2009年09月

2009年09月25日

090925, 政権交代ーその2

やっと鳩山政権が動き始めた。各省のお役人たちはどう付き合うべきか,おどおどしながら見守っている。しかし時には政権もよいものだと思い始めた。 何しろ、過去50年間、日本は自民党に牛耳られて、上から下まで利権構造が固まり、それからはみ出した大多数の国民は、閉塞感に閉じ込められていたのだから、この解放感が今回の鳩山政権誕生の最大の価値だとも思う。ただ従来民主党が叫び続けてきたマニフストには、その実現性にいろいろな問題もありそうだ、特に予算の無駄使い廃止とか、官僚の天下り禁止には大賛成、国家公務員の総人件費2割削減、児童手当ての拡充、国会議員総数の削減などは高く評価するが、大いに問題あるマニフェストも多い。以下私の個人的な意見。

1)CO2の25%削減
鳩山総理が国連で、1990年比25%減という思い切った国際公約をした。2005年比に換算すると30%減になるという。これは米国の1990年比14%減、同じくEUの13%減に比べても、突出して高い目標だという。勿論世界の主要国も意欲的な目標で合意するという前提はつけているが、絶対に不可能な数値という大企業経営者もいる。世界の政治家は、日本を先に走らせてどんな結果になるか見ものだと拍手喝采らしい。日本は産業分野の省エネは大変進んでいるが、残り半分を占める一般家庭からの排ガス分野の省エネが課題だという。鳩山さんも世界の政治舞台にデビューするため、何とも高価な手形を切ったものだ。もし私なら将来に禍根を残すこのような冒険的な発言は避けるだろう。

)郵政民営化の是正
これは頂けない、そもそも改革の趣旨は100万人以上の国家公務員を減らそうということで、20万人の郵政職員を民営化すれ20%の削減になる計算なのだ。それを元に戻そうなんてバカげた逆行政改革だけは止めてほしい。国会議員を80名削減するのとは桁違いなのだ。たった3人の国民新党の亀井代表が308人の民主党政権の重要政策を左右するなんて考えられない。 

3)高速道路の無料化
最初に北海道と九州あたりの過疎地から始めるそうだから、影響は少ないだろうが,仮にこの政策を全国に拡大すると、高速道路は自家用車で大渋滞しそうだ、鳩山政権の公約25%CO2ガス削減方針とも全く逆行する。 誰が考えても高速料金値下げより、人類の未来がかかるCO2ガス削減のほうが桁違いに重要だと思うのだが。

4)農家の所得保障制度
これもおかしい。確かに農家の現状はもう破壊寸前であり、何とかしなければならない。唯一の持続可能な対策は死に体を生き永らえさせるのではなく、生まれ変わらすべきだ。農地を従来の農地法の多重的な束縛から開放して、規模を拡大した企業経営に移すべきなのに、束縛をそのまま残して、カンフル注射的に農家に所得を補助するのだという。 全くのトンプク薬だ。これもあきれた提案。

5)八ツ場ダムの中止
これはなかなか難かしい。50余年かけてやっと4600億円の全工事の3200億円まで進んだというのになぜここで中止するのかという疑問だ。 ここで止めても、これから必要になる後始末の資金は2000億円を下らないという。50年も経過すると、その趣旨は全く変わってしまっている。近年の異常気象による関東圏の渇水対策として、この巨大はダムの価値が見直されているというのに。私は以前から前原議員を尊敬しているが、今回の中止理由に、やれ湖底に砂が溜まるとか訳の分からない理由を持ち出しており、全く幻滅している。3年前の前原代表の偽メール事件の再現をみているようだ。 やはり一度スローガンを掲げると、状況が如何に変わってもその旗を降ろすことは出来ない原理主義的な態度とは縁切りにしては如何? 八ツ場ダムのみに関しては、罵倒を受ける覚悟で中止の御旗を降ろしたほうが、長期的には余程正解だと思うのだが。

6)インド洋給活動の中止
これは安倍政権時代に、何でも良いから自民党を困らせる政策として小沢氏が提案したひとつで、若い安倍首相は遂に内閣を放り出してしまったものだ。鳩山首相が米国で語った代案とは、現地で農業や教育面の援助を考えているらしいが、昨年アフガニスタンで農業指導に当たっていた若い日本人伊藤和也さん(ペシャワール会)が誘拐殺害されたのを忘れたのではないだろうか。 あの危険なアフガニスタンで本当に陸上活動ができると考えているのか? 
何ともばかげた代案だ。

7)少子化対策
担当大臣は社民党の福島代表となったが、そもそも彼女は全く正反対の趣旨で、女性には子どもを産まない自由があるという単行本を出版したばかりだ。彼女は何を考えているのだろう。万年野党の社民党の彼女は、大臣になるのが嬉しくて、兎に角、部下のいる省庁を担当させてほしい主張していたが、部下が居れば、仕事は何でもよいのだろうか? 本当に彼女は何か信念らしきものがあるのだろうか?

8)製造派遣の禁止
特に製造業派遣を全面的に中止したいらしい。理由は今回の突然の大不況で、多くの派遣社員が解雇に追い込まれたからだという。確かに事実であるが、この製造業派遣法のお蔭で、中国に移転せず、国内に残った業種が沢山あるのをご存じないのだろうか。今後製造業派遣が禁止されれば、これらの業務は海外に移転ぜざるを得ないだろう。その結果、正社員まで解雇されて、日本には主要な製造業が殆ど残らなくなってしまうだろう。それは更なる深刻な就職難を引き起こす結果となる。何れにしても厳しい製造業は世界的に厳しいコスト競争に曝されているのだから、国内メーカーを困らせて喜ぶような幼稚な政治家は御免こうむりたいものだ。


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2009年09月17日

090917, 朝の出勤風景

私は自宅からJR駅まで1.5Kmを毎朝歩く。既に40年近くなったが、雨の日も風の日も歩く。今は殆ど引退してしまった隣近所の友人たちは現役時代には殆どがクルマだったが、私は歩き通した。昔は友人から同乗を誘われ断っていたが、全員退職してしまったので今はそんな誘いも無くなった。

勿論、クルマに乗るとアットいう間に駅に着くので快適この上ないが、歩きでも、景色をみたり、公園の閑人達を眺めたり、考え事をしたりしていると、15分は直ぐに経って駅に着く。勿論100%省エネで健康にもよい。

毎日送り迎えする高級車もいる。名前は知らないが早朝からご主人様を駅まで送るので殆ど毎日出会う。最近乗っているご主人の顔がわかった。クルマほど風采はよくないが、たぶん兜町あたりの証券会社に勤務する幹部だろう。いつも電車の定席に座って目をつぶっている。運転する奥さんは多分私を知っている筈で、雨の日にも出会うので、当方の奥さんは余程冷たい人に違いないなんて思っているだろう。

年中を通して私は定刻5時35分に家を出るが、夏はリタイア組が何人も公園を散歩している。多分目覚めが早く、暑苦しい自宅よりも手賀沼沿いの散歩のほうが余程快適なのだろう。夫婦で歩く人もいる。散歩やジョギングも良いが、彼らは道に落ちているゴミは絶対に拾わない。目に入らないわけはないから、意識的に無視するのだろう。以前私も大きなビニール袋などは拾っていたが、公園のゴミ箱が撤去された最近は拾っても捨てる場所がなく困っている。時折駅のゴミ箱まで持ち込んで捨てることもあるが、駅員がじっと見ているので難しい。そんなみっともないことは止めて下さいと家内はいつも怒っている。

公園にはホームレスが何人も住みついているが、今は快適な季節だろう。いちど彼らの一人から、毎日の通勤ご苦労さんですなーと皮肉混じりに声をかけられたことがある。ホームレス生活を続けると、もう会社勤めなんてバカらしいらしいが、そこまで悟りの境地に達していないこちらにはカチンと来る。

しかし彼らの生活も朝は結構忙しいのだ。その日の食べ物を確保するため自転車で出かける。 この点日本は便利にできており、賞味期限や消費期限に非常にうるさいコンビニは、親会社が期限近い商品を廃棄するよう命令している。以前はこの廃棄物のサシミとかテンプラはホームレスには大馳走であったが、最近は彼らに取られないように密封廃棄し始めたので、彼らは個別の飲食店からの廃棄物に頼っているらしい。確かに資本主義は効率的だが、思いやりや人道精神には欠けて冷酷なものだ。

これから秋になり日が段々短くなると、リタイア組の公園お出ましは遅くなる。しかしホームレスは相変わらず早く、真っ暗いなかを食べ物確保に自転車で走っている。雨の日も風に日も早いのは、私と似ている。 

早朝の電車に乗る仲間の多くが見覚えのある顔だ、エリートサラリーマンは殆どいないが、グリーン車には乗れる人もいる。しかし多くはパートか契約社員、更には早出して食堂の準備などをする賄いおばさんだ。ヤマトなどの宅急便の運転手が案外多い。彼らは早朝出勤して配送するのだそうだ。道路が混み始めると能率が極端に落ちるから。背中に大きなリュックを負った日雇い労務者が突然消えて居なくなることがあるが、多分契約が切れたのだろう。 




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2009年09月15日

090915, 政権交代

政権交代がいよいよ現実となった。従来は批判するだけで済んでいた民主党も、これからは責任が伴うので大慌てだろう。逆に冷飯を味わったことのない自民党は、これからは官僚や経済界からも冷たく扱われて悲惨な思いをするだろう。大学浪人なら1年後には再チャレンジできるが、衆議院は最長4年間の忍耐が必要となり、自民党議員も我慢のしどころだ。

そもそも今回の政変は、米国のリーマンブラザーズの倒産から始まった世界的な大不況が原因だが、仮に民主党政権が担当していても避けられなかった泥沼で、まあ不運にも麻生政権がまともに打撃を食らったというところだ。

しかし考えてみれば、政権交代も時には悪いことではない。自民党議員の実に45%が世襲議員だといい、その次に多いのが土建屋議員だという。如何に国会議員が美味しい商売であるかを如実に示している。2世3世は絶対にダメだとは言わないが、自民党議員の半数近くを世襲議員が占めるのは如何にも異常過ぎる。

更に新規立法の殆どは官僚側から提起されて、自民党幹部会の承認をえて上程されるそうだが、その内には必ず官僚組織の肥大化工作が含まれている。従って、官僚達の利権拡大と天下り先外郭団体の利益をこっそりと忍ばせており、結果的に国益を大きく蝕んでいる。如何に高邁な法律ができても、その実施要綱には自分たちの利益を維持するための狡猾なワナが幾重にも仕掛けられている。

例えば、少子対策が盛んに叫ばれており、その一貫として保育園の不足と待機児童の増加が大問題になっている。厚労省も幼稚園保育園の充実に大きな予算を使って待機児童の解消に努めており、年間50万円近い補助金を児童一人当たり出している。しかしその支給対象は厚労省の勢力圏に属する社会福祉法人の保育園のみであり、民間企業が運営する保育園は補助金の対象外だ。従っていくら民間企業が参入を試みても、この高額な補助金は受けられず、競争力を大いに削いでいる、従って実質的に民間企業が保育園事業に進出することを禁じていることになるのだ。全く怪しからん話だが、厚労省は自分達が天下りできる勢力圏以外には国民の血税を使おうとはしないのだ。

別の例で、理容室と美容室がある。何が違うのかよく分からないが、決定的に違うのは美容室はかみそりを使ってはいけないという規則があるらしい。なぜこんなくだらない規定を設けているのか、いろいろ屁理屈をつけてはいるが、結局は厚労省が如何にその影響力を維持するかに行き当たる。このまま放置しておくと、冗談半分だが右手を使う施設と左手を使う施設にまで分けて認可するようになってしまうかも知れない(笑)。何ともばからしい話だ。

またハローワークは職探しには唯一最大の全国機関だが、実際に使ってみると不便なことが非常に多い、新しく顧客の外注業務を行う技術者の募集を申し込むと、顧客との契約書を見せろという。これから人材を準備して売り込む仕事だから、顧客との契約書はまだありません、と答えると、では受け付けられないと言われる。仕方なく顧客に相談して依頼書を頂いてもらうが、それではダメとの態度だ。 これでは、お店で何か購入するとき、何に使うか証明書を持参しないと売らないというのと同じではないか。 仮にハローワークを民間に開放すればもっと効率的で親切に、求人側と求職側の双方の便宜を図ってくれるのは確実だが、ハローワークは効率が上がらなくても給料には関係ないから、いつまでもお役所仕事を続けている。 

厚生労働省はこの大組織の利権を民間には絶対に開放する気がない。一旦求人求職の仲介業を民間に開放すると、殆どのユーザーはそちらに取られてしまい、厚生労働省のハローワークは閑古鳥が鳴く場所になるから、それを恐れているのだ。

外郭団体のうま味の例として、天下りした某事務次官が渡り鳥を6回繰り返して、2年毎の退職金だけで合計3億円を獲得したという信じ難い事実が評判になったが、更にその周辺に群がるこっぱ役人どもも甘い汁を吸っており、そこまで含めて計算すると、桁違いに大きな浪費になるだろう。何とも悲しい現実だ。これらの外郭団体を独立採算制に変更する目的で改組された独立行政法人も、変わったのは看板だけで、実質的には従来通り政府からの交付金に頼りっきりだから、何も変わっていないのだ。

兎に角、長期政権が続いた自民党と官僚の密着腐敗振りを目の前に見せつけられて、国民が怒るのは無理のない話で、やはり長期政権は必ず腐敗することを如実に示してくれた。民主党政権が徹底的に改革することを期待したい。
民主党も、今度は自分たちがその責任も負うことになったので、従来の名ばかりスローガンの半分でも実現できればご立派というところだ。最初は純粋な精神では始まっても、一度政権のうま味を味わうと、民主党も徐々に堕落しはじめるのが歴史の常だが、その時には我々国民が再び自民党を起用すればよい。鳩山政権の初心を忘れない改革続行を祈る次第。


mh3944 at 15:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2009年09月10日

090910, 我が家の庭

我が家には狭い庭がある。狭いといっても20坪程度あるから、まあ都会としては普通の広さだ。以前はイチジク、柿、桃、グミ、梅などをところ狭しと植えていた。イチジクやグミは毎年鈴なりになるが、家内から近所に恥ずかしいので切ってくれと執拗に頼まれて、今は柿だけにした。庭に果実を植えるのが貧乏臭くて隣近所に恥ずかしいという感覚には余り同感できないが、まあ家庭平和のため当方が折れた次第。

ところが、1本だけ残した柿の木(富有)がまた結構よくなる。毎年200個ぐらい実るので隣近所にお裾分けするが、これにも家内がイチャモンをつける。不揃いな柿を差し上げて、高価なお返しの心配をかけるので止めてくれという。従って今はお返し無用ですとわざわざ断ってから配っている。

ところが問題は柿が赤く色づくころになると、毎年集団でやってくる野鳥との戦いが始まる。特にヒヨ鳥は休祝日の区別無く、朝早くからギャーギャー鳴きながらやってくる。追っ払うと、近くの電線に逃げて当方の動きを見守り、スキを見せるとすぐに戻ってくるやっかいな奴だ。

野山にはいろいろな果実が実り、近所にも育ちっ放しの柿の木が何本もあるが、そちらへは行かず、我が家の貴重な柿の木ばかりを執拗に狙ってくる。最初はその理由が分からなかったが、やはり我が家は前が空地で人通りから少し離れており、更に背の高い木にも囲まれているので、安全感があるらしい。

ヒヨ鳥を追っ払うため、キラキラ光るテープを張りめぐらせたり、CDをぶら下げたり、いろいろ対策を講じたが何れも効果なく、ある時は大きな網を枝全体に被せたところ、今度はヒヨが足をからませて死んでしまったので、これは余りにも残酷だと思い中止した。

いろいろ試行錯誤の末、遂に特許水準にも達しそうな画期的な対策を発見した。それは大きさ30センチ程度のPlastic製の黒いカラスの模造品を木の枝にぶら下げたことだ。これは風でいつもヒラヒラ動くので、低脳なヒヨ鳥は恐れをなしてか全く近づかなくなり、やっと隣近所の別の柿の木に移ってギャーギャー騒ぐようになった。しかしこのPlastic製カラスは単にぶら下げるだけでは効果が少なく、関連する色々な工夫もあるが、これは企業秘密に属するのでここでは公開しない。

誠に変な話だが、スズメなどの小型の野鳥はこのPlastic製カラスを全く恐れない。それは恰も北朝鮮が韓国と日本を目の敵にして、巨大な隣国のロシアや中国の核を恐れないのと似ているのかも知れないが。

また先日は家の軒先に接した木蓮の木にメジロの巣を発見した、既に幼鳥は巣立った後だったが、以前からメジロが庭に来ていると家内が度々話していた、しかしまさか家主に断りもなく巣作りまでしているとは知らなかった。木蓮は秋になると落葉するので、巣が丸見えになるが、春夏は大きな葉が茂り、上からも下からも幹が全く見えないほど茂る。2年前には別の鳥もこの木に巣作りをしていたのを落葉してから、ようやく発見したが、どうも我が家は野鳥に好かれているらしい。家は静かでPlastic製カラスも見守ってくれるので、小鳥には安全な巣作りの場所らしい。

更に、我が庭はハチも巣を作る。数年前には玉柘植のなかに直径30センチにも達する大きなミツバチの巣を発見して大騒ぎになった、3-4年は経っているだろうと思うと可哀そうには思ったが、殺虫剤で退治した。

今年はドラセナの枝別れした間隙にアシナガ蜂が巣をつくっているのを見つけた。今回も殺虫剤をと思ったが、お盆前の殺生は罰当たりなので止めて、バケツで水をぶっかけてみた。ハチは驚いて飛び立ったが、自然災害だと勘違いしたらしく攻撃的にはならず,水が引くとまた巣に戻ってきた。翌日も同様にバケツで水をぶっかけ、これを数日ほど繰り返したところ、遂にアシナガ蜂が全て家出してしまった。地形的に自然災害が多い個所だと勘違いして、安全な場所に巣作りを変えたのだろうか。

また我が庭には可愛らしいトカゲも沢山住みついている。小さな虫を食しているのだろうが、その姿はまさしく恐竜のミニチュアー版だ。草陰では数億年前の爬虫類時代の闘争がいまも行われているのだろうか。

兎に角、今年は無益な殺生をすることなく、我が家の庭は静かに時を刻んでいる。私が余り庭の手入れをしないので、小鳥やハチ類、更にはトカケなどには格好の住みかとなっているが、彼らは、永い地球の歴史の天変地異にも耐えながら、今日も生き抜くために懸命の生存競争を続けているようだ。




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2009年09月07日

090907, 中学校の運動会

再び運動会のシーズンとなった、中学3年の孫娘が紅白リレ−に出るというので、急拠家内とこの土曜午後にでかけた。まだ残暑きびしい中ではあったが、我々高齢者には敬老席というテント張りが準備されており、大変ありがたく家内と陣どった。さすが小学校と違って、中学生にもなると昼休みに生徒は父兄持参と一緒に木陰で弁当を食べるのではなく、教室や自宅に帰って食事するのだという。やはり違うなーと思った。

グランドに着くと正面に午前中の得点が、白670点、赤590点、緑570点と張り出されており、孫娘の緑組はビリで、白虎が圧倒的に優勢なようだ。午後一番は応援団の競争とかで、これはどれも似たような内容の騒音ばかりで余り面白くない。

更に輪をかけたように、マフラーを外したオートバイ1台が運動場に隣接した道路を爆音を出しては往復を繰り返す。どうやらこの中学校の卒業生で、在学時代に報われなかった自分の示威行動らしい。年齢は多分16−17才だろうが、何とも幼稚で情けない。これでは成人18才法も心配になる。
次は全学男子の騎馬対抗戦となり、当方も血気が上昇してきた。平和主義とか何とかいいながら、やはり運動会は徒競走と闘争ものが一番面白い。
対格の大きい順に4人で組を作るが、中学生ともなると大男組はもう成人と変わらないほどの迫力がある。しかし小さいほうは何とも可愛らしく、その体格差では、これからの人生競争に大きなハンディーになるかも知れないと人ごとながら心配になった。そういう自分も小さい方で、常に大男からの物理的な圧迫を受け続けて青春を過ごしたせいか、背の低い組には大いに同情した。

しかしいざ実戦となると、小さい組も動きは速く、攻撃しては逃げるので丁度ゲリラ戦を思わす様相となり、心配するほど悲惨ではなかった。
昔と違う点は、先生方全員が総動員されて転落事故を起こさないように、
もう一生懸命だ。落ちそうなのを手助けして乗せ直したり、なかなか諦めないのを引きづり降ろしたりで、勝敗にも影響するのではないかと思った。確かに落馬して骨折でもすると、もう大騒ぎになる今日この頃だから仕方ないとは思うのだが。

男子の騎馬戦に代わって女子は中央に並べられた20-30個のタイヤの奪い合いだ。タイヤを多く自陣に持ち帰った方が勝ちとなる。これは見ていてもかなり幼稚な競技で、ひとつのタイヤを敵味方数人が引っ張り続けて終わってしまう例も多かった。中にはちゃっかり女子もいて、こぼれてはみ出したタイヤを急いで拾って自陣に持ち帰り得点にしている子もいた。

そして次は綱引きだ。これは騎馬戦と違ってあまり勝敗がはっきりせず、面白くないが、まあどんな運動会にも欠かえない安全な出しものだろうか。

最後は運動会最大の目玉の紅白リレーだ、正確には紅白緑のリレーだ。鈍足の私と違って孫娘が代表で出るというから、それが嬉しくて残暑のなかを見物に来た訳だが、全員が100mでバトンタッチ、アンカーだけが一周200mを走ると聞き、やや落胆した。 それにしても私なんかは徒競走となると失神するほど怖かったが、遠からみる孫娘は案外平気な様子なのには驚いた。男女が交代でリレーする混合競走で、孫はアンカー直前の女子の最終走者だ。いよいよ順番が近づくと、やはり娘も興奮気味だった。幸いにも緑組の孫は2位でバトンタッチを受け走り出したが、3位の赤組女子が猛烈に追い上げてあわや追いつかれそうになり、当方もおもわず声を上げた、しかし100mだったので何とか抜かれずにアンカーにバトンして済んだ。勝手なものでやはり100mでよかったとつくづく思った。 

これが仮に200mであったら、多分娘は赤組に抜かれて、ビリとなってバトンタッチしたであろう。 全生徒が必死で応援する紅白リレーの場で追い抜かれてビリになるのは、孫娘には、たぶん大ショックで、或いは心の傷として残るかも知れないと思うと、勝手なもので100mが正解だと思い、人に心理なんて、状況によっては如何ようにでも、心変わりすることを実感しながら帰路についた。




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2009年09月02日

090902, 衆議院選挙

衆議院選挙で民主党が大勝した。もう圧倒的な勝ち方だ。民主党は余りにも勝ち過ぎて、さてどうしようと、内心困惑していることだろう。以下私の感想。

1)兎に角、民主党は圧倒的な勝ち方で、世界も驚いている。60年間政権を維持した自民党は運悪く世界的な大不況の嵐にも遭遇して沈没してしまった。しかしこれほどの大差は、日本には固定的な保守層や、信念に基づいたリベラル層という区別がないことを示している。即ち国民全体が浮動層であり、郵政民営化と小泉さんが叫べば国民全体が自民党に傾き、野党が政権交代を叫べば、全体が民主党に靡くことが分かった。何とも恐ろしい国民性だ。国民は民主党を選んだのではなく、自民党に飽きただけなので、4年後には大きな反動がまた恐ろしい。

2)今回当選した308名の民主党衆議員のうち、100名は小沢チルドレンで、民主党の1/3に達するという。これら小沢ガールズの中には政治の基本的な知識もないミーチャン、ハーチャンもいるらしいが、兎に角、政治の世界では頭数がものを言う。一般に政界では30%を確保すれば100%を支配できるというから、もう民主党は完全に小沢新党といえよう。鳩山首相の最大目玉の国家戦略局についても、小沢さんは さあ何だかよく知らない!と言っているらしい。鳩山総理、菅代行、岡田幹事長らも、小沢観音様の手のひらで動かされることになりそうだ。そのうち猛烈なうちゲバ事件に発展するだろ。これも怖いことだ。

3)しかし民主党のマニフェストのひとつである、官僚政治からの脱却は或いは面白いかも知れない。何しろ、自民党の政治は全て官僚のアイデアに依っていたのは事実である、官僚共は自分たちの利権拡大、天下り先の確保に目が向いていた。国の財政が非常に厳しいのは現実だが、それは官僚が一度確保した予算枠はそのプロジェクトの使命が終わっても絶対に手放さず、更にその上積みばかり要求するから、いつまで経っても財源不足の状態は変わらないことになる。民主党の主張する既成の予算をゼロにして見直せば、10 兆円―20兆円は絞り出せるというのも真実かもしれない。これは消費税3-4%にも相当する莫大な金額だ。霞ヶ関の大掃除は徹底的にやってほしいものだ。

4)しかし郵政民営化に見直しだけは困りものだ。国家公務員100万人の20%に相当する郵政関係者を民間に移して、財政負担を軽くしようとする小泉改革の精神は絶対に間違っていないのだから。世間では正社員にもなれないのを、彼らは更に国家公務員に昇格させろと強欲に主張しているだけなのだ。労働組合に押されて再び公務員に戻すなんてやると世界の笑い物になるばかりだ。

5)外国からみると日本はこれからどう変わるのかさっぱり分からないそうだ。そもそもは小沢一郎も、鳩山由紀夫も、岡田克也も、全て自民党田中派の出身であり、お互いに好き嫌いで離合集散を繰り返しただけだから、基本的な考え方に大きな差異はないだろう。我々にも政策の違いがよく分からないのだから、外国人にはもっと理解できないだろう。しかし世界の信用を失うことだけは絶対にしないで欲しいものだ。






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