2016年01月

2016年01月20日

160120 スキーバスの大事故

信州斑尾に行くスキーツアーバスが大事故を起こした。夜間に往復するバスを宿舎代わりにする経費節減型のバスツアーで、夜11時に原宿を出発した29名満員のバスが碓氷峠バイパス道を通り過ぎた直後に路肩から転落して運転手を含む15人が死亡した。乗客は全て大学生で夢ある人生を入口で絶たれてしまった。クルマの夜間運転は本当に恐ろしい。                            
                                                               
実は40年前、私にも恐怖の体験があった。諏訪湖近くのホテルに社員旅行し金曜宴会、土曜ゴルフコンペだった。若い社員は午後早めに東京から電車で出掛けたが、仕事があった私と上司H部長は、H氏の自家用車で遅れて出発した。中央高速道がない時代で、高崎から碓氷峠を超え佐久を経由し、八ケ岳を横断して茅野に下りる山岳ルートで、東京を出発して軽井沢に入ったころには日が暮れた。H氏は運転歴が古く私も安心して助手席に乗ったが、八ケ岳山中に入ったころ、H氏は眠気を催し始め、私に運転を代ってくれ!と言い出した。まだ免許取り立ての新前ドライバーだからダメです、増して夜間の道路だから!と断ったが、高齢のH氏は、眠くてもう我慢できない、運転を代れ!と執拗で遂に私が運転することになり、H氏の車でハケ岳山中の真っ暗ないろは坂を運転して3時間遅れでやっと諏訪湖ホテルに無事に着いたが、宴会は既に終わっていた。ナビもない時代の真っ暗な山道を、本当に命懸けの必死のドライブだった。 振り返って今見直しても恐ろしい。                      

今回のスキーバスは 交通事情も格段に整備され、幅広いバイパス道路を、専門のドライバーの交代運転であり、何故このように多数の犠牲者を出した理由は色々だろうが、そのひとつに学生達が1人を除いて他は全員がシートベルトを着用していなかったことがあると私は思う。緩くてもシートベルトさえ締めていたら死亡者は半減できただろう。もし私が乗客なら、高速バス中で眠る時はシートベルトだけは絶対に外さない。                                                               
 
私はロスやハワイに何回も往復した。10時間近い飛行機の長旅で、殆どの乗客はシートベルトを外して睡眠しているが、私はシートベルトだけは絶対に外さなかった。仮に飛行機が激しく上下すると乗客はイスから放り出されて天井にぶっつけられるのは確実だが、大胆にも彼らはシートベルト無しで熟睡している。機内でシートベルトを着用せず睡眠するなど危険極まりないと思う。今回のスキーバスも運転手がシートベルト着用の指示をしなかったと聞くが、それは子供の言い訳だ。大人は自分の命は自分で守るべきであり、他人が指示しなかったは理由にならない。平和過ぎる日本では我が身は自分で守る安全意識が全く欠如しており本当に残念なことだ。                                             
                            
同じことだが、日本の尖閣列島が中国の警備艇や軍艦に侵略され続けている現状に日本の警備艇や海上自衛艦を出すことは憲法違反だと野党や平和運動家連中が反対している。我が国の平和活動家は、日本領土は自分が守るという意識が全く無いのだ。 戦争反対!平和憲法擁護!戦争法案反対!と叫ぶだけで、我が身は自分で守る安全意識に欠けた政治家やインチキ運動屋ばかりだ。                                                           
                                                                
その最たる政治家は沖縄の翁長知事だろう。高給を食みながら365日を沖縄の基地反対を叫んで過ごしている。まるで中国の手先のように日本国政に寄生した害虫といえる。同じく国会周辺で真面目そうな顔をして平和を叫び、得体の知れない団体で学生達を煽り立てるシールズも同じインチキグループだ。日本の安全は我々が守らなくて誰が守るのか。野党は外交交渉で平和裏に話し合えと言う。しかし民主党が政権を担当した当時、どんな成果を上げたのか説明してほしいものだ。民主党小沢一郎幹事長が国会議員143名を引率して、中国胡錦濤主席の前に最敬礼して記念写真を撮影し、世界から嘲笑されたあの屈辱外交を我々は忘れてはいない。同行した輿石東、山岡賢次、海江田万里、細野豪志、小宮泰子さん、ほか、朝貢外交に参加した議員達は,何をどう変えたのか報告してほしいものだ。                                                         
                                                      

mh3944 at 09:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2016年01月17日

160117 結婚しない若者達

                                                      
最近の若者達はなかなか結婚しない。その理由を解説した記事も多い。 例えば明大諸富教授は、雇用や収入が安定しないという経済的な事情に加え、結婚は責任ばかり大きくメリットが少ないと感じており、世間体を気にして無理に結婚する人が少なくなった、と説明する。女性の社会進出に伴い晩婚化が顕著になり、夫と妻は双方の親を介護するダブルケアのリスクも不安に感じている。                          
                                                                  
淑徳大学 結城康博教授も、生涯未婚率(50才時の未婚率)が増えた最大の理由は結婚適齢期の男性の収入が安定していないからであり、結婚して他人と一緒に生活するより、独身で自由な時間を過ごしたいと思い始めたことが大きいと同様な趣旨を解説する。確かに昔から結婚すると女性は婚家の厳しい束縛に泣いたことは事実であり、小説や戯曲の格好のテーマになっている。政府統計によると平成22年度の生涯未婚率は 男20%, 女11%で その数値は年々増加しており、今日では男性の4人に1人は生涯未婚であろう。私の住む近隣にも40才代の独身男女が多いこと多いこと、本当に驚くばかりであり、彼らの親の焦りは如何ようであろうかと他人事ながら心配になる。定職のない若者達は相手にプロポーズできないのだ。                                                            
                                                                    
50年昔, 私の青春時代も全く貧乏だった。結婚前の私の財産は小さな折畳式の簡易ちゃぶ台と夜間通学用のスーパーカブだけであり、見に来た家内の母親は目を疑った。テレビなど高価で買えず、パソコンは勿論存在せず、全員が正社員でアルバイトは殆ど居なかった。その点、今日では半数以上が非正規社員であり、若者達がおかれた環境は厳しい別世界になっている。                               
                                                                    
先日の成人式に出席した若者たちは多くが恋人がいないと答え、その理由は面倒くさいから! が圧倒的だったとテレビは報じていた。 しかしそれは必ずしも正直な気持ちではなく、多分恋人は欲しいけど今の状況ではとても恋愛どころではないのが真実だろう。孤独な若者達は世間に溢れる情報のなかで一時的に心を癒しながら生活しているのだ。                                                
                                                                    
その昔、(雑誌)クロワッサンが華やかなりし頃、犬養智子、桐島洋子、加藤登紀子、吉行和子、向田邦子らが新しいライフスタイルの創造とか罪作りなスローガンを叫んで、結婚の束縛より自由な独身を!と煽りたて、その気になった若者達が青春時代を無為に過ごして適齢期を逃し、誰からも相手にされない高齢になって、初めて軽率だった過去を悔やんでいるのだ。                                       
                                                                
若い時代は仕事の機会も多く、多趣味にまかせて気楽に過せても、中高年になると途端に誰も振り向かなくなり、孤独な高齢期となって 最後は生活保護対象者に落ち込んでしまう。少々の束縛はあっても若い間に伴侶を選んで、将来を目指して共に努力するほうが余程確かな未来があるのだが。アドバイサー山田由美子氏も、数十年先に今の仕事があるか親がいるか分からないからこそ、互いに支え合える家族が居ればより安心できるのだと若者達に早く結婚するよう説く。                                          
                                                                 
確かに如何に愛し合って結婚しても、生活を共にすると相手の欠点が目につき始め性格が違うとか、生活習慣が異なるとか、常識がない、稼ぎが少ない…. といろいろな不平不満は必ず出てくるが、もし我慢できなければ離婚してやり直せばいい。昔と違って現代では離婚はごく普通の出来事になり、私の近隣にも片方または双方がバツイチの再婚者が多いのは驚くばかりだ。                                      
                                                                    
昔のように親や姑達と同居する結婚は殆どなくなったが、夫婦二人で生活し始めてもお互いに束縛されるデメリットは生じる。若い時に夢見た多くが現実では厳しいことも分かり始めるがそれが普通なのだ。 一緒に生活すると色々な問題が起こるが、お互いの小さな気遣いと少しばかりのユーモアさえあれば、殆どの困難は克服できる。子供ができると更に養育責任も生じ、出費が嵩んで大きな負担になるが、子育ては人生最大の楽しみでもあるのも事実なのだ。                                                    
                                                                  
個人的な話で恐縮だが、私は20代前半の最初のお見合いで結婚した。米国の友人に話すと驚愕して、それでは動物のペアリングと同じではないか、人の結婚とは思えないと興奮気味に応じた。確かにそうかも知れないが、お見合いはパーティーへの招待状でもあり、お互いに顔見知りになり何回も会って意思疎通を進めれば、段々と恋愛に近づくと反論したが、彼は納得しなかった。お見合いはパートナー探しの有効な手段であり、若者から軽蔑されているのは誠に残念なことだ。                                    
                                                               
自他共に認める美男美女も、年月を重ねると必ず老醜になってしまう。若さを失うと誰からも相手にされなくなり、身寄りも居ない孤独な余生となって、独居生活に陥るのが現実なのだ。周囲を見渡せばそのような孤独な老爺老婆が溢れている。 結婚はプライバシーであり自分が解決する以外に方法はない。若者は勇気を出して女性に声をかけ、今は貧しいが将来の夢があり 一緒になって実現しようと話しかけるべきだ。 女性達はその言葉を待っていると私は思うのだが。               


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2016年01月10日

160110 フィギュアスケート選手権

度々 フィギュアスケートの話題で恐縮だが、年末の全日本選手権大会(真駒内リンク)は面白かった。男子は世界王者の羽生結弦の圧勝が確実視されており大きな波乱はなかったが、やはりフィギュアスケートの華は女子にあり、いろいろと見応えがあった。                                          
                                                                    
1年間休んでリンクに戻った浅田真央が再び金メダルに返り咲くか、或はその間に成長した若手が元女王の復権を阻止するかであった。しかし最盛期を過ぎた25才浅田は懸命の努力にもかかわらず、若手には敵わず銅メダルに終わり、金メダルが18才の宮原知子、銀は14才の樋口新葉で、浅田は銅で僅差で19才の本郷理華が4位となった。                                                               
                              
直前の練習では浅田は難関のトリプルアクセルに成功していたが、本番では不成功に終わり、SP,フリー共に完璧ではなかった。体力と同時に体の柔軟性も必要なフィギュアスケートは20才前後が最適齢期であり、ピークを過ぎた彼女には限界もあった。しかし、帰らない夫を嘆き悲しんで自害する蝶々夫人を切々と演じ終えて浅田が氷上に崩れると観客席には涙するファンもおり本当に素晴らしかった。3月のボストン世界選手権は、浅田の最後の公式大会かも知れないが思い残すことのないように果敢に再チャレンジして欲しいものだ。                                                           
                                                            
女子フィギュアスケートで浅田の評価は世界でも非常に高く、ロシアが誇る多数の若手女子スケーターの殆ども真央を目標にしているという。 選手だけではなく世界のマスコミ関係者も 浅田が再びリンクに戻ってきたことを大変喜び、彼女の美しいスケーティングと絶えざる挑戦意欲はフィギュアスケート競技の理想だと高く評価していると聞く。                                                      
                                                           
その昔、東ドイツのカタリーナビットがヨーロッパや米国で連戦連勝を続け、リレハンメルオリンピックでは、花はどこへ行ったを滑り 戦火に散った恋人への悲しみを踊って大喝采を浴びたが、20年が経った今でも 彼女が哀愁に満ちた表情で美しく滑るスケーティングを覚えているファンは多いだろう。 同様に浅田の蝶々夫人も世界のスケートファンの脳裏に焼きついて永らく記憶され続けるだろうと思う。                                                                                                                               
日本選手権を制した宮原知子は確かにミスの少ない完璧な演技であった。彼女は身長150cm足らずのハンディーをバネに猛練習を重ね、先日のNHK杯に続いて国内で連覇した。しかし努力に努力を重ねた苦労は容貌にも滲み出ており、機械体操をみるようで、優雅さの点からは浅田には到底敵わなかった。女王になっても宮原にはCMの呼声はかからないかも知れない。                                  
                                                                
本郷理華はカタリーナビット並みの166cmと長身で恵まれたスタイルで真央に迫ったが、やはり不器用さは隠せず、優雅さに欠ける踊るロボットの雰囲気があった。 一応スポーツに分類されるフィギュアスケートは、大観衆の前で単独で滑るのであらゆる観点から評価され、特に芸術性は理屈抜きの直感的な印象であり、天賦の才が大きく影響するので、努力だけでは対応できない難しさもある。                  
                                                                           
今回 痛感したのは、ロシアに負けず日本でも、女子フィギュアスケート界に若手の有望選手が続々と現れてきたことだ。 銀メダルの樋口新葉に続いて、白岩悠奈、本田真凛、新田谷凛、永井優香、山下真湖などなど、殆どが14〜15才の恐れを知らない中学生達は、真央ちゃんの大活躍に刺激を受けて目覚め、猛練習に励んでいる子供たちだ。フィギュアスケートは、シニア選手でも少し油断すると直ぐにジュニア選手に追い抜かれる厳しい世界だ。                                  
                               



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2016年01月04日

160104 大学受験


大学入試もいよいよ本番だが、就職が有利な理系を目指し猛勉強していた受験生も、数学の難しさに断念して文系に変える者もいるだろう。自分の適性が理系か文系かを判断することはなかなかの難問で、高校生の年齢では自分の適職を判断するのは困難だと私は思う。                                    
                                                                    
私は理系OBだが、数学と物理が大の苦手で、何となく文系かなあと思っていた。文系といっても職業はピンキリで、一般営業職から、銀行マン、株屋、事務職、計理屋、学校の先生などなど、職業は広範囲に渡る。しかし高校の担当K先生はお前に理系向きだ!と冷たく言われたが、それは多分お前の性格は暗いので理系向きだという意味だろうと思っていた。                                                                                                                                                                           
自宅から数駅離れて、徳山ソーダ、東洋ソーダ、武田薬品、光製鉄……と錚々たる大会社が軒を連ねており、私の長兄は徳ソーか東ソー当たりに入社して欲しいと思っているのは感じており、嫌いでも理系を選ばざるを得ないだろうとは思っていた。しかし私は化学式が嫌いで、特にカメの甲の意味が全く分からない。カメの甲がわからないでは話にならず、高校3年になり切羽詰まって学校の教科書を丸暗記する以外に方法はないと考えた。                             
                                                                                                       
最初は砂を噛むように無味乾燥な勉強で、英単語の暗記と同じであったが、何回も何回も繰り返す内にカメの甲の意味も少しずつ分かり始めた。そして化学も案外面白いものだと見直し、半年程度で最低限の受験対応レベルには到達した。理系でも化学と生物は殆んど暗記科目で、頭脳の明晰さとは無関係に努力の多寡で点数は決まる。しかし数学や物理、例えば微分積分とか幾何などは暗記力では殆ど対応出来ず、ヒラメキが不可欠だが、私にはヒラメキがなく、準備不十分のまま大学受験に突入した。特に工学部は数学が最低でも30点以上が合格の条件だと聞いていたが、自己採点でも合格レベルには遠かったので失敗だったと諦めていたが、何だか合格してしまった。  
                                                                                                             
しかし工学部に進んでも専門学科はピンキリで、最右翼の電気、機械に続いて航空、機械工学、建築、土木、化学、鉱山、などいろいろあり、更に今日では電子工学、情報工学、環境、原子力、エネルギー、生命工学…..と飛躍的に範囲が拡大し、科目間の境界も重複している。私は兄の期待に従って応用化学を専攻し、就職時には徳ソー、東ソーを希望していたが、私より成績優秀なクラスメートが入社したので私の希望は敵わず、尼崎の中堅化学メーカーに入社して、技術開発部門に配属されてしまった。                                                            
                                                                                                                                                                    
技術職に進んだ私は社会人になっても、初恋の経済学への淡い想いは消えず、K大学の経済学部(夜間)に入学して勉強を続けた。経済学は結構面白く、楽しい学生生活を味わっていたが、私の上司から猛烈なパワハラを受け、研究開発に経済学は不要だと激しく叱責されて妨害を受け、遂に休学に追い込まれたが、2年後に上司が転勤したので再び復学して遂に経済学士号も取得した。確かに技術開発研究に経済学が役立つことは殆んどなかったが、人生の節々で変動する社会情勢の解釈や分析に異次元のヒントを与えてくれた経済学は結構有益だったと思っている。                                                                             
                                          
その昔日本は、技術者は絶対に出世できないと信じられてきたが、科学技術が進んだ現代では、理系の基礎知識を持たないと戦略を判断できない世界に様変わりしており、実業界での文系有利は意味がなくなった。 官吏の世界ではまだまだ文官が優位権に固執しているが それも時間の問題であり、外国では政治の世界でも理系出身者が数多く活躍しており、例えば(独)メルケル首相も立派な理論物理学者である。 結局、理系向きとか文系向きとか言っても、それは受験期の便宜的な戦術であり、可能であれば理系も勉強した方が 将来の自由度が大きくなると私は思うのだが。                                          






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