2011年01月
2011年01月26日
110126 都道府県対抗駅伝
恒例の都道府県対抗駅伝をみた。1/16は女子(京都)、1/23は男子(広島)だ。どちらもなかなか面白かった。毎年女子は地元の京都が圧倒的に強く、凍てつく京都市内の曲がりくねったコースの往復42.195キロを9人で走る。途中に中学生区間の3キロコースもあるが、若々しい女性達が歯を食いしばって走る姿はなかなか見応えがある。
全員が選ばれた選手だから、最初は大きなグループのまま走るが、広島が大きく遅れ始めた。当日体調が良くなかったのかもしれないが、なかなか自分からは交替を言い出せないのだろう。駅伝は他の選手に大迷惑をかけるので、ひとりだけ遅れ始めた広島の選手の心中は本当に苦しいだろう。
小林佑梨子(兵庫)の走り方は洗練されて素晴らしい。しかし絶対的なアンカー福士佳代子がいる京都が、楽々と優勝した、もし福士が居なければ、毎年当然視されている京都の優勝は難しいだろう。やはりずば抜けた選手がいるチームは強い。
女子の中学生区間で、関根花観(東京)とか 中川文華(埼玉)などの走りも良かった。まだ中学生で幼い感もあるが、競争相手に追いつき、並んで走る彼我のスタルイは、その差異がよくわかる。やはり優れた走者は姿勢も良く、ストライドも大きく、ピッチも早い等、本当に別人のようだ。抜かれる相手も、県代表のセミプロのランナーだが、見比べると走る姿が全く違う。これが天賦の才能に恵まれた選手と凡人との差異だろうかと、つくづく思った。もしそうだとすると、我々凡人はいくら努力しても、有力な走者にはなれないだろう思った。
男子は広島―宮島の直線道路が会場だ。紆余曲折の京都と違ってこのコースはなかなか立派だ。スタート時は幅広い道路でランナーが混雑で転倒する心配もない。幅広い直線道路を10分近く走って宮島方向に左折すると、今度は30km近い直線道路が続く。風光明美で、高低差も少なく、ランナーは気分もよいだろう。正月の箱根駅伝で見かけた学生ランナーもいるが、見慣れない地方大学の選手もいる。箱根駅伝に雄姿を見せられない地方の有力選手がウップンを晴らせる舞台だ。
男子の下馬評は、長野、兵庫、栃木が優勝候補だが、栃木が見事に逃げ切って初優勝した。アンカー宇賀地も頑張ったが、やはり中学生区間を走った2人が一番の貢献者だと思った。優勝の最右翼と言われた長野県は上野裕一郎が栃木県に大きく遅れてバトンを受け懸命に追いかけたが、敵わないと分かると急にスローダウンしてしまった。やはり長距離レースは緊張感の持ち方次第で、タイムも大いに変わるようだ。長野県の村沢選手はやや小柄だが綺麗な走り方で、後ろ足をお尻より高く蹴り上げ、大きなストライドを稼ぎ24名抜く見事な走りだった。
オリンピックでは短距離、長距離ともに、黒人勢が圧倒的に強く、日本人はとても敵わない。正月箱根マラソンも、ケニヤ人を擁する日大や山梨学院学などは毎年、外人区間で大きく稼いでなんとかシード権を維持している。箱根駅伝に外国人を使うのは卑怯だと家内は言う。確かに優勝した早大などは外国人を起用せず、純国産で頑張っている。その意見は私も理解できるが、今日のグロバール時代に外国人を排除した純日本選手で、低レベルの競争に満足すべきなのかという疑問は残る。相撲は番付上位者が殆ど外国人になってしまった。しかし人種的に日本人と同じ白鵬が圧倒的に強いのは、日本人でも鍛錬すれば、もっと強くなれる筈だとも思う。
スポーツだけでなく知能においても、人種差や天賦の才能差があるのだろうか?こんな議論は人種差別に繋がり、不穏な話になるが、ヒットラーが喧伝したゲルマン民族の優秀性の大宣伝を思い出す。あれはユダヤ人よりゲルマン人が優秀だという話で、アインシュタイン以下超天才を多数輩出してきたユダヤ社会の現実とは、全く矛盾する話だ。しかし少なくともスポーツの陸上競技については、日本人とアフリカ勢の能力差はあると思う。日本人がいくら努力して黒人勢には追いつけないのではないか。
話は少し変わるが、エジソンか誰かが言ったという、天才とは1%のInspiration(直感)と99%のPerspiration(汗)とだという格言がある。 先日ノーベル化学賞を受賞した根岸英一先生や、鈴木彰先生も同様に、何事も諦めずに執念深く続けてやる事が成功の秘訣だといっていたから、やはり発明発見に関しては、天賦の才よりも努力の継続が一番大事なのだろう。
私はDNAを発見したWatson博士と何回かディナーを一緒したことがあるが、彼を偉人とは殆ど思わなかった。むしろ執念深く嫉妬深い人物だと感じた。例えば博士が米国ヒトDNA解析財団の委員長をしていた1995年頃、私はロッキー山脈のあるホテルで、Watson夫妻と隣り合わせたディナーテーブルで、彼は日本政府がヒトDNA解析計画にわずかな資金しか出さないと語り始めて段々興奮し、遂に私に向かって怒り始めた。いくら私は日本政府の役人ではなく、無関係な民間人だと説明しても、憎悪に燃えたぎった目で私に怒鳴るのだった。ユダヤ人の彼は、黒人のDNAは白人に劣ると発言したり、共同研究者でX線技師でもあったFrancis Crickが、DNA結晶のX線回折図から、DNAはラセン構造だと結論づけた世紀の大発見の名誉を、ちゃっかり横取りしたというウワサも事実だろうと思うようになった。
2011年01月18日
110118, 大学センター試験
先週の土日は大学入試センター試験があった。受験生たちは暗黒の青春時代の真っただ中で、本当にご苦労さまだ。半世紀も昔の話だが、私にもそれなりに受験勉強に追われた苦しい思い出がある。
私の場合、ド田舎の高校で、塾がある訳でもなく、精々夜中にラジオ文化放送で旺文社の受験講座を聞く程度だった。夕方早目に寝て夜中に起き、懐かしい音楽で始まる番組だった。これがどの程度役立つか分からなかったが地方でできる唯一の受験対策だった。進学率の悪い普通高校だったので、先生も受験のことは余り期待しておらず、精々3年生に補修授業で、受験対策を行う程度だった。
余り器用でない君は理科系向きだと先生から言われたが、物理と数学が苦手だった。自宅近くの東洋ソーダに就職したい気持もあり、好きでもない化学も選択したが、これも全く分からなかったので、教科書を丸暗記した。暗記してしまうと化学は案外簡単で、少しは分かり始めた気分になった。数学は最も苦手科目で、私が黒板に書いた関数をいう言葉を山本先生が嘲笑しながら、勝手な造語は作るな! 正しく函数と書け!と叱責もされた。数学の先生でもこの程度だから、生徒が不出来なのは仕方なかった。
英語も難しかった。ボキャブラリーが少ない私は最悪で、試験結果はいつも悪かった。窮鼠猫を噛むの例えで、私は赤尾好夫の豆単語辞書(豆単)の丸暗記を試み始めた。1頁目から420頁までの英単語を口に出して発音し、続けて代表的な意味も発音する。例えばAbandon捨てるAbandon捨てる、 Ability能力Ability能力、Able出来るAble出来る、Abolish廃するAbolish…廃する、という具合だ。最後の420頁まで辿りつくと再び最初に戻ってAbandon捨てるAbandon捨てる….、とやる。来る日も来る日もその繰り返しだ。約3週間かかって最終頁のZoo動物園Zoo動物園まで辿りつくと少し達成感もあるが、また初めに戻っても頭には何の記憶も残っていなかった。しかしほかにすることもなく、毎日繰り返した。そして3回、4回、 5回。。と暇さえあれば音読し続けた。
よくもまあ我慢して頑張ったものだと思うが、兎に角半年近くかけて10回程度繰り返したが、殆ど効果が感じられないので、もう止めようかと思っていた、しかし何だか少しうろ覚えの単語もあるように感じ始めていた。
ある日、高校の英語授業で、ハワイ帰りの美しい国信先生が皆を見渡しながら、誰かStrongの名詞形を知っている?と聞いた。誰も答えなかったが、私が自然にStrengthと口に出したところ、組友が一斉に私を振りむいた。驚いた国信先生も呆気にとられそして、素晴らしい!と声をあげた。
この小さな事件で、私は我流の英単語丸暗記の効果に自信を感じ始め、猛烈に音読を繰り返し始めた。定価100円の豆単だったがボロボロになれば買い替えて、結局3-4冊ほど使って、3年間で50―60回の音読を繰り返し、遂に2000語以上の英単語の殆どを丸暗記してしまった。何とも無茶苦茶な勉強法だが、無理が通れば道理が引っ込むとはこのことか。兎に角、単語に自信ができたので、それを武器に大学入試は答案を書きまくってかなりの高得点を得ただろうと思う。
後日談だが、このような理由で私の英単語の発音は我流だったので、使いものにならないと分かり大ショック、殆ど正確な発音に修正する羽目になったが、兎に角、受験目的には効果的だった。今日のようにリスニング試験があれば、勿論殆ど効果ナシだろうが。
現在の受験勉強は小学低学年から始まる。先日も小学教諭で4年担当の私の娘が言うには、有名私立中学を目指す児童は、休み時間も仲間とは遊ばず、自席で一生懸命に勉強しているので、社交性が無いと嘆いていた。こんな幼小時代からそのような生き方をすると、性格が歪んで独りよがりになり、正常な人間関係が構築できず心配だと言う。何とか小学校時代ぐらいは、仲間と明るく遊んで欲しいのだが、親のほうが更に熱心なので仕方ないとも言っていた。 何だか昔の私のことを言われているようで、心に痛みも覚えたが黙って聞いた。しかし自分の経験から言っても、幼少時のガリ勉は、素直な性格形成に悪影響を与えるのは事実だと思う。
先般、OECDから世界65ケ国の15才学生の学力調査の結果発表があった。数学応用力、科学応用力及び読解力の3部門だ。日本は全て10位前後だったが、ゆとり教育脱却の文部科学省関係者は、前回より上がったと大喜びだ。上海とか香港、シンガポールなどトップ常連国は、鼻高々だろうと思っていたが、現実はどうも違うらしい。彼らは高学歴化の競争社会で、幼児から遊ぶ暇もなく知識を詰め込まれているので、高得点は当たり前だというのだ。むしろ個性を潰し、創造性の芽が摘み取られて昔の儒教時代の科挙の丸暗記教育と殆ど同じではないかという不安で、多様な価値観の養成ができないという心配が大きいという。その昔、日本で論争になり、ゆとり教育の導入契機になった難しい論争だ。
確かに、7 - 8才の幼児から青年期まで、わき目もふらずに受験勉強に没頭すると、性格形成に大きな悪影響を及ぼすのは事実だろう。しかしその結果やっと有名大学に合格できるのも現実だ、中国やシンガポール等は日本より更に受験競争が厳しく、そうして育ったエリー連中が社会のリーダーのなっている訳だ。なんとも恐ろしいことだ。
同じく毎回成績が優秀な韓国も悩んでおり、日本は17人もノーベル賞を受賞しているが韓国はゼロだと、教育関係者が心配しているという。直近の話題でも、日本の山中伸弥教授のバイオiPS細胞は独創的な大発明だが、韓国では黄兎錫教授のニセES細胞の研究を国家表彰までして大騒ぎになり、その徹底したインチキ振りが世界中の笑い物になった屈辱的な大事件もある。なんだか日本の東北地方の藤村某さんとかいう考古学者が、自分が石器を埋めては掘り出したインチキ神の手事件と似ているが、韓国の黄教授は追い詰められていたのだろう。 これではダメだと韓国政府は、今年から優秀な若手研究者400人に毎月40万円の生活費を支給して汚名挽回をはかるそうだ。
確かに余り受験勉強しなくても難関大学に合格する秀才もおり、彼等は概して性格明朗で人格に陰りが少ない。しかし私と同様な凡才の多くは、人格形成時代を棒に振るガリ勉を強いられて、やっと目的の大学に潜り込むことができるのだから、何ともやるせない思いだ。周囲を眺めてみても、1浪2浪の人物は、なんだか性格に暗い影がある。しかし、その人間の生涯は、その後の本人の努力と精進、資産力、更に幸不運のめぐり合わせも影響するから、終わってみないと誰にも分からない。ゆとり教育か詰め込み教育かは、どこの国においても永遠の課題だ。
2011年01月13日
110114, キッシンジャー予言
年初めのテレビで、日高義樹のワシントンレポート、キッシンジャー博士の今年の予想を見た方も多いだろう。彼は既に引退して年月も経過した過去の政治家だが、米国ではまだ大きな影響力を持っているという。良くは覚えていない点もあるが、次のような内容が面白く記憶に残ったので、私見を交えてご紹介する。
1) 北朝鮮では今年何かが起きるだろう。
2) 全てのアラブ諸国はイランの核開発を嫌っている。
3) 中国の時代は来るか?
4) 日本は自国を自分で守るべきだ。
5) 米国の景気は上向き ドルの値下がりは続く
1)北朝鮮で今年何かが起こるという予言だ。北朝鮮は恐喝を繰り返しているが、独力で戦争をしかける力は全く無く、戦いが起る筈がないそうだ。以下は私の想像だが、重度の糖尿病を患っている金正日が年内に死んでしまうということかも知れない。或いは体力が弱って権力を保ち切れず、軍隊の反乱があり得るということだろうか?
確かに後継者は金正雲と決まったが、彼は若過ぎて軍隊を抑える力が無く、長男(正男)や次男(正哲)の支持派が動くだろうという意味かも。金正日が後継者に選ばれた時は5-6年の年月をかけて正式な後継者となり、金正日の異母弟の金平一は禍根を残さないよう去勢手術を受けてポーランドへ追放され、その取巻き連中は殆ど粛清されたという。何とも恐ろしい事実だ。
今回は金正日が重病で時間的な余裕がなく、更に正雲は一番下の弟だ。儒経思想の強い韓国では、長兄や次兄には大勢の支持派が居る筈だから、何が起きても不思議はない。正男と正哲は難を逃れて避難しているが、殺害されたとの報道はまだ聞かない。しかし彼らの出世を期待していた大勢の軍幹部は次々と粛清されるのは確実だから、その前に決起するチャンスを狙っている可能性が大きい。粛清は地味に確実に進めなければならないから、大勢の軍幹部の排除は困難を極めるだろう。全く何が起きるか分からない国だ。
2)イランの核開発は、後3-4年で実用段階に達する見通しという。勿論、一番恐れているのは国土が狭いイスラエルだ。山岳地帯の奥深くに建設されているというイラン核基地の爆破をイスラエルは本気で計画しており、その通過ルートのサウジアラビヤから秘密裏に、攻撃機が上空通過する許可を得ているという。その先250kmのアラビヤ湾を超えればもうイランだ。
ユダヤ人のキッシンジャーは、もしイランを攻撃する場合、その後何が起こるかよく考えろと話しているそうだ。多分ホルムズ海峡は閉鎖され、第三次石油ショックの可能性を言っているのだろう。
しかし、サウジアラビヤ, クエート、エジプト,イラクなど周辺諸国は全てイランの核武装を恐れており、更にフランスやドイツ、イギリス等のヨーロッパ諸国も危機感をもっている。イスラムとの紛争をかかえるロシアや中国だって決して安泰ではない筈だ。世界各国は内心ではイスラエルの攻撃を期待しているのかも知れない。
3)中国の時代は来るか?
確かに現在は米国が超大国だが、その5倍に人口と広い国土をもつ中国が近い将来米国を追いつくのは確実だろう。まともに強い影響を受けるのは日本だ。特に中国の若者は強烈な反日教育の影響を受けており、50%以上が日本を嫌っているというから、何とも恐ろしい限りだ。
著名なフランスの歴史学者トッド氏は、日本の取るべき道は中国の脅威を共有する周辺諸国と連合して対抗すべきだと提言している。例えばロシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インド等は全て、個人主義的な社会形態を基礎とする類似性があり、日本と合意できる筈だという。ロシアとは千島の国境問題もあるが、あんな小さな島に捉われる必要は全くないという。日本にも改めるべき点があり、例えば些細な拉致問題にこだわって北朝鮮問題の本質的な解決策を探らないパターン等から決別するべきだと私は思う。2年前に、あの鳩山バカ首相が訳の分からない東アジア経済協同体を提唱したが、これ等は本当にバカげた提案で、中国と日本を柱として、米国を除外しようとする構想だった。CO2の 25%削減案と並んで、彼の現実離れぶりを世界に示した、更に中国からは逆利用されて、米国抜きの構想には賛成しないと手玉にとられてしまった。ブリジストンの株価からの収入だけが頼りの本当に情け極まりない首相だ。
4)日本は自国を自分で守るべきだという。日本人は平和ボケし過ぎているのは事実だ。中国は巨額な軍事費を投入して、戦艦や航空母艦、更にはステルス戦闘機等の拡充を進めている。中国は日本を狙ったものではないと言う。確かにそうかもしれないが、尖閣諸島の如き問題が起きれば、その槍先は直ちに日本に向けられるのは自明だ。公式のインチキ説明がお互い様だから、日本も自国を守る為の軍備拡張であって中国を攻撃する為の軍拡ではないと言えば良い。日本が外部からの攻撃に対抗するには、私は潜水艦部隊とミサイル部隊を整備して対抗すべきだと思う。攻撃力としては不十分でも、効率的な反撃力を持てば、簡単に脅かされて屈辱感を味わうことだけはないだろうから。
5)人口減少問題の対策は喫緊の課題だ。ギャーギャー叫び騒ぐばかりの老齢者への配慮よりも、将来を背負う日本の人口を増やす努力をすべきだ。ヨーロッパでは出産手当、医療手当て、養育手当、家族手当、教育手当て等々の諸施策を講じて、増加率が大幅に上昇していると聞く。それを見習って日本も色々な施策を講じて増やす努力をすべきだ。例えば、若い夫婦が困り切っている保育園の充実を図るべきだ。子供の保育体制を充実すれば増加率は上昇し始める筈だ。後は試行錯誤でヨーロッパ諸国を見習いながら、考えられることは何でもやればよい。人口が減れば国力は下がり、日本が2流国から3流国へと没落してゆくのは確実なのだから。
6)米国の景気は今年は上昇し、ドルは値下がりするとキッシンジャーはいう。即ち円は上昇する訳で全く困ったことだ。私の感覚では1$=85円―90円当たりが順当だと思う。単なる投機で円が上昇をし続けているのではないかも知れないが、どうすれば為替を妥当な水準に維持できるのか、どなたか偉い方のご意見を伺いたいものだ。
2011年01月11日
110112, 成人式
昨日は成人式だった、私の町でも市民ホール祝典が開かれたらしく、若者がウロウロしていた。殆どは私より背丈が高い。女性は素敵な和服を着飾り、うきうき気分でハシャいでいる。これも人生の晴れ舞台のひとつで、日々の憂さを忘れて時には心の高揚感に浸るのはいいことだ。今年成人式を迎えた若者は124万人だとテレビでいっていた。結構多いと思ったが、日本人の男女の平均年齢を仮に83才として計算すると、総人口は1.03億人の計算になる。確かに今の1.23億人より23%減だから日本は人口が縮小し始めていると実感した。
彼や彼女達のなかには、就活運動で苦しんでいるものも多いだろうが、こんなに人口が減っても何故就職口が見つからないのだろうか? 彼らが仕事が楽な公務員や、倒産する危険の少ない大企業ばかり狙っているからなのだろうか。
テレビでは、既に子持ちの成人がインタビューに応じて、早く仕事をみつけて両親を安心させてやりたいとか、別の成人は、ここ迄育てられて親に感謝していますなど殊勝な発言をしている。 例年テレビで見受ける、ディズニーランドの成人式に出席できて浦安市に生まれたことを感謝していますというバカ者はテレビでは見なかったが、そう思っている若者も結構いるに違いない。ある成人は中国語を早くマスターして大陸で働きたいという嬉しい発言の若者もいた。 人生は長いのだから若い時ぐらいは海外に出て、国際経験を積めば長い人生にはきっと役立つと思うのだが、多くは大企業に早く就職して親を安心させたいと思っているのだろう。
日本の人口が減少し、女性が子供を産まなくなった理由はいろいろ言われており、高学歴が増えて結婚年齢が高くなったとか、正社員になれず収入不足で結婚できないとか、或いは子供を産んでも人手不足で育てるのが大変だとか、いろいろだが、やはり原因は複合的なのだろう。
小学校教師をしている私の娘が子育て時に遭遇した大きな問題は、やはり保育問園題であった。早くから保育園を見つけるのは大変ですよ!と周囲から言われていたが、2番目の孫の産休が終わって復職する時、入園申し込みに掛りを訪問すると、復職して仕事を始めてから相談に来て下さい!と窓口から言われてショックをうけたそうだ。 それは先ず赤ん坊を抱えたまま小学校に復職してそれから相談に来いということらしい。私がハローワークから、ユーザーとの契約書を結んでから、求人相談に来て下さい、と言われたのと全く同じ発想だ。当社の特殊機械の修理点検は、適当な技術経験者をみつけることがKey-Pointで、人材を見つける前にユーザーとの契約ができる例は少なく、契約交渉と人材開発が同時進行なのだと、繰り返し説明してもなかなか受け入れて貰えなかった。 市町村窓口やハローワークは、国民へのサービスが唯一最大の使命の筈だが、大きな邪魔もしているのを菅首相はご存知なのだろうか?
何故、求人側も求職側も必死でもがいているのに、その仲介役の小役人は涼しい顔で、無理な要求ばかりを求めてくるのかと本当に腹が立つ。 孫の保育園の場合、結局我が家で孫を数週間ほど預かってから再び町の窓口に相談に行ってやっと受け付けてもらえたが、若い家族の多くは近くに身内が住んでいないだろうから、本当に困り果てている筈だ。
やっと孫の入園を受け付けられたが、今度は別の難題にぶち当った。町から紹介された保育園は、長女が通っていた所ではなく、離れた場所にある別の保育園だったのだ。これにはまた大変驚いた。小学校に通勤する毎朝の忙しい時間帯に、離れた2ケ所の保育園を走り回って子供を預けて、夕方帰宅する時は、今度は逆の順番で再び2ケ所の保育園を回って子供をつれ戻して帰るなど、とても不可能だと強く抗議して再検討をお願いして数日間が経過してやっと長女と同じ保育園が許された。何故こんなに無神経で意地悪なことを?とつくづく思ったが、何しろこちらは入園許可をお願いする立場で弱く、本当に情けない交渉の連続だった。紹介所がお役所でなく民間会社だったら、こんな不親切な紹介者は直ぐに倒産してしまうだろう。
近年、日本の人口減問題が叫ばれ、女性の担当大臣も次々と次々と任命されたが、何かが解決されたとは全く聞こえてこない。全国の保育園はどこも入園希望者が満杯で、入園許可待ち者が15万人とも20万人とも言われるが、逆に幼稚園はいつもガラガラ状態だそうだ。確かに幼稚園は文部科学省管轄、保育園は厚生労相省管轄と監督官庁は違うが、それはお役人共が自分達の権限を拡大して、天下先を確保するために勝手に分けたけだで、目的に大きな差異がある筈もなく、その統合が議論され始めているのは当然だ。
私は腹がたつのは、その統合に強く反対している文部科学省が、幼稚園は学問を教える場であって、保育園とは理念が違うとか言っていることだ。何とも笑止千万な言い分だ。社会には保育園が空くのを待っている何十万人もの若夫婦が居るのに、その苦しみには知らん顔で、へ理屈をつけて自分達の天下り先を守り抜くため 幼稚園は学問を提供する場所だとか言い始めているそうだ。どんな高尚な学問を幼児に提供しているのだろうか。何故そこまで国民に冷淡なのかと思う。幼稚園や保育園は、競争原理に晒されるのを極端に嫌い、補助金をぬくぬくと受け取って楽に過ごせる現状を変えたくないのだ。哀れな小役人根性には本当に情けなくなってしまう。
日本の人口問題は簡単には解消される筈もないから、即効果的でかつ重要な対策は、在宅の有能な成人女性を社会に駆り出すことだ。多くの女性達は家庭で孤独感に悩んでおり、後顧の憂いがなければ、早く社会復帰したいと願っている者も多い筈だ。そのための一番大切なことは、彼女達に代わって幼児を安全に預かり育てる保育園の充実なのに、文部科学省のお偉さんは知らん顔で、それは厚生労働省の担当だとうそぶいている。日本のエリートとは一体何者なのだろう。バカ者の集団だという菅首相の叫びも分かる気がする。全く情けない限りだ。首相も担当大臣を任命するだけでなく菅さんお得意の、役人根性をぶっ壊して、少子化対策担当大臣が効率的に働けるよう、叱咤激励するべきだと思う。
彼や彼女達のなかには、就活運動で苦しんでいるものも多いだろうが、こんなに人口が減っても何故就職口が見つからないのだろうか? 彼らが仕事が楽な公務員や、倒産する危険の少ない大企業ばかり狙っているからなのだろうか。
テレビでは、既に子持ちの成人がインタビューに応じて、早く仕事をみつけて両親を安心させてやりたいとか、別の成人は、ここ迄育てられて親に感謝していますなど殊勝な発言をしている。 例年テレビで見受ける、ディズニーランドの成人式に出席できて浦安市に生まれたことを感謝していますというバカ者はテレビでは見なかったが、そう思っている若者も結構いるに違いない。ある成人は中国語を早くマスターして大陸で働きたいという嬉しい発言の若者もいた。 人生は長いのだから若い時ぐらいは海外に出て、国際経験を積めば長い人生にはきっと役立つと思うのだが、多くは大企業に早く就職して親を安心させたいと思っているのだろう。
日本の人口が減少し、女性が子供を産まなくなった理由はいろいろ言われており、高学歴が増えて結婚年齢が高くなったとか、正社員になれず収入不足で結婚できないとか、或いは子供を産んでも人手不足で育てるのが大変だとか、いろいろだが、やはり原因は複合的なのだろう。
小学校教師をしている私の娘が子育て時に遭遇した大きな問題は、やはり保育問園題であった。早くから保育園を見つけるのは大変ですよ!と周囲から言われていたが、2番目の孫の産休が終わって復職する時、入園申し込みに掛りを訪問すると、復職して仕事を始めてから相談に来て下さい!と窓口から言われてショックをうけたそうだ。 それは先ず赤ん坊を抱えたまま小学校に復職してそれから相談に来いということらしい。私がハローワークから、ユーザーとの契約書を結んでから、求人相談に来て下さい、と言われたのと全く同じ発想だ。当社の特殊機械の修理点検は、適当な技術経験者をみつけることがKey-Pointで、人材を見つける前にユーザーとの契約ができる例は少なく、契約交渉と人材開発が同時進行なのだと、繰り返し説明してもなかなか受け入れて貰えなかった。 市町村窓口やハローワークは、国民へのサービスが唯一最大の使命の筈だが、大きな邪魔もしているのを菅首相はご存知なのだろうか?
何故、求人側も求職側も必死でもがいているのに、その仲介役の小役人は涼しい顔で、無理な要求ばかりを求めてくるのかと本当に腹が立つ。 孫の保育園の場合、結局我が家で孫を数週間ほど預かってから再び町の窓口に相談に行ってやっと受け付けてもらえたが、若い家族の多くは近くに身内が住んでいないだろうから、本当に困り果てている筈だ。
やっと孫の入園を受け付けられたが、今度は別の難題にぶち当った。町から紹介された保育園は、長女が通っていた所ではなく、離れた場所にある別の保育園だったのだ。これにはまた大変驚いた。小学校に通勤する毎朝の忙しい時間帯に、離れた2ケ所の保育園を走り回って子供を預けて、夕方帰宅する時は、今度は逆の順番で再び2ケ所の保育園を回って子供をつれ戻して帰るなど、とても不可能だと強く抗議して再検討をお願いして数日間が経過してやっと長女と同じ保育園が許された。何故こんなに無神経で意地悪なことを?とつくづく思ったが、何しろこちらは入園許可をお願いする立場で弱く、本当に情けない交渉の連続だった。紹介所がお役所でなく民間会社だったら、こんな不親切な紹介者は直ぐに倒産してしまうだろう。
近年、日本の人口減問題が叫ばれ、女性の担当大臣も次々と次々と任命されたが、何かが解決されたとは全く聞こえてこない。全国の保育園はどこも入園希望者が満杯で、入園許可待ち者が15万人とも20万人とも言われるが、逆に幼稚園はいつもガラガラ状態だそうだ。確かに幼稚園は文部科学省管轄、保育園は厚生労相省管轄と監督官庁は違うが、それはお役人共が自分達の権限を拡大して、天下先を確保するために勝手に分けたけだで、目的に大きな差異がある筈もなく、その統合が議論され始めているのは当然だ。
私は腹がたつのは、その統合に強く反対している文部科学省が、幼稚園は学問を教える場であって、保育園とは理念が違うとか言っていることだ。何とも笑止千万な言い分だ。社会には保育園が空くのを待っている何十万人もの若夫婦が居るのに、その苦しみには知らん顔で、へ理屈をつけて自分達の天下り先を守り抜くため 幼稚園は学問を提供する場所だとか言い始めているそうだ。どんな高尚な学問を幼児に提供しているのだろうか。何故そこまで国民に冷淡なのかと思う。幼稚園や保育園は、競争原理に晒されるのを極端に嫌い、補助金をぬくぬくと受け取って楽に過ごせる現状を変えたくないのだ。哀れな小役人根性には本当に情けなくなってしまう。
日本の人口問題は簡単には解消される筈もないから、即効果的でかつ重要な対策は、在宅の有能な成人女性を社会に駆り出すことだ。多くの女性達は家庭で孤独感に悩んでおり、後顧の憂いがなければ、早く社会復帰したいと願っている者も多い筈だ。そのための一番大切なことは、彼女達に代わって幼児を安全に預かり育てる保育園の充実なのに、文部科学省のお偉さんは知らん顔で、それは厚生労働省の担当だとうそぶいている。日本のエリートとは一体何者なのだろう。バカ者の集団だという菅首相の叫びも分かる気がする。全く情けない限りだ。首相も担当大臣を任命するだけでなく菅さんお得意の、役人根性をぶっ壊して、少子化対策担当大臣が効率的に働けるよう、叱咤激励するべきだと思う。
2011年01月07日
1110107, 正月雑感
暗い話ばかりだった平成22年も終わって新しい年を迎えた. 仕事初めの5日は、私はいつもの真っ暗な公園を横切って駅へ急いだが、これから夜明けは早くなるばかりだと思うと、少しばかり心も弾んでくる。やはり人間は何か夢や希望なしには、とても生きて行けそうにない。現実には夢や希望の殆どは実現しないままに夢散してしまうが、それでも夢のない人生は殆ど考えられない。我が家のお隣りさんは生活が安定している国家公務員だが、今年はどんな夢を持っておられるか一度聞いてみたいとも思う。
元日に、子供達家族が久し振りにやってきて我が家も賑やいた。孫の長女は高校1年生だが、身長が伸びて165cmになったという。小男の私には羨ましい限りだが、本人は長身が恥ずかしくてたまらないそうだ。どんなことでも悩みのタネになるものだと実感する。同じく長身だった大正生まれの義母は神宮陸上競技大会(今の国体?)の短距離選手として、広島代表で参加したというから、義母の遺伝子を受けているのだろうか。 染色体DNAと違い、エネルギー代謝を司るミトコンドリアDNAは、女性側のDNAがそのまま遺伝するそうだから、長女は義母のDNAを引きついているのだろうか。近くのファッションセンターしまむらに同行したが、趣味も幼稚できらきらヒカリものコーナーにつきっきりだった。体格は完全に大人の女性だが、考える内容は相変わらず幼く本当に頼りない限りだと思った。
下の孫はまだ中学1年生だが、これも身長170cmを超えてまだまだ伸び盛りだという。何しろメシを3杯たべるそうだから、食事代がばかにならないと娘(親)が愚痴っている。孫はサッカーの柏レイソルと少し関係があるジュニアークラブのメンバーに選ばれたそうだが、周囲は運動神経の優れた子供ばかりで、人並みよりは足が早い程度の孫には出場機会が少なく、悩んでいるようだ。冗談交じりに私が、サッカーは選手寿命が短く、直ぐに若手に追い抜かれて20才代後半には殆ど引退に追いやられるから選手になったら大変だぞ!と諭したが、夢に燃える本人は全く理解できていない。
年末の日本フィギャー選手権大会も面白く見た。私は浅田真央とか、安藤美姫、鈴木明子程度しか知らなかったが、なんとなんと、村上佳菜子とか、庄司理沙、今井遥 西野友毬など 14才から16才のジュニアー選手が続々と登場して素晴らしいスケーティングを披露したのには本当に驚いた。彼女達は夢と希望に満ち溢れていることだろう。更に、リンクに投げ込まれた花束を拾い集める幼い少女達も、小さな野心に目が燃えている。浅田真央ちゃんや安藤美姫もウカウカしていると直ぐに代表の座から蹴り落とされそうだ。
身分が安定して夢の少ない公務員と違って、激動の民間企業はいつ、どうなるか分からず、また内定を目指して必死に就活中の学生達は大きな不安ばかりかも知れないが、それだけに可能性もあるだろう。兎に角波乱の多い1年が再びスタートした。
元日に、子供達家族が久し振りにやってきて我が家も賑やいた。孫の長女は高校1年生だが、身長が伸びて165cmになったという。小男の私には羨ましい限りだが、本人は長身が恥ずかしくてたまらないそうだ。どんなことでも悩みのタネになるものだと実感する。同じく長身だった大正生まれの義母は神宮陸上競技大会(今の国体?)の短距離選手として、広島代表で参加したというから、義母の遺伝子を受けているのだろうか。 染色体DNAと違い、エネルギー代謝を司るミトコンドリアDNAは、女性側のDNAがそのまま遺伝するそうだから、長女は義母のDNAを引きついているのだろうか。近くのファッションセンターしまむらに同行したが、趣味も幼稚できらきらヒカリものコーナーにつきっきりだった。体格は完全に大人の女性だが、考える内容は相変わらず幼く本当に頼りない限りだと思った。
下の孫はまだ中学1年生だが、これも身長170cmを超えてまだまだ伸び盛りだという。何しろメシを3杯たべるそうだから、食事代がばかにならないと娘(親)が愚痴っている。孫はサッカーの柏レイソルと少し関係があるジュニアークラブのメンバーに選ばれたそうだが、周囲は運動神経の優れた子供ばかりで、人並みよりは足が早い程度の孫には出場機会が少なく、悩んでいるようだ。冗談交じりに私が、サッカーは選手寿命が短く、直ぐに若手に追い抜かれて20才代後半には殆ど引退に追いやられるから選手になったら大変だぞ!と諭したが、夢に燃える本人は全く理解できていない。
年末の日本フィギャー選手権大会も面白く見た。私は浅田真央とか、安藤美姫、鈴木明子程度しか知らなかったが、なんとなんと、村上佳菜子とか、庄司理沙、今井遥 西野友毬など 14才から16才のジュニアー選手が続々と登場して素晴らしいスケーティングを披露したのには本当に驚いた。彼女達は夢と希望に満ち溢れていることだろう。更に、リンクに投げ込まれた花束を拾い集める幼い少女達も、小さな野心に目が燃えている。浅田真央ちゃんや安藤美姫もウカウカしていると直ぐに代表の座から蹴り落とされそうだ。
身分が安定して夢の少ない公務員と違って、激動の民間企業はいつ、どうなるか分からず、また内定を目指して必死に就活中の学生達は大きな不安ばかりかも知れないが、それだけに可能性もあるだろう。兎に角波乱の多い1年が再びスタートした。