2016年12月
2016年12月29日
161229 プーチン歓迎
安倍首相とプーチン大統領との長門会談が終わった。外国は日本外交の失敗だと酷評し、国内マスコミも成果はなかったと報じる。 しかし1万人以上のロシア人が住む北方4島を交渉で取り戻すことは極めて困難なことであり、自由訪問を促進する程度の結果は事前に分かっていた。私は別の意味で今回の安倍/プーチン会談を高く評価している。
安倍首相がプーチン大統領との面談を重ねる理由は対中国戦略である。いま日本が直面している緊急課題は、領海拡張を強行する中国に如何に対応するかである。中国公艇が連日領海侵犯を繰り返している尖閣列島を如何に守るかである。中国は日本の5倍の予算を投じて軍拡を続けており、近未来に米国,ロシアと並んで世界最強の軍事大国になるのは確実であり、特に潜水艦を隠密裏に深海経由で太平洋に出入させるルートを必死に求めている。南シナ海からは台湾南のバシー海峡があるが、浅瀬の東シナ海は日本列島と沖縄列島に取り囲まれており、突破口は水深の深い尖閣周辺だけであり、この尖閣列島はノドから手が出るほど欲しいのだ。しかしこれは必ず日本の海上自衛隊との紛争になる。
オバマ大統領は、日米軍事同盟は尖閣列島を含むと言明したが,1月20日に就任するトランプ大統領はまだ何も確約していない。新大統領が尖閣を含むと言わなければ、中国海軍が尖閣攻略に乗り出すのは確実である。特に中國/ロシアが手を組んで、海上自衛隊と対峙する事態は最悪であり、絶対に避けなければならない。その為には日本は常にロシアと緊密な信頼関係を維持し続けることが不可欠である。海上自衛隊とロシア海軍の協力関係はまだごく初歩的なレベルにある。中国とロシア間には軍事同盟はなく、お互いに内心では疑心暗鬼の状態にある。そのロシアが日本と緊密になるのは中国にとっては望ましくなく、中國外務省はプーチン大統領が日本訪問しても中ロの信頼関係は揺るがないと繰り返し発表している。
ロシアと国境を接する中国満州には1億人以上の膨大な中国人が住むが、ロシア極東管区には1/10以下の630万人のロシア人だけであり、人口10倍の中国から強力な圧力を受けて大きな脅威を感じている。巨大な人口と軍事力を持つ中国はロシアには大きな潜在的な脅威であり、日本との友好関係を維持することはロシアの基本戦略とも一致する。
北方4島の内海のオホーツク海にはロシア原子力潜水艦が常駐し対米抑止力の要となっているが、その潜水艦は、冬季でも氷結せずに太平洋に自由に出航できる国後水道/択捉海峡が手放せない要地なのだ。最近ロシアはこの海峡防衛の為、地対艦ミサイル、「バスチオン」「バル」を北方3島に配備して守備を固めたが、その重要基地を敵国米国と同盟関係にある日本に渡すなど、まずあり得ない。
ロシアは欧米から経済封鎖を受けて貴重な天然ガスの輸出先を断たれて外貨獲得に困窮している。逆に日本は天然ガスを全て海外から輸入しておりその輸入先は中東26%, 豪州23%、マレ-シア29%であり、仮に中東情勢が不安定になって天然ガスの輸入が止まっても、ロシアからの輸入ルートを確保できれば、日本にとって望ましいことだ。
ヨーロパ諸国は、巨大な中国との経済関係を維持発展させたいと念願している。ロシアはクリミア強奪して米国/ヨーロッパと対立した時、日本は米国の要請に応じて対ロ経済制裁に踏み切って、安倍に裏切られたとプーチンは激怒したが、仮に中国が尖閣を強奪しても、西欧諸国の強硬な中国非難は殆んど期待できない。
日本の中国封じ込め戦略は、日米同盟を主軸とし、インド豪州との太平洋同盟、及びロシアとの友好関係維持であり、韓国等は殆んど信頼できない。無責任なマスコミが騒ぎ立てる北方4島は、北朝鮮拉致問題と同じ程度の取るに足らない些細な問題なのだ。
2016年12月19日
161219 スマトラの日本人
TV朝日の、こんなところに日本人、今回(12/13)はインドネシアのスマトラ山奥に住む日本人訪問で、案内人は若い有森也実だった。ジャカルタからバス/フェリー17時間でスマトラ島バンダルランプンに着き、バスを乗変えて15時間で石油基地パレンバンに到着、そこから船外機ボートで1時間ほど大河を下ってウパン着、更にオートバイ2時間でやっと目的地リンバジャヤ村に到着した。その山奥に住む日本人男性Xさん(76)は直ぐに見つかった。
Xさんは若い時、ラワン材を輸入する日本商社に勤めていたが、不良材輸入で大損害を起こした。その処理と対策でスマトラに転勤したが、日本に残した妻から離婚されて現地に住む覚悟を決めた。そこでX氏の仕事を手伝っていた,45才も若いインドネシ人女性と結婚して、その女性の出身地リンバジャヤ村に移り、ゴム園を開拓することになった。 密林の開墾には苦労したが70才過ぎでやっと事業が軌道に乗り、子供2人にも恵まれた生活は安定して、今は広大なゴム園を見回りながらラテックスを集める日々だという。
海外で働く営業マンにはよくある話で、窒息状態の日本より青天井の途上国で思いっきり働くことに生き甲斐を見出す人は多い。日本に帰る気持ちはさらさらなく、まだ30才台の元気な妻と小中学生に成長した子供達との人生に満足しているという。後進国はどこも同じだが年金や介護問題などは無縁で、元気一杯に働き、働けなくなれば静かに死んでゆくのがごく当たり前らしい。
スマトラの石油基地パレンバンは、人口数十万人の大きな町だった。 実は私の義父(陸軍少佐)は、太平洋戦争の末期、満州から輸送船でボルネオ-ブルネイに渡り、戦況が窮迫したのでそこを撤収して、更に南方のスマトラを目指し、小型木造船サンパンで島を渡り、マングローブの海岸を通って、まだ静かだったパレンバン石油基地にやっと到着し、そこの石油装置の保全管理部長を担当していたが、現地でデング熱に侵されて酷く苦しみ、遂に現地の病院で亡くなった。南方に転戦する父親と別れて満州から義母と一緒に日本に帰国した妻(当時2才)には 父親の記憶が殆ど無く、突然テレビに映し出されたパレンバンの地は 夢にも思い続けていた望郷の地であり、食い入るように見つめていた。
太平洋戦争は歴史書に詳しいが、America,British,China,DenmarkのABCDラインに囲まれて 石油の輸入が途絶し, 国の生存を賭けてインドネシア パレンバンの石油基地を制圧したが、制空権を失って裸状態で攻撃に晒されて 義父も無念の死を遂げた所だった。技術将校らしく口数も少ない真面目な少佐だったという。もし元気なら、同じ技術屋の私はいろいろと人生訓を聞くことができただろうとも思う。 義母が満州で暮らした新婚時代は短く 義父との思い出は少ないと漏らしていたが、戦時中の若いカップルの殆どは同じように苦難の青春だった。 後年、私が妻と結婚し 義母も同居して子供達や孫達にも恵まれた平穏な余生だったが、長患いもなく卒寿過ぎに脳梗塞で急逝した。
経済封鎖で途絶えた石油を確保する為、日本軍が東南アジアに侵攻したのは仕方ないことだったと 日本占領軍の元最高司令官マッカーサー元帥が語っていたが、戦争は国民に大きな犠牲を強いることになった。現在核開発を進める北朝鮮も日米中欧が経済封鎖して、北朝鮮の一般大衆の苦しみは大変に厳しいものだろうと思う。
有森成也が帰国する際、Xさんから是非見せたい場所があると車で案内された先は、リンバジャヤ村から1時間離れた山奥で、そこは柵で囲まれた旧日本軍人戦死者の集団墓地だった。密林という感じではなく、かなり清掃されていたのは、常日頃から現地人が手入れしているようだ。ひ弱な有森成也がスマトラ山奥のリンバジャヤに辿りつくまで 各地で道を尋ね聞いた現地の若者達は、殆どが親切丁寧に地図を書き案内してくれた。 旧日本軍はインドネシア現地人に友好的に受け入れられていたと聞くが、規律正しかった旧日本軍の行動が忍ばれた。
Xさんは若い時、ラワン材を輸入する日本商社に勤めていたが、不良材輸入で大損害を起こした。その処理と対策でスマトラに転勤したが、日本に残した妻から離婚されて現地に住む覚悟を決めた。そこでX氏の仕事を手伝っていた,45才も若いインドネシ人女性と結婚して、その女性の出身地リンバジャヤ村に移り、ゴム園を開拓することになった。 密林の開墾には苦労したが70才過ぎでやっと事業が軌道に乗り、子供2人にも恵まれた生活は安定して、今は広大なゴム園を見回りながらラテックスを集める日々だという。
海外で働く営業マンにはよくある話で、窒息状態の日本より青天井の途上国で思いっきり働くことに生き甲斐を見出す人は多い。日本に帰る気持ちはさらさらなく、まだ30才台の元気な妻と小中学生に成長した子供達との人生に満足しているという。後進国はどこも同じだが年金や介護問題などは無縁で、元気一杯に働き、働けなくなれば静かに死んでゆくのがごく当たり前らしい。
スマトラの石油基地パレンバンは、人口数十万人の大きな町だった。 実は私の義父(陸軍少佐)は、太平洋戦争の末期、満州から輸送船でボルネオ-ブルネイに渡り、戦況が窮迫したのでそこを撤収して、更に南方のスマトラを目指し、小型木造船サンパンで島を渡り、マングローブの海岸を通って、まだ静かだったパレンバン石油基地にやっと到着し、そこの石油装置の保全管理部長を担当していたが、現地でデング熱に侵されて酷く苦しみ、遂に現地の病院で亡くなった。南方に転戦する父親と別れて満州から義母と一緒に日本に帰国した妻(当時2才)には 父親の記憶が殆ど無く、突然テレビに映し出されたパレンバンの地は 夢にも思い続けていた望郷の地であり、食い入るように見つめていた。
太平洋戦争は歴史書に詳しいが、America,British,China,DenmarkのABCDラインに囲まれて 石油の輸入が途絶し, 国の生存を賭けてインドネシア パレンバンの石油基地を制圧したが、制空権を失って裸状態で攻撃に晒されて 義父も無念の死を遂げた所だった。技術将校らしく口数も少ない真面目な少佐だったという。もし元気なら、同じ技術屋の私はいろいろと人生訓を聞くことができただろうとも思う。 義母が満州で暮らした新婚時代は短く 義父との思い出は少ないと漏らしていたが、戦時中の若いカップルの殆どは同じように苦難の青春だった。 後年、私が妻と結婚し 義母も同居して子供達や孫達にも恵まれた平穏な余生だったが、長患いもなく卒寿過ぎに脳梗塞で急逝した。
経済封鎖で途絶えた石油を確保する為、日本軍が東南アジアに侵攻したのは仕方ないことだったと 日本占領軍の元最高司令官マッカーサー元帥が語っていたが、戦争は国民に大きな犠牲を強いることになった。現在核開発を進める北朝鮮も日米中欧が経済封鎖して、北朝鮮の一般大衆の苦しみは大変に厳しいものだろうと思う。
有森成也が帰国する際、Xさんから是非見せたい場所があると車で案内された先は、リンバジャヤ村から1時間離れた山奥で、そこは柵で囲まれた旧日本軍人戦死者の集団墓地だった。密林という感じではなく、かなり清掃されていたのは、常日頃から現地人が手入れしているようだ。ひ弱な有森成也がスマトラ山奥のリンバジャヤに辿りつくまで 各地で道を尋ね聞いた現地の若者達は、殆どが親切丁寧に地図を書き案内してくれた。 旧日本軍はインドネシア現地人に友好的に受け入れられていたと聞くが、規律正しかった旧日本軍の行動が忍ばれた。
2016年12月14日
161214 大揺れの韓国
韓国が大揺れしている。朴大統領が、友人の崔順実の国政介入を許し、また客船セオール号沈没時の緊急対応を怠ったとの理由で国会の弾劾決議を採択されて職務停止となった。
韓国大統領は5年一期制で再選は無く、米国大統領より強大な権限をもつが、政権末期になると官僚達は大統領側近を摘発して自らを防衛するという異常な事態を毎回繰り返すという。国民も大衆デモで政権を倒してきたという変な実績があり、今回も大規模デモを繰り返して遂に大統領を職務停止に追い込んだ。
過去30年間、日本から産業技術を導入して高度成長を果たした韓国は半導体産業、造船、鉄鋼などで世界の先進国になったが、近年は安価で高性能な中国製品に追い上げられて深刻な不況に陥り、韓国企業は海外脱出を真剣に考え始めているという。北朝鮮の核兵器開発も韓国社会に大きな不安となっている。
韓国は教育熱心な国で、激烈な受験競争を経て有名大学を目指すが、最近は大学を卒業しても就職できない不満が社会に鬱積しており、友人崔順実の娘が女子大No.1の梨花大学に不正入学していた事実が発覚し、崔順実が関与するミル財団・Kスポーツ財団への70億円の巨額寄付強制事件も暴露されて国民の不満が一挙に爆発した。セオール号沈没時の7時間空白事件を今だに説明できないことも朴大統領には致命傷となった。
韓国は親米右派3割、親北左派3割、残り中間派と大きく分断されており、時勢の影響で政権が右に左に大揺れする不安定な国である。過激な韓国メディアも格好の材料を騒ぎ立て、政権交代を目論む野党の政権打倒運動も勢いつき、窒息状態の韓国社会の不満と結びついて爆発し政権を倒壊させた。弾劾採決で朴大統領は職権停止になったが、今度は次期政権の争奪戦となり、保守革新の両政党が激しい攻防を開始している。今後当分の期間、大統領不在で外交が機能せず経済も不況で、国益に甚大なダメージを与えている。
北朝鮮は、この機会を利用して韓国を挑発する為、韓国大統領府を奇襲攻撃する映像も流して威嚇しているが、ソウル北50キロの国境添いに並べる180門の長距離大砲がソウルに標的を合わせており、グアム島の米軍長距離爆撃機を睨みながら これからどう動くか不気味な存在である。 お隣り中国も、27年前に学生を中心とした大騒乱に軍隊を動員して数万人の若者や市民を殺害して、歴史的な汚名を残した天安門事件と酷似しており、静観を保っている。
韓国と密接不可分な関係にある我が国は、下手に口出しすると、忽ち韓国の左翼勢力を刺激して反日運動に発展する為、静かに見守るだけだ。 殆どの大統領候補は、票稼ぎの目的で、反日スローガンを叫ぶという現状は、半世紀前の日本でも 反米を叫べば何でも大受けした時代があったことを思い出す。韓国の政治意識は半世紀以上も遅れているようだ。
韓国大統領は5年一期制で再選は無く、米国大統領より強大な権限をもつが、政権末期になると官僚達は大統領側近を摘発して自らを防衛するという異常な事態を毎回繰り返すという。国民も大衆デモで政権を倒してきたという変な実績があり、今回も大規模デモを繰り返して遂に大統領を職務停止に追い込んだ。
過去30年間、日本から産業技術を導入して高度成長を果たした韓国は半導体産業、造船、鉄鋼などで世界の先進国になったが、近年は安価で高性能な中国製品に追い上げられて深刻な不況に陥り、韓国企業は海外脱出を真剣に考え始めているという。北朝鮮の核兵器開発も韓国社会に大きな不安となっている。
韓国は教育熱心な国で、激烈な受験競争を経て有名大学を目指すが、最近は大学を卒業しても就職できない不満が社会に鬱積しており、友人崔順実の娘が女子大No.1の梨花大学に不正入学していた事実が発覚し、崔順実が関与するミル財団・Kスポーツ財団への70億円の巨額寄付強制事件も暴露されて国民の不満が一挙に爆発した。セオール号沈没時の7時間空白事件を今だに説明できないことも朴大統領には致命傷となった。
韓国は親米右派3割、親北左派3割、残り中間派と大きく分断されており、時勢の影響で政権が右に左に大揺れする不安定な国である。過激な韓国メディアも格好の材料を騒ぎ立て、政権交代を目論む野党の政権打倒運動も勢いつき、窒息状態の韓国社会の不満と結びついて爆発し政権を倒壊させた。弾劾採決で朴大統領は職権停止になったが、今度は次期政権の争奪戦となり、保守革新の両政党が激しい攻防を開始している。今後当分の期間、大統領不在で外交が機能せず経済も不況で、国益に甚大なダメージを与えている。
北朝鮮は、この機会を利用して韓国を挑発する為、韓国大統領府を奇襲攻撃する映像も流して威嚇しているが、ソウル北50キロの国境添いに並べる180門の長距離大砲がソウルに標的を合わせており、グアム島の米軍長距離爆撃機を睨みながら これからどう動くか不気味な存在である。 お隣り中国も、27年前に学生を中心とした大騒乱に軍隊を動員して数万人の若者や市民を殺害して、歴史的な汚名を残した天安門事件と酷似しており、静観を保っている。
韓国と密接不可分な関係にある我が国は、下手に口出しすると、忽ち韓国の左翼勢力を刺激して反日運動に発展する為、静かに見守るだけだ。 殆どの大統領候補は、票稼ぎの目的で、反日スローガンを叫ぶという現状は、半世紀前の日本でも 反米を叫べば何でも大受けした時代があったことを思い出す。韓国の政治意識は半世紀以上も遅れているようだ。
2016年12月08日
161208 プロ野球選手の年俸
今の季節はプロ野球選手が契約更改の最中だ。大幅アップした選手も、激減された選手もいる。私は巨人軍以外を殆ど知らないが選手達は悲喜こもごもだ。
誰もが認めるNo.1の坂本勇人(28)は打率0.349、本22、打点72の貢献度で、年俸が2.5億円から3.5億円に大幅Upした。逆に阿部慎之介(37)は打率2割台後半,本塁打12本で4番打者としては全く不合格、年俸も3.2億円が2.6億円に大幅減となった。後輩に追い抜かれて内心は大変屈辱だろう。本塁打41本で全日本チームの4番ともいえる筒香選手(横浜)がやっと3億円になったことを考えると阿部はまだまだ高すぎる。村田修一(35)が3億円から2.2億円になった、彼は打率0.302、 本25とやっと合格レベルだが、抜群の守備力を考えると妥当なところ。
投手陣のエース菅野智之(26)は力投にも拘らず勝利数に恵まれず9勝6敗で1.3億円、 前年迄のエース内海投手(34)は4億円から半額の2億円に減ったが9勝ではまだ高く、私の勝手な判断では1億円以下でも当然だ。沢村拓一投手(28)は現状の1億円をキープできるかどうか微妙だろう。彼は投手としてベスト年令でストレートは威力もあるが球速だけに頼る単調な投法で回を重ねると相手に打ち込まれてしまう。私のタイプの山口選手(33)は育成選手からスタートし変幻自在な投法で出世し3.2億円に達したが、近年は打たれることが多くなり、大幅減額になりそうだ。
4年前に最高額の5億円でソフトバンクから移籍した杉内俊哉投手(36)は カーブやフォークを交えた多彩な投法だが、年齢を重ねて威力が落ち、近年は右股関節形成手術でリハビリ中で、昨年と今年度は殆ど出場できず、年俸も暴力的な9割減額で ただの5千万円に激減され、来年に再起を期すことになったが高齢だけに見通し困難だ。スポーツの世界では、如何に有名な選手でも年齢という荒波には勝てず、例外なく力を失って誰も振り向かれなくなる悲惨な世界だ。
捕手の小林(27)が5,000万円とは驚くほど少額だが、実力の世界にも年功序列があるようだ。阿部捕手の後継として迎えられたが、まだ若く優しい性格で、特に打撃が弱い。彼もあと精々10年程度だろうから、早く打力を鍛えて結果を出さないと次世代の若い実力捕手とトレードされる危険がある。2番手捕手の相川(40)は4,500万円、3番手の実松(35)も3,700万円で、両人とも年配でこれ以上期待はできないが、小林が成長するまでの繋ぎでとして存在価値がある。キャッチャーはピッチャーに比べると格段に低レベルの評価しか得られないことを知らされる。
高額のスポーツ選手は、そのまま全額が手に入る訳ではない。例えば1億円年俸者は、所得税40%+住民税8%の 48%が引かれる。 更に1000万円以上は事業所得扱いとなるので、消費税8%も引かれ、合計56%取られて手取額は44%になるという。 我々凡人には関係ないが、手元には半額以下しか残らない。
一般のサラリーマンは30才でやっと一人前だが、スポーツ選手は既にピークに達して次は厳しい人生の下り坂となる。一世を風靡した天才の清原和博もライオンズ→ ジャイアンツ→ オリックスと渡り歩いたが30代後半に打力が落ちて40才前に引退した後、麻薬に取りつかれて家族も離反し人生の浪人になってしまった。人が羨むような天賦の才能に恵まれたばかりに、悲惨な人生を送る羽目に陥るスポーツ選手が多いのは如何にも皮肉なものだ。
誰もが認めるNo.1の坂本勇人(28)は打率0.349、本22、打点72の貢献度で、年俸が2.5億円から3.5億円に大幅Upした。逆に阿部慎之介(37)は打率2割台後半,本塁打12本で4番打者としては全く不合格、年俸も3.2億円が2.6億円に大幅減となった。後輩に追い抜かれて内心は大変屈辱だろう。本塁打41本で全日本チームの4番ともいえる筒香選手(横浜)がやっと3億円になったことを考えると阿部はまだまだ高すぎる。村田修一(35)が3億円から2.2億円になった、彼は打率0.302、 本25とやっと合格レベルだが、抜群の守備力を考えると妥当なところ。
投手陣のエース菅野智之(26)は力投にも拘らず勝利数に恵まれず9勝6敗で1.3億円、 前年迄のエース内海投手(34)は4億円から半額の2億円に減ったが9勝ではまだ高く、私の勝手な判断では1億円以下でも当然だ。沢村拓一投手(28)は現状の1億円をキープできるかどうか微妙だろう。彼は投手としてベスト年令でストレートは威力もあるが球速だけに頼る単調な投法で回を重ねると相手に打ち込まれてしまう。私のタイプの山口選手(33)は育成選手からスタートし変幻自在な投法で出世し3.2億円に達したが、近年は打たれることが多くなり、大幅減額になりそうだ。
4年前に最高額の5億円でソフトバンクから移籍した杉内俊哉投手(36)は カーブやフォークを交えた多彩な投法だが、年齢を重ねて威力が落ち、近年は右股関節形成手術でリハビリ中で、昨年と今年度は殆ど出場できず、年俸も暴力的な9割減額で ただの5千万円に激減され、来年に再起を期すことになったが高齢だけに見通し困難だ。スポーツの世界では、如何に有名な選手でも年齢という荒波には勝てず、例外なく力を失って誰も振り向かれなくなる悲惨な世界だ。
捕手の小林(27)が5,000万円とは驚くほど少額だが、実力の世界にも年功序列があるようだ。阿部捕手の後継として迎えられたが、まだ若く優しい性格で、特に打撃が弱い。彼もあと精々10年程度だろうから、早く打力を鍛えて結果を出さないと次世代の若い実力捕手とトレードされる危険がある。2番手捕手の相川(40)は4,500万円、3番手の実松(35)も3,700万円で、両人とも年配でこれ以上期待はできないが、小林が成長するまでの繋ぎでとして存在価値がある。キャッチャーはピッチャーに比べると格段に低レベルの評価しか得られないことを知らされる。
高額のスポーツ選手は、そのまま全額が手に入る訳ではない。例えば1億円年俸者は、所得税40%+住民税8%の 48%が引かれる。 更に1000万円以上は事業所得扱いとなるので、消費税8%も引かれ、合計56%取られて手取額は44%になるという。 我々凡人には関係ないが、手元には半額以下しか残らない。
一般のサラリーマンは30才でやっと一人前だが、スポーツ選手は既にピークに達して次は厳しい人生の下り坂となる。一世を風靡した天才の清原和博もライオンズ→ ジャイアンツ→ オリックスと渡り歩いたが30代後半に打力が落ちて40才前に引退した後、麻薬に取りつかれて家族も離反し人生の浪人になってしまった。人が羨むような天賦の才能に恵まれたばかりに、悲惨な人生を送る羽目に陥るスポーツ選手が多いのは如何にも皮肉なものだ。