2016年03月
2016年03月29日
160329 ヤジの効用
今年の大阪場所は波乱続きだった。マスコミは初場所で優勝した琴奨菊が連続優勝して横綱になるかも知れないと騒ぎ立て、本人もその気になっていたが、猪突猛進だけが取り柄の琴奨菊は、10日目に稀勢の里に叩き落とされて自滅し8勝7敗と勝ち越すのがやっとだった。琴奨菊は高卒、稀勢の里は中卒の入門同期だが、年下ライバルに敗れたショックから立ち直れなかった。
初場所で琴奨菊の優勝騒ぎに刺激を受けて目覚めた稀勢の里は、10日目まで全勝を続け或いは優勝かと気を揉ませたが、11目に白鵬の変わり技に敗れ、続いて日馬富士にも敗れ13勝2敗に終わった。稀勢の里は日本人力士で、最も横綱に近い実力ながら下位力士に取り零しがあり優勝できなかったがやっと本気になってきた。当人は既に29才で体力もピークに達しており、この時期を逃すと永久に横綱になれないだろう。
問題は白鳳だった。千秋楽の白鵬vs日馬富士戦の結果次第では、白鵬vs稀勢の里の優勝決定戦になると相撲フアンは熱戦を期待した。ケガが治り切っていない日馬富士は白鵬戦だけには横綱の意地を見せたいと、素早い立ち上がりで突っ込んだが、白鵬はさっと体を開いて左に素っ飛んで身をかわし、日馬富士は土俵外に飛び出してしまった。牛若丸流の横っ飛びで逃げた白鵬に、熱戦を期待した観衆はアッケに取られて静まり返り、続いて四方から大ブーイングが巻き起こった。体力不足をスピードで補う日馬富士も 「どうもこうもない、あれは無いだろう!」と勝負を避けた白鵬に怒り心頭だった。
伝統の大相撲千秋楽の横綱対決では、絶対にありえない変化技に殆どの観衆は落胆して怒った。そして君が代斉唱や優勝杯の授与式典を待たずに半数以上の観客は席を立って帰り始めた。こんな荒涼とした千秋楽は今までない異常事態だった。ガラガラの客席をバックに天皇杯を授与され優勝インタビューに臨んだ白鵬は、「ホットしました。優勝がこんなに大変なのか、という感じ」と安堵の想いを述べた途端、観客席から強烈なヤジが飛んだ、「勝てたらなんでもええんか?」 「そんなに金が欲しいんか?」 「モンゴルに帰れ!」 と怒りの罵声だ。一瞬会場は静まり返った。観客の不満を見事に表現したヤジだった。 流石に場慣れしたアナウンサーも言葉を出せず沈黙。 絶句した白鵬は耐えきれず涙を流し始めて口を開き 「ああいう技で決まるとは思わなかったので本当に申し訳ない、済みません」と異例の謝罪を述べた。 自分から技をかけておいて思わなかったはないだろう!と私は思った。
更に翌日の記者会見で白鵬は、「稀勢の里も変わり業を使っている」と言い訳したが、それこそガキの言い分だ。最高位の身分を顧みず、変化業を連発する白鵬に対し、愚直なほど変化せず相撲道を貫いてきた稀勢の里は、「叩けば楽に決まるのだが、気持ちが許さない」と、変わり業を慎んでいたが、初優勝がかかった今場所初めて、猪突猛進の琴奨菊を正面で受け止めてから叩き落とした、しかし白鵬は日馬富士の体には殆ど触れずに、真横に素っ飛んで逃げたのであり、天と地ほどの違いだった。
熱戦を期待していた私は呆れて直ぐにテレビを切ったが、満員御礼の観客もひどく感情を害して大相撲の伝統から段々とかけ離れていく取組みに怒り、国家斉唱も無視して帰り始めた。 翌日の新聞には、元横綱の朝青龍は「見たくない人は会場に来なければいい!」といったという、これこそモンゴル流礼儀知らずの悪ガキ朝青龍の本性丸出しで呆れる。もし観客が帰って両国国技館が空になったら、大相撲が成り立たなくなるのを朝青龍のバカ頭では分からないのだろうか。まさかモンゴル大平原で羊相手に相撲をする訳でもないだろうに。
大相撲は日本古来の神道の影響を継ぐ伝統のスポーツであり、細かいルールは無く、力士の良識に頼る部分が大きいが、その虚をつく外国出身力士は違反ギリギリの技を繰り返す。問題は最高位の横綱まで違反スレスレの技で勝ち星を稼ぐのは全く困った事態だ。温厚で色白な体格にも拘らず白鵬は、双葉山などの大記録を次々と塗り替えてきたが、相撲道の理解にはほど遠いことを示した。今回の事件で一世を風靡した白鵬人気は凋落の坂を転がり落ち始めるだろう。
一足早く世界に広まった柔道はレスリングに似た方向に変質し始めたので、様々なルールが設けられ始めたが、国際化し始めた大相撲もルール作りが課題になってきた。しかし関取OBばかりの理事連中は権力争いに夢中で今回の事件について的確な発言が何もなかったのも心配だ。国歌斉唱も無視して観客は帰ったのだ。ちょんまげ頭には国際感覚は不似合いなのかも知れない。
唯一の救いは今回の事件が白鵬vs日馬富士戦とモンゴル人同志であったことだ。もし白鵬vs稀勢の里戦であったら、民族感情も混じり込んで、問題が更に複雑になり深刻化した危険があった。
初場所で琴奨菊の優勝騒ぎに刺激を受けて目覚めた稀勢の里は、10日目まで全勝を続け或いは優勝かと気を揉ませたが、11目に白鵬の変わり技に敗れ、続いて日馬富士にも敗れ13勝2敗に終わった。稀勢の里は日本人力士で、最も横綱に近い実力ながら下位力士に取り零しがあり優勝できなかったがやっと本気になってきた。当人は既に29才で体力もピークに達しており、この時期を逃すと永久に横綱になれないだろう。
問題は白鳳だった。千秋楽の白鵬vs日馬富士戦の結果次第では、白鵬vs稀勢の里の優勝決定戦になると相撲フアンは熱戦を期待した。ケガが治り切っていない日馬富士は白鵬戦だけには横綱の意地を見せたいと、素早い立ち上がりで突っ込んだが、白鵬はさっと体を開いて左に素っ飛んで身をかわし、日馬富士は土俵外に飛び出してしまった。牛若丸流の横っ飛びで逃げた白鵬に、熱戦を期待した観衆はアッケに取られて静まり返り、続いて四方から大ブーイングが巻き起こった。体力不足をスピードで補う日馬富士も 「どうもこうもない、あれは無いだろう!」と勝負を避けた白鵬に怒り心頭だった。
伝統の大相撲千秋楽の横綱対決では、絶対にありえない変化技に殆どの観衆は落胆して怒った。そして君が代斉唱や優勝杯の授与式典を待たずに半数以上の観客は席を立って帰り始めた。こんな荒涼とした千秋楽は今までない異常事態だった。ガラガラの客席をバックに天皇杯を授与され優勝インタビューに臨んだ白鵬は、「ホットしました。優勝がこんなに大変なのか、という感じ」と安堵の想いを述べた途端、観客席から強烈なヤジが飛んだ、「勝てたらなんでもええんか?」 「そんなに金が欲しいんか?」 「モンゴルに帰れ!」 と怒りの罵声だ。一瞬会場は静まり返った。観客の不満を見事に表現したヤジだった。 流石に場慣れしたアナウンサーも言葉を出せず沈黙。 絶句した白鵬は耐えきれず涙を流し始めて口を開き 「ああいう技で決まるとは思わなかったので本当に申し訳ない、済みません」と異例の謝罪を述べた。 自分から技をかけておいて思わなかったはないだろう!と私は思った。
更に翌日の記者会見で白鵬は、「稀勢の里も変わり業を使っている」と言い訳したが、それこそガキの言い分だ。最高位の身分を顧みず、変化業を連発する白鵬に対し、愚直なほど変化せず相撲道を貫いてきた稀勢の里は、「叩けば楽に決まるのだが、気持ちが許さない」と、変わり業を慎んでいたが、初優勝がかかった今場所初めて、猪突猛進の琴奨菊を正面で受け止めてから叩き落とした、しかし白鵬は日馬富士の体には殆ど触れずに、真横に素っ飛んで逃げたのであり、天と地ほどの違いだった。
熱戦を期待していた私は呆れて直ぐにテレビを切ったが、満員御礼の観客もひどく感情を害して大相撲の伝統から段々とかけ離れていく取組みに怒り、国家斉唱も無視して帰り始めた。 翌日の新聞には、元横綱の朝青龍は「見たくない人は会場に来なければいい!」といったという、これこそモンゴル流礼儀知らずの悪ガキ朝青龍の本性丸出しで呆れる。もし観客が帰って両国国技館が空になったら、大相撲が成り立たなくなるのを朝青龍のバカ頭では分からないのだろうか。まさかモンゴル大平原で羊相手に相撲をする訳でもないだろうに。
大相撲は日本古来の神道の影響を継ぐ伝統のスポーツであり、細かいルールは無く、力士の良識に頼る部分が大きいが、その虚をつく外国出身力士は違反ギリギリの技を繰り返す。問題は最高位の横綱まで違反スレスレの技で勝ち星を稼ぐのは全く困った事態だ。温厚で色白な体格にも拘らず白鵬は、双葉山などの大記録を次々と塗り替えてきたが、相撲道の理解にはほど遠いことを示した。今回の事件で一世を風靡した白鵬人気は凋落の坂を転がり落ち始めるだろう。
一足早く世界に広まった柔道はレスリングに似た方向に変質し始めたので、様々なルールが設けられ始めたが、国際化し始めた大相撲もルール作りが課題になってきた。しかし関取OBばかりの理事連中は権力争いに夢中で今回の事件について的確な発言が何もなかったのも心配だ。国歌斉唱も無視して観客は帰ったのだ。ちょんまげ頭には国際感覚は不似合いなのかも知れない。
唯一の救いは今回の事件が白鵬vs日馬富士戦とモンゴル人同志であったことだ。もし白鵬vs稀勢の里戦であったら、民族感情も混じり込んで、問題が更に複雑になり深刻化した危険があった。
2016年03月22日
160322 中国爆買のその後
最近はテレビネタばかりで恥ずかしいが、先日NHKの中国爆買の顛末記は面白かった。何しろ4,000人〜 5,000人もの中国人を乗せた巨大客船が入港して、電化製品、化粧品、日常雑貨、おむつ、薬などを買いあさり、その結果、GDPまで押し上げる猛烈な買出しツアー になっているが、大量に買い込んだ後はどうなっているか私も前々から関心があった。
最初は、上海の高層マンションに住むシングルマザーが、水洗トイレを持ち帰って自分で取付ける苦労話だ。 彼女は年老いた父親と母親を抱えて、親に介護が必要になった時Washletが欲しいと前々から思っていたが、中国製品は信頼できず、念願の日本製Washletをやっと手に入れた。理系女子でテキパキと動くが、狭いトイレの水道管に新しい配管を繫ぎ直すのは大苦労で、工具を持ち出しあれこれ試みるのは流石だが、遂に敵わず専門の水道工事屋さんを呼ぶ始末となった。試行錯誤の末、工事が完了して清算時、荷物に添付されている筈の設置工事無料のラベルが行方不明だと分かって大騒ぎになった。やっとゴミ箱の中からラベルを探し出したが、一人っ子政策が続いた中国では福祉政策が未整備で、親の介護は深刻なテーマだと知らされた。
別の例は中国人男性が日本円160,000円の高級な炊飯器を80,000円で買って親にプレゼントしたが、1桁間違えて8,000円と話した為、親は安物と勘違い、その誤解を解くため懸命に親に説明する話だ。 中国人が炊飯器を買い漁る姿はよくみるが、中国製炊飯器では何故美味しいご飯が炊けないのか不思議に思う。
また、化粧品、インスタント食品、カゼ薬、コーフィーカップ、など色々な雑貨を買って帰り、親類縁者を集めて披露するが使い方が分からず、日本語マニュアルを解読するのに大騒ぎだ。近年中国も日本も漢字が省略されたが、大胆に簡略化した中国では、中途半端な日本式略字が読めず、写真やイラストを見ながらあれこれ試行錯誤する話だ。日本の100円ショップで購入したらしき商品も多々あったが、同じ中国製でも日本で販売されている100円商品なら信用できるという思いだ。なかには祖父が日本留学時代に買ったという日本製コーフィーカップを宝物のように大事に使っている家庭もあり、日本人として嬉しかった。
彼らが口々に漏らすのは、爆買した殆どの類似商品は中国にもあるが、国内で売られている商品は信用できないから日本に買出しに行くのだという。超高成長を続けてきた中国だが、国民が自国製品を信用しないのは深刻な問題であろう。以前、乳児用粉ミルクのコストを下げる為、尿素肥料を増量剤として大量に混ぜて深刻な薬害問題を起こした事件もあったが、地元政府に訴えても、メーカーと結託したお役所は殆ど動かず、罰金をとるのは不可能らしく、腐敗した地方役人は深刻な問題だと思った。共産国家の官僚のワイロ問題は避けられない致命的な欠陥であり、経済が輸出型から国内消費型に移行せざるを得ない中国には大きな足枷になりそうだ。
中国と日本は尖閣問題など深刻な外交問題を抱えているが、中国国民は日本製品を深く信頼しており、中間層以上の国民はMade In Japanを絶大に信用している。我が国の10倍の人口をもち、同じ東洋人、同じ漢字、同じご飯を食する隣国同志であり、いろいろな摩擦はあっても、何とか親密な関係を維持しなければならないことを痛感した番組であった。
最
最初は、上海の高層マンションに住むシングルマザーが、水洗トイレを持ち帰って自分で取付ける苦労話だ。 彼女は年老いた父親と母親を抱えて、親に介護が必要になった時Washletが欲しいと前々から思っていたが、中国製品は信頼できず、念願の日本製Washletをやっと手に入れた。理系女子でテキパキと動くが、狭いトイレの水道管に新しい配管を繫ぎ直すのは大苦労で、工具を持ち出しあれこれ試みるのは流石だが、遂に敵わず専門の水道工事屋さんを呼ぶ始末となった。試行錯誤の末、工事が完了して清算時、荷物に添付されている筈の設置工事無料のラベルが行方不明だと分かって大騒ぎになった。やっとゴミ箱の中からラベルを探し出したが、一人っ子政策が続いた中国では福祉政策が未整備で、親の介護は深刻なテーマだと知らされた。
別の例は中国人男性が日本円160,000円の高級な炊飯器を80,000円で買って親にプレゼントしたが、1桁間違えて8,000円と話した為、親は安物と勘違い、その誤解を解くため懸命に親に説明する話だ。 中国人が炊飯器を買い漁る姿はよくみるが、中国製炊飯器では何故美味しいご飯が炊けないのか不思議に思う。
また、化粧品、インスタント食品、カゼ薬、コーフィーカップ、など色々な雑貨を買って帰り、親類縁者を集めて披露するが使い方が分からず、日本語マニュアルを解読するのに大騒ぎだ。近年中国も日本も漢字が省略されたが、大胆に簡略化した中国では、中途半端な日本式略字が読めず、写真やイラストを見ながらあれこれ試行錯誤する話だ。日本の100円ショップで購入したらしき商品も多々あったが、同じ中国製でも日本で販売されている100円商品なら信用できるという思いだ。なかには祖父が日本留学時代に買ったという日本製コーフィーカップを宝物のように大事に使っている家庭もあり、日本人として嬉しかった。
彼らが口々に漏らすのは、爆買した殆どの類似商品は中国にもあるが、国内で売られている商品は信用できないから日本に買出しに行くのだという。超高成長を続けてきた中国だが、国民が自国製品を信用しないのは深刻な問題であろう。以前、乳児用粉ミルクのコストを下げる為、尿素肥料を増量剤として大量に混ぜて深刻な薬害問題を起こした事件もあったが、地元政府に訴えても、メーカーと結託したお役所は殆ど動かず、罰金をとるのは不可能らしく、腐敗した地方役人は深刻な問題だと思った。共産国家の官僚のワイロ問題は避けられない致命的な欠陥であり、経済が輸出型から国内消費型に移行せざるを得ない中国には大きな足枷になりそうだ。
中国と日本は尖閣問題など深刻な外交問題を抱えているが、中国国民は日本製品を深く信頼しており、中間層以上の国民はMade In Japanを絶大に信用している。我が国の10倍の人口をもち、同じ東洋人、同じ漢字、同じご飯を食する隣国同志であり、いろいろな摩擦はあっても、何とか親密な関係を維持しなければならないことを痛感した番組であった。
最
2016年03月13日
160313, 天賦の才能
衆院議員宮崎謙介(36)が辞職した。国会議員として率先して育児休暇取得を宣言する迄は恰好良かったが、 妻の金子恵美議員(36)が臨月で苦しんでいる最中に女性タレントと自宅で浮気していたことをフォーカスされて 完全にノックアウトだ。育児休暇の宣言が無かったらまだ救いもあったが、これでは国会議員に再起は絶望で、金子議員からの離婚通告も時間の問題だろう。言葉と行動が余りにもかけ離れて一生を棒に振ってしまった。
宮崎謙介は身長188cm 体重80kgというから誠にご立派だ。自己の恵まれた体格に自信満々で、また年齢も若く前途は洋々、将来は政界のリーダーも夢みていただろうが、調子に乗り過ぎて夢が覚めたら奈落の底だった。頭脳の成長が体の成長に間に合わなかっ た。
世界でも我々日本人は身長が低く会話も下手だ。最近の日本人は男性平均172cm、女性は159cmまで伸びたが、 同様に米国も伸びて男平均176cm 、女平均162cmだから、3〜4cmの差がなかなか縮まらない。しかし我々の印象では、米国人はもっと背が高い?と思うが、政治家に限るとやはり身長は高かった。今回の共和党の大統領候補11人 の平均身は181cmというから米国平均より5cmも高い。更に人気のトランプ氏は191cmの大男で米国平均より更に10cmも高い。 実力主義の米国でも、背が高いことは明らかに有利であり、大統領の決戦投票になると背の高い候補が7割の確率で勝つという。人生は外観にも大きく影響される。
残念ながら私は165cmの低身長で小学生の時はいつも前列2〜3番目だった。長年に渡って低い背丈に悩みニキビが芽生える中学時代から青春時代には親を恨んだこともあって、諦めの心境に落ち着いたのはやっと後期高齢者になってからだ。
米系会社の社長時代には頻繁に欧米に出張したが、そこは背高い欧米人の社会で、常に大きなプレッシャーを感じた。特にスエーデン、ノルウエー、デンマークなどの北欧人は全員180cm超の大男ばかりで羨ましい限りだった。 その点、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルなどラテン系民族はかなり日本人に近い低身長で、いつも親近感を感じていた。
特に親しかったイタリア人の友人が背高だったので、君の長身はMutation(突然変異)か? と聞くと 、祖先はVikingだと彼は答えた。 なるほどPirate(海賊)かと応じると、 NO! NO! Pirateではない! Merchant(貿易商人)だ、文化のMessenger(伝道者)だ! と威張り始めたので大笑いした。 実際は商人+海賊だったのだろうが、単なる海賊では引け目もあり、文化伝道の役目を果たしたと言いたかったようだ。
元来人間は怠け者で天賦の才に恵まれると努力を忘れ易い。低身長は低学歴と同様に自分のハンディーに一生劣等感を感じ続ける為、宮崎謙介のように我を忘れて有頂天になることはあり得ず、常に緊張を強いられて精神的に逆境に耐えることを学ぶ。 先日逮捕された清原和博は188cm 80kgと体力に恵まれ過ぎて気が緩み麻薬世界に堕ちたが、 同僚の桑田真澄は174cmと並みの体格で、鍛錬を怠る余裕はなかった。女性も同様で容姿に恵まれ過ぎると自己満足に陥り心の涵養を怠ける。男性諸兄も美貌の女性に惑わされて地獄に落ちないよう注意してほしい。
宮崎謙介は身長188cm 体重80kgというから誠にご立派だ。自己の恵まれた体格に自信満々で、また年齢も若く前途は洋々、将来は政界のリーダーも夢みていただろうが、調子に乗り過ぎて夢が覚めたら奈落の底だった。頭脳の成長が体の成長に間に合わなかっ た。
世界でも我々日本人は身長が低く会話も下手だ。最近の日本人は男性平均172cm、女性は159cmまで伸びたが、 同様に米国も伸びて男平均176cm 、女平均162cmだから、3〜4cmの差がなかなか縮まらない。しかし我々の印象では、米国人はもっと背が高い?と思うが、政治家に限るとやはり身長は高かった。今回の共和党の大統領候補11人 の平均身は181cmというから米国平均より5cmも高い。更に人気のトランプ氏は191cmの大男で米国平均より更に10cmも高い。 実力主義の米国でも、背が高いことは明らかに有利であり、大統領の決戦投票になると背の高い候補が7割の確率で勝つという。人生は外観にも大きく影響される。
残念ながら私は165cmの低身長で小学生の時はいつも前列2〜3番目だった。長年に渡って低い背丈に悩みニキビが芽生える中学時代から青春時代には親を恨んだこともあって、諦めの心境に落ち着いたのはやっと後期高齢者になってからだ。
米系会社の社長時代には頻繁に欧米に出張したが、そこは背高い欧米人の社会で、常に大きなプレッシャーを感じた。特にスエーデン、ノルウエー、デンマークなどの北欧人は全員180cm超の大男ばかりで羨ましい限りだった。 その点、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルなどラテン系民族はかなり日本人に近い低身長で、いつも親近感を感じていた。
特に親しかったイタリア人の友人が背高だったので、君の長身はMutation(突然変異)か? と聞くと 、祖先はVikingだと彼は答えた。 なるほどPirate(海賊)かと応じると、 NO! NO! Pirateではない! Merchant(貿易商人)だ、文化のMessenger(伝道者)だ! と威張り始めたので大笑いした。 実際は商人+海賊だったのだろうが、単なる海賊では引け目もあり、文化伝道の役目を果たしたと言いたかったようだ。
元来人間は怠け者で天賦の才に恵まれると努力を忘れ易い。低身長は低学歴と同様に自分のハンディーに一生劣等感を感じ続ける為、宮崎謙介のように我を忘れて有頂天になることはあり得ず、常に緊張を強いられて精神的に逆境に耐えることを学ぶ。 先日逮捕された清原和博は188cm 80kgと体力に恵まれ過ぎて気が緩み麻薬世界に堕ちたが、 同僚の桑田真澄は174cmと並みの体格で、鍛錬を怠る余裕はなかった。女性も同様で容姿に恵まれ過ぎると自己満足に陥り心の涵養を怠ける。男性諸兄も美貌の女性に惑わされて地獄に落ちないよう注意してほしい。
2016年03月07日
1160307 少子化対策
先日NHKで我が国の人口減少を如何に食い止めるかを議論していた。歴代内閣が錚々たる議員(蓮舫、福島瑞穂、小淵優子、小見山洋子、岡田克也…)を少子化担当大臣に任命したが何もやらない。最初から何かをやろうとする意志もなく大臣椅子に胡坐をかいていただけだ。
NHKの議論でも新しいアイデアは殆どなく言い尽くされたものばかりで、児童手当増額、子供医療費無料化、教育費無料化、親の育児休暇、住宅手当の補助などなど、多方面にわたる総合的なサポートが必要だという結論だった。
しかし現実に、岡山県の人口6,500人の奈義町では各種のサービスを実施した結果、特殊合計出生率が2.8に上昇し、全国の自治体から見学が相次いでいる事実も紹介された。当然予算が必要になるが、村の役人給料を下げ,人数も減らし、道路補修など公共工事は地元民のボランティアで補って予算を捻出しているという。要は実務を担当する自治体のやる気次第という訳だ。
少子化対策の諸政策を実施するには消費税3%に相当する8兆円が必要というが、議論に参加した出席者20名の殆どは、少子化対策向け限定なら3%増税もOKと答えたのには驚いた。少子化対策が深刻な問題であるとの認識はみんな共有しているようだ。
最近の若者の結婚率は更に悪化して40才男性の35%がまだ未婚、30才女性の未婚率も50%と聞いて驚いた。若者が結婚しない最大の理由はやはり仕事が無いからだ。イケメン若者でも年収が300万円以下なら女は結婚する気にならないと参加した若い女性が漏らしていた。仕事がない訳ではなく社会は人手不足に困っているが、若者は面倒な仕事はやらないのだ。汚い介護仕事は嫌がる。手間のかかる保育仕事は避ける….。しかしそれが現実なのだ。
若者はパソコンが好きだ。必ずしも勝手という訳でもなく私も同感できる。ITは社会を効率化し、便利にする極めて有効な手段であり、今後も開拓すべき分野は無限にあるが、問題は地方自治体の役人がそのことを理解していないのだ。不勉強な小役人はやる気がないのか頭が悪いのか、兎に角本気で少子化対策に取り組む姿勢が見えない。
一度説明したが、2年前に市が所有する駅前高層ビルの最上階の50坪が空室になった時、市はその活用法を市民に公募した。年家賃300万円x 5年=1,500万円を提案者が負担する条件だ。市はこの貴重な場所を如何に有効に使うかは殆ど考えず、家賃300万円を回収したいのが本音だ。当然誰ひとり応募せず、業を煮やした私は企画書を書いて期限ぎりぎりに市役所に提出した。応募者は私だけだった。
私の提案はこの50坪を20区画に簡易仕切りして、IT起業を目論む市内の若者達を集め、各々に月2万円で貸す計画だ。仕事を探して苦闘する市内の若者達を集めて互いに協議し競争しながらベンチャー起業する便宜を与える場所とする。 当方は利益ゼロのボランティアだから、年300万円程度の家賃は市が負担すべきと私は説明した。
そして偉らそうな役人10余名の前で説明会が開催された。しかし説明時間10分以内、追加資料は不可、という厳しい条件付だった。最初から提案を聞き協議する意志は毛頭無いのは明白だった。広範で複雑なITの事業企画や将来性を10分以内で説明できる訳もなく、提案は簡単に却下されてしまった。
却下の理由は、業務内容が不明、家賃を負担しない,継続性が疑問、等だった。説明時間も与えないで内容が不明とは子供でも言わない。或は高齢の私が提案するIT計画など信用できない、と思ったのかも知れない。
そして2年が過ぎたが、駅前の貴重な空き室は何にも使用されず空フロアのまま放置されて、閑潰し老人の談笑とか、子供達の予習復習の場になっている。
流石これでは恰好悪いと思ったか市は、結婚相談所と銘うった看板も最近掲げたが誰も来ない。街にはスマートな民営の結婚相談所が山ほどあり、武士の商法が通じる業界ではないのは明らかだが、何かやる姿だけは見せておきたいらしい。若者が結婚しないのは相手が居ないからでなく、仕事が無いからであり、仕事の場を提供するのが先決であるが、その程度の理屈も役人には分からないのだ。いや少しは分っても、そもそも起業とかベンチャーはどうすれば実現できるのか分らないのだ。役人たちはサボタージュしている訳ではなく、見通しが不明なことに賭けると自分の責任問題になる危険を感じているのだ。
今回の例でも、T起業室を提供しても若者達が本当に集まるのか? 誰か本当に起業するだろうかと不安なのだ。それより年300万円の家賃を確実に回収して経費を節減するほうが安全だと考えたに違いない。 将来の大きな利益より、目先の小さな利益を確保したいのだ。極めて近視眼的なのだ。ここで小役人達を目覚めさす役目は市長だが、悲しいことに茶坊主役人に囲まれて市長も本質を見抜く眼力がないのだ。
これはお役所仕事だけでなく我々実業界にも横行する現実だが、成果が出ない民間社長は株主がクビにするが、役人社会では、国民の大きな利益は後回しで、自分の身の安全を優先しても平気な社会なのだ。 少子化問題は長い年月を要する巨大プロジェクトであり、市民の提案は潰して 結婚相談所の開設で済ませたのではたまったものではない。
NHKの議論でも新しいアイデアは殆どなく言い尽くされたものばかりで、児童手当増額、子供医療費無料化、教育費無料化、親の育児休暇、住宅手当の補助などなど、多方面にわたる総合的なサポートが必要だという結論だった。
しかし現実に、岡山県の人口6,500人の奈義町では各種のサービスを実施した結果、特殊合計出生率が2.8に上昇し、全国の自治体から見学が相次いでいる事実も紹介された。当然予算が必要になるが、村の役人給料を下げ,人数も減らし、道路補修など公共工事は地元民のボランティアで補って予算を捻出しているという。要は実務を担当する自治体のやる気次第という訳だ。
少子化対策の諸政策を実施するには消費税3%に相当する8兆円が必要というが、議論に参加した出席者20名の殆どは、少子化対策向け限定なら3%増税もOKと答えたのには驚いた。少子化対策が深刻な問題であるとの認識はみんな共有しているようだ。
最近の若者の結婚率は更に悪化して40才男性の35%がまだ未婚、30才女性の未婚率も50%と聞いて驚いた。若者が結婚しない最大の理由はやはり仕事が無いからだ。イケメン若者でも年収が300万円以下なら女は結婚する気にならないと参加した若い女性が漏らしていた。仕事がない訳ではなく社会は人手不足に困っているが、若者は面倒な仕事はやらないのだ。汚い介護仕事は嫌がる。手間のかかる保育仕事は避ける….。しかしそれが現実なのだ。
若者はパソコンが好きだ。必ずしも勝手という訳でもなく私も同感できる。ITは社会を効率化し、便利にする極めて有効な手段であり、今後も開拓すべき分野は無限にあるが、問題は地方自治体の役人がそのことを理解していないのだ。不勉強な小役人はやる気がないのか頭が悪いのか、兎に角本気で少子化対策に取り組む姿勢が見えない。
一度説明したが、2年前に市が所有する駅前高層ビルの最上階の50坪が空室になった時、市はその活用法を市民に公募した。年家賃300万円x 5年=1,500万円を提案者が負担する条件だ。市はこの貴重な場所を如何に有効に使うかは殆ど考えず、家賃300万円を回収したいのが本音だ。当然誰ひとり応募せず、業を煮やした私は企画書を書いて期限ぎりぎりに市役所に提出した。応募者は私だけだった。
私の提案はこの50坪を20区画に簡易仕切りして、IT起業を目論む市内の若者達を集め、各々に月2万円で貸す計画だ。仕事を探して苦闘する市内の若者達を集めて互いに協議し競争しながらベンチャー起業する便宜を与える場所とする。 当方は利益ゼロのボランティアだから、年300万円程度の家賃は市が負担すべきと私は説明した。
そして偉らそうな役人10余名の前で説明会が開催された。しかし説明時間10分以内、追加資料は不可、という厳しい条件付だった。最初から提案を聞き協議する意志は毛頭無いのは明白だった。広範で複雑なITの事業企画や将来性を10分以内で説明できる訳もなく、提案は簡単に却下されてしまった。
却下の理由は、業務内容が不明、家賃を負担しない,継続性が疑問、等だった。説明時間も与えないで内容が不明とは子供でも言わない。或は高齢の私が提案するIT計画など信用できない、と思ったのかも知れない。
そして2年が過ぎたが、駅前の貴重な空き室は何にも使用されず空フロアのまま放置されて、閑潰し老人の談笑とか、子供達の予習復習の場になっている。
流石これでは恰好悪いと思ったか市は、結婚相談所と銘うった看板も最近掲げたが誰も来ない。街にはスマートな民営の結婚相談所が山ほどあり、武士の商法が通じる業界ではないのは明らかだが、何かやる姿だけは見せておきたいらしい。若者が結婚しないのは相手が居ないからでなく、仕事が無いからであり、仕事の場を提供するのが先決であるが、その程度の理屈も役人には分からないのだ。いや少しは分っても、そもそも起業とかベンチャーはどうすれば実現できるのか分らないのだ。役人たちはサボタージュしている訳ではなく、見通しが不明なことに賭けると自分の責任問題になる危険を感じているのだ。
今回の例でも、T起業室を提供しても若者達が本当に集まるのか? 誰か本当に起業するだろうかと不安なのだ。それより年300万円の家賃を確実に回収して経費を節減するほうが安全だと考えたに違いない。 将来の大きな利益より、目先の小さな利益を確保したいのだ。極めて近視眼的なのだ。ここで小役人達を目覚めさす役目は市長だが、悲しいことに茶坊主役人に囲まれて市長も本質を見抜く眼力がないのだ。
これはお役所仕事だけでなく我々実業界にも横行する現実だが、成果が出ない民間社長は株主がクビにするが、役人社会では、国民の大きな利益は後回しで、自分の身の安全を優先しても平気な社会なのだ。 少子化問題は長い年月を要する巨大プロジェクトであり、市民の提案は潰して 結婚相談所の開設で済ませたのではたまったものではない。