2010年11月
2010年11月30日
101130, 企業追出し5点セット
先日TV番組で面白い話を聞いた。日本国内の仕事が少なくなった原因についての議論だったが、中国など低賃金諸国との価格競争に対抗できず、国内企業が製造拠点を海外に移転したからだという意見が一番多かった。
ある自働車会社の首脳は、日本政府が国内の企業を海外に追い出す促進策を積極的に押し進めているから、国内の製造業が消えているのだという意見だった。即ち、国内企業を海外に追い出しの5点セットがあるという、なかなか興味ある意見で、確か次の5項目を挙げていたと記憶している。
1) 高い法人税率
2) 人材派遣法の強化と締付け
3) 世界一厳しいCO2排出率の目標
4) 超円高傾向
5) 高い個人所得税率
確かに日本の法人税は40%だ。 EUは平均28%-30%、 お隣りは韓国27% 、世界で日本は米国と並んで最も高率だ。これでは国内企業は外国へ逃げ出してしまう。みんな分かっているのに修正できないのは、社会党や共産党等の大衆迎合政党が、企業をやっつければ選挙で票が稼げると思うから声高く主張する。国内に働き場所が無くなることを知っていながら、政府も迎合政策ばかりやっているのだ。
ついで、人材派遣法、特に製造業への派遣は益々厳しくなる。小泉内閣の派遣業緩和策は大いに国内の製造業に貢献した。しかしリーマンショックで、派遣業社員が減らされ始めた途端、それが景気の原因ではなく、派遣業の制度自体が悪いのだと言われ始め、製造業への派遣禁止が持ちあがった。確かに人材派遣は身分が不安定性だが、企業には大いに貢献しているのだ。
日本は正社員を解雇するのが非常に難しく、仕方なく派遣社員に頼っている現実も知るべきだ。この派遣業の強化締付けの動きをみた企業は、派遣社員に依存するのを極力減らし始めた。その結果、益々派遣労働者の職場が減って、仕事も住まいも失った労働者を街に溢れさせてしまった。今日の多様な生活様式では肩苦しい正社員の生活スタイルとは違って、束縛の少ない柔軟な生活を望む若者もいる筈だ。厚生労働省の決めた派遣業非対象26業種も固定化されまままで拡大修正の動きは全くない。時代は刻々と変化しつつあるのに一旦決まった26業種を拡大するとまた大騒動になるからだろう。
心理的に大きな恐怖はCO2の25%削減方針だ、諸外国は10%-15%前後で議論しているのに、就任早々の鳩山バカ首相が、国連総会で大見えをきって世界に25%を宣言してしまった。 しかも前任の麻生首相が大議論を重ねてやっと纏めた15%という目標数値を無視して、いとも簡単に桁違いの25%を世界に宣言した。更にこれは1990年比であり、一般に議論されている2005年比較で言えば35%という殆ど達成不可能な恐怖の目標なのだ。これでは製造業が国内に生き残れる筈がない。
確か鳩山元首相は工学博士だが、同じ工学系の私は、理系人間の常識欠如とか、大局的な見識の無さを思うと悲しくなってしまう。菅首相も東工大の理系だが、もし彼も失敗すると、これから日本では理系は首相に選ばれなくなり、文系出身者ばかりに戻ってしまいそうだ。すると再び裏交渉など、百害あって一利ない世界に逆戻りしそうだ。全く理系も文系も困ったものだ。
円高傾向、これは如何ともしがたい。最近は1$=83円-84円だが、$=80円なんて 日本の製造業では考えられない非常識な高いレートだが、為替の需要供給の関係で決まってしまうというが、本当だろうか? 何か世界的な作為が働いているように思うのだが。
日本の高額者に対する所得税はひと昔前70%であったが、最近は50%に下がったが、まだまだ高過ぎる。結局日本では財政収入が不足するので、仕方なく高額所得者からも徴収する訳だが、その財政不足の原因は、消費税が5%と異常に低すぎることにある。この税率Upが最も重要なのだ。
EUの消費税は殆どが20% - 25%だ。日本は5%で12兆円しか税収がないが、20%にすれば50兆円の税収になり、毎年40兆円近くの税収が増え、多くの税収不足問題は解決される。これが受け入れられないのはやはり政治家の無責任が原因だ。最近は自民党も消費英Upを掲げており、民意も消費税Up止むナシが国民の半数以上になった。 先般の菅首相がこの消費税Upに触れて選挙には破れた、それを小沢派が選挙敗因として騒ぎ立てたが、全く見当違いであり、金権問題が民主党の主な敗因なのだ。こういう風に議論をすり替えで責任逃れすることは、全く困ったものだ。
ある若者が、自分達の職場が無くなったのはシルバー人材が働き続けるからだ、と声を荒げていた。古稀を過ぎた私がまだ働いているのは、彼から見ると不倶戴天の敵といえるかも知れない。
しかし、私がこの仕事を辞めても、彼等はこのような仕事をやらないだろう。機械装置のメンテナンスは豊富な経験が必要でしかも3Kなのだ。彼ら若者は知識経験が乏しく、空調が効いた近代的なビルでパソコンを相手に格好よく仕事することが望みなので、3K仕事の機械メンテナンス等はやる筈がない。結局この若者は自分の勉強不足と意欲の無さは棚に上げて、不平不満ばかり言っている輩だ。
もうひとつ、理系出身の私は何とも合点がいかないのは、内需を拡大して社会に貢献することの意味だ。介護福祉は内需だが、ゴルフやラスベガスのギャンブルは典型的な内需産業だろう。すると私が冷たく眺めている近所のご夫婦はどうなるのだろう。ヒマさえあればパチンコに出掛けて時間を費やす夫婦なのだ。これも内需拡大に大きな貢献をしているのだろうか? それを軽蔑している私がダメ人間なのだろうか? 仮に日本のギャンブル産業が盛んになったら内需拡大と喜ぶべきなのだろうか。
確かに後生大事にタンス貯金を抱え込んだり、知人の鈴木さんのように毎日取手市の100円プールで過ごすよりは、大金を使うパチンコの方がマシかも知れないが、チーン-ジャラジャラで終日過ごすのが、そんなに褒められることだろうか? 日本のように資源のない国が、デズニーランドやラスベガスと同じことばかりやって栄え続けるのだろうか。はやり具体的に付加価値を創出する第二次産業が主体となるべくだと私は思う。第三次産業だけでは日本は長い年月に渡ってやっていける筈がないと思うのだ。石部金吉で頭の固い私にどなたか分かり易く教えて頂けませんか?
ある自働車会社の首脳は、日本政府が国内の企業を海外に追い出す促進策を積極的に押し進めているから、国内の製造業が消えているのだという意見だった。即ち、国内企業を海外に追い出しの5点セットがあるという、なかなか興味ある意見で、確か次の5項目を挙げていたと記憶している。
1) 高い法人税率
2) 人材派遣法の強化と締付け
3) 世界一厳しいCO2排出率の目標
4) 超円高傾向
5) 高い個人所得税率
確かに日本の法人税は40%だ。 EUは平均28%-30%、 お隣りは韓国27% 、世界で日本は米国と並んで最も高率だ。これでは国内企業は外国へ逃げ出してしまう。みんな分かっているのに修正できないのは、社会党や共産党等の大衆迎合政党が、企業をやっつければ選挙で票が稼げると思うから声高く主張する。国内に働き場所が無くなることを知っていながら、政府も迎合政策ばかりやっているのだ。
ついで、人材派遣法、特に製造業への派遣は益々厳しくなる。小泉内閣の派遣業緩和策は大いに国内の製造業に貢献した。しかしリーマンショックで、派遣業社員が減らされ始めた途端、それが景気の原因ではなく、派遣業の制度自体が悪いのだと言われ始め、製造業への派遣禁止が持ちあがった。確かに人材派遣は身分が不安定性だが、企業には大いに貢献しているのだ。
日本は正社員を解雇するのが非常に難しく、仕方なく派遣社員に頼っている現実も知るべきだ。この派遣業の強化締付けの動きをみた企業は、派遣社員に依存するのを極力減らし始めた。その結果、益々派遣労働者の職場が減って、仕事も住まいも失った労働者を街に溢れさせてしまった。今日の多様な生活様式では肩苦しい正社員の生活スタイルとは違って、束縛の少ない柔軟な生活を望む若者もいる筈だ。厚生労働省の決めた派遣業非対象26業種も固定化されまままで拡大修正の動きは全くない。時代は刻々と変化しつつあるのに一旦決まった26業種を拡大するとまた大騒動になるからだろう。
心理的に大きな恐怖はCO2の25%削減方針だ、諸外国は10%-15%前後で議論しているのに、就任早々の鳩山バカ首相が、国連総会で大見えをきって世界に25%を宣言してしまった。 しかも前任の麻生首相が大議論を重ねてやっと纏めた15%という目標数値を無視して、いとも簡単に桁違いの25%を世界に宣言した。更にこれは1990年比であり、一般に議論されている2005年比較で言えば35%という殆ど達成不可能な恐怖の目標なのだ。これでは製造業が国内に生き残れる筈がない。
確か鳩山元首相は工学博士だが、同じ工学系の私は、理系人間の常識欠如とか、大局的な見識の無さを思うと悲しくなってしまう。菅首相も東工大の理系だが、もし彼も失敗すると、これから日本では理系は首相に選ばれなくなり、文系出身者ばかりに戻ってしまいそうだ。すると再び裏交渉など、百害あって一利ない世界に逆戻りしそうだ。全く理系も文系も困ったものだ。
円高傾向、これは如何ともしがたい。最近は1$=83円-84円だが、$=80円なんて 日本の製造業では考えられない非常識な高いレートだが、為替の需要供給の関係で決まってしまうというが、本当だろうか? 何か世界的な作為が働いているように思うのだが。
日本の高額者に対する所得税はひと昔前70%であったが、最近は50%に下がったが、まだまだ高過ぎる。結局日本では財政収入が不足するので、仕方なく高額所得者からも徴収する訳だが、その財政不足の原因は、消費税が5%と異常に低すぎることにある。この税率Upが最も重要なのだ。
EUの消費税は殆どが20% - 25%だ。日本は5%で12兆円しか税収がないが、20%にすれば50兆円の税収になり、毎年40兆円近くの税収が増え、多くの税収不足問題は解決される。これが受け入れられないのはやはり政治家の無責任が原因だ。最近は自民党も消費英Upを掲げており、民意も消費税Up止むナシが国民の半数以上になった。 先般の菅首相がこの消費税Upに触れて選挙には破れた、それを小沢派が選挙敗因として騒ぎ立てたが、全く見当違いであり、金権問題が民主党の主な敗因なのだ。こういう風に議論をすり替えで責任逃れすることは、全く困ったものだ。
ある若者が、自分達の職場が無くなったのはシルバー人材が働き続けるからだ、と声を荒げていた。古稀を過ぎた私がまだ働いているのは、彼から見ると不倶戴天の敵といえるかも知れない。
しかし、私がこの仕事を辞めても、彼等はこのような仕事をやらないだろう。機械装置のメンテナンスは豊富な経験が必要でしかも3Kなのだ。彼ら若者は知識経験が乏しく、空調が効いた近代的なビルでパソコンを相手に格好よく仕事することが望みなので、3K仕事の機械メンテナンス等はやる筈がない。結局この若者は自分の勉強不足と意欲の無さは棚に上げて、不平不満ばかり言っている輩だ。
もうひとつ、理系出身の私は何とも合点がいかないのは、内需を拡大して社会に貢献することの意味だ。介護福祉は内需だが、ゴルフやラスベガスのギャンブルは典型的な内需産業だろう。すると私が冷たく眺めている近所のご夫婦はどうなるのだろう。ヒマさえあればパチンコに出掛けて時間を費やす夫婦なのだ。これも内需拡大に大きな貢献をしているのだろうか? それを軽蔑している私がダメ人間なのだろうか? 仮に日本のギャンブル産業が盛んになったら内需拡大と喜ぶべきなのだろうか。
確かに後生大事にタンス貯金を抱え込んだり、知人の鈴木さんのように毎日取手市の100円プールで過ごすよりは、大金を使うパチンコの方がマシかも知れないが、チーン-ジャラジャラで終日過ごすのが、そんなに褒められることだろうか? 日本のように資源のない国が、デズニーランドやラスベガスと同じことばかりやって栄え続けるのだろうか。はやり具体的に付加価値を創出する第二次産業が主体となるべくだと私は思う。第三次産業だけでは日本は長い年月に渡ってやっていける筈がないと思うのだ。石部金吉で頭の固い私にどなたか分かり易く教えて頂けませんか?
2010年11月24日
101124, 内定が決まらない
大学生が就職難に苦しんでいる、もう師走になるのにまだ60%にも達しないという。既に半世紀近く昔になるが、私も就職先が決まらず苦しんだことを思い出した。
私は旧帝大の工学部化学専攻なので、4年生になって就職難に遭遇するとは予想だにしなかった。4年生の春になり40名の級友達は、就職担当の加藤教授から次々と呼び出されてひとりづつ決まっていった。余り意味はないと思うが成績順だ。旭化成、帝人、東レ、東芝、松下電工、三菱重工、ブリジストン、三菱化学、宇部興産、日本石油、丸善石油、出光石油、昭和電工、徳山ソーダ、東洋ソーダ、倉敷レーヨン、旭ガラス、。。。全てよく知られている超有名会社に級友達は次々と決まっていった。しかし私だけは別だった。
3年後期の試験で、私は燃料科目の試験が欠点になったので加藤教授に採点が納得できないとクレイムをつけた。4年生になってその加藤教授が就職担当になるとは夢にも思っていなかった。私は加藤教授から完全に無視されていたのだ。5月になっても6月になっても声は掛らず私だけが取り残された。いよいよ7月の夏休み寸前になっても私はシカトされ続けた。私の卒論担当の麻生助教授は見かねて、尼崎市に、日本ライヒホールドという社員200名程度の無名で小さな会社があるので行ってみないか紹介された。小さくて新しいという条件に私は飛びつき 早速面接して内定を受けた。
夏休みを故郷の山口県に帰って、この聞きなれない横文字の会社を家族に話した。みんな黙っていた、兄達は近くの徳山ソーダか東洋ソーダに入ることを期待していたのは知っていた、しかし橋本君と石田君が決まっていたので、私には敵わなかった。
こうして私の就職は大きなハンディャップを背負ってスタートを切った、そして半世紀は波乱万丈であったが何とか無事に経過し、色々と変遷を重ねた私の会社人生が終わった、しかし私は決して不幸ではなかったと自信をもって振りかえっている。いや本当に痛快なサラリーマン人生であったと思っている。
私は技術屋だが、サラリーマン生活には大波があり、その間に1度は大病も患ったが無事切り抜けて10年前に定年退職した。退職直前の12年間は自分の意思で社員60名の医薬関係の日米合弁会社の社長を努めたが、外国の友人達と付き合うのは本当に面白く充実した年月であった。いや面白くて定年退職後も続けたいと思ったが、米国会長より代われと言われたので、自分で小さな会社を設立して、関連業界の仕事を独力で開拓し、既に10年以上が経過している。
毎年1回ほどクラスメイトが都内に集まって同期会を開くが、私を除く全員はエリート企業を卒業して、とっくにリタイアしている。6-7名は既に死亡し、病気に苦しんでいる者も多いが, 私はまだ現役で働いている。 全員リタイア組なので、隠すことも少なく率直に話し合うが、現役時代の楽しい話しは少ない。役員になったものもいるが、大企業なので人に言えない苦労も多く、余り語りたくないのだろう。逆にとっくに古稀を過ぎた私が今だに仕事を続けているのを不思議に思っている級友が多い。私は小さな機械会社だが、家内はもう止めて欲しいと繰り返し言う、しかし今会社を畳むと得意先に迷惑をかけるので簡単には閉められない。
いま大学生達が就職難に苦しんでいるのは、詳しく聞くと社員1,000名程度以上の大手上場会社の内定がなかなか得られないのだそうだ。逆に社員200名未満の非上場会社からは学生数の2倍近い求人があるのだが、学生が見向かないのだそうだ。何故大手会社にばかり目を向けて、将来性ありそうな中小企業を選ばないのだろうか?
確かに私も上品な徳山ソーダや荒武者の東洋ソーダに入社して親や兄達の喜ぶ顔を見たかったが敵わず、社員200名の誰も名前を知らない小会社に入った。そして波乱万丈の40年が経過してみると、非常に充実した生活を送ることができたと思っている。特に社員60名の外資系医薬品会社の社長を10余年勤めたことも含めて、多分級友の誰よりも刺激的な会社生活を送ることができた。
確かに中小企業は格好悪く、将来倒産することもあり得るだろう。その点、大会社は倒産の可能性が小さいのは事実だ。しかし今日では環境は一変して、ひとつの企業で一生を無事に過ごせることは殆どあり得ない。 実力と幸運に恵まれたごく少数の学生は社内で昇進できるだろうが、多くの学生は優秀な後輩に追い抜かれて、転職を余儀なくされ、どこか関連会社に追い出されて、そこで冷たい扱いを受けながら、忸怩たる思いで会社人生を終える歯目になるのが殆どだろう。
私は理系なので文系学生とは違うが、大会社は幸福で、中小会社は不幸になるとは限らないということだ。要は当人の積極性と実力涵養が会社人生を大きく左右する。あとは幸運に恵まれるか否かでこれは神様のお気持次第だ。大企業に入ったからといって、格好いいのは最初の1-2年程度と、婚活時の第一印象だけだろう。大手企業ほど優秀なライバル達が待ちうけている、そして直ぐに強烈な競争と足の引っ張り合いが始まる。 しかも昔と違って今の企業は余裕が無く、一生過酷な競争にさらされ続け、そして多くは心身共に疲れ果て落伍して放り出されることを知っているのだろうか。 逆に小さな会社でも積極性と実力をつければ途中で大企業への転職は難しくない。企業は、何も知らない新人よりも経験を積んだ中途採用を望んでいるのだから。
今のうちに学生達は、規模は小さくても将来性のありそうな会社を見つけて早く内定を固めるべきだ。 無用な資格を山ほど取得しても殆ど役に立たない。要は自分の努力と、幸運の兆しが見えた時に、それを逃さない勇気をもつことだ。確かに公務員は安泰だけど、安易な人生に浸り続けると、小6の上村明子ちゃんがイジメで自殺した群馬県桐生市の小学校長のように、保身根性に固まって言い訳ばかりの、醜くい顔をテレビに晒す人生になってしまうだろう。大小にかぎらず、一生を楽に過ごせる企業なんてありない時代だから、生き甲斐を感じられそうな中小企業を早く探し出して内定を取っては如何?
2010年11月18日
101118, やっと嬉しいニュース
尖閣とか択捉とか、暗いニュースばかりが続く昨今だったが、やっと気持が晴れ晴れするスポーツニュースが出て、久し振りに快哉を叫んだ。
まずは稀勢里が、今年初めから無敵を誇って連勝し続けていた白鳳に勝った。確かに白鳳は強いが、年頭から年末まで62連勝も勝ち続けるのは異常だった。多分大関や関脇連中が魔術にかかって、もう白鳳には敵わないと諦めていたのかも知れない。しかしいつも稀勢の里だけば顔つきが違い、白鳳に真正面から挑んで、横綱をぐらつかさ続けていた。 白鳳を倒すのは把瑠都か日馬富士か、日本人なら稀勢里ではないかと私は内心思っていたが、稀勢里が終にやってしまった。稀勢里はその目つきがいい。彼の住居は私から近い茨城県牛久市の出身で、最近では珍しい中学卒という心意気もいい。大学卒の貧弱な相撲取りより余程素敵だ。彼は変化や逃げ相撲は決してとらず、いつも胸のすくような真っ向勝負を挑んでいた。白鳳は本当に立派な力士だが、私には双葉山の69連勝を残しておきたい気持があった。
直ぐに街に出たNHKテレビ記者が この大金星の感想を通行人に聞いたがその返事も良かった。多くの通行人は、え!白鳳が負けたの? 惜しいですね! 残念だわー!と驚いていた。これは嬉しかった。日本も国民性が成熟して度量が大きくなったものだと思った。モンゴル国民もこの日本人の反応を聞いて嬉しかっただろう。白鳳が日本人から愛されていることを知っただろう。これが仮に日本人なく中国だったら、相手も気持など考えず、飛び上がって自国選手の勝利を喜ぶだろう。貧困の国に育った彼らは、GDPは世界2位になっても、心はまだまだ未成熟だから。
女子バレーも良く頑張った。 前夜、世界1位のブラジルと35:34という
世界選手権大会のレコードに残るシーソゲームを繰り返して終に惜敗したが、世界2位の米国チームには勝った。平均身長170cmの日本チームとは背丈は違い、ブラジルや米国選手は大女揃いで殆どが180cm―190cm、なかには2mを超えた巨人女性もいたそうだ。日本では女性が170cmを超えると大女として、街頭では好奇の目に晒され勝ちだが、ブラジルや米国選手の平均が185cm以上では、力勝負を挑むと負けてしまう。
ブラジルとの試合も日本が2セットを連取した結果、相手が当方の作戦を読み取り、裏をかかれ始めて惜敗したが、更に智恵を働かせてクイックなどを多用すれば、早い時期に勝てる相手だと思った。現代の女子バレーはトスからスパイクまで1.1秒以内でないとブロックされるそうだ。米国との試合は最後には日本チームの総合力と、米国選手の個人技の力比べだとも思った。テレビで見ていても、米国選手は素晴らしいがバラバラな動きが目立った。
フィギャースケートの村上佳菜子ちゃんも良かった。あれほど自信をもってジャンプしていた世界の浅田真央がひと夏で突然下手になり、全く飛べなくなってしまった。ちやほやされ過ぎたのか、練習を怠ったのか、或いは青春特有の別の理由かも知れないか、彼女が飛ぶ殆どのジャップで、ステンコロリと転ぶのを私も不思議な気持ちで眺めていた。 確かにスポーツ選手は少し練習を怠ると、直ぐにその結果が現れるから厳しいものだ。
しかし救いの女神のように村上佳菜子ちゃんが現れた。彼女はジュニア界ではチャンピオンとして有名だったそうで、滑り始めの時や途中での笑顔には作為が感じられず、何とも素敵な頬笑みだ。昨年は浅田真央と金姸兒は一年中死闘を繰り拡げた。真央ちゃんがスポーツ選手として限りなく高度な技に挑み続けたのに対して、金姸兒は危ない技を避けて、安定したスケートで高得点を稼ぐ戦法をとった。この挑戦を避けて高得点ばかり狙う金姸兒の気持は、世界中の観衆に知られて、欧米のどこの国でも金姸兒の拍手は少なく、真央ちゃんの方が圧倒的に大歓声だったそうだが、金はそれを無視し続けて女子新記録の200点台まで叩き出した。
二人が競い合い続けた昨シーズンは終わって、今年からルールが変更になり、スポーツ本来の高難度に挑戦することが高く評価され始めた。例えば昨年迄は3回転半に失敗するとゼロ点評価だったが、今年からは狙った技の70%が加点されることになったのだそうだ。これで金姸兒は今年からは滑ることは無いだろう。新しいルールでは勝てないのを承知しているから。真央ちゃんはひと夏で別人のように飛べなくなったが、早く自信を取り戻して同じ高校の後輩の佳菜子ちゃんとの競いあうのを見せて欲しいものだ。
まずは稀勢里が、今年初めから無敵を誇って連勝し続けていた白鳳に勝った。確かに白鳳は強いが、年頭から年末まで62連勝も勝ち続けるのは異常だった。多分大関や関脇連中が魔術にかかって、もう白鳳には敵わないと諦めていたのかも知れない。しかしいつも稀勢の里だけば顔つきが違い、白鳳に真正面から挑んで、横綱をぐらつかさ続けていた。 白鳳を倒すのは把瑠都か日馬富士か、日本人なら稀勢里ではないかと私は内心思っていたが、稀勢里が終にやってしまった。稀勢里はその目つきがいい。彼の住居は私から近い茨城県牛久市の出身で、最近では珍しい中学卒という心意気もいい。大学卒の貧弱な相撲取りより余程素敵だ。彼は変化や逃げ相撲は決してとらず、いつも胸のすくような真っ向勝負を挑んでいた。白鳳は本当に立派な力士だが、私には双葉山の69連勝を残しておきたい気持があった。
直ぐに街に出たNHKテレビ記者が この大金星の感想を通行人に聞いたがその返事も良かった。多くの通行人は、え!白鳳が負けたの? 惜しいですね! 残念だわー!と驚いていた。これは嬉しかった。日本も国民性が成熟して度量が大きくなったものだと思った。モンゴル国民もこの日本人の反応を聞いて嬉しかっただろう。白鳳が日本人から愛されていることを知っただろう。これが仮に日本人なく中国だったら、相手も気持など考えず、飛び上がって自国選手の勝利を喜ぶだろう。貧困の国に育った彼らは、GDPは世界2位になっても、心はまだまだ未成熟だから。
女子バレーも良く頑張った。 前夜、世界1位のブラジルと35:34という
世界選手権大会のレコードに残るシーソゲームを繰り返して終に惜敗したが、世界2位の米国チームには勝った。平均身長170cmの日本チームとは背丈は違い、ブラジルや米国選手は大女揃いで殆どが180cm―190cm、なかには2mを超えた巨人女性もいたそうだ。日本では女性が170cmを超えると大女として、街頭では好奇の目に晒され勝ちだが、ブラジルや米国選手の平均が185cm以上では、力勝負を挑むと負けてしまう。
ブラジルとの試合も日本が2セットを連取した結果、相手が当方の作戦を読み取り、裏をかかれ始めて惜敗したが、更に智恵を働かせてクイックなどを多用すれば、早い時期に勝てる相手だと思った。現代の女子バレーはトスからスパイクまで1.1秒以内でないとブロックされるそうだ。米国との試合は最後には日本チームの総合力と、米国選手の個人技の力比べだとも思った。テレビで見ていても、米国選手は素晴らしいがバラバラな動きが目立った。
フィギャースケートの村上佳菜子ちゃんも良かった。あれほど自信をもってジャンプしていた世界の浅田真央がひと夏で突然下手になり、全く飛べなくなってしまった。ちやほやされ過ぎたのか、練習を怠ったのか、或いは青春特有の別の理由かも知れないか、彼女が飛ぶ殆どのジャップで、ステンコロリと転ぶのを私も不思議な気持ちで眺めていた。 確かにスポーツ選手は少し練習を怠ると、直ぐにその結果が現れるから厳しいものだ。
しかし救いの女神のように村上佳菜子ちゃんが現れた。彼女はジュニア界ではチャンピオンとして有名だったそうで、滑り始めの時や途中での笑顔には作為が感じられず、何とも素敵な頬笑みだ。昨年は浅田真央と金姸兒は一年中死闘を繰り拡げた。真央ちゃんがスポーツ選手として限りなく高度な技に挑み続けたのに対して、金姸兒は危ない技を避けて、安定したスケートで高得点を稼ぐ戦法をとった。この挑戦を避けて高得点ばかり狙う金姸兒の気持は、世界中の観衆に知られて、欧米のどこの国でも金姸兒の拍手は少なく、真央ちゃんの方が圧倒的に大歓声だったそうだが、金はそれを無視し続けて女子新記録の200点台まで叩き出した。
二人が競い合い続けた昨シーズンは終わって、今年からルールが変更になり、スポーツ本来の高難度に挑戦することが高く評価され始めた。例えば昨年迄は3回転半に失敗するとゼロ点評価だったが、今年からは狙った技の70%が加点されることになったのだそうだ。これで金姸兒は今年からは滑ることは無いだろう。新しいルールでは勝てないのを承知しているから。真央ちゃんはひと夏で別人のように飛べなくなったが、早く自信を取り戻して同じ高校の後輩の佳菜子ちゃんとの競いあうのを見せて欲しいものだ。
2010年11月16日
101116, APECが終わった
APEC国際会議が終わった。菅首相の自信なさそうな司会振りは残念だが、大きな失態もなく終了したのは何よりだ。しかしいくら緊張したとは言え、胡錦濤との会談冒頭の挨拶まで、メモを読む姿には少々情けなかった。我々は何も悪いことをしていないのだから、歓迎挨拶ぐらいは感情を込めて正々堂々とやってほしかった。確かに鳩山前首相の宙に舞うようなバカ発言や、小沢前幹事長の田舎っぺ丸出しは世界中に恥をさらしたので、その後始末もする菅首相は可哀そうではあったが、主催者としてもっと毅然とした態度で行動して欲しかった。
過去20年に渡って第2位のGDP大国として、世界に貢献し続けてきた日本は非常に謙虚であった。しかし近年お隣り中国が2位なると大騒ぎしている。最近は色々な国際会議で胡錦濤は必ずど真ん中で威張っている。従来日本は遠慮し過ぎたのかどうか知らないが、ODAとか国連拠出分担金とかも、世界に大きく貢献し続けたのは間違いない事実だ。しかも決して威張った振る舞いはしなかった。確かに胡錦濤の地盤は不安定で、いつも国内のライバル達から見張られている為、立派な態度を見せ続ける必要は分かるが、それにしても最近の中国は余りにもでしゃばり過ぎだ。
確かに昨今の中国の態度は様変わりした。先年コペンハーゲンで開催された世界環境会議COP10での中国の振る舞いは、余りにも自分勝手で傍若無人だったので、諸外国は驚き始めたという。それ以来諸外国の中国に対する警戒心は一気に高まった。そして今回の尖閣島事件だ。確かに潜水艦や巡洋艦を並べて沖縄近くの日本領海を断り無しに通過する姿とか、中国本土から2000Kmも離れ、周囲をベトナムやフィリッピン、マレーシア等にとり囲まれた南砂諸島の領有権まで主張し始め、 周辺の諸国と国際的な争いをおこしている。 先日の尖閣諸島の占有権問題も近年急に主張し始めたもので、歴史的にみても完全に日本が実質的に占有しているにも拘わらず、中国は平気でその横取りを主張し始めた。
YOU-Tubeに流された尖閣島領海で、日本の巡視船に体当たりする中国漁船の乱暴な行為にも世界は驚いた。もしこれが逆だったら、日本漁船は中国巡視艇に必ず銃撃されていただろう。ロシアなら日本漁船を撃沈させたに違いない。 日本の巡視艇は絶対に射撃しないと知っている中国漁船はこのよう狼藉乱暴を働いたのだ。日本巡視艇の乗組員は本当に悔しい思いをしていたに違いない。
神戸海上保安庁の職員がYou-Tubeに流したのは、興味半分だったかもしれないが、自分達がこれほどの危険な目に逢っているということを国民に知らしたいと言う気持ちも確かにあった筈だ。中国は擁護している自国漁船の蛮行を世界に暴露されて殆ど反論できなかった。日本政府がもっと西南諸島の守りを厳重にしてこなかったのも言い訳はできない怠慢だ。 中国は更に太平洋のど真ん中の沖の鳥島まで、日本領土ではなく単なる岩礁だと主張し始めていると言う。
恥ずかしくて思いだすのも嫌だが、こんなに日本が苦しんでいる時、あれほど中国通を誇示し140名のバカ国会議員を引き連れて胡錦濤主席に朝貢訪問し世界中の笑い物になった小沢元幹事長は何故一言も発言しないのか? 彼は農民相手に酒を酌みかしながらの選挙運動しかできない男なのは分かっているが 小沢さんが在日米軍は第7艦隊だけで十分、在日米軍はグアムかハワイに帰ってもらいたい、なんてばかげた発言はどうなったのか? 彼を大幹部に押し上げた民主党の議員連中も全くバカ者揃いだ。
鳩山前首相も同様だ。ロシアのメドジェーエフ大統領は、よりによって横浜のAPEC国際会議出席の直前に国後択捉を訪問して、日本をバカにする態度に出た。ロシアの国内評価は2年後のロシアの大統領選挙でのプーチンとの人気争いが主目的で、出遅れ気味のメドジェーエフは何とかその勢いを挽回するため、この国後択捉訪問を企てたというが、それにして横浜訪問直前では、我々はバカにされた気がしてならない。
ロシア通を誇る鳩山前首相は何か一言発言して然るべきだった。 彼の友愛の精神とは何だったのだろう。 屈辱に苛まされる日本国民の為にも鳩山前首相は何か発言し行動するべきだと思うのだが。小沢鳩山両氏が国際的な常識と実行力がないことを国民はまざまざと見せつけられてしまった。どうして日本の有力な政治家は、国際常識なしで意気地なしなのだろう。
国際関係は、決してきれいごとではなく、各国首脳は自分のクビをかけて戦っているのだ。それを友愛精神の鳩山さんや、小沢さんの朝貢外交では如何ともしがたい、冷徹な自我と権利主張の現場で、軍事力が不可欠なことを知らされた民主党は慌てて米国に関係修復を申し入れる始末だ。
私も米国企業の社長として10年間任務を努めたが、慣れない英語での外国人との付き合いには苦労した。仕事上での会話には余り不自由しなかったが、立ち話とか、ディナー時の会話には困ることが多かった。日常会話にはユーモアとジョークが不可欠だが、育った土壌が違うとなかなか大変だった。
しかし唯一私が誇れるには、米国人会長に対しても徹底的に自分の意見を主張し通したことだ。日本を単なる米国製品の輸入販売代理店として扱うのではなく、技術力も持たせて欲しいと主張し続け、そして実行した。 米国会長は子会社が技術力をもって親会社を脅かすことに強く反発したが、日本子会社は免疫が主流の診断薬業界に遺伝子組換えを導入する画期的な技術開発に成功して世界特許まで申請したのには流石に驚愕した。
後日談だが米国会長は、日本の子会社が米国親会社と同様な技術開発力をもつことへの怒りと恐怖は消えず、終に社長の私はクビにしてしまったが、私はそれほど無念には思わなかった。それにしても外国人との付き合いは本当に苦労の多いことだ。
過去20年に渡って第2位のGDP大国として、世界に貢献し続けてきた日本は非常に謙虚であった。しかし近年お隣り中国が2位なると大騒ぎしている。最近は色々な国際会議で胡錦濤は必ずど真ん中で威張っている。従来日本は遠慮し過ぎたのかどうか知らないが、ODAとか国連拠出分担金とかも、世界に大きく貢献し続けたのは間違いない事実だ。しかも決して威張った振る舞いはしなかった。確かに胡錦濤の地盤は不安定で、いつも国内のライバル達から見張られている為、立派な態度を見せ続ける必要は分かるが、それにしても最近の中国は余りにもでしゃばり過ぎだ。
確かに昨今の中国の態度は様変わりした。先年コペンハーゲンで開催された世界環境会議COP10での中国の振る舞いは、余りにも自分勝手で傍若無人だったので、諸外国は驚き始めたという。それ以来諸外国の中国に対する警戒心は一気に高まった。そして今回の尖閣島事件だ。確かに潜水艦や巡洋艦を並べて沖縄近くの日本領海を断り無しに通過する姿とか、中国本土から2000Kmも離れ、周囲をベトナムやフィリッピン、マレーシア等にとり囲まれた南砂諸島の領有権まで主張し始め、 周辺の諸国と国際的な争いをおこしている。 先日の尖閣諸島の占有権問題も近年急に主張し始めたもので、歴史的にみても完全に日本が実質的に占有しているにも拘わらず、中国は平気でその横取りを主張し始めた。
YOU-Tubeに流された尖閣島領海で、日本の巡視船に体当たりする中国漁船の乱暴な行為にも世界は驚いた。もしこれが逆だったら、日本漁船は中国巡視艇に必ず銃撃されていただろう。ロシアなら日本漁船を撃沈させたに違いない。 日本の巡視艇は絶対に射撃しないと知っている中国漁船はこのよう狼藉乱暴を働いたのだ。日本巡視艇の乗組員は本当に悔しい思いをしていたに違いない。
神戸海上保安庁の職員がYou-Tubeに流したのは、興味半分だったかもしれないが、自分達がこれほどの危険な目に逢っているということを国民に知らしたいと言う気持ちも確かにあった筈だ。中国は擁護している自国漁船の蛮行を世界に暴露されて殆ど反論できなかった。日本政府がもっと西南諸島の守りを厳重にしてこなかったのも言い訳はできない怠慢だ。 中国は更に太平洋のど真ん中の沖の鳥島まで、日本領土ではなく単なる岩礁だと主張し始めていると言う。
恥ずかしくて思いだすのも嫌だが、こんなに日本が苦しんでいる時、あれほど中国通を誇示し140名のバカ国会議員を引き連れて胡錦濤主席に朝貢訪問し世界中の笑い物になった小沢元幹事長は何故一言も発言しないのか? 彼は農民相手に酒を酌みかしながらの選挙運動しかできない男なのは分かっているが 小沢さんが在日米軍は第7艦隊だけで十分、在日米軍はグアムかハワイに帰ってもらいたい、なんてばかげた発言はどうなったのか? 彼を大幹部に押し上げた民主党の議員連中も全くバカ者揃いだ。
鳩山前首相も同様だ。ロシアのメドジェーエフ大統領は、よりによって横浜のAPEC国際会議出席の直前に国後択捉を訪問して、日本をバカにする態度に出た。ロシアの国内評価は2年後のロシアの大統領選挙でのプーチンとの人気争いが主目的で、出遅れ気味のメドジェーエフは何とかその勢いを挽回するため、この国後択捉訪問を企てたというが、それにして横浜訪問直前では、我々はバカにされた気がしてならない。
ロシア通を誇る鳩山前首相は何か一言発言して然るべきだった。 彼の友愛の精神とは何だったのだろう。 屈辱に苛まされる日本国民の為にも鳩山前首相は何か発言し行動するべきだと思うのだが。小沢鳩山両氏が国際的な常識と実行力がないことを国民はまざまざと見せつけられてしまった。どうして日本の有力な政治家は、国際常識なしで意気地なしなのだろう。
国際関係は、決してきれいごとではなく、各国首脳は自分のクビをかけて戦っているのだ。それを友愛精神の鳩山さんや、小沢さんの朝貢外交では如何ともしがたい、冷徹な自我と権利主張の現場で、軍事力が不可欠なことを知らされた民主党は慌てて米国に関係修復を申し入れる始末だ。
私も米国企業の社長として10年間任務を努めたが、慣れない英語での外国人との付き合いには苦労した。仕事上での会話には余り不自由しなかったが、立ち話とか、ディナー時の会話には困ることが多かった。日常会話にはユーモアとジョークが不可欠だが、育った土壌が違うとなかなか大変だった。
しかし唯一私が誇れるには、米国人会長に対しても徹底的に自分の意見を主張し通したことだ。日本を単なる米国製品の輸入販売代理店として扱うのではなく、技術力も持たせて欲しいと主張し続け、そして実行した。 米国会長は子会社が技術力をもって親会社を脅かすことに強く反発したが、日本子会社は免疫が主流の診断薬業界に遺伝子組換えを導入する画期的な技術開発に成功して世界特許まで申請したのには流石に驚愕した。
後日談だが米国会長は、日本の子会社が米国親会社と同様な技術開発力をもつことへの怒りと恐怖は消えず、終に社長の私はクビにしてしまったが、私はそれほど無念には思わなかった。それにしても外国人との付き合いは本当に苦労の多いことだ。
2010年11月08日
101108 羽田とTPP交渉
やっと先週から羽田空港に国際線が飛ぶようになった。来年初めには世界の20都市と結ぶようになるそうだ。 例えば夕方迄都内で仕事してから、羽田に直行して夜中に出発し翌朝にシンガポ-ルに着いて仕事を行い、その日の夕方には東京向けに出発して、翌朝にはそのまま会社に出社することも出来るという。
全く当たり前の話で、この国際化時代に何故羽田から外国に直行する航空便がなかったのか不思議なことだ。従来私はロスに行く場合、当日は午前会社に立ち寄って昼に成田に向かい 夕方離陸して翌朝ロスに着き、そのまま会社に入っていた。もし間違ってホテルに入り一休みでもするとさあ大変、当日以降は昼夜が全く逆転して、夜は全く眠れず、昼間は睡眠不足で寝ぼけたままで米国出張を終えるという、大変な難業苦行になっていた。
数十年前に、成田は深夜発着不可で国内線乗継ぎが殆ど不可能な国際線専用として運営され、国内線の羽田との乗継ぎ不便さは30年近く放置されたままだった。その間に韓国の仁川空港は24時間発着可能空港として、極東アジアのハブ空港の地位を完全に奪われた。やっと目覚めた政府関係者が、さあどうしようと大騒ぎになった訳だ。仁川は既に200路線近く外国都市と結んでいるが、羽田は来年でもやっと20路線足らずで、その地位を取り返すことは至難の業らしい。千葉が国際線は成田の独占権利だとわがままを言い続けてきた結果だが、何とも情けない結末だ。
実は同じようなコップの中の争いが,農業問題でも繰り返されている。私は門外漢で詳しくは分からないが、日本は少数の外国とはFTAとか EPA等を結んでいるらしい。しかし今回議論になっているTPPは更にそのレベルを徹底してあらゆる品目の関税を完全にゼロにするのだという。 確かに各国には各々特殊な事情がある、騒ぎが発展して農民の焼身自まで起きたお隣り韓国はアメリカ、EUと既に合意に達して条約の発効待ちだという。日本だけは、民主党や自民党の農業族議員が 国民の命にかかわる食料安保の問題だと仰々しいお題目を唱えて脅し、交渉開始さえもめ続けている有様だ。
確かに関税を自由化すれば、日本の農業は影響をうけるかも知れないが、日本農業のGDPは全体の1.5%足らずだと聞くから、仮に完敗しても1.5%のマイナスだが完敗はあり得ない。民間の知恵を導入すれば大半の農業は生き残ると思う。逆にもしTPPに加入しなければ、農業は改革の圧力もなく旧態依然の状態で保護され続け、自然消滅する迄若干の寿命を延ばすだけだろう。逆にGDPの主力を占める日本の工業製品は大打撃を受けて、ICや液晶に見られる如く多くの製品は韓国勢に駆逐され、日本企業は国内に製造拠点を維持できなくなり、工場の殆どを海外に移してしまうだろう。その結果、可愛い子供や孫達の働き場所も壊滅してしまうのはほぼ間違いない。
日本のお米は700%の関税、その他農産物は50-100%の関税をかけているそうだが、仮にお米が自由化されても、私の家内は輸入米を食べる気持はさらさら無いそうだ。飼料用穀類は既にかなり自由化されており、バナナやオレンジも既にかなり自由化されて、海外農産物に置き換わるべき分野は既に勝敗がついている筈だ。バターやチーズは確かに影響を受けそうだが仮に全滅しても微々たる金額で、日本が揺らぐことはない。牛肉は40%らしいが子牛限定だとかの制限を続けているが、早く全面解禁して安い牛肉輸入して欲しいぐらいだ。生の牛乳が輸入品に変わる可能性はあり得ないだろう。
では国会議員は何故TPP交渉に猛反対しているのか。それはお米が戦略商品なので、日本の零細農家は絶対に保護すべきだというお題目だ。しかし日本の零細農家は既に殆どが壊滅状態で、残った少数の農家も瀕死の重体なのだ。私の実家も農業を放棄してしまった。日本の農業従事者の平均的な所得は、その苛酷な重労働にも拘わらず年間200万円前後だそうだから、コンビニのパートの方が仕事は楽で収入がいいのだ。 従って雨の日も風に日も苦しい労働が続く農業は誰も継がず、農家の後継者や跡取りは殆ど居なくなってしまった。耕作地は次々と放棄されつつあるのに、一部の農業関係者だけはその現実には目つぶり、零細農民を土地に縛り続けようとしている。
確かに日本の狭い田畑の作業効率は悪い。大型コンバインと小型農耕機ではその作業効率は桁違いだろう。 しかし智恵と工夫を取り入れれば日本の農業の生きる道はいくらでもある筈だ。例えば、段々畑は所有権を個人に持たせれば観光農園として生き返り稼げるだろう。或いは徹底した無農薬野菜や有機野菜は高く売れる。また日本の果物は高級品として中国でも高値で売られているそうだ。広い平野は土地売買を自由化して統合を進め 欧米に近い大規模経営に転換して、企業経営の知恵を生かし、そこに働く作業員には、週休2日制度を導入して、普通の会社員と似た近代経営を導入する。仕事が激減して無職状態の建設作業員やフリーターをそこに雇い入れる。農機メーカーに騙されて高級外車のように高価な農業機械を各人が買うことは止めてレンタル借入に変更する。昔の農業と違って、いまは大いに機械化されているから、介護と違って農業は本当に楽しい職業に転身可能だと思う。
それでもまだ一般サラリーマンとは所得の差がある場合には、そこに初めて政府の補助や援助を取り入れればよい。 そのためには、諸悪の根源の農地法を早急に廃止すべきだ。そして農水省を解散して、通商産業省の農政局に改編する。その結果、日本農業を徹底的に規制緩和して、自由な企業経営を導入するのだ。日本の農業を国際化の風に曝して民間の知恵を導入すれば、我が国の農業は生き残るチャンスはまだあると思う。
時代遅れの農地法が日本の農業を競合から隔離して、完全に時代遅れにしてしまった。20年前のウルグアイラウンド交渉のとき、日本は農業の近代化のチャンスを逃した。7兆円ほど投入されたが、全て土木工事に食われてしまったそうで、全く貪欲で知恵のない連中ばかりだ。
しかしもう残された後がない。日本農業を国際的な競合の嵐に晒すのだ。そして自己の改革努力を促すべきだ。その為にも、農地法を直ちに廃止して農業の規制緩和を進め企業経営を取り入れる。果物も高級品を生産する。野菜も多様化すれば、アメリカや東南アジアから輸入される品目はブロッコリとか馬鈴薯とか、オレンジなど一部産品にかぎられてしまうだろう。鮮度が求められる葉もの野菜は、少々値段が高くても信用できる地場製品が流通し続けており、それが外国品に変ることはあり得ない筈だ。
日本の零細農業の保護にのみ没頭している議員諸兄にお願いします、残り少ないご自分の人生の選挙目当てだけに利用しないでほしい。瀕死の零細農家をそのまま生き返らすのはもう不可能なのです。ギャーギャー喚き叫ぶ老人に幾ら栄養剤や強心剤を注射しても若者の元気さは取り返せない。それよりももっと子供や孫達に、如何に豊かな次世代の環境を残すかを考えて下さい。もっと世界に目を開いて、農業を国際化の荒波に晒して目覚めさせ、早急に自己改革の意識を植えつけるべきです。そのためには今回のTPP加入交渉をテコとして、日本農業を諸々の規制から解放して民営化を進め、根本的な体質改善のチャンスにしませんか。
地元千葉の我儘に配慮して成田の国際線独占に固執した結果、日本の空が韓国に乗っ取られてしまったように、零細農家の保護を理由にTPP交渉を拒否し続ければ、農業の寿命は若干生き延ばせても、可愛い息子や孫達が望んでいる企業の製造工場が国内から消滅して、老人介護など夢のない産業に孫達を追いやってしまうことになるのですよ。
全く当たり前の話で、この国際化時代に何故羽田から外国に直行する航空便がなかったのか不思議なことだ。従来私はロスに行く場合、当日は午前会社に立ち寄って昼に成田に向かい 夕方離陸して翌朝ロスに着き、そのまま会社に入っていた。もし間違ってホテルに入り一休みでもするとさあ大変、当日以降は昼夜が全く逆転して、夜は全く眠れず、昼間は睡眠不足で寝ぼけたままで米国出張を終えるという、大変な難業苦行になっていた。
数十年前に、成田は深夜発着不可で国内線乗継ぎが殆ど不可能な国際線専用として運営され、国内線の羽田との乗継ぎ不便さは30年近く放置されたままだった。その間に韓国の仁川空港は24時間発着可能空港として、極東アジアのハブ空港の地位を完全に奪われた。やっと目覚めた政府関係者が、さあどうしようと大騒ぎになった訳だ。仁川は既に200路線近く外国都市と結んでいるが、羽田は来年でもやっと20路線足らずで、その地位を取り返すことは至難の業らしい。千葉が国際線は成田の独占権利だとわがままを言い続けてきた結果だが、何とも情けない結末だ。
実は同じようなコップの中の争いが,農業問題でも繰り返されている。私は門外漢で詳しくは分からないが、日本は少数の外国とはFTAとか EPA等を結んでいるらしい。しかし今回議論になっているTPPは更にそのレベルを徹底してあらゆる品目の関税を完全にゼロにするのだという。 確かに各国には各々特殊な事情がある、騒ぎが発展して農民の焼身自まで起きたお隣り韓国はアメリカ、EUと既に合意に達して条約の発効待ちだという。日本だけは、民主党や自民党の農業族議員が 国民の命にかかわる食料安保の問題だと仰々しいお題目を唱えて脅し、交渉開始さえもめ続けている有様だ。
確かに関税を自由化すれば、日本の農業は影響をうけるかも知れないが、日本農業のGDPは全体の1.5%足らずだと聞くから、仮に完敗しても1.5%のマイナスだが完敗はあり得ない。民間の知恵を導入すれば大半の農業は生き残ると思う。逆にもしTPPに加入しなければ、農業は改革の圧力もなく旧態依然の状態で保護され続け、自然消滅する迄若干の寿命を延ばすだけだろう。逆にGDPの主力を占める日本の工業製品は大打撃を受けて、ICや液晶に見られる如く多くの製品は韓国勢に駆逐され、日本企業は国内に製造拠点を維持できなくなり、工場の殆どを海外に移してしまうだろう。その結果、可愛い子供や孫達の働き場所も壊滅してしまうのはほぼ間違いない。
日本のお米は700%の関税、その他農産物は50-100%の関税をかけているそうだが、仮にお米が自由化されても、私の家内は輸入米を食べる気持はさらさら無いそうだ。飼料用穀類は既にかなり自由化されており、バナナやオレンジも既にかなり自由化されて、海外農産物に置き換わるべき分野は既に勝敗がついている筈だ。バターやチーズは確かに影響を受けそうだが仮に全滅しても微々たる金額で、日本が揺らぐことはない。牛肉は40%らしいが子牛限定だとかの制限を続けているが、早く全面解禁して安い牛肉輸入して欲しいぐらいだ。生の牛乳が輸入品に変わる可能性はあり得ないだろう。
では国会議員は何故TPP交渉に猛反対しているのか。それはお米が戦略商品なので、日本の零細農家は絶対に保護すべきだというお題目だ。しかし日本の零細農家は既に殆どが壊滅状態で、残った少数の農家も瀕死の重体なのだ。私の実家も農業を放棄してしまった。日本の農業従事者の平均的な所得は、その苛酷な重労働にも拘わらず年間200万円前後だそうだから、コンビニのパートの方が仕事は楽で収入がいいのだ。 従って雨の日も風に日も苦しい労働が続く農業は誰も継がず、農家の後継者や跡取りは殆ど居なくなってしまった。耕作地は次々と放棄されつつあるのに、一部の農業関係者だけはその現実には目つぶり、零細農民を土地に縛り続けようとしている。
確かに日本の狭い田畑の作業効率は悪い。大型コンバインと小型農耕機ではその作業効率は桁違いだろう。 しかし智恵と工夫を取り入れれば日本の農業の生きる道はいくらでもある筈だ。例えば、段々畑は所有権を個人に持たせれば観光農園として生き返り稼げるだろう。或いは徹底した無農薬野菜や有機野菜は高く売れる。また日本の果物は高級品として中国でも高値で売られているそうだ。広い平野は土地売買を自由化して統合を進め 欧米に近い大規模経営に転換して、企業経営の知恵を生かし、そこに働く作業員には、週休2日制度を導入して、普通の会社員と似た近代経営を導入する。仕事が激減して無職状態の建設作業員やフリーターをそこに雇い入れる。農機メーカーに騙されて高級外車のように高価な農業機械を各人が買うことは止めてレンタル借入に変更する。昔の農業と違って、いまは大いに機械化されているから、介護と違って農業は本当に楽しい職業に転身可能だと思う。
それでもまだ一般サラリーマンとは所得の差がある場合には、そこに初めて政府の補助や援助を取り入れればよい。 そのためには、諸悪の根源の農地法を早急に廃止すべきだ。そして農水省を解散して、通商産業省の農政局に改編する。その結果、日本農業を徹底的に規制緩和して、自由な企業経営を導入するのだ。日本の農業を国際化の風に曝して民間の知恵を導入すれば、我が国の農業は生き残るチャンスはまだあると思う。
時代遅れの農地法が日本の農業を競合から隔離して、完全に時代遅れにしてしまった。20年前のウルグアイラウンド交渉のとき、日本は農業の近代化のチャンスを逃した。7兆円ほど投入されたが、全て土木工事に食われてしまったそうで、全く貪欲で知恵のない連中ばかりだ。
しかしもう残された後がない。日本農業を国際的な競合の嵐に晒すのだ。そして自己の改革努力を促すべきだ。その為にも、農地法を直ちに廃止して農業の規制緩和を進め企業経営を取り入れる。果物も高級品を生産する。野菜も多様化すれば、アメリカや東南アジアから輸入される品目はブロッコリとか馬鈴薯とか、オレンジなど一部産品にかぎられてしまうだろう。鮮度が求められる葉もの野菜は、少々値段が高くても信用できる地場製品が流通し続けており、それが外国品に変ることはあり得ない筈だ。
日本の零細農業の保護にのみ没頭している議員諸兄にお願いします、残り少ないご自分の人生の選挙目当てだけに利用しないでほしい。瀕死の零細農家をそのまま生き返らすのはもう不可能なのです。ギャーギャー喚き叫ぶ老人に幾ら栄養剤や強心剤を注射しても若者の元気さは取り返せない。それよりももっと子供や孫達に、如何に豊かな次世代の環境を残すかを考えて下さい。もっと世界に目を開いて、農業を国際化の荒波に晒して目覚めさせ、早急に自己改革の意識を植えつけるべきです。そのためには今回のTPP加入交渉をテコとして、日本農業を諸々の規制から解放して民営化を進め、根本的な体質改善のチャンスにしませんか。
地元千葉の我儘に配慮して成田の国際線独占に固執した結果、日本の空が韓国に乗っ取られてしまったように、零細農家の保護を理由にTPP交渉を拒否し続ければ、農業の寿命は若干生き延ばせても、可愛い息子や孫達が望んでいる企業の製造工場が国内から消滅して、老人介護など夢のない産業に孫達を追いやってしまうことになるのですよ。