2012年08月

2012年08月31日

120831 尖閣に現地居住を

尖閣竹島問題で、日本外交が大揺れだ。中国と歩調を合わせて韓国まで日本を攻め、東南アジア諸国もあ然とさせている。歴史が絡むこの問題は、歴代の自民党の無責任な外交に起因しているにも拘わらず、自民党は民主党の対応不備を攻めて、具体的な理由もない問責決議案を参院で可決して、国会を凍結状態に追い込んでだ。韓国中国への対応より国内の政争が大好きな日本の国会議員には本当に困り果ててしまう。

竹島問題は、国内支持率の低落に悩む李明博大統領が下品な起死回生策を打った。その結果、支持率は17 %→26%へ急上昇したらしいが、一国の大統領としての名誉と品格を失ってしまった。アフリカ諸国並みのこの蛮行に対して、日本はもう遠慮するものが無くなってしまった。

韓国大統領の野蛮な行動は、慰安婦問題に対応しない日本政府にしびれを切らした為というが、戦時中に日本が慰安婦を強制した事実は全く無く、非常な高給に魅せられた貧しい韓国女性が自分の意思で戦地に赴いたのが真相だという。台湾,フィリッピンも同じ状況にあって、10年前に日本政府は民間募金から一人当たり200万円の見舞金を支払って解決したが、韓国は民間募金を拒否し、日本政府からの高額な慰謝料支払いを要求し続けているという。慰安婦問題に関する裏付けのない河野洋平(元)官房長官のバカ談話も一因らしく、政府はこの談話を早急に破棄すべきだ。

より深刻なのは尖閣問題だ。過去に日本の軍事力が勝っていた時は、中国も遠慮勝ちだったが、近年中国の軍事力が急速に増強して日本を追い越すようになると、第一列島線の内側深く存在する尖閣列島は彼らの喉に刺ったトゲとして、その存在を許す訳にはいかなくなったようだ。

中国は如何なる手段を使ってもこの尖閣列島を占領しようとするだろう。先日の産経新聞に、尖閣を巡って日中が戦えばどうなるかという、米誌フォーリンポリシー9月号の記事を引用していた。最初は圧倒的に多数の中国戦艦に日本は後退するという。日本は周辺の諸島から地対艦ミサイルASCMで応戦し始めると、その高性能なASCMが殆どの中国艦艇を撃破して優位に変わるという。仮に米国が日本に加担すると日本勝利は更に決定的になる、という分析だ。確かに尖閣列島は日米安保条約に含まれるが、米国債の最大得意先の中国と戦うべきか否か米国は頭を悩ますだろう。

しかし、この分析はあくまでも今日の日中の軍事力バランスが前提である。中国は毎年海軍力の増強を続けており、あと5年10年経つとその軍事力の格差は決定的となる。その時点で米国は中国を敵に回して日本に加担する意味はなくなり、従って中立の立場で深入りを避け、尖閣列島は奪われる可能性が大きい。

逆に言えば、日本は対等に戦える今の内に、尖閣の実質支配を更に固めておくことが不可欠だ。中国の軍事力は巨大化しても、現実に多数の日本人が住んでおれば、これを撃滅して占拠することは世界の良識が許す筈がない。仮にそのような蛮行が行われると、中国は世界中の非難を浴びるのは確実だからだ。

逆に、如何に日本が声高く北方領土の正当性を叫んでも、既に数万人のロシア人が住む歯舞色丹島からロシア人を追い出して日本が占有することはあり得ない。竹島問題では日本の海軍力は明らかに韓国より優位にあり、軍人を除いて民間人は殆ど住まないこの島を攻撃して排除することは可能だが、戦争で犠牲者を生じ、日本は国際社会から非難されるだろう。

今日我が国が急ぐべき、現在占有している尖閣列島の環境を更に進めて日本の官庁の出先も作り、名実共に我が国の占有を明確にすることだ。明治時代には尖閣諸島には247人の漁民が住居した実績もあり、水も自給可能だ。仮に沖縄の住民が移住を断れば、全国募集すれば数百人はすぐに集まるだろう。彼らを月額20万円の準地方公務員として採用し、尖閣諸島に居住させて魚釣りをさせるのだ。老後の生き甲斐もなく苦しんでいる年金生活者から希望者が続出するだろう。或いは町のホームレス達は憧れの準公務員待遇で年中温暖な南の楽園に暮らせることになる。経費は月20万円x 12月x 200人=4.8億円で済む。これは年間3億円かかる国会議員の1.5人分であり安いものだ。そのことにより尖閣の実効支配を確立して、争いごとに終止符を打つべきだ。  
中国はGDPで日本を追い越したが、まだ僅差であり、技術的にも日本がまだ優位な今が、尖閣問題を決着させる最後の機会だ。遠慮して時期を失うと、日中の軍事的な格差は更に拡大して中国優位になり、住民不在の尖閣を犠牲者もなく占拠するのは確実だ。そして日本は近づくこともできない外国領土になってしまうだろう。基本的な方針は日本が守りを固めてから、中国韓国と仲良くすることであり、無防備の素手では絶対に戦いは避けられないことを、最近の中国,韓国の行動が如実に示している。  

中国側の戦略は明白で、今は尖閣が論争でもOK,10年も経過すれば、中国の海軍力が圧倒的に強力になり、日本海軍は尖閣諸島に近づくことも出来なり、全島を確実に手中にできるというものだ。まだ軍事力が僅差な今、日本は尖閣の更なる実効支配を急がなければならない理由があるのだ。

確かに野田首相は頑張っているが民主党は内輪もめが多過すぎる。その点まだ自民党の方が益しかも知れない。谷垣ヤワ党首や石原ガキ幹事長がどこまでやるか分からないが、今日の状況には、硬派の石破茂や、石原慎太郎、或は松下新党がより適任だと思う。河野洋平如きハト議員は必ず日本をダメにする。 小沢一郎では再び中国に朝貢外交を始めて自分の懐を増やすだろう。このままでは我々の孫の時代の周辺の島々は、中国に占有されて、日本は極東の孤島に落ちこんでしまう。兎に角尖閣の実質的な占有を急ぐべきだ。

オスプレイの沖縄配置も不可欠だ。何でも反対の沖縄活動家は、日本の安全より自分の環境が大事なのだ。彼らは中国に占拠される恐怖より自分の生活を優先する奴だ。それは先日の原発再稼働に対する国勢調査とまったく同じで、50%近い日本国民は原発ゼロを選択し、ジャーナリズムが作り上げた架空の再生可能自然エネルギーを選んだ。何故これほど日本人が思考停止に陥り、刹那的な国民になったのか不思議でたまらない。 


               

 

mh3944 at 08:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2012年08月24日

120824 メダリストのパレード

先日(8/20)の五輪メダリスト達の東京銀座通り凱旋パレードは見ものだった。71名の金銀銅メダリストが分乗した5台のバスを見物しようと、真夜中から銀座通りには観客が集まり始め、午前11:00スタート時の日本橋-銀座通りは正に立錐の余地もない50万人という前代未聞の大観客で埋まった。テレビに見る光景は誠に驚くべきもので、思わず私は、反政府運動に集まる中近東の大群衆を連想した。余りの大群衆にオープンバスに分乗した選手達は興奮状態で、テレビ観戦の私も思わず感激だった。そして日本の元気さもまだ捨てたものではないとの思いを強くした。 

僅差でメダルを逃しパレードに参加できなかった選手達も、多分この騒ぎをみていただろう。柔道女子の福見友子選手,中村美里選手、男子の平岡、海老沼、中矢、中井、穴井などメダルの重圧を背負って敗れた選手達の思いは如何だっただろうか。最強のスペインU-23を破り好スタートしたが、最後に韓国勢のロングシュート2本でメダルを阻まれた男子サッカー、優勝確実と言われたヨット470級近藤愛,田畑和歌子組などなどだ。敗れたら黙して去るのが当然の世界を知り尽くしている選手達にも、メダリスト達の歓喜と狂乱の嵐の陰で、一顧だにされない敗者の厳しい現実に改めて悔し涙が止まらなかっただろう。次のリオ-オリンピックでは自分が凱旋バスに乗る夢に想いを託して、再び練習を誓う選手もいた筈だ。アフリカ勢が圧倒するマラソンで、入賞を期待された藤原新(30)は47位の惨敗に終わり、年齢を考えると無念と諦めの心境だったかも知れない。

勝敗は時の運でもある。昭和39年の東京オリンピックで東洋の魔女と恐れられた日本女子バレーは、それ以降は世界の強豪に打ちのめされ続け、苦闘の世代交代を重ねてきたが、遂に28年振りに美女軍団は銅メダルを手にした。世界中の中国勢に跳ね返されながらも銀メダルを獲得した女子卓球の平野,福原,石川組、中国韓国選手の失格事件も絡んで銀メダルを得た女子バトミントン藤井,垣岩組、地味で人気には縁遠かったが見事に銅メダルを手にした重量挙げの三宅宏美や洋弓チームなどなど、強運の持ち主でもあった。

午後にはメダリストは官邸に呼ばれて、野田首相から表彰状と賞金の栄誉に授かった。しかし政府の褒賞金は余りにも安過ぎだ。金メダリスト300万円 銀200万円、銅100万円という。これでは日本の大企業サラリーマンのボーナスと大差ないではないか。ここにも政府お役人のピンボケ振りが分かる。極限の努力を積み重ねてやっと到達した五輪メダリスト達なのだ。北朝鮮のように生涯保障は求めないが、少なくとも一桁上の金1,000万円、銀500万円及び、銅300万円は出してもいいだろう。総額でも3億円前後で募金でも届く金額、無駄メシを食い続ける国会議員たった1名の年間経費だ。彼等彼女達が若い青春を棒に振って鍛錬に励んだ結果であり、だからこそ日本国中を感激させ、日本の元気を世界に示したのだ。この心理的な効果は大きく、GDPにも影響する大きな業績でもある。

勝者と敗者の峻別はスポーツに限ったことではなくて人生のすべてに運と不運はつきものだ。しかし不条理に満ちた社会と違って、スポーツはその勝敗がかなり明確で、敗者は、自分の作戦ミスや練習不足を納得できる。それ故に選手は青春をなげうち、女性も人生最高の時期を捨てて、死にもの狂いの練習に励み、勝利を目指すのだ。その努力する精神はもっともっと高く評価され報酬されて然るべきものだ。

しかし一般社会ではかなり様相が違う。多くは何故負けたのか納得できない場合が殆どだ。勿論、景気の下降期に遭遇したとか、社会情勢の急変など納得できる場合もあるが、学閥やコネ縁故など、自分の努力を超える理由で勝敗が決まる場合も多い。更に幸運の女神の気まぐれにも左右される。だからこそ努力が素直に報われるスポーツは若者達を惹きつけるのだ。

世界から異端視される近隣の中国,韓国は、日本の熱狂パレードをどう見ただろうか。勝手に国民感情を盛り上げて強引な外交を推し進める両国は内心では、日本の国際ルール順守や穏便さに安堵し、その裏の無気力さを感じて、虎視眈々と作戦を練っていただろうが、これほど隠された巨大なエネルギーが潜在することを知らされて、内心は肝を冷やしただろう。これが自国に向けられたらどうなるかと不安を感じ、日本に対する対応はもっと慎重に検討すべきと思ったかも知れない。

石原都知事はなかなか盛り上がらない国内のオリンピック招致熱に業を煮やしていたが、これで8年後のオリンピック東京誘致に弾みがつくと喜んだ筈だ。特に競争国のトルコやスペインに比べて、日本に足りないのは国民の熱意だけと言われていたが、これで誘致運動は大きく展開し始める。

兎に角、今回のオリンピックは本当に真夏の夜の夢で、大きな感動と興奮を与えてくれた。これからも勝者は連日ファンサービスに多忙な日が続き、雌伏する敗者は次のパレードに夢を託して、残暑のグランドで厳しい練習を始めることだろう。 頑張れ 日本の若者達!




mh3944 at 07:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2012年08月21日

120821オスプレイ配備は決定


外交は嫌がらせと策略が日常茶飯事で、日本も近隣諸国から繰り返し嫌がらせを受けている。曰く韓国李明博大統領の竹島訪問、曰く香港民間団体の尖閣諸島上陸、曰くロシアのメドベージェフ首相の国後択捉訪問。曰く韓国サッカー員の竹島領土PR,曰く慰安婦像を韓国,米国に設置する件、、、基本的に国内政治の不安定が主な原因で、そのはけ口として日本を仮想敵国に仕立て国内不満分子のガス抜きに使い、自国の政治を安定化させようとしている。日本はまさに四面楚歌の状態ともいえる。

これに対し日本政府は何も積極的な対応せず手をこまねいている。民主党政権だけでなく、前の自民党政権も同罪で、むしろその原因は自民党政権にあると言えよう。3年前に民主党の国会議員150名が小沢一郎に引率されて中国胡錦濤主席の謁見を受け、世界に恥をさらしたが、小沢氏はこの危機に何らか国の名誉を守る行動や意思表示は行わず知らん顔の完全な市弁慶だ。多数の自民党親韓議員の我関せず態度にも呆れてしまう。

連日テレビを賑わす尖閣問題は我々にも頭痛の種で気分が晴れない。例えば諏訪中央病院元院長の鎌田実氏は、日本は穏便に納める方法を考えるべきだ、と偉そうに話しているが、それこそが正しく相手を益々増長させた原因であり、終わりなき嫌がらせに発展させているのだ。他方キャスター木村太郎は聞くに値する意見を言っている。曰く→わが国は四面楚歌だが、中国の故事とは違い、四面が全て同じ敵ではなく、互いに異なる敵に囲まれているという。即ち敵の敵は味方だという格言を活用すべきだと彼は提案する。

全く同感だ。不勉強な私にも四面楚歌は分かる。楚の項羽が漢の高祖に包囲されたとき、夜更けに周囲四方の漢軍が自国の楚の歌を歌うのを聞いて、楚の国民は既に漢に降伏したと思い絶望した話だ。しかし今の日本は全て同じ相手に囲まれている訳ではなく、相手はロシアであり、中国であり、韓国であり、そして北朝鮮なのだ。彼らは互に問題を抱えているのだ。 

例えばロシアと中国は信用し合っている間柄では決してない。心底では国境を接する超大国としてお互いに相手に深い猜疑心を抱いている関係なのだ。中国と韓国も然りで東シナ海には領有未定の離於島が存在し、先般の中国漁船の韓国領海侵犯事件では、韓国の役人が中国漁民に撲殺されたが、韓国は中国漁民の処罰すらできず涙を呑んでいる。ベトナム某外交官は、韓国はもっと賢くなるべきで日本と争っても百害あって一利無く、近い将来は自国が中国から攻められことに早く気付くべきだと指摘している。
日本の外務省はもっと知恵を働かせて周辺諸国の間にクサビを打ち込むことを考えるべきだ。確かにロシアとは北方四島の問題を抱えているが、何万ものロシア人が住んでいる国後,択捉島を、住民の意思とは無関係に、テーブル交渉で取り返すことは絶対に不可能だ。ここ当面は一歩譲ってロシアが容認する歯舞色丹の小さな島々の返還で、取り敢えず妥協し、後は次世代の判断に任す方式もあり得る筈だ。頑固一徹に不可能な四島一括返還を主張し続けるのは脳ナシで愚の骨頂だ。それでは全島を失うのが目に見えている。ロシアは基本的にヨーロッパ国家であり、面倒な極東の小島の開発には日本の助けを借りたいのだ。もしその開発が成功裏に進んで、現地住民が日本帰属を希望すればよし、望まなければそれまでだ。仮にその結論が100年後であっても構わない、後世の知恵に任すのだ。

中国も然り。いま、ベトナム、フィリッピン、インドネシア、マレーシアは、南沙諸島,西沙諸島の領有権を巡って中国と激しい紛争の最中だ。この時期を利用して、日本はベトナム、インドネシア、フリッピン, マレーシア等を集めて米国も参加さて海洋権益を守る国際会議を主導するべきだ。
フィリッピンが米軍の海外最大基地であったクラーク、スピッツ両基地から米軍を追い出して無力になった途端、自国の瀬戸内ともいえるスカボロー礁を中国に占拠されてしまったのだ。海南島に近い西沙諸島はともかく、水平線上遥か彼方で、ベトナム、フィリッピン、インドネシアに囲まれた南沙諸島まで、中国が領有主張する理由は全く考えられない。かくも露骨に攻めたてる中国に遠慮する必要は毛頭ないと思う。
 
韓国が次から次へと繰り出す日本侮辱の行為もこれ以上黙って見過ごす訳にはいかない。昨年暮れの首脳会談で両国は未来志向を目指す共同宣言を発表したが、既に李明博大統領は3年前から竹島訪問計画を立てていたという。日本生まれの李明博大統領は、親日派の疑惑を払拭して韓国発展に寄与した大統領として任期を終えようとしているのだ。万事がモメる韓国でも日本いじめだけは、全国民を統合できるという。全く無礼千万な話で遠慮することは何もない。ある偉い先生は、日本と韓国の金融スワップ協定を破棄することを提案し、国際金融に弱い韓国の株式市場を暴落させることを提案する、また国連の安保理事非常任理事国に立候補する韓国に反対して、同じく立候補中のカンボジアかブータンを支持すればよい。韓国は痛い目にあわないと常道には戻らないのだ。

北朝鮮とも直接交渉を考える。金正日が金正恩に交代した今がチャンスである。拉致問題を口実に直接交渉に入る。6ケ国会議は既に消滅状態で、米国は嫌がるかもしれないが極東の問題に本気で取り組む余裕はなく、日本が北朝鮮と拉致問題を解決し、核開発を延期させて、代わりに産業援助を提案すれば、拉致に無責任の金正恩は乗ってくる可能性がある。軍部は核開発の延期に抵抗するだろうが、金正恩は核一辺倒では自国が経済的に崩壊する危険性を理解する筈であり、核より金王朝の安泰が余程重要であるのは自明の理だ。核開発にはこれから膨大な資金と年月が必要で、仮に成功しても、初歩的な彼らの核兵器がどれだけ有効か分かったものではない。米国などは更にずっと先に進んでおり、効果的な兵器の開発は限りない競争に巻き込まれるだけだ。その間に金王朝が倒壊する危険性は益々増大するのはエジプト,シリアの例でも明らかだ。核開発資金を経済に転用すれば、国が安定することを金正恩は容易に理解するだろう。

日本が北朝鮮と直接交渉すれば韓国は慌てるに違いないのだ。日本にはそのような戦略も度胸もないと軽く見ているから、韓国はオリンピックの竹島騒動とか米国の慰安婦像問題とか、世界中で日本の体面を辱める行動に走るのだ。我が国は依然として韓国の3倍を超すGDP大国であり、このような嫌がらせには断固と反撃すべきだ。

30年前にサッチャー英首相が南北大西洋を越えて、フォークランド諸島を守ったことを思い起こす。日本の外務省は全く脳ナシ集団で、外国駐在の大使を閣下と呼ばせて自己満足していた例もある。古色蒼然のエリート意識では、今日の世界に通用する筈もないが、昔の経済大国日本の意識が抜けきれていないのだ。田中真紀子では無茶苦茶だが、もっと強い意思をもつ外務大臣を任命して、古臭い外務省意識を洗脳して、複雑化した国際関係を生き抜く組織に改編すべきだ。

いずれにせよ、周辺の国々は日本政府の対応を見定めている。弱腰を見せれば中国は尖閣諸島を本気で占有するだろう。その時に日本も本腰で守らなければ、ロシア、韓国からも完全に軽視されて、更に周辺の諸島にも触手を伸ばすだろう。韓国は内心では対馬も欲しているのだから。

今後わが国の巡視船の殆どを尖閣列島の防衛に充てて再上陸は絶対に阻止する必要がある。更に今回の尖閣諸島の事件拡大を防ぐには、オスプレイの沖縄配置は効果的で尖閣防衛に大きな武器となるだろう。沖縄の住民へのお願いは、オスプレイ拒否ではなく、尖閣を守ることに熱を上げて欲しいのだ。日本の領土を守るのは国民としての崇高な義務だから。 




mh3944 at 07:51|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 政治 

2012年08月15日

120815 オリンピック-4

興奮のLondon-Olympicが終わった、各国の金銀銅メダル獲得数は、米国104、中国88, ロシア82、英国65、ドイツ44に次ぎ日本は6番目の38個で、何とか納得できる数値だが、特にサッカー、卓球、柔道、バレー、洋弓など女性チームの大活躍で、わが国の面目を保ってくれた。元気な大和なでしこに深く感謝したい。

特に最終日の日本女子バレーが韓国チームに3:0で勝ち、28年前のロス以来の五輪メダルを獲得したのは格別に嬉しかった。前日の金曜朝U-23サッカーが韓国に0:2で敗れ、終日私は沈鬱な気分から抜け切れなかったが、翌朝には追いすがる韓国チームを蹴落として日本女子が銅メダルを獲得したので、一気に気分が快晴になった。もし女子バレーまで韓国に敗れたら気分は最悪で、今年後半を沈鬱な気分で過ごす羽目になり、逆に韓国は、老大国日本はメンタルに弱く、もう相手ではないと国内マスコミがはしゃぎ続けただろう。

残念ながら日本人の身長が低い。10余年に渡り米国系合弁会社の社長を務めた私は自分の低身長の悔しさが骨身に沁みた。業務上は全く問題ないが、仕事を離れると、背が低く言葉も不自由な劣等感にいつも悩み続けた。

日本女子バレーチームは平均身長175cmだが、韓国チームに比較して平均7cm低く、出場チームでは最低だったという。それでも彼女達は懸命に頑張り、日本の尊厳を保ってくれた。同じく、福原愛ちゃんの卓球チームも黄色い声を張り上げて頑張り、遂に中国に次ぐ準優勝の栄冠を勝ち得た。世界中のチームが帰化中国人ばかりの相手に勝ち抜いて、見事銀メダルを獲得した選手たちは泣き崩れ、私も嬉し涙を流した。  

韓国が異質の国であることは今回も知らされた。U-23サッカーで勝利した韓国選手が、竹島は韓国の領土だ!と書いたプラカードをもってピッチを走り回ったという。殆どの外国人には何の意味か分からなかっただろうが、無関心な英国観衆に迄、竹島は不法占拠ではないとPRするのは余程彼らが不法占拠を感じているからだろう。

唾棄すべき別の事件もあった。韓国の李明博大統領が竹島を訪問したのだ。平和惚けで鈍感な日本人には、この屈辱的な行為の真意を理解できないだろうが、今年初めに野田首相と李大明博大統領は首脳会談で、両国の関係を未来志向で発展させようと約束したばかりなのだ。その共同宣言に泥を塗る行為以外の何物でもない。現職大統領がこの不法占拠の無人島に訪問する愚行は正常な国ではありえないと思っていたが、17%に低下した国内支持率を上げたい欲望には勝てなかったのだろう。未熟な国民が政府に反抗することはあっても、政府が愚行に走るとは、韓国の幼稚な国家を世界に知らしめた。

読売新聞の受け売りだが、英国の哲学者フランシス-ベーコンが愚行の例として、美味な卵焼きを作るのに家を壊して焼く、と言うそうだが、正しくそれを証明する事件だ。ロシアのメドベージェフ首相も、北方領土を訪問して日本を困惑させた。しかしそこには数万人のロシア人が現実に住んでおり、実質的に政治を行っている島だ。しかるに全くの無人島の岩に登り、岸壁に刻んだ韓国領を撫でるとは、全く唾棄すべき愚行だ。これで大統領以下の韓国の卑しい国民性を確認でき、世界にも知らしめた。

韓国の異質性は、日韓バレー戦でも見られた、例えば審判がネットタッチ-ファウルを宣言すると、日本側は素直に受け入れたが、韓国側は何回も抗議を繰り返した。同じくフェンシングで負けを宣告された韓国女子選手が、その判定に不服で、舞台上に1時間近く座り込み、競技進行を妨害したのは、西洋騎士道とは全く無関係な恥ずべき行為だ。

メダル獲得数が6番目の日本の次は、豪州35、フランス34、イタリア28, 韓国28個、続いてオランダ20, ウクライナ20, カナダ18の順だった。メダル数なんて議論するに当たらないと言う知たり顔の日本人もいるが、バカにしてはいけない。連戦連敗を重ねると日本の社会全体が沈滞してGDPにも影響するほど心理的な効果が大きいのだ。いつの時代も政治家の役割は、国民を鼓舞して、盛り立てて、社会を活性化することが最大の使命なのだ。 

日本の現況は、就職難に苦しむ新卒、結婚できない若者、人口減少を続ける社会、子供や孫達からの借金の年金暮らし定年退職者、振り込み詐欺で大金を掠り取る小利口な悪がき 倹約してやっと貯めた預金を奪われて泣き崩れる頑迷な老婦人、ごまかし生活保護で隠れ暮らす無気力中高年,国家ではなくご自分の懐勘定ばかりに執心の小沢系一派、昼間は無責任な反原発を叫び、夜は冷暖房完備のマンションでビール片手にテレビ観戦の社会運動家….、。このままでは日本は本当に没落してメダル無しの3流国家に転落するかも知れないと不安が一杯だった。元気を失えば今の日本には国際社会で生きる道はないのだ。

しかしLondon-Olympicの結果は、まだまだ日本には多数の若者が懸命に頑張っていることを証明し、将来に希望のあることを示してくれた。体力差をものともせず、世界を相手に必死に戦って第6位のメダルを獲得したのが何よりその証明だ。

不運にもLondonで敗北し、人目を避けて成田に帰った選手も多かっただろう。しかし勝負は常に冷酷で、歓喜の裏には屈辱が、屈辱の陰には必ず歓喜があるのだ。断言できるのは、勝利続きの人生や、敗北だけの人生はあり得ず、努力すれば必ず報われる日が来るということ。今回敗北を喫した選手は、誰にも経験できない屈辱という極限の打撃を食らったが、この激痛を貴重な糧として歩めば、これからの人生には勝利の女神が待っていると私は信じている。 
 




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2012年08月10日

120810 オリンピック-3

真打ち種目の陸上が始まり五輪も佳境に入った。用具を使わず人間自身の体力で争う陸上競技は勝敗が明確で一番面白く、やはりスポーツの王様だ。

1) ジャマイカのボルトが100m200m共に金メダル、陸上種目の全てに黒人選手が圧倒的な存在感を示している。ジャマイカは米国近くの小国で、何かにつき陰に隠れて目立たないが、赤いユニフォムの米国選手を後ろに、先頭を突っ走ってテープを切るのは得も言われぬ快感だろう。黒人の強さは単なる訓練や精神力だけでなく人種的な遺伝も多分効いていると思う。その意味で国内の駅伝に必ず参加する目障りなアフリカ選手も日本人の力量を計る意味では大切な存在なのだと考え直し始めた。日本の陸上軍団は全敗で、女子400mリレーも、埼玉栄高の土井杏南はスタート良く飛び出したが、福島以下の選手が続かず予選も最下位だった。

2) 10年前に馬軍団と呼ばれて圧倒的な強さで世界の陸上界を驚かせた中国の中長距離陸上チームは、ドーピングが発覚してスポーツ界から消え去ったが、今回も女子水泳400mメドレーで群を抜いて優勝した16才の中国女子の葉詩文選手に早速ドーピング疑惑が持ち上がっている。アテネ五輪の110mハードル金メダリストで
一躍有名になった劉翔選手も 今回は見せ場を作れなかった。期待されながら惨敗した彼は、多分再起できず、人知れず消え去るのだろう。有名選手は常に人気を失う恐怖とも戦っているのだ。

3) 女子サッカーは銀メダルに終わった。何回かチャンスはあったが、やはり米国の高さと速さに敗れた。試合最中は押されっぱなしの日本チームに、何か幸運が起きてくれないかと願ったが神風が吹かなかった。第二次大戦で、物量に勝る米軍に対して必死に抵抗した日本軍が神風を祈った心境が何だか分かる気持ちもした。しかし格段に優る体格の米国勢、カナダ勢に対して、見劣りする日本勢の銀メダルは文句のない立派な結果だ。仮に金メダルでも獲ると、彼女達が天狗になってしまう方が心配になる。準優勝は神様のご配慮かもしれない。

4) 後半に絶好の同点シュートを外した岩淵は、勝っていた筈だと泣き崩れたが悔むことはない。人生は全てこんなもので勝ちがあれば負けもある。サッカー発祥の地イギリスの大観衆の前で世界中が見守るなかを、最強米国チーム相手に僅差で負けたのだからこれ以上言うことは何もない。前回のW杯優勝を幸運の賜物とみていた世界は、改めてなでしこ軍団の実力を見直したと思う。前々からメダルを狙うと公言し続けていた彼女達を眉唾でみていたのは私だけではなかったと思うが、本当にメダルを獲得したのは驚愕に値し、感謝と尊敬の念を新たにした次第。 ゆっくりお休み下さい。 また4年間監督を務めた佐々木則夫氏は9月で交代、33才と年齢的に限界の沢穂希も代表から退く。社長とかリーダーは長過ぎると本人が気付かないマンネリに陥り易く、適宜に交代するのは必要なことだろう。

5) 日本の美女軍団、女子バレーが4強に残ったのは本当に嬉しい。長いあいだ世界の高さの壁に阻まれてなかなか上位進出できず、今回も中国との接戦にフルセットで勝ち抜き、世界の4強となったのはご立派。なでしこ人気に負けたくないという執念もあったのだろう。ブラジル戦に完敗して決勝進出は逃し、銅メダルを賭けて韓国との決定戦になる。嫌な相手だが勝ち抜く以外に方法は無い。殆どの選手達は背が高い大女で、日本社会では目立ち過ぎ日常生活にも不自由だろうが、五輪メダルを獲得して、街中も風を切って歩けるようになってほしいものだ。

6)  女子レスリングで  48K級の小原日登美と, 68K級の伊調馨、72K吉田沙保里が金メダルを取った。レスリングは地味な格闘技で欧米先進国ではマイナー扱い、更に寝技中心で勝ち負けも分かり難いポイント制だが、貴重な金メダルを日本にたらす種目で有難い限りだ。特に伊調と吉田は3回連続の金メダル、年配の小原も一度引退した経験ありというからご立派。テレビ広告で有名な吉田は優勝出来なかったらアルバイトし過ぎだと言われたかも。
陸上はまだ残っているが、日本が有望な種目も少なく、これから未明の起き出しはなく、ゆっくり熟睡できそうだ。




mh3944 at 10:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2012年08月08日

120808 オリンピック-2

 
1) 北京大会でTopの51個の金メダル取った中国は、London-Olympic では米国に抜かれそうだ。米国はスポーツ王道の陸上や水泳でメダルを量産し、それでは敵わない中国は卓球,重量挙げ,飛び込みなど脇道スポーツで強敵の少ない分野で金メダルを量産してきた。しかし最近は中国もメダル一辺倒から少し変わり始めたとも聞く。国別メダル獲得数は金メダル順では日本は15位だが、欧米表示の金銀銅メダル合計数でいえば米中英ロに次いで5位だと聞くと何だか嬉しい。既に日本は30個近くメダルを獲得したが、次々回オリンピックの開催候補国のスペインは3個,トルコの0に比べて有利な材料になるかも。 

2) 卓球女子団体が念願の銀メダル、 日本卓球界に永年熱望した五輪メダルを獲得した。最終戦の中国戦は相手応援団に圧倒されたが、福原愛ちゃんだけは中国側からも応援の声があり、彼女の中国人気を見せつけた。卓球は世界中に普及しているがオリンピックの各国代表は殆どが帰化中国人で、どの国も中国人が相手では拍子抜けの感あり、銅メダルのシンガポールも実質は中国勢だ。もしマラソンのカンボジア代表を狙った猫ひろしが実現していたら世界の笑いものになったかも。参考までにセルロイド製の卓球球は絶対に真球が必須条件で全て日本製という。

3) 女子マラソン3人娘が全滅した。木崎16位,本命尾崎19位, 重友に至っては79位。何年も猛練習を重ね期待されて惨敗に終わった3人娘は、人目を避けて成田に帰国するのだろう。練習不足だと高橋尚子は言うがそれは可哀そうだ。小出監督は30km辺りで早めのスパート以外に勝てないと言ったが、そのスパート前に潰れてしまった。北京オリンピックで19kmからスパ-トして逃げ切り優勝を果たしたルーマニア選手は、今回最下位の86位だった。優雅さはなくても強靭なアフリカ勢にどうすれば勝てるのか, 男子マラソンにも通じる難問だ。マラソンは過酷な練習の毎日で、私の近くの某女子実業団の駅伝チームは、雨の日も風の日も歯を食いしばって猛練習しており地獄のように日常だ。

4) フェンシング団体は日本がイタリアに敗れて銀メダルとなり、私は胸をなで下した、フェンシングは欧州騎士道の神髄で、日本人には馴染みが薄く、優勝しても実感が少ない。ドイツを蹴落とした異国の日本選手が銀メダルとは 欧州勢が奇異に感じないかと少し心配になる。女子アチェリーも中国が金, 日本銀メダルと同じことだ。韓国女子が個人フェンシング準決勝で負け判定に不服を唱え、舞台に1時間も座り込だのは、騎士道を超えた呆れた行為で恥ずかし過ぎる。

5) アーチェリー(洋弓)でも日本勢が、男子団体銀,女子団体が銅メダルを獲得した。日本のメダル数に貢献したのだから文句はないが、やはりメダエルが狙える種目は西洋も東洋も無くなってしまうのだろう。柔道もその典型例だ。あり得ない話だがもし将来、大相撲がオリンピック種目となると、モンゴル勢と東欧勢との対決になるのだろうか。
6) 水泳陣は大活躍だった。流体力学からは身長が長いほど有利だと言い、総じて短身の日本人は水泳に不利だが、予想以上の銀銅メダルを獲得した。最終日の男子400mメドレーリレーで銀メダル、女子銅メダルは上出来だ。平泳ぎで惨敗続きだった北島も 400mメドレー銀メダルでやっと胸をなで下ろした。これで従来の威張った態度は一変し、穏やかな普通の人相に変わるだろう。

6) バトミントン女子ダブルスで藤井垣岩組が銀メダルとなった。世界1位の中国選手と同3位の韓国選手が無気力試合で失格になった幸運もあったが, 監督の指示には逆らえなかったのだろうか。余りにも露骨な試合放棄で失格も当然だが、もし日本選手なら、即座に方針転換して失格を免れただろう。

7) 女子サッカーの準決勝フランス戦はやはり期待以上のスリルだった。未明のKick-Offは朝の出勤には厳しかったが早起きの甲斐があった。日本は90分の殆どの時間帯を攻め立てられたが、絶対絶命のPKを可愛いフランス娘が外して、勝利の女神は日本に微笑んだ。彼女は生涯忘れられない禍根と泣いたという。なでしこが1ケ月前の親善試合で0-2で負けた相手チームの長所短所を分析し、徹底的にプレッシャーを掛け続けて相手に追加点を許さなかった。日本のシュート数4本に対して、フランスは27本のシュートで負けた気がしないと言っているようだ。日本のW杯世界制覇なんか無意味で、価値あるのはオリンピック杯だけだと豪語していたフランス監督は、今回の敗戦をどう言い訳するのだろうか。しかし絶対有利のPKまで相手に与えた日本側が勝ったのだから、何を言っても説得力はない。 男子サッカーU-23も女子に負けてはならないと頑張ったが、不注意でメキシコに敗れた。三位決定戦は韓国が相手という。厄介な相手で困ったことになった。




mh3944 at 08:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2012年08月03日

120803 オリンピック-1

1) London-Olympic-2012が始まった。時差の関係で決勝戦は未明になり易いが、メダルを取れそうな時は徹夜覚悟で見る。スポーツは結果が明らかで勝敗も納得でき、世界中の人々が本気で楽しめる最高のイベントだと思う。出場する選手にも人生最大の勝負であろう。古代ギリシャでは戦争中でもオリンピック期間だけは戦いを中断したと聞く。4年毎の開催を3年毎や2年毎に縮めれば、世界友好が更に促進されるかと思うのは下司の勘ぐりだが、入場行進で日本選手団が会場を半周した所で誘導ミスにより全員が会場外へ退出させられたと聞いても笑って済ませるが北朝鮮だったらカンカンに怒るだろう。

2) 大活躍のサッカーU-23  
開会式の前に始まったサッカーは日本U-23チームの快挙で日本軍団を大いに活気づけた。世界の無敵艦隊スペインを破ったのだ。流石に現地新聞もベタ褒めでグラスゴーの奇跡と呼ぶ。チーム結束力、ルール順守や、One-Top永井謙祐が追撃を振り切ってゴールに疾走すると,どよめきが起こったという。日本で余り恵まれなかった永井だが欧州プロから声がかかるのは時間の問題だろう。想定外に強い日本に焦ったスペインは反則を重ね, Red-CardやYellow-Cardを連発された。世界王者も日本の真向からの攻撃に対して文句つけようがなかったが、韓国チームの得意とする反則すれすれの執拗な攻撃は、黄色人種モンゴリアンと批判されたと聞く。  
  
不思議に思うのは日本U-23の素敵な面魂だ。 FIFAフルメンバーの遠藤、本田、今野、長谷部、等は一癖も二癖もありそうな曲者ばかりだが、U-23の清武, 宮市、酒井、大津、永井らは全員が香川のような素敵な青少年ばかりで、鮮やかなパーフォマンスを見せた。年齢が少し若いだけで、何故ここまで人相が変わるのか、厳しい競争社会は選手の心を蝕んで人格まで醜悪にするのだろうか?   

2) 体操チームは頑張った。出発前は金以外は考えないと言っていた内村航平も、最初の団体戦では落下を繰り返し、絶望の淵に追い込まれたが、やっと団体銀メダルを獲得し、個人総合で優勝を果たした。金でなければ2位でも4位でも同じだ、と内村は言うが冗談ではない。メダルの有無はテレビ前で応援する我々には大きな違いで、GDPにも影響するかも知れないのだ。内村の格違いの強さを恐れた中国勢は個人総合には選手を出さず、団体戦に絞ったそうだ。一人の個人が全種目を制覇するのは難事業なのだろう。低身長が多い女子だが、身長156cmでも世界最高のエレガンスと言われた田中理恵選手は現地で落下を繰り返した。しかし逆に最年少16才の寺本明日香選手が日本女子チームを牽引することになった。一万人を超える全参加選手の中で140cm, 34kgと最小軽量だった寺本選手は殆ど緊張しなかったという。時々不慣れな新人選手が期待以上の好成績を挙げる例があるが、この精神的な分析はスポーツ医学の面から面白そうだ。  

4) 平泳ぎ北島は3回連続の金メダルを狙ったが100m,200m平泳共にメダル無しで、最後の400m団体メドレーで遂に銀メダルを獲得できた。あれほど威張っていた北島もこれで普通の顔付きに戻るだろう。タッチの差で立石が平200mで銅メダルを得たのは自然の成り行きだ。高校3年生の萩野が400個人メドレーで銅メダル、星奈津美が200mバタフライで銅を獲得する等、日本水泳陣の予想以上の大活躍は、暗いニュースばかりに沈む国内の雰囲気を盛り上げてくれた。今朝のニュースでは鈴木聡美選手が女子100m平泳ぎで銅、200mでも銀メダルを取ったという。200mのタイムは昔の高速水着時代の日本記録と同じで想定外というが、このような想定外なら大歓迎だ。

5) 女子重量挙げ48K級の三宅選手が中国勢に割り込んで見事銀メダルを獲得したのはご立派。重量上げは地味で肉体を痛め、特に女性には不人気な競技だがよく頑張った。50年前に祖父の三宅義信が東京オリンピックで日本初の金メダルに輝き、日本中が湧いたことはまだ記憶に残っている。重量挙げは骨格を痛めるスポーツだが、若くて偉大な目標を達成した三宅宏美は、これから普通のお嬢さんに戻って欲しいとは私の個人的意見 。
6)  絶対本命と言われた柔道48K級福見友子選手の初戦敗退は哀れだった。田村亮子(参院議員)と同世代同クラスで、長い間苦渋を味わい続けやっと日本代表に選ばれたが、緊張し過ぎたのか初戦で敗退した。この屈辱は生涯忘れられないと彼女は悔む。次回のリオ-オリンピックに代わって出ましょうかと田村亮子は言ったそうだが下品な冗談はダメだ。その前に老醜小沢さんの提灯持ちを辞める方が先だろう。
 
同じく本命の52K級中村美里選手も北朝鮮アン選手に敗れた。北朝鮮は対外試合が少なくその実力は不詳だが、国際試合に優勝すると家族全員の生活が生涯保証され、失敗すると炭鉱労働に追放されるという極端な褒賞制度の国だ。例えば16年前アトランタ五輪で破竹の勢い谷亮子を破って優勝したケースンヒは高級住宅と自動車を与えられた。その効果と恐怖で選手達は死にもの狂いでメダルを狙う、例えば柔道着の上着の長さをギリギリまで短くして、競技中に自分の着衣が早く解けて、相手の組手を弱める策もとるという。逆に日本は、柔道の基本精神に立ち戻り一本勝負に徹せよという。勝敗に対する考えが真反対で、国民性では済まされない課題だ。    
7) 男子柔道は金が取れなかったが、女子柔道57K級で松本薫選手が日本第一号の金メダリストになった。期待された平野,中村と相次いで敗れた後だけに価値ある成果だ。メダル数が各国の国力を示すかのように扱われる。欧米では金銀銅の合計順位で表示するが、日本は金メダル獲得数の番付なので、日本もやっと金メダル組に顔を出すことになる。重量級の穴井や緒方も早々と敗退したが、金銀銅のメダル総数では、日本は世界第3−4位というからまあ頑張っているということか。 

これも負け惜しみだが、日本の柔道がここまで世界に広まったのは嬉しいことだ。男子柔道は50年前にオリンピック種目になった。日本は柔道を男の格闘技との考えから、女子柔道はなかなか認めず、米国女性の運動によって30年前に初めて女子柔道がオリンピック種目に認定されたという。ボクシング程の肉体的衝撃はなく、寝技中心の地味なレスリングとは違って見栄えする立ち技が多く、競技場も用具も安く済むから、格闘技に飢えた肉食系女性には格好のスポーツとなって世界に広まった。イギリス発祥のサッカーやゴルフと同じことだ。
ロシア勢の活躍も目ざましく、既に男60K級, 73K級で金メダル、81K級で銅をとった。プーチン大統領は柔道なしの人生は考えられないと言う程のマニア、日露戦争で戦死した広瀬武夫中佐もロシア駐在中に、ロ軍将校に柔道を教えたとも聞く。  以下次回へ  





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