2013年08月
2013年08月30日
130830 斜陽のテレビCM
民放テレビはバカ騒ぎばかりで、私はスポーツ実況を除いて余り見ない。特にCMは気障りで閉口する。何を訴えたいのか意味不明なCMが多過ぎる。CMになるとチャンネルを切り替えてみるが、他のチャネルもCMタイムで滅入ってしまう。
CMは民放の貴重な収入源だから尊重せざるを得ないが、15-20秒の短い時間に、複雑で高尚なストーリを流すので、眺めるだけの当方はさっぱり理解できない。視聴者には押し付けだから効率は悪く、真剣に見るのはスポンサーと関係者だけだと思う。極めて効率が悪いにも拘わらず、テレビCMは長年 広告宣伝業界の王座を占め続けてきたのは不思議なことだ。
想像するにスポンサーから受注したCMは、電通や博報堂など元請会社が大まかなストーリを考えて、下請会社が15-20秒のごく短い時間の映像に纏めるのだろう。下請会社は徹夜の安い制作費で仕上げ、出来上がったCMは元請が自分達の高給で膨らましてスポンサーに重々しく提示して、OKを得る。練りに練って仕上げたCMだから、担当した関係者には満足かもしれないが、冷淡な視聴者には殆ど何も伝えないまま流れている。顧客は理解せず、元請と放送局だけが満足し、スポンサーは少ない反応を嘆いている構図だ。
CMでも単純明快で誰にも分かるものもある。例えば吉野石膏ボードのCMは、耐火性、防音性、耐衝撃性を親子のライオンがPRする。極めて単純明快な映像を永年流し続けているのは、メーカーの哲学か単なる渋チンか分からないがご立派で、元請は儲けにならなくても、視聴者には良く分かる。 舞の海がグルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロサン…と、大きなブロックを次々と積み上げる世田谷食品の自然食品も同様、効果は無くても耳触りのよいアミノ酸、ビタミン等を大声で叫ぶと、健康に飢えている高齢者は間違って手を出すかも知れない。
ダイアモンドコートフライパンは1分の長いCMだが、焦げ付かず洗いも簡単な映像は非常に分かり易い。長いホースで庭の水撒きに苦労していた私は3倍に伸びる軽量なXホースのCMを見て買ってしまった。
外資系保険のCMは簡単明瞭が特徴だ。例えばチューリッヒ自動車保険は年間一括で24,150円、AXAダイレクトは自動車が年26,000円、ガン保険は月900円、詳細はお電話下さい、はよく分かり次回は検討しようと思う。
これとは全く違うCMもある。例えば大手住宅メーカーのCMは、技術的な説明は省き、ムード重視のCMが流行だ。 積水ハウスは耐震性とか耐久性とかの詳細な説明は避けて、優雅な家に住む幸福感に満たされた雰囲気のCMを静かなBGMに乗せて流す。押され気味のダイワハウスは、上野樹里が喫茶店に駆けこんで、歴代の仮面ライダーを前に真剣な表情で, 私の部屋を守って頂きたいんです!、「1号さんにはお風呂場を・・」と恥ずかしそうに哀願するCMはユーモアもあり中年男性を魅了しそうだ。花王ビオレは泡を纏ったイラストの父親が、大人になっても一緒にお風呂に入ろうね!と言うと、ダメ!と答える幼い娘もユーモアたっぷり。
同じム−ド系でも 藤原紀香が演じる清酒の月桂冠は、内容が平凡過ぎて面白味がない。多分高額な出演料を払っているのだろうが、ありきたりのストーリは繰り返し見るのも嫌になってしまう典型的な手抜きCMだ。同じく氷川きよしが漁船に乗って箱入り月桂冠を振り回すのは、誰がみても空箱と分かり真実味がない。お酒が入った重い箱ならもっと味わいが出るのに残念だ。嫌なCMの典型は、東京サマーランドの、超メタボのお母さんが裸で庭の小さなプールに飛びこむCMは、グロテスク過ぎて目を閉じてしまう。 私見だがリハーサルを重ねて練り上げた演技よりも、場慣れしていない素人がNG気味に演技する素朴なCMのほうが、返って共感を呼び効果も大きいと思う。
いずれにしても、宣伝広告業界の王様として長年栄華を誇り続けてきたテレビCMも、マンネリを繰り返している間に、最盛期を通り越して衰退期に入り、4年前のピークを境に縮小を続けている。今はCMに頼らなくても、好きな時に好きな商品を自由に検索できるネットの時代になのだ。時代の変化に気づかないまま、電通や博報堂など超一流のCM会社が 昔の栄華の夢に浸っている間に、2流企業に転落する日も遠い先ではないような気がする。
CMは民放の貴重な収入源だから尊重せざるを得ないが、15-20秒の短い時間に、複雑で高尚なストーリを流すので、眺めるだけの当方はさっぱり理解できない。視聴者には押し付けだから効率は悪く、真剣に見るのはスポンサーと関係者だけだと思う。極めて効率が悪いにも拘わらず、テレビCMは長年 広告宣伝業界の王座を占め続けてきたのは不思議なことだ。
想像するにスポンサーから受注したCMは、電通や博報堂など元請会社が大まかなストーリを考えて、下請会社が15-20秒のごく短い時間の映像に纏めるのだろう。下請会社は徹夜の安い制作費で仕上げ、出来上がったCMは元請が自分達の高給で膨らましてスポンサーに重々しく提示して、OKを得る。練りに練って仕上げたCMだから、担当した関係者には満足かもしれないが、冷淡な視聴者には殆ど何も伝えないまま流れている。顧客は理解せず、元請と放送局だけが満足し、スポンサーは少ない反応を嘆いている構図だ。
CMでも単純明快で誰にも分かるものもある。例えば吉野石膏ボードのCMは、耐火性、防音性、耐衝撃性を親子のライオンがPRする。極めて単純明快な映像を永年流し続けているのは、メーカーの哲学か単なる渋チンか分からないがご立派で、元請は儲けにならなくても、視聴者には良く分かる。 舞の海がグルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロサン…と、大きなブロックを次々と積み上げる世田谷食品の自然食品も同様、効果は無くても耳触りのよいアミノ酸、ビタミン等を大声で叫ぶと、健康に飢えている高齢者は間違って手を出すかも知れない。
ダイアモンドコートフライパンは1分の長いCMだが、焦げ付かず洗いも簡単な映像は非常に分かり易い。長いホースで庭の水撒きに苦労していた私は3倍に伸びる軽量なXホースのCMを見て買ってしまった。
外資系保険のCMは簡単明瞭が特徴だ。例えばチューリッヒ自動車保険は年間一括で24,150円、AXAダイレクトは自動車が年26,000円、ガン保険は月900円、詳細はお電話下さい、はよく分かり次回は検討しようと思う。
これとは全く違うCMもある。例えば大手住宅メーカーのCMは、技術的な説明は省き、ムード重視のCMが流行だ。 積水ハウスは耐震性とか耐久性とかの詳細な説明は避けて、優雅な家に住む幸福感に満たされた雰囲気のCMを静かなBGMに乗せて流す。押され気味のダイワハウスは、上野樹里が喫茶店に駆けこんで、歴代の仮面ライダーを前に真剣な表情で, 私の部屋を守って頂きたいんです!、「1号さんにはお風呂場を・・」と恥ずかしそうに哀願するCMはユーモアもあり中年男性を魅了しそうだ。花王ビオレは泡を纏ったイラストの父親が、大人になっても一緒にお風呂に入ろうね!と言うと、ダメ!と答える幼い娘もユーモアたっぷり。
同じム−ド系でも 藤原紀香が演じる清酒の月桂冠は、内容が平凡過ぎて面白味がない。多分高額な出演料を払っているのだろうが、ありきたりのストーリは繰り返し見るのも嫌になってしまう典型的な手抜きCMだ。同じく氷川きよしが漁船に乗って箱入り月桂冠を振り回すのは、誰がみても空箱と分かり真実味がない。お酒が入った重い箱ならもっと味わいが出るのに残念だ。嫌なCMの典型は、東京サマーランドの、超メタボのお母さんが裸で庭の小さなプールに飛びこむCMは、グロテスク過ぎて目を閉じてしまう。 私見だがリハーサルを重ねて練り上げた演技よりも、場慣れしていない素人がNG気味に演技する素朴なCMのほうが、返って共感を呼び効果も大きいと思う。
いずれにしても、宣伝広告業界の王様として長年栄華を誇り続けてきたテレビCMも、マンネリを繰り返している間に、最盛期を通り越して衰退期に入り、4年前のピークを境に縮小を続けている。今はCMに頼らなくても、好きな時に好きな商品を自由に検索できるネットの時代になのだ。時代の変化に気づかないまま、電通や博報堂など超一流のCM会社が 昔の栄華の夢に浸っている間に、2流企業に転落する日も遠い先ではないような気がする。
2013年08月26日
130826 リニアコライダー
新聞やテレビで知っている程度だが、宇宙創造の謎を探究する研究にILC計画がある。既にスイスに円形コライダーLHCがあり、宇宙創成の謎ヒッグス粒子が存在することをかなりの確率で確かめたが、円形衝突加速装置では限界があるので直線型に改造して研究精度を高める装置がILCであり、最低でも8300億円以上の投資が必要といわれている。
本計画は、米国、ロシア、スイス等と並んで日本が誘致に関心を示しており、国内では30余ケ所が名乗り上げたが最終的に岩手県の北上山地と福岡佐賀両県に股がる背振山地が選択され、更に一本化へ絞り込みが図られた。日本は当該分野で世界のリーダー的存在で、技術的に最先端の巨額投資を伴なう為、科学立国を目指す日本が最も有力とみられている。最終的な国内指名を獲得すべく、東北北上計画と九州背振計画が争い、背振計画は福岡市の既存設備の利用を、北上計画は東日本震災の復興事業のシンボル的事業にと銘うって、活発な宣伝広告活動を繰り広げてきた。
本件計画に関し日本学術会議が8月15日に、超巨大計画の誘致決定は慎重に、との声明を発表した。理由として、ILC計画は超巨額の投資を必要とするが、我が国は東北大震災の復興や、原発問題などの国家的な課題を抱えて財政がひっ迫している現状を考えるとILC計画の誘致は国民の理解が得られないという。もし誘致する場合は既存の学術予算とは別枠で実行するよう政府に求めた。続いて8/23 ILC研究者グループが日本の最終誘致候補地として、北上計画に絞るべきだと発表した。
北上計画を選んだ理由は、東北山地は広大で岩盤が安定しているからだという。確かに狭隘な背振は地盤が狭く、東日本の大半を占める東北岩手山地には莫大な資金を投じても余りある十分な土地があると説明する。
北上計画は、東日本大震災の復興事業のシンボルにするというが、現在の大震災復興事業は、旧来の生活を如何に早く取り戻すかという現実の課題であり、宇宙創世期の探究事業とは余りにもかけ離れた無縁なテーマである。大震災復興計画の現状は混乱を極めており、予算は決まったが資材不足、工事引受け会社も不足、人手も不足で、計画の半分も進んでいない現状だ。その混乱の中に更に超巨大計画を押し込んで、国際的なILC計画を予定通り実現できるか甚だ疑問である。
背振山地は地盤に断層があるという、実は地盤の断層問題は大変な曲者で, 連日新聞テレビを賑わしている原発再稼働問題でも、原発の寿命40年に対し、断層の議論は過去20万年とか30万年という、人類出現以前の超長年月の地盤安定性を議論し、空理空論の応酬が続いている。今回のILCも使用期間が20年程度で研究者達は超長期の地盤安定性を問題にしている筈で、ILC運転の安定性を本気で議論しているとはとうてい思えない。
ILC計画は欧米から多数の科学者が来日し居住することが想定されているが、彼らを北上山中に彼らを住まわすことは不可能だ。彼らは必ず家族を同伴し、子供達にはアメリカンスクールが不可欠だが、そのような環境整備が必要、更に建物は建設できても、教員の手配、その教員の住環境まで考えると、仙台以外には考えられないが、片道100キロ離れて毎日仙台―岩手山地の間を通勤する困難さを考えると不便極まりなく、従って欧米から東北に移住を希望する科学者は激減する筈だ。更に現実問題としても、仙台は原発事故の福島の隣りで、心理的な恐怖があることは否定できず、幼子を同伴した若い科学者家族が危険な東北に来日する筈がない。
この心理的な影響に配慮せず、地盤安定性だけの強調では、国際計画は失敗するのは確実だろう。
比較して背振計画は福島から1000Km離れて、すぐ隣りに人口150万人の大都市福岡があり、アメリカンスクールも完備で、明日科学者が来日しても居住できる好環境にある。それを無視して原発汚染と寒風吹きすさぶ北上計画を推奨する日本の研究者達は正気とは思えない。
予算額に関してもトンネルの8300億円に、更に検出器や周辺環境の整備に巨額の追加投資が必要で ILC予算が膨れ上がることは確実である。誘致国は最低半額を負担すると言われているが、結局大半を押し付けられ、更に国内の居住環境整備も含めると、1兆円は優に越し、1兆5千億円に迫る可能性もある。このような巨費投資まで考えて科学者が真面目に北上計画を選んだとはとても信じられず、科学者達の麻痺した財政感覚には呆れる。
わが国はILC計画より喫緊の課題として、日夜脅かされている尖閣を守る為にも2000億円の潜水艦を多数整備する必要があり、更にミサイル部隊、最新鋭空軍の整備にも巨額の資金が必要なのである。また原発が再稼働問題の紛糾で、毎年1.5兆円の燃料代が流出し続けており、国民の生活を脅し続けているのだ。 これら日本国民の安全を決定的に左右する深刻な課題を考慮せず、宇宙の真理を探究するILC計画の巨大投資を進める等 科学者達の頭脳が如何に非常識かを示している。
もし本気でILC計画を推進する気なら、既存設備を最大限活用して、投資総額を極限まで減らせる背振計画以外に有りえないと思う。背振は福岡市の郊外にあり、トンネルと検出器を除いては殆ど既存の民間設備を活用出来るので、投資は激減できる可能性がある。政府資金は無尽蔵だと想定した北上計画と比べて、背振計画は経済的に実行可能な計画に修正できる筈だ。日本の科学者はもっと冷静な目でILC計画の投資削減に真面目に取り組んで欲しいものである。
本計画は、米国、ロシア、スイス等と並んで日本が誘致に関心を示しており、国内では30余ケ所が名乗り上げたが最終的に岩手県の北上山地と福岡佐賀両県に股がる背振山地が選択され、更に一本化へ絞り込みが図られた。日本は当該分野で世界のリーダー的存在で、技術的に最先端の巨額投資を伴なう為、科学立国を目指す日本が最も有力とみられている。最終的な国内指名を獲得すべく、東北北上計画と九州背振計画が争い、背振計画は福岡市の既存設備の利用を、北上計画は東日本震災の復興事業のシンボル的事業にと銘うって、活発な宣伝広告活動を繰り広げてきた。
本件計画に関し日本学術会議が8月15日に、超巨大計画の誘致決定は慎重に、との声明を発表した。理由として、ILC計画は超巨額の投資を必要とするが、我が国は東北大震災の復興や、原発問題などの国家的な課題を抱えて財政がひっ迫している現状を考えるとILC計画の誘致は国民の理解が得られないという。もし誘致する場合は既存の学術予算とは別枠で実行するよう政府に求めた。続いて8/23 ILC研究者グループが日本の最終誘致候補地として、北上計画に絞るべきだと発表した。
北上計画を選んだ理由は、東北山地は広大で岩盤が安定しているからだという。確かに狭隘な背振は地盤が狭く、東日本の大半を占める東北岩手山地には莫大な資金を投じても余りある十分な土地があると説明する。
北上計画は、東日本大震災の復興事業のシンボルにするというが、現在の大震災復興事業は、旧来の生活を如何に早く取り戻すかという現実の課題であり、宇宙創世期の探究事業とは余りにもかけ離れた無縁なテーマである。大震災復興計画の現状は混乱を極めており、予算は決まったが資材不足、工事引受け会社も不足、人手も不足で、計画の半分も進んでいない現状だ。その混乱の中に更に超巨大計画を押し込んで、国際的なILC計画を予定通り実現できるか甚だ疑問である。
背振山地は地盤に断層があるという、実は地盤の断層問題は大変な曲者で, 連日新聞テレビを賑わしている原発再稼働問題でも、原発の寿命40年に対し、断層の議論は過去20万年とか30万年という、人類出現以前の超長年月の地盤安定性を議論し、空理空論の応酬が続いている。今回のILCも使用期間が20年程度で研究者達は超長期の地盤安定性を問題にしている筈で、ILC運転の安定性を本気で議論しているとはとうてい思えない。
ILC計画は欧米から多数の科学者が来日し居住することが想定されているが、彼らを北上山中に彼らを住まわすことは不可能だ。彼らは必ず家族を同伴し、子供達にはアメリカンスクールが不可欠だが、そのような環境整備が必要、更に建物は建設できても、教員の手配、その教員の住環境まで考えると、仙台以外には考えられないが、片道100キロ離れて毎日仙台―岩手山地の間を通勤する困難さを考えると不便極まりなく、従って欧米から東北に移住を希望する科学者は激減する筈だ。更に現実問題としても、仙台は原発事故の福島の隣りで、心理的な恐怖があることは否定できず、幼子を同伴した若い科学者家族が危険な東北に来日する筈がない。
この心理的な影響に配慮せず、地盤安定性だけの強調では、国際計画は失敗するのは確実だろう。
比較して背振計画は福島から1000Km離れて、すぐ隣りに人口150万人の大都市福岡があり、アメリカンスクールも完備で、明日科学者が来日しても居住できる好環境にある。それを無視して原発汚染と寒風吹きすさぶ北上計画を推奨する日本の研究者達は正気とは思えない。
予算額に関してもトンネルの8300億円に、更に検出器や周辺環境の整備に巨額の追加投資が必要で ILC予算が膨れ上がることは確実である。誘致国は最低半額を負担すると言われているが、結局大半を押し付けられ、更に国内の居住環境整備も含めると、1兆円は優に越し、1兆5千億円に迫る可能性もある。このような巨費投資まで考えて科学者が真面目に北上計画を選んだとはとても信じられず、科学者達の麻痺した財政感覚には呆れる。
わが国はILC計画より喫緊の課題として、日夜脅かされている尖閣を守る為にも2000億円の潜水艦を多数整備する必要があり、更にミサイル部隊、最新鋭空軍の整備にも巨額の資金が必要なのである。また原発が再稼働問題の紛糾で、毎年1.5兆円の燃料代が流出し続けており、国民の生活を脅し続けているのだ。 これら日本国民の安全を決定的に左右する深刻な課題を考慮せず、宇宙の真理を探究するILC計画の巨大投資を進める等 科学者達の頭脳が如何に非常識かを示している。
もし本気でILC計画を推進する気なら、既存設備を最大限活用して、投資総額を極限まで減らせる背振計画以外に有りえないと思う。背振は福岡市の郊外にあり、トンネルと検出器を除いては殆ど既存の民間設備を活用出来るので、投資は激減できる可能性がある。政府資金は無尽蔵だと想定した北上計画と比べて、背振計画は経済的に実行可能な計画に修正できる筈だ。日本の科学者はもっと冷静な目でILC計画の投資削減に真面目に取り組んで欲しいものである。
2013年08月19日
130819 半沢直樹が面白い
私はテレビドラマを余り見ない。時代劇ほどではないが、いつも決まりきったストーリで、見終わったあと空虚感が残る。しかしいま評判のTBS半沢直樹には初めから興味があった。 技術屋の私とは正反対で、お金だけの世界に生きる銀行マンの人間関係はどのように動くのかを知りたいと思った。テレビは既に終盤に近くこれからどう展開するか不明だが、マルサ、銀行マン、悪徳業者、町の零細企業の四つ巴の争いは結構面白く、30%近い視聴率があるのも理解できる。国税庁の幹部があそこま威張るのは少々やり過ぎかとも思うが、マルサは資産家には鬼より怖い存在なのだろう。
銀行マンは年齢と共に絞り込まれて、大部分は出世コースから外れて、外部に出されるのはサラリーマンの世界ではどこも同じだ。世間の常識では大銀行のサラリーマンは格式も収入も一流だと思われているが、私の自宅周辺には銀行マンOBが多い。上は日銀理事から都市銀行の副頭取、常務専務クラスに至っては10人近くが住んでおり、多くが定年退職して暇を持て余している様子だ。彼らは概して人見知りで人前に出るのを嫌い、殆どが家庭内に籠って長い余生を過ごしている点が共通している。
例えばAさんは自宅の狭い庭で伸びる間もないほど芝を毎日ガラガラ刈り、Kさんは水彩画か何かを書いているらしく、元副頭取のBさんは庭で菊作りに精を出し、同じく元副頭取のCさんはいつもスーパーをぶらついている。元常務のDさんは脳梗塞で機能訓練バスが毎日送迎し、私と同年で仲が良かったEさんはカワセミの写真撮影に熱心だったがガンで急逝した。総じて銀行マンは現役時代には威勢がいいが、退職すると急に精彩を失って、人前に出ることを避け、春と秋の自治会の地区清掃にも殆ど顔を出さない。現役時代の栄光と退職後の孤独の落差が大き過ぎて、老後の惨めな姿を人前に晒すのが嫌なのだろうか。お金はありそうだが、銀行での複雑な人間関係に精根を使い果し、定年後の人生設計に想いを馳せる余裕がなかったのかも知れない。
規模の大小に拘わらず、企業内の権力闘争、裏切り、成果の横取り、責任の押付け、子会社への出向は日常茶飯事だが、金勘定だけの銀行と違ってメーカーには技術と製品がついて回るので勝手な人事はなかなか難しいが、身軽な銀行では無慈悲な人事異動が行われ易いのかもしれない。
例えば私の場合、上役に元M銀行取締役のO氏が常務として出向してきた。製品知識は皆無で、格好だけ繕いピエロのようにうろうろしていたが、彼が自信をもって私を指導したのは、飲み会の席で、飲み残しのグラスにロックを作ったとき、私が先にウイスキーを入れてから氷をいれたのをじっと見つめていた彼は、新方式で調合したロックだと大声で嘲笑した。氷が先でもウイスキーが先でも、冷える程度は殆ど変りだろうと思うのは無粋な私のへ理屈で、彼のマナーは許さなかったようだ。
実力が無く権限だけ強い上司から見当違いの指導を受けて困惑することは度々だが、その極端な例が北朝鮮の金正恩だろう。経験も知識も無く生死与奪の権限をもつ金正恩第一書記の回りには、全神経を集中しながらウロウロする年配首脳の哀れな姿があり、私はいつも興味深く周辺人物の動作をテレビで観察している。
TBSテレビでは銀行から見放されて資金繰りに行き詰まった金属加工業者が自殺したが、現実にも日本では年間5,000人前後の零細社長が自殺するらしい。私の知人で静岡の社員30名の中小企業社長が倒産したのも似た例で、誠実で優しい社長だったが、新製品計画が失敗して資金繰りに行き詰まった。しかし結婚を控えた長女の挙式だけは社長令嬢として盛大に実施したいと、3月末日のある仏滅の日曜に静岡の駅前ホテルで盛大な結婚式があり、私も招待された。終宴近くになって社長が声を上げて泣き始めて周囲は驚き、愛娘の結婚がそんなに悲しいものかと私も周囲も感激して同情したが、翌4月初日の月曜に銀行不渡りが発覚し社長は雲隠れした。娘の門出だけは無傷で盛大に祝賀したいとの親心だったかと、鈍感な私が理解したのは1日半遅れてからだった。彼は自己破産して5年間謹慎し、今は軽自動車で宅急便を配達している。
多数の同期生が入社する大企業では、年月が経過するともに優秀な幹部も外部や関係会社への出向するのはどこも同じだが、メーカーでは必ずしも地獄行きと決まっている訳ではなく、出向先に新しい世界があることもある。私も、同年輩の経理部長I氏が猛烈な仕事師としてライバルを次々と追放して常務にまで登り詰め、同年の私も大きな影響を受け始めて、何事にも口を出されて妨害され、身動きが出来なくなってきた。
全面降伏か徹底抗戦かを迫られた私は、遂に社外に出ることを決意し、外資系診断薬合弁会社を設立して出向した。私には全く未知の業界で恐怖もあり妻は反対したが、会社に居残ったままでは味わえない異次元の刺激に満ちた世界と出会い、何物にも代えられない世界的な規模で豊かな人生経験を味わうことが出来た。その後I氏は専務に迄出世したが、余りにも強引過ぎて、今度は自分が追放されて、町のスポーツジムの監査室に追い出されて、間もなくガンで病死したが、ご自分の家庭も荒れ果て息子が自殺したと後日に聞いた。人間万事塞翁が馬とはやはり本当かも知れない。
銀行マンは年齢と共に絞り込まれて、大部分は出世コースから外れて、外部に出されるのはサラリーマンの世界ではどこも同じだ。世間の常識では大銀行のサラリーマンは格式も収入も一流だと思われているが、私の自宅周辺には銀行マンOBが多い。上は日銀理事から都市銀行の副頭取、常務専務クラスに至っては10人近くが住んでおり、多くが定年退職して暇を持て余している様子だ。彼らは概して人見知りで人前に出るのを嫌い、殆どが家庭内に籠って長い余生を過ごしている点が共通している。
例えばAさんは自宅の狭い庭で伸びる間もないほど芝を毎日ガラガラ刈り、Kさんは水彩画か何かを書いているらしく、元副頭取のBさんは庭で菊作りに精を出し、同じく元副頭取のCさんはいつもスーパーをぶらついている。元常務のDさんは脳梗塞で機能訓練バスが毎日送迎し、私と同年で仲が良かったEさんはカワセミの写真撮影に熱心だったがガンで急逝した。総じて銀行マンは現役時代には威勢がいいが、退職すると急に精彩を失って、人前に出ることを避け、春と秋の自治会の地区清掃にも殆ど顔を出さない。現役時代の栄光と退職後の孤独の落差が大き過ぎて、老後の惨めな姿を人前に晒すのが嫌なのだろうか。お金はありそうだが、銀行での複雑な人間関係に精根を使い果し、定年後の人生設計に想いを馳せる余裕がなかったのかも知れない。
規模の大小に拘わらず、企業内の権力闘争、裏切り、成果の横取り、責任の押付け、子会社への出向は日常茶飯事だが、金勘定だけの銀行と違ってメーカーには技術と製品がついて回るので勝手な人事はなかなか難しいが、身軽な銀行では無慈悲な人事異動が行われ易いのかもしれない。
例えば私の場合、上役に元M銀行取締役のO氏が常務として出向してきた。製品知識は皆無で、格好だけ繕いピエロのようにうろうろしていたが、彼が自信をもって私を指導したのは、飲み会の席で、飲み残しのグラスにロックを作ったとき、私が先にウイスキーを入れてから氷をいれたのをじっと見つめていた彼は、新方式で調合したロックだと大声で嘲笑した。氷が先でもウイスキーが先でも、冷える程度は殆ど変りだろうと思うのは無粋な私のへ理屈で、彼のマナーは許さなかったようだ。
実力が無く権限だけ強い上司から見当違いの指導を受けて困惑することは度々だが、その極端な例が北朝鮮の金正恩だろう。経験も知識も無く生死与奪の権限をもつ金正恩第一書記の回りには、全神経を集中しながらウロウロする年配首脳の哀れな姿があり、私はいつも興味深く周辺人物の動作をテレビで観察している。
TBSテレビでは銀行から見放されて資金繰りに行き詰まった金属加工業者が自殺したが、現実にも日本では年間5,000人前後の零細社長が自殺するらしい。私の知人で静岡の社員30名の中小企業社長が倒産したのも似た例で、誠実で優しい社長だったが、新製品計画が失敗して資金繰りに行き詰まった。しかし結婚を控えた長女の挙式だけは社長令嬢として盛大に実施したいと、3月末日のある仏滅の日曜に静岡の駅前ホテルで盛大な結婚式があり、私も招待された。終宴近くになって社長が声を上げて泣き始めて周囲は驚き、愛娘の結婚がそんなに悲しいものかと私も周囲も感激して同情したが、翌4月初日の月曜に銀行不渡りが発覚し社長は雲隠れした。娘の門出だけは無傷で盛大に祝賀したいとの親心だったかと、鈍感な私が理解したのは1日半遅れてからだった。彼は自己破産して5年間謹慎し、今は軽自動車で宅急便を配達している。
多数の同期生が入社する大企業では、年月が経過するともに優秀な幹部も外部や関係会社への出向するのはどこも同じだが、メーカーでは必ずしも地獄行きと決まっている訳ではなく、出向先に新しい世界があることもある。私も、同年輩の経理部長I氏が猛烈な仕事師としてライバルを次々と追放して常務にまで登り詰め、同年の私も大きな影響を受け始めて、何事にも口を出されて妨害され、身動きが出来なくなってきた。
全面降伏か徹底抗戦かを迫られた私は、遂に社外に出ることを決意し、外資系診断薬合弁会社を設立して出向した。私には全く未知の業界で恐怖もあり妻は反対したが、会社に居残ったままでは味わえない異次元の刺激に満ちた世界と出会い、何物にも代えられない世界的な規模で豊かな人生経験を味わうことが出来た。その後I氏は専務に迄出世したが、余りにも強引過ぎて、今度は自分が追放されて、町のスポーツジムの監査室に追い出されて、間もなくガンで病死したが、ご自分の家庭も荒れ果て息子が自殺したと後日に聞いた。人間万事塞翁が馬とはやはり本当かも知れない。
2013年08月12日
130812 恐竜は生きている
いつもように楚人冠公園のそばを駅に向かって歩いていると、足元に小さなトカゲが飛び出してきた。よくみると逃げるダンゴ虫を追っかけている。すぐに捕まったダンゴ虫は、観念して丸く固まり石ころに化けた。正にこれが専守防衛なのだ。低脳なトカゲは目標を見失しなって周囲をキョロキョロ見回して、逃げた獲物を探している。暫くしてダンゴ虫が動き始めると、再びトカゲは飛びかかって噛みつく。固い殻ばかりのダンゴ虫は美味い筈もなかろうにトカゲは逃げる獲物には本能的に飛びつくようだ。
我が家の狭い庭にもトカゲが住みついて昆虫を喰っている。庭を歩くとトカゲが急いで逃げ隠れる。捕まえると噛みつくが痛くも痒くもなく、愛嬌ある顔で当方を威嚇するが、図鑑にみる古代の恐竜XXザウルスとそっくりの可愛いミニチャーだ。静かな私の庭の葉陰では、昆虫が古代の恐竜時代そのままに、日夜この恐ろしいトカゲザウルスと必死に戦いながら生きているのだ。懸命に生きているこの昆虫達に私は恐ろしい殺虫剤を散布して全滅させることもある。こちらの都合もあるから仕方ないのだが、真面目に考えれば私は本当に残酷な仕打ちをしている訳で、身勝手に極楽浄土などを願うことは、思い違いも甚だしいことだと反省する。
2年半前の東日本大震災では、東北の静かな港町に大津波が押し寄せた。スローモーション映画のように田畑やビニール温室をゆっくり飲み込み、家やクルマを押し流しながら進むテレビ映像をみると、これが現実なのかと私は目を疑いながら夜中の武蔵野線某駅で見入っていた。欧米では初めてみる恐怖の大津浪のテレビ映像に涙を流しながら見入ったともいう。結局3万人の命を奪い、30万人の被災者を出した。これは津浪ザウルスという恐竜が突然目を覚まして襲ってきたのと同じで、現代社会にも姿かたちを変えた恐竜が生き続けているのだ。
いやそれだけではない。今後30年以内に予想されるM9クラスの東南海連動大地震が発生して、高さ30mの超大型津波が5分以内に来襲し、最悪32万人の命が奪われ、100万軒の建物や住宅が破壊されるという。東日本大震災に比べて犠牲者が10倍多いのは、海底の構造から、東南海大震災は震源が陸地にごく近く、その直後に間髪を置かずに大津波が来襲するからだという。予言された海岸地帯に住む人々は、永年住みなれた我が家が、突然危険地帯に指定されて逃げ出すこともできず、増改築なども考えられず、困惑の至りで恐竜の来襲を恐れていることだろう。海だけでなく300年間眠り続けている富士山も、溜まったマグマが巨大地震を契機に大爆発する可能性があり、東京周辺に厚さ3〜5センチの火山灰をまき散らし日本の政治経済をマヒさせる恐れがあるという。何十年か前に映画で見た大恐竜が東京を襲う構図そのままだ。
日本は第二次世界大戦で300万人が死亡し、我の家族も義父がインドネシアに散った。ドイツでも600万人のユダヤ人が殺害され、ロシアでは1000万人以上の犠牲者を出したともいう。全く恐ろしい数の犠牲者だが、これはヒトの心のなかに住みつく憎悪ザウルスが、歯をむき出して同胞を襲ったのだ。確かに人間は科学を進歩させて、生活レベルが驚くほど改善され、大きな飢餓問題も減り、人類を悩ました黒疫病(ペスト)などの厄疫も原因が究明されて、殆どの病気には対応できるようになった。 しかしそれでも病院には小児がんに苦しむ子供達や、交通事故で半身不随になった若者、町には仕事が無くて生きる望みを失った大人達が溢れて、小さなザウルスが生きている。
世界では、イスラエルとアラブが争い続け、シリアでは反政府軍が政府軍に対して血みどろのゲリラ戦を、アリカイダは昔の恐怖の政治を奪還しようと虎視眈々と動いている。更に中国や韓国は自国の不満分子の気を紛らわす為、日本に瀬戸際作戦を仕掛けて国内の不満を発散させようとしており、憎悪ザウルスは世界中で休むこと知らずに動き続けている。
結局神様は、この地上でヒトが平和に安泰に生活することを諦めたのかもしれない。いや構想はしたが平和過ぎると、人間は緊張感を失って無為で自堕落な生活に陥り、取換えしがつかなくなるので、いろいろ姿を変えた恐怖ザウルスを共存させているのかもしれない。 所詮人間は静かに平和で仲良く暮らすことには苦手な生き物なのだ。

我が家の狭い庭にもトカゲが住みついて昆虫を喰っている。庭を歩くとトカゲが急いで逃げ隠れる。捕まえると噛みつくが痛くも痒くもなく、愛嬌ある顔で当方を威嚇するが、図鑑にみる古代の恐竜XXザウルスとそっくりの可愛いミニチャーだ。静かな私の庭の葉陰では、昆虫が古代の恐竜時代そのままに、日夜この恐ろしいトカゲザウルスと必死に戦いながら生きているのだ。懸命に生きているこの昆虫達に私は恐ろしい殺虫剤を散布して全滅させることもある。こちらの都合もあるから仕方ないのだが、真面目に考えれば私は本当に残酷な仕打ちをしている訳で、身勝手に極楽浄土などを願うことは、思い違いも甚だしいことだと反省する。
2年半前の東日本大震災では、東北の静かな港町に大津波が押し寄せた。スローモーション映画のように田畑やビニール温室をゆっくり飲み込み、家やクルマを押し流しながら進むテレビ映像をみると、これが現実なのかと私は目を疑いながら夜中の武蔵野線某駅で見入っていた。欧米では初めてみる恐怖の大津浪のテレビ映像に涙を流しながら見入ったともいう。結局3万人の命を奪い、30万人の被災者を出した。これは津浪ザウルスという恐竜が突然目を覚まして襲ってきたのと同じで、現代社会にも姿かたちを変えた恐竜が生き続けているのだ。
いやそれだけではない。今後30年以内に予想されるM9クラスの東南海連動大地震が発生して、高さ30mの超大型津波が5分以内に来襲し、最悪32万人の命が奪われ、100万軒の建物や住宅が破壊されるという。東日本大震災に比べて犠牲者が10倍多いのは、海底の構造から、東南海大震災は震源が陸地にごく近く、その直後に間髪を置かずに大津波が来襲するからだという。予言された海岸地帯に住む人々は、永年住みなれた我が家が、突然危険地帯に指定されて逃げ出すこともできず、増改築なども考えられず、困惑の至りで恐竜の来襲を恐れていることだろう。海だけでなく300年間眠り続けている富士山も、溜まったマグマが巨大地震を契機に大爆発する可能性があり、東京周辺に厚さ3〜5センチの火山灰をまき散らし日本の政治経済をマヒさせる恐れがあるという。何十年か前に映画で見た大恐竜が東京を襲う構図そのままだ。
日本は第二次世界大戦で300万人が死亡し、我の家族も義父がインドネシアに散った。ドイツでも600万人のユダヤ人が殺害され、ロシアでは1000万人以上の犠牲者を出したともいう。全く恐ろしい数の犠牲者だが、これはヒトの心のなかに住みつく憎悪ザウルスが、歯をむき出して同胞を襲ったのだ。確かに人間は科学を進歩させて、生活レベルが驚くほど改善され、大きな飢餓問題も減り、人類を悩ました黒疫病(ペスト)などの厄疫も原因が究明されて、殆どの病気には対応できるようになった。 しかしそれでも病院には小児がんに苦しむ子供達や、交通事故で半身不随になった若者、町には仕事が無くて生きる望みを失った大人達が溢れて、小さなザウルスが生きている。
世界では、イスラエルとアラブが争い続け、シリアでは反政府軍が政府軍に対して血みどろのゲリラ戦を、アリカイダは昔の恐怖の政治を奪還しようと虎視眈々と動いている。更に中国や韓国は自国の不満分子の気を紛らわす為、日本に瀬戸際作戦を仕掛けて国内の不満を発散させようとしており、憎悪ザウルスは世界中で休むこと知らずに動き続けている。
結局神様は、この地上でヒトが平和に安泰に生活することを諦めたのかもしれない。いや構想はしたが平和過ぎると、人間は緊張感を失って無為で自堕落な生活に陥り、取換えしがつかなくなるので、いろいろ姿を変えた恐怖ザウルスを共存させているのかもしれない。 所詮人間は静かに平和で仲良く暮らすことには苦手な生き物なのだ。

2013年08月05日
130805 劣等感と国民レベル
人は誰でも何らかの劣等感を持っている。有名な話は第二次大戦末期に米国ルーズベルト大統領が急死して、後を継いだトルーマン大統領は、自分が高卒の劣等感を拭い去るチャンスと考えて、強い反対論を押し切って、人類初の原爆投下を強行し、歴史に名前を残そうとしたと言われている。
凡人の私も色々な劣等感に苛まされた。古希を過ぎた人生終盤の今でも、やはり苦しい思い出が忘れられない。例えば運動神経の鈍さ、悪筆、口下手で吃音習慣などだ。小さな田舎小学校の運動会の徒競走では、親友のデッカンといつもブービーやメーカーを競った。不器用さは遺伝させたくないと思っていたが、昔の神宮陸上競技大会(インターハイ)の短距離走者だった義母系DNAの優性遺伝のお蔭で、子供や孫達は運動神経が優れ、孫達はいつも運動会の紅白リレーの代表選手に選ばれて颯爽と走るのをみると、私は面映い思いで興奮した。悪筆も悩み続けたがパソコンが普及して近年はボロを出すことが少なくなった。
吃音性口下手は、無茶苦茶に乱暴だった父親のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の後遺症だが、毎朝英会話読本を大声で朗読し続けるお蔭で、英会話は上達し、日常会話も殆ど吃らなくなったが、大勢の前で演説するとやはり緊張してどもる。赤子の魂百までというが、幼児から骨身に沁みついたこの劣等感は、後期高齢者になった今でも心の根底に横たわって、ことある毎に頭を持ちあげる。
米国Vanderbilt大学の日米研究協力センター所長 ジェームスEアワー氏が7/26の読売新聞に寄せた寄稿, 韓国人の対日劣等感、という記事を読んだ。韓国が日本に対してあれほど執拗に、反日感情を煽り続けるのは何故かという不可解な問題に関する考察だ。例えば朴槿恵新大統領が就任早々の訪米の際、米国議会で日本の慰安婦問題を切々と訴たり、中国習近平主席との会談では、あたかも中韓軍事同盟でも結んだかの如く、日本の歴史軽視を非難した。これは必ずしも女性大統領の幼稚さだけではなく、前任の李明博大統領も退任直前に世界に恥を曝しながらも竹島の岸壁によじ登り、先進国の大統領としては考えられない愚行を誇示したが、これは韓国国民に深く根付く対日コンプレックスの表れだとアワー氏は説明する。
先週(7/28)の東アジア杯サッカーの日韓戦でも韓国観衆が、歴史を忘れる国民に未来は無い、と百メートル以上の超大型横幕を張出したり、大統領から若者に至る迄、やることなすことの全て反日デモンストレーションだ。(前述の言葉は韓国独立の運動家 申采浩が自国民に向けて、戒めと激励した言葉だそうだが、韓国でも正しくは理解されていないらしい)
更に正義と法の砦、韓国最高裁判所まで、戦前に新日鉄が徴用した韓国人労働者への未払い賃金の支払いを新日鉄に命じたが、全ての補償は完全に最終的に解決されたと明記した日韓基本条約を全く無視する行為だ。理性と法治を誇る筈の韓国最高裁まで国際条約無視では、もう気違い沙汰だ。
何故これほど韓国は反日に狂奔するのか、日本は困惑し世界もあきれている。ジェームスEアワー氏は、その原因は韓国人が日本に対して拭いきれない劣等感を抱いているからであると断言し、韓国人がこの劣等感を克服できるまで、日本人は忍耐し続け続けなければならないだろうと警告する。確かに朴槿恵大統領は 1000年経っても我々の恨みは消えないと発言しているが、もし自国内の支持率を上げる為なら、そこまで極言するか甚だ疑問で、韓国が抱く得体の知れない劣等感に突き動かされているのだろう。
確かにそうかも知れない。例えば昨年iPS細胞で山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した時、韓国マスコミは、16対0、と大騒ぎした。理由は日本が科学分野で既に16名がノーベル賞を受賞しているのに韓国はゼロという意味らしい。韓国でもスウル大学の黄禹錫教授がES細胞(胚性幹細胞)で顕著な成果を挙げてノーベル賞最有力と騒いだが、大インチキと判明した例もある。
日本が韓国を合併し大きな被害を及ぼしたのは事実であり深く反省すべきだが、関連する有力な学説があり、もし日本が日露戦争でロシアを朝鮮から追い出さなかったら南北朝鮮はとっくにロシア領になっていた筈で、もし日本が日清戦争で清国を朝鮮から追い払わなかったら、中国は満州と一緒に朝鮮半島も併合していたのは確実だという説だ。確かに地図をみてもフロリダ半島が米国から独立する構図に似ており、あの貪欲な中国が朝鮮半島を独立国して存在させることはあり得ず、チベット等と同様にとっくに中国領に併合されて、異民族として虐げられるのを日本は防いだという意見には説得力がある。
もともと日本は決して反韓国ではなかったが、清国/ロシアに占領されることを恐れて朝鮮出兵が始まった。日本は血を流して韓国を守り、自由主義、民主主義国家の地位へ導いた歴史的な功績があるが、歴史を重んじる筈の韓国はこの事実には全く知らん顔だ。日本軍に邪心が生じたのは事実だが、結果論として日本は韓国の独立を守り、文明開化に導いた歴史的な貢献者なのだ。 つい先年の南北朝鮮戦争で、中国は朝鮮半島に攻め込んで多数の朝鮮人を殺害したが、それについては韓国も中国も完全に口を閉じている。
逆に吉田清治と名乗る得体の知れない作家が1983年に出版した「私の戦争犯罪」なる架空の小説で、韓国済州島で日本軍が慰安婦狩りしたという創作小説に、朝日新聞が飛びつき歴史的な事実かのように大々的にPRして韓国に大きな誤解が広まった。本件は研究者によって日本軍による慰安婦狩りは事実無根であり、兵士の10倍の高給に魅せられた貧しい韓国の若い女性が家族を救う為、志願して戦地に赴いたものだと判明しているが、如何にも日本軍が慰安婦を強制連行したかの如く歪曲して、世界中に銅像を建てPRに執心しているのは、韓国人の対日憎悪の執念が突き動かしているのだろう。しかし十分には納得できない理由で隣国に恨まれ続けるのは辛いことだ。
韓国は小さな竹島に仰々しく軍隊を配備して日本の攻撃に備えているが本気で日本の奪還を恐れている訳は無く、国民に対するジェスチャーであるのは明らかだ。菅官房長官が言うように、韓国民の民度が低過ぎるのだろうか。結局得体の知れない劣等感に悩み続けているのだろう。このまま騒ぎ続けると、大阪や東京新大久保で平和に暮らしている在日韓国人の排斥運動が起こるのは確実で、彼らが汗と涙で築きあげた信用を失って再び苦しい立場に追われるのを韓国政府は分からないのだろうか?
中国における反日運動は趣が違って、民衆の自発的意思よりも、国家主導であるのは明らかだ。既に世界第二のGDPを達成し、国際会議で暴れて欧米先進国を悩ませ続けている無教養な中国は、日本に対する劣等感よりもっと大きな理由がある。それは国内に貧富の格差が進展して解消不能なまで深刻化し、少数の超富裕層に対する大多数の貧しい国民の不満が爆発寸前に達し、その吐口が反日扇動なのだ。
例えば温家宝前首相が米国に2000億円を蓄財していると米国新聞に暴露されて大騒ぎしたが、殆どの中国富裕層や幹部は米国に蓄財していつでも海外脱出できる準備を整えているのが常識といわれる。それを察知して絶望感に襲われる一般大衆は憤怒に喘いでいるのだ。中国政府はそのガス抜きの対象として日本に的を絞り、悪質な反日教育を煽り立て、南京虐殺30万人説など白髪三千丈式に大誇張して、国民の不満を日本に向けて発散させようとしている。自分達の不正を隠す為に隣国を敵に仕立て上げて扇動するのはアフリカ指導者によく見られる例で、極めて悪質で低レベルと言える。
隣接する国家間には、色々なトラブルが発生するのは避けられないが、それを調停し静めるのが双方政府の義務である。しかし中国と韓国は真反対で、政府の責任を避けて、隣の日本を悪玉に仕立て、自らアジテーターとなって反日運動を煽り続けているのだ。残念ながら中国や韓国は、自らがアフリカレベルの指導者だと世界にPRし続けているのだ。