、気負い過ぎた各ランナーが前半から飛ばし、各区間で後半には失速してしまう失敗を繰り替えした。テレビを見た感想を言えば、私はスタートから猛烈にゲキを飛ばす早大渡辺監督の指示がやり過ぎだと思ったが、やはり悪い予感は的中した。渡辺監督のように現役時代の名選手でも、やはり気負いすぎて選手を追い立ててしまったのだろう。優勝の最有力候補と騒がれた下馬評が、各選手に大きなプレッシャーを与えたのだろうか。
これに比較すると、不祥事で監督が辞任し、出場すら危ぶまれた東洋大の佐藤監督代行は、毎回必ず前半を抑えて設定ペースを守らせ、後半に早大が追いついたあたりから力走の指示を出して、再び引き離す作戦の指揮を実行したのには感服した。
結局、総合優勝は東洋大で、2位早大、3位日体大、4位大東文化、2秒遅れで5位中央学院大、以下山梨学院、日本大、明治大、中央大、までがシード権獲得に成功した。
いつもテレビ中継で感じることは、トップのみを写し過ぎて、下位チームを殆ど写さないことに私は不満であったが、今回は下位チームにも大変気を配っていた。しかし逆に3位−6位などの中間位のテレ中継が極端に少ないと感じたのは私の身勝手だろうか。
実は私の住む我孫子市に所在する中央学院大は始終4−6位で頑張っていたが、このチームがテレビに写るのはほんの中継点程度で、途中の健闘振りはなかなか伺えなかった。中央学院大は名だたる出場大学のなかでも、最も歴史の浅い新参者で、他校に比べて大学のネームバリューもなく致し方ないとも思うが、日大のダニエルや、山梨学院大のモグスなど外人選手に頼ることもなく、無名選手から養成した純日本人チームで、毎年シード権を獲得して、上位入賞の成績を上げているのは、誠に立派な内容だと思う。
現金なもので、当初は見向きもしなかった我孫子市も、市内の中央学院大が成果を出し始めると、急に本気になり、今年も大型バス7台を仕立て、大応援団を派遣した。従来は偏差値も高くない大学であったが、箱根駅伝での活躍で、入学偏差値も大いにあがり始めている。マラソンと違ってチームプレイの駅伝は日本が発祥の地だというが、大学の名誉をかけて、苦痛に顔を歪めながら走る出場者をみると、日本の若者たちもまだまだ健全な精神だと心から嬉しくも思った正月休みであった。
2009年01月08日
090108, ひまな友人からの忠告
私は定年退職のあと小さな会社を設立して、8名の中高年技術者を雇用し精密機器の保守点検業務を行っている。 正月休みに久し振りに友人Sさん(65才)に会った時、彼から次のような忠告をうけてしまった。 曰く:まだ仕事をやっているの? 頑張っているのは分かるが、誰も偉いとは思わないから、もういい加減に辞めてはどう? 私は毎日市営プールで水泳を楽しんでいるよ! 料金はたった100円だよ!と。ギャフン!
彼からそのような目で見られているとは思わなかった。私は他人から尊敬されるために、仕事を続けている訳ではない。有難いことに仕事をやめても生活には全く困らない身分だが、健康にも恵まれており、毎日が休日の連続では気分的、体力的に参ってしまいそうなので仕事をしているのだけだ。毎朝出勤して、ある程度の緊張感をもって仕事をし、定刻に切り上げて帰るのが、気分的にも爽快で、健康維持にも良いのである。その結果、週末の休日も大いに楽しめるといったところもある。毎日が休日の連続では私にはとても耐えられそうにない。
いくら理解しあった家内や家族といっても、仕事も無く毎日朝から晩まで顔を突き合わせていたのでは、お互いに気が滅入ってしまいそうだ。それよりも健康である限り、例え規模は小さくとも何人かの社員と共同して、独自の付加価値を創出し、社会に奉仕するほうが楽しく健康で、気分も若返ると思うのだが、友人は私が余程無理して毎日出勤し続けていると思っているらしい。私が本当に怖いのは、一旦不規則な生活態度に慣れてその習性が身につくと、もう私にはとても修正が出来そうにないということだ。
例えば私の自宅の近くの、都庁を定年退職したT氏の奥さんは毎朝、新聞配達をしている。目覚まし代わりにしていたそのオートバイ音は、最近バイクを新調したらしく低くなってしまったが、早朝4時前には起き出してこの寒空を新聞配達するなんて、私にはとても出来そうにない。更に雨でも降ればもう最悪だと思うが、彼女にとっては毎日の習慣でもあり、長年続けている。それに比べると私が毎日出勤するなんて全くヘのカッパだが、友人は私が辛抱しながら通勤生活を続けていると思っているらしい。友人の現役時代は余程惨めな仕事だったのだろう。
逆に私は、日本の定年退職者やシルバー年代は甘やかされ過ぎていると思う。例えばサケやマスの如く、動物の世界では繁殖行動を終えた個体は、速やかにこの世から去ってしまうのが基本原理だが、幸か不幸か人間は医学を発展させて、最盛期を過ぎた個体をいつまでも長生きさせる方法を開発してしまった。その結果、各個体は目的もないまま残りの長い余生を生きることを余儀なくされている。更に尊厳死だとか何とか、とにかく何が何でも生き続けさせることが唯一最高の使命のようになっている。
しかし問題は、現役世代にその大きなコスト負担を強いていることだ。欧米にみられる早期リタイヤーして、余生を楽しむ習慣は日本人には殆ど馴染まず、周囲を見回しても、楽しい余暇生活を送っている人はごく少数だと私は思う。少なくとも何か目的がなくては、私にはとても楽しい余生は送れそうにない。
派遣切りに追われた現役が食うや食わずに苦しんでいる時代に、まだ60才過ぎの元気盛りの中高年が、高額な年金の庇護のもとで、毎日ブラブラしているのに私は腹がたって仕方がないのだ。彼らの言い分は多分、自分たちが積み立てた年金を返して貰っているだけで何が悪いのだ!というのだろうが、それは大間違いだ!
現実には、現役世代が生活苦に追われながらも供出している社会保険を、年金受給者は受け取っている訳であり、決して自分たちの積立金を取り崩している訳ではなく全くの勘違いだ。彼らには社会からタダメシを食わせてもらっている居候だという自覚がない。彼らが受け取っている年金は、現役世代が汗と涙の苦渋のなかで絞りだしたお金だということを忘れてはなるまい。健康であれば少しでも社会に恩返しをするのが当然だと、私は思うのだが如何?
例えば、最近頻発している小学生の登下校時の安全を守るとか、住宅地の夜警をするとか、市役所の清掃事業にボランティア参加するとか、或いは人手不足の介護事業に参加するとか、同じく人手不足で荒れ果てている地方の農地に移住してその耕作を助けるとか、もし女性なら、経験不足で苦悶している子育て中の若い母親を助けるとか、援助を必要としている仕事やテーマはいくらであり、勇気さえあれば出来ないことはない筈だ。お世話になった社会に何らかの還元をするのは、常識ある筈の中高年者には全く当然のことだと思うのだ。
確かに年をとれば体の動きは鈍くはなるだろうが、殆どの人は70才前後までは働くことができる筈だ。幸い彼らには豊富な知識と経験があり、各々自分の得意とする分野をもっている筈だから、その知恵を生かさない手はないと思う。暇ばかりで何ら目的のない長い年月を生きるのは本当に苦しみばかりだろうと思う。日本の中高年は、もっと勇気を出し、気恥ずかしさを捨てて、各自がもつ知識や経験を生かしつつ、社会活動に参加し、少しでも恩返しすべきだと思うのだが。
彼からそのような目で見られているとは思わなかった。私は他人から尊敬されるために、仕事を続けている訳ではない。有難いことに仕事をやめても生活には全く困らない身分だが、健康にも恵まれており、毎日が休日の連続では気分的、体力的に参ってしまいそうなので仕事をしているのだけだ。毎朝出勤して、ある程度の緊張感をもって仕事をし、定刻に切り上げて帰るのが、気分的にも爽快で、健康維持にも良いのである。その結果、週末の休日も大いに楽しめるといったところもある。毎日が休日の連続では私にはとても耐えられそうにない。
いくら理解しあった家内や家族といっても、仕事も無く毎日朝から晩まで顔を突き合わせていたのでは、お互いに気が滅入ってしまいそうだ。それよりも健康である限り、例え規模は小さくとも何人かの社員と共同して、独自の付加価値を創出し、社会に奉仕するほうが楽しく健康で、気分も若返ると思うのだが、友人は私が余程無理して毎日出勤し続けていると思っているらしい。私が本当に怖いのは、一旦不規則な生活態度に慣れてその習性が身につくと、もう私にはとても修正が出来そうにないということだ。
例えば私の自宅の近くの、都庁を定年退職したT氏の奥さんは毎朝、新聞配達をしている。目覚まし代わりにしていたそのオートバイ音は、最近バイクを新調したらしく低くなってしまったが、早朝4時前には起き出してこの寒空を新聞配達するなんて、私にはとても出来そうにない。更に雨でも降ればもう最悪だと思うが、彼女にとっては毎日の習慣でもあり、長年続けている。それに比べると私が毎日出勤するなんて全くヘのカッパだが、友人は私が辛抱しながら通勤生活を続けていると思っているらしい。友人の現役時代は余程惨めな仕事だったのだろう。
逆に私は、日本の定年退職者やシルバー年代は甘やかされ過ぎていると思う。例えばサケやマスの如く、動物の世界では繁殖行動を終えた個体は、速やかにこの世から去ってしまうのが基本原理だが、幸か不幸か人間は医学を発展させて、最盛期を過ぎた個体をいつまでも長生きさせる方法を開発してしまった。その結果、各個体は目的もないまま残りの長い余生を生きることを余儀なくされている。更に尊厳死だとか何とか、とにかく何が何でも生き続けさせることが唯一最高の使命のようになっている。
しかし問題は、現役世代にその大きなコスト負担を強いていることだ。欧米にみられる早期リタイヤーして、余生を楽しむ習慣は日本人には殆ど馴染まず、周囲を見回しても、楽しい余暇生活を送っている人はごく少数だと私は思う。少なくとも何か目的がなくては、私にはとても楽しい余生は送れそうにない。
派遣切りに追われた現役が食うや食わずに苦しんでいる時代に、まだ60才過ぎの元気盛りの中高年が、高額な年金の庇護のもとで、毎日ブラブラしているのに私は腹がたって仕方がないのだ。彼らの言い分は多分、自分たちが積み立てた年金を返して貰っているだけで何が悪いのだ!というのだろうが、それは大間違いだ!
現実には、現役世代が生活苦に追われながらも供出している社会保険を、年金受給者は受け取っている訳であり、決して自分たちの積立金を取り崩している訳ではなく全くの勘違いだ。彼らには社会からタダメシを食わせてもらっている居候だという自覚がない。彼らが受け取っている年金は、現役世代が汗と涙の苦渋のなかで絞りだしたお金だということを忘れてはなるまい。健康であれば少しでも社会に恩返しをするのが当然だと、私は思うのだが如何?
例えば、最近頻発している小学生の登下校時の安全を守るとか、住宅地の夜警をするとか、市役所の清掃事業にボランティア参加するとか、或いは人手不足の介護事業に参加するとか、同じく人手不足で荒れ果てている地方の農地に移住してその耕作を助けるとか、もし女性なら、経験不足で苦悶している子育て中の若い母親を助けるとか、援助を必要としている仕事やテーマはいくらであり、勇気さえあれば出来ないことはない筈だ。お世話になった社会に何らかの還元をするのは、常識ある筈の中高年者には全く当然のことだと思うのだ。
確かに年をとれば体の動きは鈍くはなるだろうが、殆どの人は70才前後までは働くことができる筈だ。幸い彼らには豊富な知識と経験があり、各々自分の得意とする分野をもっている筈だから、その知恵を生かさない手はないと思う。暇ばかりで何ら目的のない長い年月を生きるのは本当に苦しみばかりだろうと思う。日本の中高年は、もっと勇気を出し、気恥ずかしさを捨てて、各自がもつ知識や経験を生かしつつ、社会活動に参加し、少しでも恩返しすべきだと思うのだが。
2009年01月06日
090106, 正月休みとテレビ
不景気もあり、今年の年末年始は連日テレビ浸けで過ごした。紅白歌合戦も何十年と見ているが、最近は歌手よりも歌詞のほうが結構大切だと思い始めた。秋川雅史の千の風になって!の歌詞はやはり抜群だが、ほかの例でもアンジェラアキの 拝啓15の君へなどは、中学生が涙をポロポロ流しながらこの歌を聞いている姿をみると、私も15才前後のころ、いろいろな悩みを抱えていたことを思い出して、悩み深い青春時代に想いを馳せた。
民放は殆どが相変わらずドンチャン騒ぎの正月番組ばかりで興味ナシ。折角真面目に見ていても、突然関係の無いコマーシャルを挿入されるのにも閉口する。腹立ちまぎれに放映される商品だけは絶対に買うまいとも思うが、先方は多分その程度は承知の上で、今買わなくても名前を覚えてもらえば結構!というところだろうか。
いつも思うのは、好感のもてるコマーシャルにお目にかかることが少ないことだ。10秒か20秒の短い時間に商品のPRを詰め込み過ぎるものだから、視聴者には、何のことか全く理解できないまま終わってしまうのが殆どだ。もっと内容を単純明快にしては如何だろうか。昔の研ナオコのピップエレキバンはストーリー皆無の馬鹿げたジェスチャーのみだったが、商品名だけは覚えた。最近ではネスカフェのチャージするコーヒー!なんかは映像をみると誰でも簡単に再充填できることが直ぐに分かる。また鳥や犬に擬人的にしゃべらせるコマーシャルもあり、籠の鳥が火災ホーチキを付けて!と騒ぐのも面白いが、新鮮味を保つためには知恵が必要だ。
しかし、なかには素敵だと思うコマーシャルもあった。例えば、ソニー生命の、保険にはダイヤの輝きもパソコンの便利さもないが。。。。というのはなかなかいい。映像は初めに家庭の庭でブランコをやっている子供を写し、段々成長して、娘になり母親になり、高齢になってゆく映像は、庭の景色の変化にも工夫があって結構いける。別の例では、大分の麦焼酎 二階堂は、焼酎のPRをするわけでもなく、緒形拳が山道を歩いてゆく後ろ姿と、人は人生で何回後悔できるのだろうか? いうドスの効いたせりふも映像に合っている。
シャープは、夜の地球の衛星写真をバックに、世界を救うのは太陽だ、エネルギー会社シャープ!となかなか気張ってはいるが、人工衛星からみる地球の夜景は珍しく、煌煌と輝く日本列島や韓国の夜景に比べて、すぐ隣りの北朝鮮は、電力不足で真っ暗にしか写っていない映像をみると、思わずその下で寒さに震え苦しんでいるであろう数千万人の人達に思いを寄せた。がん保険アフラックのコマーシャルで、自分もガンを患っている井上怜奈がフィギャースケートの演技終了時、パートナーからプロポーザルを受けるのも現実の話だけにアピール力がある。
コマーシャル業界は高給と聞くが、それはごく一部だけの話らしい。テレビコマーシャルは、電通などの元請会社から出される基本アイデアに基づいて→子会社→孫会社へと次々下請けさせ、実際に映像を作成する曾孫会社などは悲惨な状態らしい。元請会社の社員の異常な高給を賄い、関係会社も大幅なマージンをピンハネするので、実際に制作する孫会社は寝る時間もなく働いても赤字だと言う。これではまともなテレビコマーシャルができる訳がないのではない。 どこの世界にも親子上下の関係はあるが、コマーシャル制作ほど歪んだ上下関係の業界は珍しいのでないだろうか?
以上 正月休みにTVコマーシャルを見ながらの雑感
元旦初日の出
民放は殆どが相変わらずドンチャン騒ぎの正月番組ばかりで興味ナシ。折角真面目に見ていても、突然関係の無いコマーシャルを挿入されるのにも閉口する。腹立ちまぎれに放映される商品だけは絶対に買うまいとも思うが、先方は多分その程度は承知の上で、今買わなくても名前を覚えてもらえば結構!というところだろうか。
いつも思うのは、好感のもてるコマーシャルにお目にかかることが少ないことだ。10秒か20秒の短い時間に商品のPRを詰め込み過ぎるものだから、視聴者には、何のことか全く理解できないまま終わってしまうのが殆どだ。もっと内容を単純明快にしては如何だろうか。昔の研ナオコのピップエレキバンはストーリー皆無の馬鹿げたジェスチャーのみだったが、商品名だけは覚えた。最近ではネスカフェのチャージするコーヒー!なんかは映像をみると誰でも簡単に再充填できることが直ぐに分かる。また鳥や犬に擬人的にしゃべらせるコマーシャルもあり、籠の鳥が火災ホーチキを付けて!と騒ぐのも面白いが、新鮮味を保つためには知恵が必要だ。
しかし、なかには素敵だと思うコマーシャルもあった。例えば、ソニー生命の、保険にはダイヤの輝きもパソコンの便利さもないが。。。。というのはなかなかいい。映像は初めに家庭の庭でブランコをやっている子供を写し、段々成長して、娘になり母親になり、高齢になってゆく映像は、庭の景色の変化にも工夫があって結構いける。別の例では、大分の麦焼酎 二階堂は、焼酎のPRをするわけでもなく、緒形拳が山道を歩いてゆく後ろ姿と、人は人生で何回後悔できるのだろうか? いうドスの効いたせりふも映像に合っている。
シャープは、夜の地球の衛星写真をバックに、世界を救うのは太陽だ、エネルギー会社シャープ!となかなか気張ってはいるが、人工衛星からみる地球の夜景は珍しく、煌煌と輝く日本列島や韓国の夜景に比べて、すぐ隣りの北朝鮮は、電力不足で真っ暗にしか写っていない映像をみると、思わずその下で寒さに震え苦しんでいるであろう数千万人の人達に思いを寄せた。がん保険アフラックのコマーシャルで、自分もガンを患っている井上怜奈がフィギャースケートの演技終了時、パートナーからプロポーザルを受けるのも現実の話だけにアピール力がある。
コマーシャル業界は高給と聞くが、それはごく一部だけの話らしい。テレビコマーシャルは、電通などの元請会社から出される基本アイデアに基づいて→子会社→孫会社へと次々下請けさせ、実際に映像を作成する曾孫会社などは悲惨な状態らしい。元請会社の社員の異常な高給を賄い、関係会社も大幅なマージンをピンハネするので、実際に制作する孫会社は寝る時間もなく働いても赤字だと言う。これではまともなテレビコマーシャルができる訳がないのではない。 どこの世界にも親子上下の関係はあるが、コマーシャル制作ほど歪んだ上下関係の業界は珍しいのでないだろうか?
以上 正月休みにTVコマーシャルを見ながらの雑感