2011年05月

2011年05月25日

110525,もっとベンチャー育成策を

当社は開業してから年月が経過し、家内は適当な時期にリタイアも考えるよう私に話すが、性格的にEveryday-Sundayはとても苦痛で自信がない。当社の仕事は結構ユニークで、競合会社も少なく、大儲けする意図もないからユーザーからの問い合せも多く、まだまだ何年か続けられる気もする。  

しかし、今の度、急に会社を都心から郊外に移することを決めた。主な理由は、当社も実績を積んだので、狭くて家賃の高い都内に我慢して事務所を構える必要が無くなったことがある。実績も信用もない創業当初は、都心に所在することが信用獲得の有力な手段でもあったが、年月が経過し、多くの実績を積んだので、会社を郊外に移しても事業継続に確信が持てるようになった。潜在的には空気のきれいな郊外に移りたいと以前から願っていたが、今回の大震災を契機に、津波や液状化の危険性が大きい東京湾臨海部の現在地から脱出し、思い切って郊外に移転することを決断した。

しかし、新しい移転先を郊外に探したがなかなか適当な物件が見当たらない。私は東京都が経営するSOHO形式の、小企業家が集まり、受付応接室は共有する方式のモダンな貸室物件を望んでいたが、郊外の地方都市には見つからなかった。福利厚生とか、介護、リハビリ等、後ろ向き施設は山ほどあるが、事業化を狙う有志の企業家を育てるベンチャー育成施設等は極めて貧弱だ。なる程、お役人はギャーギャー騒ぐ高齢者には色々配慮するが、将来の日本に活力をもたらす企業家やベンチャー達の育成には殆ど配慮せず無視している。老人達の福利厚生施策は票になるかもしれないが、非生産的で後ろ向き投資だ。これでは将来の日本を支えようと目論む弱資本の若者達には悲し過ぎる環境だ。ベンチャーが成功する秘訣は、企業家の強い意思と、若干の資本力、そして何より、同志が集まって自由に情報交換ができる場が必須だが、そのような環境は殆ど提供されていないのが現実だと知った。
            
いろいろ検討した結果私は、理想とはかなり程遠いが、自宅から徒歩15分のSOHOまがいの貸室を見つけ、そこに入居する事に決めた。建物は軽量鉄骨の30坪程度で、1Fはセミナーやフラダンス等の多目的レンタルホール、狭い階段を上がると2Fはやや広い大部屋があり、衝立で6つに区切った簡易型SOHOだ、来客に自慢できるものではないが、何よりも小さく区切ってあるので、家賃が安くつくのがは大きな魅力で、早速入居を決めた。このような施設はお隣りK市やM市には当然あってしかるべきと思ったが、いろいろ調べても見当たらない。やはり選挙が気になる市長や議員連中は、票数を計算できる福祉介護厚生施設のほうがお好みらしく、新しく起業しようと苦闘している有志への配慮などは構ってはいられないというところだろう。しかし兎に角、小資本の借主にとっては安い賃料は最高に有難く、更に自宅から空気のきれいな田舎道を徒歩で通えるというロケーションも嬉しい。

私の周辺知人にも企業化を狙う青年が何人かいる。例えば、コンピュター教室のTMさん、内容は不詳だが格好いいお兄さんが自宅の2Fで自営しているAさん、公認会計士のIさん、同じく公認会計士の卵のMさん等、本気で調べれば10人以上はいる。市内なら多分百人以上にも達するベンチャー志願の有志がいるだろう。 更に若者でなく私のように結構な年輩者でも、これからの長い余生を毎日Sundayではとても退屈で、何か生き甲斐を求めるシルバー人材は沢山いるに違いなく、比較的余裕のあるシルバー達は、もし低リスクなら、自分の豊富な知識と経験を実現してみたいリタイヤー組も多い筈だが、悲しいことに、その夢を実現できる環境は殆ど整備されていないのだ。

彼等は私の入居するSOHO形式の貸部屋を何故使わないのだろう。先ずはこの経済性に優れる施設を知らないのかも知れない。しかしもっと大きな理由は、このSOHOが余り格好良い雰囲気とは言えず、友人や来客を招待して受け入れ自慢するには少々躊躇しそうなことである。市内A駅前の一等地には立派な11F建ての公共施設が出来ているが、その殆どのフロアーは福祉介護とか、わざわざ公費を使う必要もない健康増進ジムなど、公的な福利厚生施設ばかりで、時間潰しに困っているシルバー連中が時々つかう設備ばかりだ。

仮にこの立派なビルのどこかのフロアを、衝立で2-3坪程度の狭い区画に区切り、月額3万円程度の安い賃料でベンチャー志願者に貸し出せば、直ぐに埋まるだろうと思う。彼等は友人知人を呼んで素晴らしい景色を眺めながら談笑し、戦略を練るには最高の場になるから、私が愛するA市だけではなくお隣りの大都市Kの若者達も入居を希望するかもしれない。

駅前のモダンな建物の殆どは県が出資する福利厚生施設で、暇な老人達の何人かが朝から晩まで遊び呆けている。上階は市が使っているが、知恵がない議員やお役人は、市民交流とかレストランに場を提供し、ベンチャー育成等の前向きな目的に使う考えは持たないらしい。お金と知恵を無駄使いする典型的な浪費で勿体ない話だ。このようなモダンな駅前ビルに賃料を経済的なSOHO形式で貸しつければ、きっと繁盛するに違いないのだが、もし失敗すればと心配する役人共は新しい試みは避けて、世間に山ほどある施設しか作らないのだ。私は市のHome-Pageを通じて市長に意見を具申をしたが、実現するには時間がかかりそうだ。


mh3944 at 08:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2011年05月06日

110506, 高橋,織田とキムヨナ,安藤


先日(4/28) ロシアの世界フィギャースケート選手権大会は、いろいろ考えることがあった。先ずは男子のSPでNo.2に付け、あわよくば金メダルも夢みた織田信成は誠に初歩的なミスで失墜してしまった。調子の良かった織田は、夢中になってジャンプを跳びまくった。素人の私でさえ、これはスケートではなく機械体操のようだと思ったが、コーチも顔をしかめていた。果たして発表された得点は思いっきり悪く2位→6位への大陥落だ。説明でわかったのだが、同じジャンプを繰り返し飛ぶと減点になるルールだそうだ、織田は3回転連続ジャンプを飛んで飛んで飛びまくり減点されてしまったのだ。何とも情けない内容だ。織田自身は全然気づいていなかったそうだ。確かに我々も自分の得意技に夢中になることは時折あるが、織田は大事な世界のチャンピオンの舞台で、難度の高い3回転ジャンプを跳び過ぎてしまった。これは織田の習性だそうだが、如何にも情けない結末だった。

高橋も問題だった。逆転して世界選手権の連覇を狙い勢いよくフリーを滑り始めた途端、4回転ジャンプが1回転になった。スケート靴のカカト部分のビスが外れたのだ。慌てて修理をして競技を再開したが、気が動転して結局5位になってしまった。これも如何にも情けない。自転車レースでタイヤがパンクのままスタートしたのと同じことだ。彼ほどの実力者が何故こんな前代未聞のミスを犯したのだろうか。ガソリン無しで車レースを始めたのと同じようなものだ。多分トレーナーも呆れて、そこまでは面倒を見きれないよと言うだろう。ついでに言えば高橋の見苦しい頭髪はもう少し何とかならないだろうか? 本人はいいと思っているのかも知れないが、誰が見ても見苦しい。欧米選手は薄い茶色の髪を短く刈り上げているのに、高橋だけは長い真っ黒髪を振り回して正に鬼の形相、本能寺で信長が自決する時の姿を思い出した。あれが高橋の好みであればもうセンス以前の問題で、優雅さを競うダンスでの連覇は望むほうが無理だ。 

その点小塚崇彦はSP6位から見事逆転して準優勝に輝いた。3名のなかで小塚は一番美しいダンスを見せてくれたが、最初の4回転を成功させると、あとは聞き覚えにあるピアノ協奏曲を美しく踊って、観衆を引き込んだ。彼の方が余程日本チャンピオンとしてふさわしいと思った。

本番の女子フィギャーでは、最初に村上佳菜子が滑った、可愛さはあるが相変わらずチャチャチャカ動きまくって優雅さは感じなかった。最初のダブルアクセルに失敗して焦ったのかもしれないが、激しく踊って終わった感じだ。やはり審査員は、女性の色香にあふれるスケーティングを期待していると思うが、佳菜子ちゃんはまだまだ子供っぽい。このあたりで指導者を変えて、大人のスケートに変身しなければ、優勝はなかなか難しそうだ。

キムヨナと金メダルを争うと予想された真央ちゃんは、6位になってしまった。別に大きなミスを犯した訳ではないが、緊張し過ぎたのか最初から不安顔で、トリプルアクセルが着地に失敗してしまった。ジュニア時代からあれほどのびやかに踊っていつも優勝最有力候補だったあの真央ちゃんだが、SPでキムヨナに7.25の大差をつけられて、初日から優勝候補から脱落してしまった。やはり不安が先立って思いきって踊れなかったのだろう。勝敗にこだわらず、腹をくくって臨めば案外大逆転もあったかも知れないが、輝かしい実績を背負った20才の真央ちゃんには難しかったのだろう。体はしなやかでまだまだ若いのだから、もう一度自信を取り戻してほしい。

それにしてもダントツで金メダルを予想されたキムヨナは初日のSPでジャンプに失敗してしまった。SPは完璧なので、練習の殆どをフリーに注いでいたそうだが、初日は0.33点と僅差でトップになっただけで2位に終った。しかしやはり美しさは格別で本当に大人のダンスだ。Freeでジャンプに失敗して安藤美姫に逆転され、準優勝になって表彰台で泣いていた。余程悔しかったのだろう。

しかし翌日キムヨナは準優勝賞金200万円全額を、日本の震災被害者に寄付してしまった。これには驚いた。世界選手権で4年振りの優勝に有頂天になっていた安藤美姫は見事にうっちゃられた。安藤も優勝して日本の罹災者を励ましたいと口先では言っていたが、優勝賞金全額を寄付すれば更に輝いたと思うが、見事にうっちゃられてしまった。オリンピックチャンピオンになってからの一年間、キムヨナは競技大会には全く出場しなかったが、内心では苦悩の連続だったそうだ。しかしキムヨナは若いにも拘わらず、技術と人格でも世界チャンピオンにふさわしい素晴らしい選手だと改めて見直した次第。来年の世界選手権大会には出ないそうで、残念なことだ。 


mh3944 at 15:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感