2016年04月

2016年04月25日

160425 北朝鮮の核開発

韓国軍の主力30万人と米海兵隊1.5万人が大規模な合同演習を繰り広げている。北朝鮮の核開発が現実味を帯びた為、慰安婦などに拘っては居られないと朴大統領はやっと気づいた。対する金正恩は派手に戦力誇示を繰り広げている。自国戦力はできるだけ隠して相手に恐怖感を与えるのが基本戦略の筈だが、最新兵器を持たない北朝鮮は誇大宣伝に全力をあげている。短距離,中距離ミサイルを日本海に向けて連日ぶっ放し、長距離砲を海岸に並べて一斉射撃、旧式の戦車を山地に走らせるなど。旧式兵器の北は、破壊力が桁違いに大きい核ミサイルを完成するまで何とか日数を稼いで、米国と対等に交渉できる立場を確立したい思惑だ。                                                                                         
北朝鮮は国境38度線沿いに、ソウルに照準を合わせた330門の長距離砲を並べている。長年秘密であったが脱北兵からの情報で詳細が判明した。国境から50kmしか離れていない至近の大都市ソウルはこの長距離砲の射程内だ。北朝鮮の砲撃で崩れ落ちる韓国大統領府の合成画像を北朝鮮は繰り返し放映し始めたが、人口1000万人のソウルが直接砲撃を受けると大混乱に陥り犠牲者は2〜3万人に達すると予想されている。この旧式長距離砲は弾道が低く連射するので防御できない。更に北朝鮮は射程200Kmの新型ロケットの開発を進めており38度線から100Km離れた米軍基地(烏山,平沢), 更に180Km離れた韓国陸海空軍本部(烏龍)をも射程に入れており韓国軍を悩ましている。                      
                                         
                               
これらの攻撃を恐れて手をこまねいている間に、北朝鮮は貧者の最終兵器を完成して一挙に対等戦力になろうとする。仮に北が核兵器の小型化に成功しても、現実に米国を攻撃することはありえないという。理由は直ちに核反撃を受けて北朝鮮は全滅するからだ。日本国内の米軍基地が攻撃されても米軍は確実に反撃するだろう。韓国は北が小型の戦術核を開発したら南を攻撃する可能性があり、韓国自らも核武装すべきとの世論が盛り上がって国民の2/3は開発賛成だと言う。しかし4月初めの韓国総選挙で16年間続いた保守セヌリ党が惨敗し北に融和的な野党が勝利したので、韓国の強硬政策は再び混迷し始める見通しだ。東アジアの中国、北朝鮮、韓国が核武装すると、日本も核武装するのは当然との成り行きになる。日本には核武装させて自らを守せるべきという意見は米国にもあるといわれる。   
           
悩ましいことに、北朝鮮はイランと深い軍事関係にあり、核開発で協力している。更に北は外貨獲得のため核兵器を世界のイスラム圏にも売る可能性が極めて大きい。その結果、世界中の過激派に核兵器が拡散することになり、Dirty-Bombとして使われる可能性が大きくなる。Dirty –Bombとは核を水中爆発させて放射能を拡散させることにより敵方の領土を不毛にする作戦だ。そして遠い将来にはリンゴ型核爆弾を旅行鞄に忍ばせてWashington, New-Yorkに持ち込み、自爆攻撃で一瞬に敵国首都を消滅させる空想物語も現実味を帯び始めた。日本も例外ではなく、人類滅亡の危機が現実にやってくるかも知れない。                                        
                                             
Changeばかり叫んで実は何も行動しない米国のオバマ大統領に対して、ロシアも中国も米国を恐れなくなった。韓国朴大統領も慰安婦問題を弄んでいる間に、自国を危機的な状況に陥れてしまった。一国のリーダーが人気取りばかりに熱中していると自国を壊滅の危機に陥れてしまう。             
                                        

mh3944 at 07:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2016年04月18日

160418 若者は新聞を読め

若者はもっと新聞を読め!と東大の入学式で五神総長が挨拶したという。詳細は聞いていないので分からないが、ひと昔では考えられない当然の訓示だ。私も顔見知りのスマホ浸りの若者に同じ話をしたことがあるが、スマホは新聞以上の情報が出ていますよ!と反論された。若者にとってはスマホは神様と同じ信仰の対象になっているようだ。                                        
                                            
確かにスマホは情報豊富で 国内ニュース、国際ニュース、政治、経済、スポーツ、芸能、IT科学、生活関連など 懇切丁寧に分類された内外のニュースが山ほど出ている。膨大な情報が面白そうに分類され世界の最新ニュースを短時間で知ることができる。 それを読めば何だか世界の情報を制覇した気分にもなる。しかし読むといつも空虚で満たされない気持ちが残る。芭蕉の句「面白うてやがて悲しき鵜飼かな」的な気分になってしまう。                                       
                                              確かにネット情報はVolume満点だが、見出しニュースの羅列で突っ込みが全くない。電車の側面に流れるビデオニュースと同じく、日々の出来事を次から次へと押しつける。これらビデオニュースをよむと私はその日その日は満足だが、自分の頭で考えることを忘れるのではないかと心配になる。社会のあらゆる階層の人々に社会の出来ごとを知らせるにはこのような方法しか無いのであろうが、単なる羅列は、それらが如何に影響しあっているは全く分からない。忙しすぎる時代には、多様な出来事の詳細まで解説する余裕も無いのだろう。                                       
                                            
私はY紙とS紙の2新聞を購読している。最大発行部数のY紙は朝夕読むが、S紙は1週間ほど全く読まず積んでおく。そして毎週土曜に過ぎた1週間分を持ち出して隅から隅まで熟読する。S紙の右翼傾向は知られているがなかなか面白く、気に入ったニュースは蛍光ペンでマークしスクラップする。4〜5時間はかかるがこれが結構楽しくてやめられない。                            
                                          
興味深いニュースは繰り返し読んで要点を纏めることもある。単にニュースを眺めるのと理解することには、天と地ほどの差があり、自分の理解が不正確なことにも驚く。更に私見も加味してブログに纏めることがある。スマホで斜めに読んで分かったような気分になるのとは格段に違うことを実感する。この辺がスマホ社会の大きな問題点であろう。                                                           
例えば再生可能エネルギーを神様のように信奉する輩などは、どの再生可能エネルギーが本当に現実的なのか、コストの実態、永続性の有無などは殆ど考慮せず、自然エネルギーの美辞麗句に惑わされて人気を博しているだけだ。尖閣問題についても、照準を日本に合わせた中国の核ミサイルには全く無関心で、集団的自衛権を戦争法案と揶揄しながらデモする奴らなどには呆れるばかりだ。                                                                                     
目まぐるしい程の情報が洪水のように押し寄せる毎日だが、情報の氾濫に飲み込まれて溺れないよう必死にもがくだけでなく、熟考して真偽を見極め、我々がこの乱世を如何に生き抜くか現実的な対処を考えるよう東大総長は言っているのかも知れない。                         


mh3944 at 12:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2016年04月11日

160411 世界フィギュア選手権

フィギュア世界選手権は、日本が羽生結弦(21)の銀メダルで、期待の若手 宇野昌磨(18)は7位に終わった。金を目指した羽生はこの屈辱をバネに来期は必勝を期すだろう。 フィギュアの華の女子は、日本は遂にメダルに届かず、ロシアのメドベージェワ(16)が金、米国アシュリーワグナー(24)が銀、同じくロシアのポゴリラヤ(17)が銅メダルとなった。宮原和子(18)は5位、再起を賭けた浅田真央(25)は惜しくも7位だった。傷心の宮原と宇野は最終日のExhibitionも見ないで帰国した。羽生の銀メダルは残念だが、痛めていた足を治療する為 直ぐ米国の病院に入院したが、金のフェルナンデス(24)より若く、来期は金奪還のため全力を尽くすだろう。          

この世界選手権を目指して猛練習した浅田真央はトリプルアクセルが回転不足と評価されて点数が伸びなかったが、全身で蝶々夫人を体現して踊る優雅さに会場は酔いしれてスタンディングオベションを浴び納得の表情だった。今後の競技期間は長くはないが復帰しなかったら後悔していただろうと話し、来期に向けて一層のLevel-Upすると表現したのには驚いた、厳しい競技の経験者でなければ言えない言葉だ。  
 

宇野昌磨や宮原和子の残念さは察するに余りある。殆どミスなく滑っても5位に終わった宮原和子は声も出なかった。両人は才能には恵まれず、他人とは桁違いに猛練習することを武器に頑張ってきただけに、いまは絶望感に襲われて今後どうすればよいのか、分からないのが現実だろう。来期男は3人枠、女子は2人枠で、この狭き門に食い込みを狙う若手新人達の伸長も見ものだ。 
 
それにしても金メダルのメドベージェワ(ロ)が日本アニメの大フアンだと知って驚いた。勝利者インタビューで セーラームーンを早口の日本語ですらすら喋るのにはドキモを抜かれた。やはり国際親善とは教えられるものではなく、このように自発的な関係が最も自然で長続きすると思う。比べて宮原,宇野は更に猛練習して技術点の嵩上げを狙うだろうが、優雅さを評価する芸術点の比重も高く、苦しい戦いになる。同じく努力以外に武器のない私にも深く考えさせられた世界フィギュア選手権であった。 



mh3944 at 14:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2016年04月04日

160405 東北は変身する好機 

児童74名と教職員10名の合計84名が大津波に巻き込まれて溺死した石巻市の女川小学校の廃校舎が保存されることになった。裏山に逃げるか、川土手の小高い丘に行くかで50分近く小田原評定を繰り広げている間に、全員が津波に飲み込まれてしまった悲劇の小学校跡だ。その屈辱の事実を消し去ろうと廃校舎の解体を主張する連中もいた。 廃校舎を解体するのは簡単だが、それは社会から見捨てられることにもなるのを理解しているだろうか。 少々の屈辱は耐えても M9級の巨大地震によって引き起された大津波が、東北沿岸の諸都市や港湾を破壊し、甚大な犠牲者を出した歴史的事実は必ず記憶されるべきであり、世界の人々に自然災害の恐怖を警告する遺構として残すべきである。                                          
                                                                                       
人類の歴史で百年に一回の稀に発生するM9クラスの超巨大地震が、今世紀初頭の東北日本に襲いかかり沿岸に住む2万人近い市民を飲み込んだ現実は、世界中の人々に積極的にPRすべきだと私は思う。更に津波被害を逆手に取って観光資産として活用するというアイデアは如何だろうか? 安倍首相は日本を観光立国して年間4,000万人を呼び込むと宣言したが、その目標は達成される可能性が大きい。私のその拡大版を提案したい。                       
                                                                                          
日本に来訪する観光客の1/3を占める中国人は買物が主目的だが、同時に東京,京都、大阪、箱根などの観光地をも訪問する。しかし欧米からの観光客は人工的な観光地から観点を移して、日本人の日常の生活スタイルを見ようとし始めている。私は、歴史上で特記に値する東北大津波の甚大な被害跡をネタに観光客を積極的に呼び込むことを提唱する。15m級大津波と説明しても実際の脅威はなかなか想像できないが、東北沿岸の被害現地に案内して大津波の凄まじい破壊力を見せるのだ。女川小児童の殆んどが大津波に飲み込まれた悲劇現場跡は来訪者に強烈な印象を与えるだろう。それはイタリアのポンペイ遺跡と同じように人々が忘れてはならない貴重な震災遺構になる。同時に福島の破壊された原発跡も案内する。許される範囲で原発跡に近づき、外部電源を断たれて暴走しメルトダウンした原子炉と、水素爆発で破壊され発電設備の廃墟を世界中の人々に見せる。必ずや多数の外国人が見学に訪日するに違いない。ヨーロッパのチェルノブイリ原発は汚染されてゴーストタウン化し、なかなか近づけないが、福島原発の廃墟は海からでもかなり接近して見学でき、暴走した原子炉の恐怖を目の当たりに見ることができる。この恐ろしい廃墟は世界中の人々に危険な原子炉の恐怖を焼き付けるだろう。                         
                                                                            
また、大津波が来襲中です!緊急避難して下さい!と叫び続けながら津波に飲み込まれたアナウンス嬢他43名が溺死した南三陸町の防災対策庁舎、完全に横倒しになった鉄筋コンクリート2階建ての女川交番、防災対策中の町長以下40名が溺死した岩手県大槌町庁舎、近代的な6階建ホテルの4階までは破壊されて廃墟になった宮古市の たろう観光ホテル、など恐ろしい遺構は多数ある。気仙沼で330トンの巨大漁船が市街地中央まで1km近くも押し上げられた第18共徳丸は残念ながら既に撤去されたが、他にも恐怖のツメ痕はあり、例えば強固な防波堤で津波を防ごうと、高さ10m 長さ2Kmに渡って建築された宮古市田老海岸の巨大な万里の堤防 が徹底的に破壊された光景とか、2キロに渡って美観を誇った美しい松林が跡形もなく消えて一本だけ残った陸前高田市の奇跡の1本松など、来訪客は大津波の威力を見て、自然災害の恐怖に驚嘆するだろう。中国人観光客の爆買はいずれ終息するが、廃墟と化した巨大原発跡や大津浪に破壊され尽くされた東北各地の津波遺構は訪問客を魅了し続けるに違いないと私は思う。                                                              
                                         
遺構を残すか壊すかなどの幼稚な議論は即刻止めて災害遺構として保存し、積極的に見学資源として活用すべきだ。捕らぬタヌキの皮算用だが、例えば日に3000人が来訪すれば、年間100万人となり、1人@5万円消費すると計算すると500億円の巨大収入となる。更に国家プロジェクトとして大々的に世界にPRすれば数千億円規模の巨大な観光収入も期待でき、東北の産業構造を一変させる可能性がある。現在の土木工事の一本ヤリで再建を急いで道路や建物を再建しても内容が伴わなければ人々は誰も帰らず旧来の賑わいを取り戻すことは極めて難しい。時代は変わったのだからこの不幸を転換して、悲劇の遺構を世界に積極的にPRして見学客を呼び込み、東北の産業構造を一変させては如何だろうか。                        


mh3944 at 08:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治