2016年11月

2016年11月29日

161129 優勝杯なき最多勝 

混戦となった大相撲九州場所は、結局鶴竜の優勝に終わった、前半は綱取りを目指した豪栄道、後半は実力発揮の稀勢の里が騒がれたが、結局は14勝1敗で鶴竜が栄冠を手にした。 稀勢の里はこの2〜3年間、次の横綱候補No.1と言い続けられてきたが、日馬富士に抜かれ、鶴竜に追い抜かれ、更に琴奨菊が優勝、豪栄道も優勝したが、ひとり稀勢の里だけが取り残されていた。それでも稀勢の里の出身地の隣町に住む私は熱心なフアンを諦め切れない。                                                  
                                                                 
多くの力士と違って稀勢の里は中卒で直ぐに相撲界に飛びこんだ。そして下積み時代を経て遂に白鳳と並ぶ実力者になったのは誰もが認める所だが、ただひとつ優勝がなく横綱になっていない。下位力士の騙し技に簡単にひっかかって星を落とす。そして遂に29才になりもう後がない状態にまで追い詰められてきた。観客も段々と諦め始め、今場所は豪栄道が横綱候補と言われ、殆ど稀勢の里を振り向かなくなった。私は誠に残念至極な気持ちである。                                                              
                                                                  
今場所の稀勢の里は、前半戦で取り零しもあったが、横綱戦を迎えた後半戦では実力を発揮し、先ず白鳳とは真正面から勝負して激しく長い攻防を繰り広げ、九州場所最高の熱戦となったが、遂に白鳳が音をあげて参ったと小さな会釈して土俵を割った。続いて稀勢の里に恐怖感をもつ鶴竜は巻き替えに失敗すると意欲を失ってあっさり土俵に倒れ込んだ。最後は速攻が得意の日馬富士はノド輪で攻め立てたが、その手を稀勢の里が払い除け、四つに組んで土俵の外に吹っ飛ばした。かように3横綱全員を一方的に撃破して大相撲No.1の実力者振りを内外に見せつけたが、最後は前頭6枚目の栃の心に敗れて12勝3敗となり、再び横綱には届かなかった。                                                              
                                                                    
しかし実力No.1には変わりなく、年間最多勝賞は稀勢の里の69勝で、白鳳と日馬富士は67勝と2位に並び、大相撲界の実力順位を証明して、祝杯ナシの年間最多勝賞になった。しかし連続優勝がないと横綱には昇格できないルールの壁で、稀勢の里は依然 大関に止まっている。                                                                                         
                                        
世界のあらゆるスポーツは、1点でも1試合でも勝ち点が多いチームが勝利者となるが、相撲だけは違っており、いくら勝星を重ねても2場所連続優勝がなければ、横綱に昇格できない特別なルールとなっている。 似たような特殊ルールで評判になったのは米国大統領選挙で、クリントン女史がトランプ氏よりも200万票多く投票数を獲得したが、選挙人数で敗れて大統領になれなかったのと同様であり、米国でも議論になっている。                                                                              
                                        
ただ稀勢の里には責任もある。彼の問題点は重過ぎる体重であり、白鳳154Kg 日馬富士133Kg、鶴竜155Kgに対して 稀勢の里は176Kgと 20Kgも重過ぎて軽快な身動きができていないのだ。もっと体を絞って10Kgでも体重を減らせば身動きも軽快になり、下位力士の変わり身にも柔軟に対応できて、来年には横綱になることは請け合いだが、彼自身の自覚が必要であり、親方もアドバイスしないのは何故だろうか。早急に我々の悲願の日本人横綱を実現して、相撲界を更に盛り上げてほしいと切に願っている次第。






mh3944 at 09:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2016年11月25日

161125 スニーカー通勤は快適

20年前に定年退職して以来、私は零細企業オヤジを続けている。収支さえ合えば零細企業の社長は結構面白い。現役時代の片道90分の通勤は本当に酷電で厳しかったが、今は自宅から徒歩15分で事務所に着く。もし大地震が起きても走れば5分で自宅に着くが、東北大震災では私も帰宅困難者になってJR構内から追い出された苦い経験がある。やはり職住近接は快適であり, 高給サラリーマンが無理して大金を投じて都内マンションを購入する気持ちが理解できる。                                          
                                                                  
職住近接で快適なことにスニーカー通勤がある。私は毎朝の出勤から夕方の帰宅まですべてスニーカーで通し足元はなかなか快適だ。昔の現役時代は、出勤から帰宅まで全て革靴で、サラリーマンは革靴を履くものだと信じ込み、郊外に事務所を移しても暫くは革靴を履き続けた。近年の靴は殆どが合成皮革で雨降りも心配無いが、やはり固い革靴は私の好みではなかった。更に私は歩き方が変則で靴の外側ばかり摩耗するので、新品の靴を買うと直ぐに擦減防止用のポリウレタンを靴底に塗って防いでいた。                                                                                       
しかしある雨上がりの道路で転倒して以来、私は思い切ってスニーカー通勤に切り替えたところ、その心地良さに惚れ込んで、終日スニーカーで通し始めた。まず足が軽いこと、滑ることも無く、更に靴のなかが蒸れなくなったのが嬉しい。その昔 単身で転勤した時代に罹った足の水虫を退治し切れずに今だに苦労しているが、乾きやすいスニーカーは、靴の内部も乾燥気味で、水虫も殆ど絶滅危惧の寸前になっている。          
                                                                   
スニーカーもピンキリで色々だが、ブランド品を好まない私は、中国製スニーカーで十分満足している。中国製は品質も結構良く、耐久性もあって長く履けるが、段々と汚れが目立ってくるので、2〜3ケ月毎に新品に交換している。スニーカーは軽く滑らず、蒸れないので臭いも籠らず、終日ハイキング気分だ。イタリア製の超高級ブランド皮靴も 内部は蒸れて多分臭いが籠るのだろうが、エリート諸兄は我慢して履いているのではないかと内心同情している次第。                                        
                                                                   
小池都知事が、むさ苦しいネクタイ姿を追放してクールビスを実現したのは自分の業績だと何度もPRしている。ネクタイを追放して西陣織元を苦境に追い込んだのは致し方無いが、ノーネクタイは快適で私も賛成だが、ついでに革靴も追放してスニーカーをPRしては頂けないだろうかとも思う。話では女性も結構水虫に苦しんでいると聞くが、スニーカーなら殆ど治ってしまう。美意識が強い女性達がハイヒールに拘るのは致し方ないが、ローヒールで闊歩する女性も健康的で結構美しいことを女性自身も知って欲しいものだ。その内スニーカー時代が到来するかも知れないと私は少々期待している次第。                                   


mh3944 at 08:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2016年11月15日

161115 忙し過ぎる社会

最近の世界は本当に忙しい。まさに千変万化の時代だ。先週の米国大統領選挙では、信用と格式を誇る米国メディア100社の殆どがクリントン勝利を予想し, トランプ氏勝利を予想したのは僅か2社だったが、大方の予想に反してトランプ氏が勝利した。驚いた米国民衆はニュ-ヨーク、シカゴ、ロサンゼルス等の大都市で、トランプ大統領反対のデモンストレーションを連日繰り広げている。      

                                                         
想定外のトランプ大統領が出現したのは、アメリカンドリームを実現できる夢の新天地であった筈の米国が、とっくに成熟して格差社会に変質しており、希望に燃えていた中産階級が社会底辺に没落して抜け出せず苦しんでいる現実だった。彼らは何ら新らしい期待ができないクリントンよりも、異端の政治家トランプ氏を選んだのだった。さらに総得票数が1票でも多い方が勝利者になるのが民主主義のルールだが、特殊な米国ではクリントン女史の総得票数は、トランプ氏の総得票数より200万票(1.5%)多かったにも拘わらず、獲得選挙人数でトランプ氏が過半数を制したため、次期大統領に内定した異常さもデモに拍車をかけているのだろう。                    
                                                                 
しかし佐々江米国大使はドジなことをした。選挙の最終局面で、安倍首相をヒラリー氏には面談させ、トランプ氏には故意に連絡を遅らせて直前面談を申し込み先方が断ったという。勝敗不明の時は両者等分に賭けるのが役人の責任であり、下手すると甚大な国難をもたらす危険もあった。 佐々江大使は判断ミスを認めて 米国大使を辞任するぐらいの気概を見せても然るべきだろう。日本民族に膨大な苦難をもたらした第二次世界大戦の初期に右往左往した日本外交の不手際を思い出した。                                                                                                      
お隣り韓国では朴大統領が 親友の崔順実の操り人形であったことが判明して国民が大騒ぎし始め、朴大統領の支持率は殆ど0%になった。崔の娘を有名な梨花大学にコネ進学させ、設立したスポーツ財団にも大企業から70億円にも達する巨額な資金を出資させていたことが暴露されて、11/12のソウルでは100万人に達する空前の大デモンストレーションが繰り広げられ、朴大統領の即時辞任を求めて大騒ぎになった。日本に追いつき追い越せを国家目標として邁進している間に、経済成長が止まって社会がドロ沼の不景気に陥り、一流大学卒も国内に就職口がなく、目の仇の日本に生きる道を見つけようと、多数の優秀な学生が日本企業に就職口を求めて来日しているともいう。                                                                   
                                                                   
世界の大国になった中国は毎年10%以上の高成長を続けて、人類文明の発祥地の自負を胸に、中華の夢を実現しようと猛進してきたが、経済成長に急ブレーキがかかり、水膨れした社会構造のスリム化が不可欠となった。しかし大企業の従業員は殆ど国家公務員でありそのリストラは難航を極めている。また世界最大の300万人を誇る人民解放軍は米軍130万人の2倍以上で(自衛隊は22万人)、その早急なリストラが迫られているが、中華人民立国の自負に燃える軍人達は、退職後の待遇改善を求めて北京の中心街を戦闘服でデモする始末だ。           
                                                                 
英国でも誰もが実現する筈がないと信じていたEU離脱が国民投票の結果、51.9% vs 48.1%の僅差で離脱に決定し、大半の国民が唖然としている。新首相に就任したメイ女史はEU残留を望む多数の国民の意思に反して、UR離脱のソフトランディングを進める苦闘が始まっている。 戦闘が続く中近東やアフリカの住民は、暴力が絶えない自国を逃れてヨーロッパ諸国に民族大移動を起こしているが、平和な生活を異民族の流入とテロで脅かされるヨーロッパ各国は、流入阻止の対策に追われている。幸か不幸か遠く離れた極東アジアの日本は、成行きを見守るばかりだが、北朝鮮の激変によっては朝鮮人の流入もあり得て、他人事ではない出来事だ。                                                                          
                                             
温暖な南洋の国フィリピンもミンダナオ島ダバオ市長として実績を上げたドテルテ氏がフィリピンの新大統領になり、麻薬中毒者は全て殺害して排除すると宣言して、国際社会を驚愕させ、米国,日本,西欧は困惑している。ずる賢い中国政府も如何に対応すべきか、当面は静かに様子を見守る以外に動き出せないらしい。                                                                             
国内に目を転じると、老朽化した東京の築地市場の移転先としてやっと完成した豊洲新市場に、ある筈がない地下室が発見されて大騒ぎになっている。決定事項に反して工事したのは確かに悪いが、何か必要あって地下室を作った筈であり、犯人捜しの追及に明け暮れて時間を空費するよりは、早急に豊洲移転の実行を進めるべきだと私は思う。290万票の得票で自信満々の小池新都知事も、正義実現を目指す裁判官気取りで時間とカネを浪費するよりも、早急に決着する方向に転進しないと、結果次第ではご自身の人気が急落する危険があるだろう。     
     
兎に角、現代社会は忙しい時代になった。世界で騒動が続発する理由は、結局のところ社会が成熟して経済成長が止まり、貧富の格差が固定した為、大多数の民衆が夢を失ったからであろう。やはり人間はパンのみでは生存不可能で、希望なしでは生き続けられない生き物なのだ。





mh3944 at 09:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2016年11月07日

161107 庭の柿の木 

前にも一度書いたが、我が家には大きな柿の木があり、毎年沢山の実をつける。今年も多分100個以上は実ったかと思う。多すぎるとサイズが小さくなり好ましくないが、自己の子孫を出来るだけ増やしたい柿の木の事情もあり仕方ない。               
                               
柿が赤く熟す頃になると必ず小鳥共が目をつけてやってくるが、特にヒヨドリは大敵で油断すると食い荒らされて大きな被害を受ける。奴らは夜が明けると直ぐにやってきて離れた電線に止まって、ギャーギャー鳴き交わしながら 周囲の安全を確かめて一斉に降りてくる。追っ払うと直ぐに電線に逃げて当方の様子をうかがい、離れると舞い降りてくるから、厄介この上ない。いろいろ鳥除けの工夫を試したが殆ど効果なく、簡単にヒヨドリに見破られてしまう。 ただ市販の黒いカラスに似せたプラスチック製の切り絵だけは、紐にぶら下げて風にゆらゆら揺れ動くものは効果が絶大で、ヒヨドリは警戒して近よらず、遂には諦めて他に飛び去ってしまう。しかしこれから秋が深くなり、食べ物に乏しくなると、ヒヨドリは本気になって、偽カラスすれすれに急降下しながら本物か偽物かを見定めようと繰り返すから小さな脳にも結構チエはあるようだ。                                         
                                                                    
先日も倉庫からプラスチック切り絵を取り出して柿の小枝に高くぶら下げた。 柿は折れ易いので危険だからやめるよう家内はいつも引き止めるが、これをやらないと、寝ても起きてもヒヨドリとの戦いに忙殺されることになるので、構わず私はハシゴに昇って取り付ける。 家内はスーパーにはパック詰めの立派な柿を安く売っているから、庭の柿はヒヨドリにやればよい、とも言うが、折角育てた柿を目の前で憎い野鳥らに食い荒らされるのは、ケチ性分の私としては我慢できない。確かにスーパーの柿はサイズも揃って値段も手ごろに売られている。しかし我が家の柿にはスーパー柿にはない特別な役目があり、いつも晩秋には向こう三軒両隣りに配っているのだ。 確かにサイズは大小、熟し度合いも色々だが、我が家の庭に実ったという出自に意味があり、近隣友好に立派な役目を果たしてくれる。スーパーの柿と比べると人相も悪く見劣りするが、枝ツキ柿は野性味満々で収穫したての柿として近所にプレゼントすると、各家各様から色々な反応がある。    
                              
7〜10個の実がついた枝を元から折って、枝つきのままビニル袋に入れて先方の玄関に置いておく。夕方帰宅して見つけた隣人さんには、直ぐに我が家からのプレゼントだと分かる。このような風変わりな贈り物をする人は外には居ないのだ。早速にお礼の電話をよこす家もあるが、多くは直ぐには動かず、数日か1週間以上遅れて様々な反応がある。ご自分の庭に実ったミカンをお返しに持参する方もいる。離れた場所での家庭菜園が自慢の家は大粒の落花生を持参してくれた。また別の方からは温かいアサリご飯を頂いた。勿論 お返しはどうでもよいのだが、このプレゼント交換は近隣外交に結構役立っているのだ。ある家では、たいへん美味だったので介護施設に入っている祖母にひとつ持参したら大変よろこんで食べた、と聞くと本当に嬉しい。昔は井戸端会議があったらしいが、近年は各家各様に多忙で親しく話し合う機会が極端に少なく、お互いに不安感が増すが、柿のプレゼントはその不安を埋めてお金では買えない温かみを感じ合えるようになる。         
                                                    
野生のサルは お互いに親近感を確認し友好関係を維持するために、暇さえあればグルーミングを絶やさない。サラリーマン社会でも居酒屋でビ-ルと焼き鳥でグチをこぼしながら慰め合うのは結局仲間意識を確認し合うためでもある。仲間との疎遠が続くと、段々と疑心暗鬼になり、不安になるのは集団社会の常であり、隣り近所や同僚達との友好関係の再確認と維持は集団社会には欠かせない。こうしてわが家の柿は、今年も大切な役割を果たしてくれた。 




mh3944 at 09:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2016年11月01日

161101 親友が逝った。

                                   
歩いて2〜3分の近くに住む親友が2ケ月前に亡くなっていた。穏健な人柄で有名K私大を卒業して化学大手の営業部長等を歴任して定年退職したが間もなくに胃がんが見つかった。手術して完治したと聞いていたが、最近姿を見ないので何か?とは思っていだが、先々月に隣町の葬儀場で近親者だけの家族葬を済ませたという。1年前には彼の長男も中学生,高校生の2人の子供を残して脳出血で急逝したばかりだ。見栄えを気にする気丈な奥さんだから、惨めに痩せ細ったご主人を見せたくなかったのだろうか。年齢は80才で平均寿命だから特に驚くことはないが、同年の私にも御呼びが近づいたかと思うと少々寂しくなる。                                                                           
私の近隣には同年配の友人知人が多いが、近年次々と倒れている。2軒隣りのAさんは大手都銀の金融マンだったが胃がんで早世し、その隣りの都庁勤務で几帳面な技術屋Bさんも10年前に住宅を建て替えて間もなく出勤前の朝食中に心臓マヒで急死した。大学教授で特に親しかったCさんも3年前に肝がんで死去、大手商社の海外支店長を長年勤めたDさんは正義感溢れる古武士の風貌だったが、脳にウイルスが入ったとかで昔の面影は消え失せ入院中で 風前の灯らしい。有名大学を卒業して都銀常務を務めたごく温和なEさんも体調不良でデイサービスに通っていたが、大阪の家業が営む香料会社近くの3DKマンションに転居し、それ以降音信が不通になった。まだ元気なら介護施設に入っているかも知れない。平均寿命80才とは正確なものだ。各人各様の波乱万丈な人生だったろうが、往年の野望は余り満たされることなく失意の内に逝ったのではないだろうか。                                                           
                                                                
まだ元気に残っている同輩は、私と都銀常務だったI氏、元都銀理事のGさんだけで本当に恐ろしくなる。平均80才でも健康寿命は72才と聞くから、とっくに健康年齢を過ぎている私はいつ倒れても不思議はない。実は私も40代に恐ろしい大病を患い、開頭手術を受けて何とか生還した経緯があり、一歩間違えば最も短命だったかも知れない。その後私は健康には留意して、余り無理をしないように心掛け、日頃は出来るだけ歩き、早寝熟睡して毎日仕事し、変わっているのはお茶を結構沢山飲むことぐらいだ。幸運にもまだ元気で東京オリンピック頃迄は仕事を続けたいと願ってはいるのだが。                                    
                                                                    
私の子供達はみんな働き盛りで、孫娘も今春社会人となり、大学生の孫息子もこれから語学留学したいとか夢を語っている。 田舎に住む私の兄弟姉妹は殆どが鬼籍に入り、親族も子供や孫の世代に代わったので、帰郷しても親しく話せる親戚は殆ど居なくなり帰ることもなくなった。人生とは本当に走馬燈の如くで思い出は多いが、過ぎてしまうと誠にあっけない。このようにして人々は次々と引き継がれて行くのだろうか。                                                                                  
女性はやはり強く平均寿命は87才と長生きだが、私と同年配の女性達にも病魔が少しずつ忍び寄っている。我が家のすぐ前隣りのH奥さんは、ご主人がドック検査で入院して末期がんと判明して即入院となり、仰天の出来事に放心して帰宅した奥さんはその当日の夜中に、クモ膜下出血でご自分が先に亡くなってしまった。同じく俳句が趣味の文化人J奥さんは脳こうそくで歩行不能になり自宅で病臥しているという。更に2才年上だが英語教師だったK奥さんは豪快な女傑だがパーキンソン病を患い、よろよろと無残な姿でスーパーで買い物をしている。近年この病気を患う女性は多く、4軒離れてL奥さん、丘の上に住むM奥さんもパーキンソン病だ。この病気は有効な治療法がなく、徐々にだが確実に体の自由を蝕むので、残されるご主人の気苦労も大変らしい。青春時代に想った多くの夢も叶わないまま不自由な体に衰えてゆく人生を諦らめ切れないだろう。                                                                                  
                                                                   


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