2015年06月

2015年06月29日

150629 自治会の巡回当番2

我が街には大企業OBが多いので住民のエリート意識も強い。例えばSさんは超一流大学を出て大手商社に入社し、現役時代はケニア、アルジェリア、リビアなどアフリカ諸国に長い間 駐在した。同伴した家族は、現地人メイドに囲まれた緊張の生活で、買い出しはいつも飛行機でヨーロッパに出掛けたそうだ。引退して既に10余年が経過し子息達も独立したが、奥さんは文学的センスの持ち主で、ローカル誌に素敵な随筆を度々投稿している。ご主人はアフリカ勤務が大変厳しかったらしく、その反動もあってか引退後は連日社交ダンスに入り浸っている。有名大学から大手商社への就職は就活中の学生には理想コースだろうが、ヨーロッパやアメリカ駐在ばかりでなく、後進国での厳しい勤務もあることを学生達は覚悟しておくべきである。                                      
               
同じく大手商社OBで南米ペルー、チリ等の南米諸国に永らく駐在したMさんも 数人の現地人メイドを使っていたそうだが、現地人は入浴する習慣がないので,時折自宅の風呂で身体を洗わせていたという。百戦錬磨のご主人は何事もはっきりモノ言う人だが、引退後夫婦共に体調を崩し、特に最近ご主人が車椅子になり苦悩しておられる様子だ。やはり健康は何物にも代えられない貴重な財産だ。   
                                                        
金融会社の勤務だったというKさんは、立派な木造注文住宅を建てている。東南向き一等地の庭は芝生がいつもきれいに手入れされている。芽が伸びる隙もないほど頻繁に芝刈機をごろごろ回すのは少々お笑いだが、南ヨーロッパ駐在時代を懐かしんでいる風情だ。 いつも庭に広げた大きなパラソルの下で小説?を静かに読んでいる。私なら直ぐに居眠りしそうだが、決して周囲に隙をみせない心構えは感服している。
                                                                
湖畔の遊歩道沿いには自営業で数年前に自己破産し大騒ぎしたHさんが住む。伸び放題に激しく繁る庭木の下で最近 軽喫茶を始めたらしく、OPEN!と書かれた看板を下げている。薄暗い木陰に古いテーブルと椅子を4〜5席ならべた手作り店で、とてもお洒落とは言えず、地元民はまず近寄らないが、遠くから来た散歩人はその野趣味溢れる風情に声をあげて喜んでいる。日銭稼ぎのヤミ営業だろうが、生活保護に頼らず自立しようとする精神は尊敬している。                                                                      
かなり離れて同じく遊歩道沿いに住むYさんは、短い鼻髭を生やした好感もてるOBだ。長らく自治会の世話役をしていたが、3年前にガンを患い入退院を繰り返すようになった。ガンはなかなか治らない難病だが、近年抗がん剤も進歩して簡単に死ぬこともなくなった。病根を徹底的にやっつける強力な新薬も登場しているが、ガン細胞も突然変異を繰り返して生き延びイタチごっこを繰り返す。青年時のガンは決着が早いが、高齢者では10年単位で長引き、当人も生き恥を曝し,家族にも迷惑をかけてしまう。医学の進歩が本当に人生を幸福にしているか疑問に思うこともある。

50年昔、この住宅地が造成される前から、地域一番店の八百屋を営んでいたMさんは今も狭い屋台で野菜を売っている。近代的な大手スーパーが続々と登場して来訪者も極端に減ったが、零細な八百屋には逃げ道は無く、相変わらず夜遅くまで、ひたすら馴染客の来店を待つ。 鮮度が命の野菜や果物は売れ残りが経営に痛打を与えるが、残り物は近くの大学の学生寮に卸していると聞く。誰も助けない零細な自営業者は地を這ってでも生き延びなければならず、頭の下がる思いだ。
 

深刻な問題を抱えているAさんもいる。ご主人は戦前の陸軍士官学校を終えて終戦を迎え、大学に進んで大企業に就職したが、軍人気質が抜けず近所付き合いも稀だった。当人は20年前に亡くなり、残された高齢の奥さんと年増で未婚の娘さんが住んでいるが、この母と娘が極めて険悪な仲なのだ。娘が甲高く叱責する声は度々外部に聞こえるが、反論しているらしい母親は殆ど聞こえない。余りに激しい時は警察に連絡しようかと心配になるが、極めてプライベートな問題なのでやはり躊躇してしまう。このように親不孝な娘に育てた覚えはないのにと年老いた母親は思い悩んでいるだろうが、周囲はただ見守る以外にない。


しかし明るい家庭も多い。電電公社が華やかなりし頃、公社が社員向け大型マンションを8棟建てたが、自動化でリストラが進み、社宅マンション群も全て撤去された。そのあと地に民間会社が瀟洒な木造住宅を100棟余り建てた。いろいろ変化もつけた住宅街はなかなか美しく、多数の若い家族が一挙に入居してきた。高齢者ばかりだった我が住宅街は、急に子供達の叫び声が溢れる賑やかな街に変身した。静寂を破る子供達の騒音に眉をひそめる年配者もいるが、いずれは次を担う人材の卵であり、私も大昔を思い出しながら大変喜んでいる次第。




mh3944 at 08:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2015年06月22日

150622 自治会の巡回当番

私の住む住宅街は定年退職者が多い。自治会に交代で住宅街を見回り巡回するルールがあり、私も先日早めに帰宅して、黄色い帽子、腕章、赤い警棒をもって街を巡回した。担当する範囲は約500軒で、30分も歩けば1周する。警戒が目的なので、思いっきり周囲を見渡しながら歩ける。湖畔の静かな場所で、私も子供達が幼稚園時に引っ越して既に40年が経過したが、結構気に入っている。近くにはスーパーやドラッグストア、大型電気店、紳士服、女性ファッション店、100円ショップ、回転寿司、カラオケ店、内科医、歯科医、など殆ど何でも揃っており、住むにはとても便利だ。湖畔に面して地盤が低いので、集中豪雨となると時折道路に浸水するが、排水と堤防かさ上げ工事が進行している。問題は景観がよいので、散歩や、犬の運動、ジョギングなどで見知らぬ人が多く出入りするため、少々不用心なこともある。 

長く住んでいるので顔見知りが多く、特に都銀OBの常務専務クラスも多いが、何故か彼等は現職を離れた途端、人生の目的を失ったかの如く精気が消えて自宅に籠り勝ちになる。一流銀行の役員ならHigh-Societyの筈だが、彼らは何故か人付き合いが苦手な人が多い。周囲が媚びへつらう現役時代と違い、誰も見向ない引退生活は、落差が大き過ぎるのだろうか。彼らは 小学-中学-高校-有名大学と一流教育を受けてきた人達ばかりだが、日本のエリート教育は受験一色で、如何に人生を生きるかは殆ど教えないのだろう。   
     
しかし我が街には結構自由な精神の住民も居る。例えば万葉集など古典の素養をもつ仙人風のSさんは木造作りの古い家に住み、いつも庭先から散歩道の通行人を静かに眺めていた。話しかけると造詣深いと分かるが、昨年暮れに深酒が過ぎて夜中に火事を起こし焼死し、今は焼け跡に夏草が生い茂っていた。不動産管理業で素敵な水彩画を描き、度々展示会を開く Fさんは優しい紳士で、広くはない彼の庭も優雅な作りで、家庭も人柄をそのまま反映している。深い付き合いはなかったが東電研究所勤務の偉い工学博士のHさんは多分学問の進歩に追われて余裕の無い一生を強いられたようだが、数年前に亡くなり今は息子が継いでおり、立派だった生垣はかなり荒れて昔の厳格そうな雰囲気は無い。                                    
                                                                   
 私が親しかった工学博士Aさんも娘さんが医学部を出て近くの中堅病院で修業中だが、自宅で開業できるように診療所風のコンクリート大邸宅に造り直したが、娘が開業する前に昨年脳梗塞で亡くなった。すこし離れて古い木造住宅に住むKさんは、現役時代は世界最大のComputer-Makerの営業部長で接待ゴルフではセミプロ級の腕前だと聞くが、10年前に引退して以来、地元の諸活動には一切拘わらず、ひたすらゴルフ場に通っている。 いくらセミプロ級でも毎日では疲れるだろうと思うが、ゴルフ場以外に自分の存在を確認できる場がないのだろう。誰も人生は思ったように行かないものだ                                     
                                                                                      
40年前に私は、なけなしの貯金をかき集めて、安普請の木造住宅を建てた。既に近くに建っていたMさん宅が私の憧れのデザインだったが今は古びてみすぼらしい建物に成り果てていた。ご主人が要介護とか、奥さん一人で頑張っているが、庭木だけが生い繁っている。 近くには日本ホームズとかいう端正な木造住宅があったが、これも解体されて後影は無く、代が変わって新しい木造プレハブになっていた。 大工のセンスと技術に頼る従来の木造家屋は 大手メーカーのプレハブに押されて昔の勢いを失ってしまった。100万円で家ができると派手に宣伝したミサワ住宅など、プレハブは安物住宅の代名詞であったが、近年材料の品質が改良され、デザインも一新されて、今日ではプレハブは高品質住宅になったが、デザインの種類が多くはない。                                                                                                                     
                                                                  
少し前に私も、軽量鉄骨パナホームに建て替えた。住宅街には軽量鉄骨と並んで木造系プレハブが結構多い。聞くところによると木造は注文主の好みにより、間取りがかなり自由に変更できる点が受けているという。しかし月日の経過と共に家族構成は必ず変化して、子供達は独立して親だけが残り、便利だった間取りも不便になってしまう。我家も長らく我々夫婦、長女、長男、義母、の5人家族が続いたが、長女も長男も結婚独立して離れ、義母も先年亡くなり、今は年老いた我々夫婦二人だけになり、妻はいつも広過ぎる部屋の掃除が大変だと嘆いているが、時折やって来るマンション住まいの孫達は、広い一戸建てが羨ましいという。田舎育ちの私もやはり広々とした住宅が好みだ。                                                  
                                                                    
近年の人口減少傾向で住宅過剰な時代に入ったと聞くが、まだまだ新しい住宅が建築されている。やはり折角大金を使うのなら古家のリフォームよりも新築 といったところか。木造住宅は解体が簡単なので、30〜40年経つとすぐに解体されて新築に代わるが、頑丈な軽量鉄骨やコンクリート系は解体に費用がかかり、そのまま空き家で残されることが多い。私の隣りも古い軽量鉄骨プレハブで、都銀専務を引退したWさんが長らく住んでいたが、昨年子供達が住む関西のマンションに引っ越してしまった、残った古いプレハブは不動産屋が買い取ったが、解体には500万円かかるとかで、室内を大々的にリフォームして再び売り出し、先日やっとある老夫婦が買った。値段も結構安く土地60坪に築40年の鉄骨リフォーム住宅が2,700万円程度らしい。夏に入居予定とか聞く老夫婦は度々やってきて楽しそうに庭の草取りしている。先日その老夫婦と立ち話したが、ここは静かで玄関を一歩出ると直ぐに散歩道になる点が大変気に入っていると話していた。                                                                                                                                                      
軽量鉄骨製の文化アパート集合住宅が何軒も残っている、家賃は安いが誰も住まなくなり空き家が多く、無残な姿を曝している。自動車と並んで産業界をリードしてきた住宅産業は、我が国では既に充足状態になり、その将来はかなり厳しいらしい。今後の社会をリードする産業は何かと考えると、やはり情報産業だろうかと思う。ITはあらゆる業界を横断して幅広く使われており、まだまだ天井が見えない奥深い世界だから。  



mh3944 at 07:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2015年06月15日

150615 大騒ぎ集団的自衛権

我が国が集団的自衛権を行使できるようにする法案で国会が大騒ぎになっている。 一介の市民として、かように日本の領海周辺が怪しくなった今、将来の子供や孫達に大きく影響する事案でありひとこと言って置きたい。                                                                                                                                    
まず、参考人招致された学者3名の呑気な見解表明には全く呆れている。野党はケンカが仕事だから致し方ないとしても、法学の最高権威たる学者連中の呑気な思考には驚き呆れる。法学が権威を誇った昔の郷愁が忘れられず、違憲といったほうが国民やマスコミの注目を惹くと思ったのだろう。しかし戦後70年が経過して国際情勢は劇的に変わったのだ。南シナ海ど真中に軍事基地を建設中の中国は、東シナ海にも何とか軍事基地を確保すべく 中国戦艦が尖閣の日本領海を連日侵犯し続けていることを 学者達も知らない訳はないだろう。わが国は自国領海が犯され続けている現実なのだ。   
                               
現行憲法は単独で自国を防衛することは認めていても、集団で自国を守ることは違憲だとの学者達の意見表明は全く時代錯誤だ。国連憲章の第51条にも、加盟各国は個別的自衛権と集団的自衛権を、固有の権利として保有する、と明確に記載されている。兵器の飛躍的進化により、大砲や機関銃で撃ち合う昔の戦争は姿を消して、現代はロケット数発で瞬時に勝敗が決する時代に変わったのだ。単独で自国を守れる国などは今の世界には存在していない。どの大国でも自国だけで世界を相手の戦争は出来なくなっており、中国はロシアの後ろ盾がなければ米国や日本を相手に戦争は起こさない。世界最強の米国も、単独ではロシアや中国相手に戦争はせず、EUや日本等の後援なしには動けない時代なのだ。イスラム国など気違い集団は別としても、現代は単独で戦争を起こすことは不可能な時代になり、集団で防衛し集団で反攻する時代に変わっているのだ。
                                                                 
                                                                   
更に今回の立法は、3条件が揃った時、始めて日本は集団的自衛権を行使できるという条件付きだ。即ち1)我が国の存立が根底から覆されそうな時、 2)且つ自衛権行使以外に解決手段がなく、3)更にその自衛権行使は最低限の範囲に限る、という3条件が前提になっている。この3条件には解釈の幅もあるが、条件を詳細設定すると、敵方はその隙間を研究して攻撃をかけるのは確実だから、詳細な条件設定は無意味で有害でもあるのに、バカな野党は条件の公開を執拗に迫っている。                                                                 
                                                                  
今回の集団的自衛権は、具体的には中国による尖閣奪取を対象としていることは誰も気づいている。いま中国は南シナ海の公海ど真ん中に乱暴な軍事基地建設を進めているが、一段落すると次は東シナ海、即ち尖閣奪取に取りかかるのは明々である。中国の広い国土は、北海道から 本州、九州、奄美王島、沖縄、先島諸島、尖閣列島、台湾にとり囲まれており、いざ緊急時には中国海軍は非常に不便で、日本の海上自衛隊の監視網をすり抜けて、隠密裏に太平洋に出入りすることができなくなってしまうのだ。 中国は自国戦艦が自由に隠密裏に太平洋に出入りできる海域を絶対に確保したいと必死で、その最有力候補地域が 水深が深く潜水艦航行に適した尖閣列島周辺であり、如何に乱暴と世界から非難されても尖閣奪取は諦められないのだ。 その為、尖閣列島に最も近い中国大陸の温州にその尖閣攻略の基地を建設中とも報じられているほど緊急なのだ。                  
                                                                    
重武装した中国軍が漁師に化けて漁船に乗り込んで尖閣に上陸すると、現行平和憲法では日本の海上自衛隊の出動できず、ピストルで軽武装した海上保安庁が出動することになるが、これは簡単に撃破されて一瞬の内に勝敗は決まってしまう。海上自衛隊が出動しない尖閣防衛に米軍が出動することは絶対にありえず、侵攻が発生してから大慌てで集団的自衛権を議論しても時既に遅く、日本の南西列島は次々と中国軍に占拠されてしまうのは確実となる。一旦奪われた列島は、外交交渉では絶対に取り返せないのは、北方4島の例でも明らかだ。                
                          
日本軍が守らない尖閣列島を米軍が血を流して守ることはありえない。結局日本は甚大な被害を蒙って尖閣周辺の南西列島を中国に占領されるのは目に見えている。中国のバカげた言い分は、その大昔、西南諸島は唐に朝貢していたから中国の領土だと主張している。このような事情も考えずに、小学生レベルの解釈で平和憲法を奉る野党のバカ議員や、ガチガチ石頭の憲法学者連中は 国民の生命を守るよりも、時代遅れの平和憲法を守る方が余ほど重要だと思っているらしい。憲法は国民の生命と領土を守る為の法律であり、従ってその解釈は時代の劇的な変化とともに解釈も変わって当然なのだ。 平和ボケした野党議員のバカ騒ぎはいい加減にしてほしい。                                                               

 





mh3944 at 12:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2015年06月07日

150607 日本が韓国を侵攻?

   
先日興味深い新聞記事を読んだ。日本の民間団体「言論NPO」と韓国「東アジア研究院」が、各々自国の1,000人を対象に世論調査した結果だ。まず北朝鮮は韓国を攻めるかも知れないと韓国人の85%が恐れているそうだが、日本も韓国を攻めるかも知れないと韓国人の58%が心配しているそうだ。これには驚いた。これは中国が韓国を攻める危険性の37%を大きく上回るという。その裏付けかどうか、75%の韓国人は日本を嫌っており、韓国に悪感情をもつ日本人52%を大きく上回っている。 何を理由に日本が韓国を攻めると思っているのだろうか?もし不法占拠の竹島を本気で奪還する気なら1隻の潜水艦で補給を絶てば済むだろうが。
確かに世界で隣り同志の国は互いに相手を嫌悪しており、例えば、ブラジルvsアルゼンチン、ドイツvsイタリア、インドvsパキスタンは仲が悪い。インドvsパキスタンの如く、国境問題で小競り合いを続けているケースは別としても、我々日本人は、韓国に戦争をしかけるなど殆ど思っていない筈だ。 漁民に偽装して尖閣に上陸し奪取しようとする中国兵を殲滅する自衛隊の上陸演習を、竹島奪還作戦だと韓国人は勘違いしているのだろう。

逆に我々は、韓国が何故日本のあらゆる行動にケチをつけ、邪魔をし続けるのか、理解できず呆れているのだ。韓国が全力で日本の国際的な評価の失墜を狙う慰安婦問題も、そのインチキが暴露して、国際世論は韓国に不利になってきたが、日本の中高生の教科書にまで微細なクレイムをつけたり、明治時代の国力発展に貢献した日本の貴重な施設を世界遺産登録するアイデアに直ちに反対運動を起こすなど、我々は韓国の行動を本当に理解できない。
 
韓国は日本に対し大きな劣等感を抱いていると言われる。その例が日本人ノーベル賞受賞者19名に対して韓国人はゼロと言う現実は、彼ら韓国人の劣等感を大きく傷つけている。 或いは日本が国連常任理事国になる提案は、韓国と中国が共同して徹底的に反対ロビー活動を展開することも良く知られている。拓殖大総長 渡辺利夫氏はこの反日に狂奔する韓国の行動を、国が衰退する諸矛盾の反動として激しい反日運動を続けざるを得ないのだと新聞で詳しく説明している。   

先ず韓国若者の就職難がある。グローバル化とIT化により日本の若者も就職難だが、少数の財閥系大企業しか存在しない韓国では若者の就職戦線は極めて厳しい。苛烈な受験戦争を勝ち貫いてやっと名門大学に入学しても、大企業への就職はまた別の難関なのだ。日本と違って中堅企業がごく少ない為、大企業就職に失敗すると 直ちに失業に直結する。

中国や東南アジアの新興国に押されて、韓国の経済は近年衰退し始め、経済成長率は恒常的に3%台に落ち込んだ。その結果24才以下の若者達の就職率は 先進国中最低レベルにある。従って若者達は結婚も出来ず、必然的に合計特殊出生率は1.08と極めて低く、日本の1.40を大きく下回り、高齢化が加速度的に進行中だ。 増え続ける高齢者に対して朴大統領は、月額2.2万円(日本円換算)の基礎老齢年金を支給すると約束したが、物価水準がほぼ近い日本では失笑される金額でも、それが公約になるほど韓国高齢者の生活保障は劣悪なのだという。

社会保障費も韓国はGDP比8%でOECD国中の最低水準だという。国民皆保険制の導入が遅れて医療費の本人負担率は5割近く非常に高い。 これほどにまで国内が閉塞感に包まれた時代は過去に無かった。その結果必然的に、韓国は高齢者の自殺率が日本の5倍と極めて高い。韓国社会が賄賂に汚染されて、大事故を繰り返す原因も垣間見えてくる。かように重大問題を抱えて国内に不満が充満し、国民の閉塞感が極限に近い韓国では、 有効な政治スローガンとして反日アジテーション以外に無く、海外に敵を作って国民の目を外に逸らすポピュリズム政治が避けられない現実なのだと渡辺利夫氏はいう。 




mh3944 at 06:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2015年06月02日

150602 箱根のたかり屋

   
観光地の優等生 箱根山が噴火警戒で騒ぎになっている。書き入れ時にお客が遠ざかり商売に大打撃だという。正月箱根マラソンで小湧園とか宮ノ下も知っており 今回の噴火騒動には大いに同情する。 昨年の御嶽山噴火も生々しく、観光客は警報に敏感になって旅館や土産店は商売に影響を受けているのだろう。  
                                                                                                                                                                            
しかし先日テレビで、箱根町長が町役所と県庁に、噴火警戒で売上が打撃を受けたので従業員給料の休業補償を申請すると聞いて あれ! これは何? と私も家内もあっけにとられた。観光地はお客が減ると旅館や土産店が打撃を受けるだろうが、売上が減少すると直ぐに従業員の給料補償を国に申請するとは余りにも安易過ぎる。 どんな業種でも事件や事故で売上が変動することはある。例えば工場事故で製造中止になれば企業は損害を受ける。通常の経営者は従業員の交代勤務とか自宅待機とかで経費削減を計るのは当然だが、箱根はそのような対策は何も考えないのだろうか?
                                                                                                       
例えば為替レートは業績に大きく影響し、輸出入業界や航空機、観光業などは影響を受ける。石油業界も予期せぬ市況下落で大きな在庫損を計上した。またテロが起きると旅行業界は客が減少して打撃になる。温泉を売り物にしている箱根の、噴火警報による売上減少もこの範疇の事件だと思うが、首都圏近くで風光明媚と天然温泉に恵まれた左ウチワ経営に満足して、観光客の減少などは想定外だったと言うのだろうか?                                                                                            
                        
仮に噴火警戒が予想外だったとしても、お客減少が続けば、経営者がその対策を考えるのは当然だろう。それを直ぐ市役所や県庁に従業員給料の補償を申し出るとは全く何ごとだ。従業員給料と称しながらも実は経営者とその家族の給料もこっそり合算して申請するだろうから、もう盗人にも近いやり方だ。仮に想定外だったとしても、数日でもあれば対策を講じる余裕はある筈だ。それを全く無為無策に、自分の給与まで含めて国に補償を申請するたかり精神には呆れてしまう。 経営者なら経営することにもっと責任をもつべきだ。                       
                                                                                                         
実は箱根に限らず、日本のあらゆる社会にたかり精神が満ちており全く自立心の欠如だと思う。その結果 国の支出は年々膨張して予算を圧迫する原因となっているのだ。 戦略のない保護政策で日本農業を瀕死状態に追い詰め、国民に高価なお米や乳製品を押し付けているのも、票が欲しい国会議員のたかり精神に起因していると言える。                                                                                                                
                                
有明海の汚染と諫早湾埋立仕切板の開閉問題も同根だ。漁業者は漁獲量減少は諫早湾埋立てが原因だと言いがかりをつけて仕切板の解放を要求し、逆に農業者は、仕切板解放は干拓地農業を壊滅すると反対して争い、どちらに転んでも、国は制裁金を漁民 or 農民に支払うという事態に発展した。                                                                                      
                                   
膨張を続ける福利厚生予算も同様で、元気ピンピンの高齢者が介護制度を利用して、支出は毎年増加を続け, 遂に社会福祉予算が40兆円にも達した。これは租税収入と同レベルの膨大な金額なのだ。これでは国債を償還する子供や孫達がやる気を失って無気力になるのは当然であり、我が国が2流国家 3流国家に転落する日が益々現実味を帯びてきた。                                                                                                                        
                               
沖縄の基地反対運動も然りだ。確かに米軍基地は地元住民に負担をかけているが、逆に基地が廃止されると、今度は収入源を失って騒ぎが起きるだろう。李克強首相に面談しても尖閣問題には一言も触れなかった翁長知事は 沖縄を守る意思など毛頭ないのだ。彼は反対運動で騒ぎ続けて基地問題を政府に高く売りつけ、補助金や助成金を狙うはげ鷹政治屋だといえる。地方の田舎町で大衆食堂や、スーパーを経営しながら懸命に生きている一般庶民の方が余ほど立派で、尊敬に値する生き方だと私は思う。 



mh3944 at 07:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治