2013年01月

2013年01月25日

130125 アルジェリア事件


恐ろしい事件だった。ここは地の果てアルジェリアの天然ガスプラントで、多数の日揮社員が武装テロの犠牲になった。ある程度予想はされていたらしいが、重武装した武装集団には敵わなかった。アルジェリア政府が国運をかけた大規模LNGプラントに従事していた日揮技術者は、全員が経験豊かなエンジニアで、日揮を信用しているアルジェリア政府は、地元の欧米企業でなく遠く離れた日本企業に3大プロジェクトを発注していたが、その最大のプロジェクトが襲われ、無念と恐怖に苛まされながら同胞達は散ってしまった。諸兄の霊に深く頭を下げる次第である。 

大昔の学生時代、私も工学部の専攻科目としてプラント建設に大きな興味があったが諦めた。理由は図学(今流に言えばCAD)が下手で、A3用紙に墨筆で描く図形が大変苦手、細心の注意で描いた図面も出来栄えは悪く、自分には能力がないと知った。図形を描くことは書道と同じ一種の芸術的な素質が必要で、不器用な私には向かなかった。本当に不幸な事件だが、これから進路を決める若者達は、先輩達が異郷に血を流しながら築いてきた日本のエンジニアリングの信用と伝統の灯を消さないで、是非引き継いで欲しいと切に願っている。 

関係する日米英仏は、アルジェリア軍の強行制圧の回避を求め、安倍首相は人命救助の最優先をアルジェリア政府に要請し続けたが、現地では中途半端に妥協する余地はなかったのだろう。貴重な人質の連れ去りに成功すれば、テロ集団は次々と過酷な条件をつきつけるに決まっている。米国につかまっているテロ指導者を解放しろ、ダメなら日本人XXX技師を殺すとか、フランス軍のマリ攻撃をやめろ、ダメならイギリス人YYYを殺すとか、LNGプラントの建設を止めろ、、、、と次々要求レベルを高めて、人質を徹底的に利用し続けるのは明らかだった。そのことを知っているセラル首相は、無限に拡大する被害を最小限に抑えるには、武装ゲリアを抹殺する以外に解決策はないと確信していたのだろう。テロ集団との妥協が不可能だったアルジェリア政府を形式的に非難しても仕方なく、犠牲になったエンジニア諸兄は不運だったという以外にない。   
                   
尖閣問題にも似た性格がある。日本の巡視艇に体当たりした中国船長を無罪放免した民主党政府や、来日の歓迎挨拶で胡錦濤主席の顔さえ見ることが出来なかった管首相の弱気を読み取った中国は、徹底的に攻め続ければ日本は最後には屈服すると読んでいたに違いない。日本政府の覚悟の無さを察知して、不法を承知で尖閣を攻め続ければ、いつか日本は折れて尖閣を奪取できると中国は思っていたのだ。小さな譲歩が次々と相手側を高圧的にさせて、遂には本当の戦争になることに日本政府は知らなかった。

韓国政府も、ソウルの日本大使館に放火した中国人を、犯人引渡条約に反しても日本は何も反撃しないが、中国はどんな恐ろしい仕返しをするか分からないので、条約違反を承知で中国に引き渡した。日本は明らかに中国や韓国から甘く見られている。その是正を叫ぶ安倍内閣を中国や韓国のマスコミは、右翼偏向とか軍事志向と非難しているが、これはまさに盗人猛々しで、全く当て外れだ。韓国でも知識人は日本の良識を承知しているが、国内で発言するとたちまち袋叩きにあうので口を閉ざしているだけだ。 

中国と韓国は、近年特に親密な関係に進んでいるが、その理由は日本を外敵に仕立て上げて自国民の注意を外に向け、国民の不満を緩和しようとしているのだが、弄ばれる日本政府はただ見守るばかりで何も手も打たない。誠に残念なことだ。外交関係の特長は、各国の利害が複雑にかみ合ってバランスしており、一つの出来事が国際関係を劇的に変えてしまうのだ。 ここで日本政府の取り得る手段は、ロシアとも親密な外交関係を樹立して中韓両国を牽制すれば、中韓両国は動揺するに決まっているのに、何も手を打たない。
             
プーチン大統領は日本と友好関係を樹立したいとシグナルを送り続けているが、4島一括返還に拘る外務省は動かず、中韓両国に自由奔放に振る舞われ続けている。15,000人も住んでいる北方4島のロシア人をシベリアに送って4島を日本に取り戻すなんて、誰が考えても絶対に可能なのに。残された解決策は、取敢えず2島か3島返還の暫定案で和解し、最大面積のエトロフ島は、将来の住民投票に任す以外に無い筈だが、何故か外務省の頭は働かないのだ。 

悲惨なテロ事件に比べると、小さな不満を言いながら生活している我々日本人は平和に慣れ過ぎているようだ。確かに仕事が厳しいかも知れない、生活が苦しいかも知れない、退屈な引退生活かも知れない。しかしそれが現実の人生であり、各々自らを律して生きる以外にないのだ。例えば北朝鮮に拉致された方々の親兄弟の深い悲しみは理解できる。しかし国内にはもっと大きな不幸を背負い、嘆き苦しんでいる人々も多いのだ。テロ事件で親族を失った家族、交通事故で子供に先立たれた親の嘆き、不治の病に侵され絶望に苦しむ病人や家族、などなど、例を挙げれば限りがない。それらの苦しみが拉致家族の悲しみよりも軽いわけでは決してない。

私ごとで恐縮だが30年前まだ子供達がまだ幼いとき、脳腫瘍を発病して信濃町のK病院に入院した。毎朝病院の窓から外苑東通りを急ぐサラリーマンやOLを見ながら、彼らはあんなに元気なのに、何故自分だけがこのような重病に侵されてしまったのかと、神様を恨んだ記憶は今でも忘れない。幸い脳外科手術は成功して、ほぼ健康体を回復できたが、それを契機に日常の自分の甘えが分かり、人生に対する考え方が変わった気がする。

日本の自殺者は昨年3万人を下回ったという。確かに嬉しいニュースには違いないが、それでも毎日80人の同胞が苦しみ遂に自ら命を絶っているのが現実なのだ。 繰り返えすが北朝鮮による拉致被害家族の悲嘆には同情するが、だからといって北朝鮮のミサイルや核開発の恐怖よりも、拉致問題が深刻だとは私は思わないということだ。韓国や欧米諸国は、核兵器で世界を恫喝しようとする北朝鮮より、拉致問題の優先を叫ぶ日本は物事の深刻さのレベルが分からないのだと思っているだろう。アルジェリア事件でも、安倍首相が人命最優先を叫ばざるを得なかったのは分かるが、オバマ大統領のように、もう少し大声で不法テロを激しく非難すべきだったと私は思う。





mh3944 at 09:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2013年01月18日

130118 やり残したこと 


あの吠えまくっていた大島渚が肺炎で亡くなった。80才だそうだ。15年前に脳溢血で倒れて晩年は体が不自由だったが、元気な時に小山明子との結婚30周年記念パーティーで、スピーチを待たされた野坂昭如が、腹いせに壇上で大島の顔面にパンチを食らわせ、怒った大島がマイクロホンで野坂の頭をボコボコ殴り返したテレビ映像は何回見ても痛快だ。

享年80才だから何の不満も無いだろうが、闘志溢れて戦い続ける大島渚もやはり年齢には勝てなかった。長い闘病を支えた奥さんの小山明子も内心では辛かったに違いない。大島渚と5才しか違わない私には他人事とも思えず、今は元気でも遠くない内にダウンするかと思うと寂しい気がする。幸い当方は無名の市井人だから、新聞にも載らずテレビ報道もありえないが、亡くなればどちらでも大差ないかも知れない。   

実は、隣家の知人Kさんも先週亡くなった。銀行を退職して悠々自適に暮らしていたが、噴門の胃がんで第4期の手遅れだったと、息子さんから聞いた。ご主人が半年の命と医者から宣告されて悲嘆にくれた奥さんがクモ膜下出血で急死して、慌てたご主人は立派な墓を建てたが車を買う程お金がかかったと嘆いているうちに、ご本人もその墓に入ることになった。その隣りのWさんも私と同じ年齢で都市銀行の常務まで務めた方だが、脳梗塞を患い体の自由が効かなくなっている。本人は柔和だが、威張りの奥さんも最近急に優しくなり、目が合えば先方から会釈するような弱気になってしまった。更に数軒先には有名K私大卒が自慢でD化学会社の総務部長だったOさんも胃がんを患い、昔の面影は全く消え失せた。同年代の友人知人が次ぎ次ぎと倒れ、次は自分の番かと思うと、年を重ねることは本当に寂しいものだ。

勿論少しは将来のことを考え、私も簡素な芝墓地を手配したが、この世でまだやり残したことがある、特に昨年から始めた新らしいホームページプロジェクトはなんとか軌道乗せしておきたい。日米合弁のDPC社の社長を12年務めて退職後、自力で始めたベンチャー事業の最初の数年間は、市場開発に苦しみ、2000万円の資本金を殆ど使い果たした。これから始めようとするベンチャー諸兄が同じ苦しみを味わうことのないように、経済的で効率的にユーザー開拓が出来るツールを諸氏に伝授しておきたいと思っている次第。ボロ儲けをする気は毛頭なく、元気な諸兄に私が体得したKnow-howをごく安い対価で伝授したいと思っている。

15年前と違い、今日ではネット社会が大きく進展したが、企業のホームページは旧態依然で、無味乾燥な会社概要や、就職案内にしか使われない現状だが、これが市場開拓に使えることを私は実体験で知った。情報の海に埋もれたホームページは無用の長物だが、SEO対策を施して検索で上位に表示すると、確実にユーザーの目に触れて、優秀な営業マンに変身する。営業マンを雇うと年数百万円かかるが、新人では成果は期待できず、熟練すると直ぐに転職してしまう苦渋を私は何度も味わった。しかしSEOに優れたホームページは1/100のコストで、不眠不休に働く忠実な営業マンに変身するのだ。

仮にパソコンで数万件の情報を検索しても、クリックして内容を調べるのは殆どが1頁目だけで、2頁目以下は格段に効用が低下すると言われている。我々の手法はベンチャーのホームページを1頁目に表示させる手法であり、15年間の地味な努力で会得したものだ。苦闘する中小企業諸氏へのボランティア活動の一環とも考え、市場開拓に苦しむ諸氏を助けようと思う。私も創業時には倒産必至という周囲のヤジに怯えて、唯一の財産の家屋敷を妻に生前贈与して備えたが、ベンチャー諸氏も内心は期待と共に破産の恐怖に揺れ動いていると思う。その恐怖を減らす為、効率的で経済的なマーケッティングのツールをベンチャー諸兄に伝授するものだ。

聞く処によると、検索ロボットがネット上のホームページを巡回して瞬時に情報をリィスティングする基準については色々言われており、ページの情報量、記述方法、内容の整合性、外部リンク、リンク元の質、等々が複雑に組み合されて、外部には像を撫でる盲人の如く全体構造は皆目分からない仕組になっているという。
GoogleやYahooは情報の信頼性と独創性も重視しており、スパム行為と言われるインチキ対策には万全の対策を取っているらしい。GoogleやYahooのアルゴリズムを順守しながら、ホームページを検索上位に表示させると、顧客からの問い合せが確実に増えることを私は実体験で知った。それは営業力に乏しいベンチャー企業が画期的に営業経費を節減できることになる。ご関心の方は次の検索を行って頂ければ更にご理解を深めて頂けると思う。

例-1:(ホームページ、営業販売)を検索すると約40,000,000件ほどヒットし、
     その1頁目のTOPに我々のPR用ホームページが表示する。
例-2:(インターネット、営業販売)を検索すると、約90,000,000件をヒットし、
     その1頁目TOPに並んで表示する複数の項目は当社PR用ホームページだ。

社会福祉が大声で叫ばれ続ける日本だが、社会保障費は既に40兆円を超えており、優しさだけで国際社会を生き抜くことは不可能なのだ。やはり勇猛果敢なベンチャーや、技術と信念の中小企業の諸氏が新マーケットを切り開いて行くことが資源のない我が国には絶対に必要だ。その元気な諸兄に私の貴重な体験がお役に立つことを切に願っている次第。  
   


mh3944 at 08:43|PermalinkComments(1)TrackBack(0) ビジネス 

2013年01月11日

130111 政権交代の効用

     
民主党が大敗して自民党政権になり、まだ1ケ月余りなのに株価は急騰し、私が持っている株の赤字が一気に解消した。 国内企業を死の淵に追いやったドル75円の気違いレートは急に90円近くに迄下がり、企業は息を吹き返している。実質的はまだ何も変わっていないのに、これほど経済環境が好転し、社会の雰囲気が変わるとは、何とも理解に苦しむ大きな変化である。 

株価は経済の先行指標だから新政権に期待して上がるのは分かるが、コンマ以下を争う為替レートが具体的な理由もなく20%も下落するとは仰天の出来事である。経営者は急に鼻息が荒くなり、政府は公務員採用制限枠の緩和を言い始め、リストラに専念していた民間企業は新規採用枠の拡大を検討し始めた。絶望に打ちひしがれて就活に走り回っていた学生達も、突然明るい未来が開けてきた気持ちだろう。経済界の賀詞交換会でテレビに映るお偉い経営者達の顔も嬉々としている。民主党から自民党に変わっただけで、こんなに大変化が起きるのなら、何度でも政権交代は大歓迎だ。野田首相があれほど懸命に盛り上げようとしても微動もしなかった日本社会の雰囲気が一気に変わり始めたのだ。

中央銀行の独立性を盾に1%のインフレ指標に固執していた白川総裁も、2%指標を宣言する安倍首相からの強い申し入れをあっさり受け入れた。中央銀行の独立性が信念の人なら、辞表を提出してもよさそうなものだが、任期切れも近く退職金が減るのを嫌ったのだろうか、あっさり政府の要請に飲んでしまった。あの誠実そうな顔の裏にサラリーマン根性が丸見えだ。確かに野田内閣は懸命に頑張ったが、いくら大声で叫んでも、国民は動かなかった。諸大臣が走り回っても、老獪な興石幹事長や、蓄財執心の小沢一郎のにやけた顔を連想すると誰も乗らなくなった。国民は民主党を完全に見限っていたのだ。 
                        
野田首相の最大の功績は1年近い任期を残して早期に解散したということだろうか。自爆テロ解散と勝手な悪口を配下の閣僚に言れたり、解散を延期すれば民主党復活のチャンスもあり得るなんて妄想する議員連中もいたが、党内では足の引っ張り合いばかりの民主党に、更に残り任期の1年を全うされたら、日本は更に世界の潮流から取り残されてしまうところだった。

再登板の安倍さんは確かに新鮮さには欠ける。しかし逆に私は大失敗しないのではないかと思う。民主党は長い野党生活から突然タナボタで政権を獲得して有頂天になり、現実離れのマニフェストを叫んで社会を大混乱に陥れたが、安倍首相がリーダーの自民党は、過去3年間の野党生活で苦渋の反省したに違いない。民主党の如く勝手なスローガンを振り回すのではなく慎重に進めるだろう。  

米国も中国も韓国もロシアも北朝鮮も、殆どの周辺諸国は首脳が交代した。彼らの多くは直接選挙で選ばれ、5年間の任期を与えられており、日本の如く議員内閣制による不安定なリーダーではない。日本の首相が頻繁に変わるのは、議員内閣制が原因で国際関係に大きな損失だとマスコミは騒ぐが、逆に私は首相を直接投票で選ぶと、返って大きなリスクがあることを危惧する。例えば民主党の鳩山さんが5年間も首相を続けられたら、日米関係を始めとする国際関係は破壊してしまうだろう。得意の市民活動で管首相が5年間も国政を担当したら、再生可能エネルギーの夢想に浮かれて原発を全廃して、日本はエネルギー源から途絶され、極めて高価な石油や天然ガスの購入を強いられ、毎年10兆円以上の国富が流出して、日本経済は徹底的に破壊されてしまっただろう。 

直接投票で首相を選べば、必ずタレント議員が登場する。見栄えばかりの田中真紀子が5年間も日本を統治すると官庁街を大混乱に陥れるだろう。 それに比べるとワンクッションは入るが、一応は国民から選ばれた国会議員が推薦する首相のほうが安全だろうと私は思う。

兎に角、今回の政権交代は、選挙目当てに弄ばれ続ける原発を、日本社会を支える貴重なエネギルー源として真剣に検討し、日本経済を破滅に追い込んだ虚構の為替レートからも解放されて、経済界に明るい雰囲気をもたらし始めた。一足早く、社会に春が来たような気分になり始めただけでも、今回の政権交代には快哉を叫ぶ私である。





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2013年01月07日

130107 正月休み雑感

例年のことで、今年もテレビ漬けの正月休みではあったが、なかなか面白かった。  
先ずは元旦の実業団駅伝と2〜3日の箱根駅伝。どちらも見応えあったがはやり箱根駅伝は面白い。西から吹きつける強風のなかを箱根路へ走る学生達の苦痛に歪んだ姿は哀れでもあった。中央大と城西大が、寒風に晒されて低体温症にかかり途中棄権を強いられ、特に伝統校の中央大は29年間も繋いだ襷が遂に途絶えてしまったという。途中棄権した学生はこれからの長い人生で苦しい思い出に悩み続けるだろう。全国高校サッカーも面白かった。プロと違って点差が大きく、勝った高校選手は大喜びだが、次の試合では大敗して泣き崩れる。多感な青年時代にこれほど歓喜し、後悔に泣き崩れる経験は社会人になってからは得られない貴重な体験だろう。やはりスポーツは人格を作るというが本当だと思う。

3日の夜は、物知り先生の講話があった。色々説明する内容は素人には面白いだろうが、私は少々辟易する内容もあった。今回は特に在日の中国人5人も加わって会食形式で率直な意見を交換する方式だった。日本人の印象を聞かれた中国人は一様に、礼儀正しいが一番多かった。しかし丁寧過ぎて、真意がなかなか理解できない、中国人はもっとストレートに発言するとのことだった。また日本人は直ぐ謝まるが、中国人はなかなか謝らないとの意見も出た。これは欧米でも言われることで、相手を思いやる日本人の特長であり、xxxでないことはないが、yyyでないと否定することは出来ない、とか2重否定を頻繁に使うので、外国人が日本語を本当に理解するには結構長い年月がかると思う。

また中国では、収入が定額のサラリーマンになるよりも、小さくても実業家を目指すと言う意見は立派だと思った。日本で学業優秀者の多くは一流大学を卒業して、望ましくは中央官庁や、地方公務員を目指す風潮は、私も甚だ嘆かわしいと思っている。役人になった彼らは、今度は国民を束縛する複雑な法律や規則作りに熱中して自己満足する始末で全く困ったものだ。やはり米国や中国と同様に、国に寄生して血税を食うより自分の努力と才能と後は運を天に任せて自力で生きる方が、余程りっぱだと私も思う。   

最後に司会者が、尖閣問題に関係した反日暴動に対する中国人の意見を聞いた。するとあれほど明確に自己主張していた中国人たちは、急に顔を見合せて黙り込んでしまった。恥ずかしい暴動を起こしたことは流石に誰も率直な意見は発言せず、中国人は謝らないという現場を見たようでもあった。内心では多分自国の青年たちの乱暴狼藉を恥じているのだろうが、自分の率直な意見を言うと、仲間からバッシングに遭うことも恐れているのだろう。

出席した中国人実業家の意見は新鮮であった。彼は今回の暴動があの程度で穏健に収まったことが印象的でもっと激しくも燃え上がるかと思った、という主旨の発言であった。彼はもっと大規模な暴動になると思ったが、非常に簡単に納まってしまったという。 我々日本人には、単なる日本国内の土地の名義変更であり、何故あんなアフリカ土人並みの大暴動になるのか不思議に思ったが、現実には反社会運動だったのだ。日本企業襲撃を目論んだ中国政府は、暴動が反政府運動に転嫁したのを察知して慌ててブレーキを踏み、それを中国人実業家は簡単に収拾し過ぎたと表現したのだ。

暴動が過ぎて半年が経過した今、中国政府は暴動で活動した運動家を既に200人逮捕し、更に地方や奥地まで逃走した若者の捜索を続けているという。逮捕された青年達の殆どは反政府運動のリーダーであり、日系デパートや日系自動車販売店を襲撃した若者は全く逮捕されていないという。外国に損害を与えた若者は無罪放免、自国政府に刃向った若者だけを逮捕するとは、何とも国際常識からかけ離れた中国政府の収拾策だ。 それほど中国政府は国民から信頼されておらず、反政府運動に神経を尖らせているのだ。

ある解説者の意見は、天安門事件の首謀者は殆ど学生であったが、今回の暴動の首謀者は明らかに地方から都会に出て働いている恵まれない下積みの労働者が中心であったという。政府は彼らの反政府運動を非常に恐れているのだ。中国が国際常識に欠けた恐ろしい国だという認識は日本だけではく世界中に広まってしまった。例えば英国が計画している新規原発建設の国際入札に一番札の中国企業は拒絶され、2番札の日本は落札することになったという。理由は信頼できない中国に国の基幹産業の原発を任す訳にはいかないということなのだ。
                     
お隣り韓国でも、日韓の犯罪者引き渡し条約があるにも拘わらず、日本の靖国神社の放火犯 劉強容疑者を中国に出国させてしまった。中国の意趣返しが余程怖かったのだろが、韓国内でも国際条約を順守して犯罪者は日本に引き渡すべきだと主張する役人もいたが、韓国政府や世論は反日なら全てOKで中国へ引き渡してしまった。北朝鮮でも2500万人の国民が一年間食える大金を使ってロケット打上げに執着する金正恩第一書記の異常さを見ると、中国,韓国,北朝などアジア諸国はアフリカの未開国家並みの意識レベルだと改めて認識させられた正月休みであった。   
  
 




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