2017年03月

2017年03月28日

170328 膨張する年金財政

私は毎朝早く公園を横切って徒歩15分の事務所に着く。暖かくなると公園には閑な定年退職者が早朝から集まっている。ホームレスなら暗い内から食物探しに自転車で市内を走り回るが、公園に集う連中はプライド高い年金受給組だ。中には高級車で来ている余裕者も何人かいる。                                  
                                                                   
雨天でない限り彼らは早くから集まってくる。現役時代はそれ相当の仕事をしていただろうが、退職後は全く何もせず毎日をぶらぶら過ごす。この界隈には金融マンOB,大企業OBが多く、現役時代の高給で年金にも恵まれている為、プライドだけは異常に高いので地域社会には溶け込めず、増してシルバー人材センターなどは訪問しない。技術屋なら何か仕事もある筈だが、目先の人間関係だけで生きてきた金融マンは地元住民と話が合わず、ここだけが終日を気楽に過ごせる場所らしい。                                                                                                                 
               
今日の社会保障費は 年間110兆円という膨大な金額で、年々増加し続けており、国家財政を大きく圧迫している。その内訳は年金50%, 医療30% , 福祉20%で 年金が圧倒的だが、問題は年金財政を支える現役の稼ぎ手が減り続けていることだ。受給者は自分が積立てた年金を受け取っていると思っているが、自分達が積立てた年金は既に空で、今日では現役組が積み立てる年金を直ぐに退職者に渡す仕組みに変わっている。政府は年金受給者の増加を抑制すべく、定年を65才に上げたがまだ不十分で, 更なる引き上げも検討中という。                                                                                                                              
                                                                     
年功序列の日本社会では、現状維持の年配者が会社を支配すると組織が沈滞するので、欧米型の若手現役を主体とした躍動する組織への移行が必要であり、年配者は脇役として働くことになる。もし不満なら会社から独立して自営すればよい。意欲も自信もない年配者は地位から離れて給与ダウンを甘受する以外にない。                                                                                                                                              
私は独立する道を選んだ。中規模の米国系の臨床検査薬会社の社長を60才で定年退職し、精密機器のメンテナンスを請負う零細企業を立ち上げた。事業見通しは暗く、銀行に家財産を差し押さえられないよう妻に生前譲渡してスタートした。波乱続きの20年であったが知人友人にも助けられて、今はロボット群を保守管理業する零細オヤジを続けている。 友人達のサポートには深く感謝しており、健康さえ許せば東京オリンピックまでは続けるつもりである。                                                          
                                                                 
自立心旺盛な関西人なら私の生き方を理解するだろうが、他力本願の関東人は、私の生き方を軽蔑する。しかし我が国の年金財政は本当に深刻で、年配者がタダメシを食って暮らす余裕は無くなっているのだ。受給年齢を遅らすか自活する以外に残された道はない。昔のように、若い時に猛勉強して、有名大学に入り大企業の年功序列エスカレーターに乗り、定年退職後は子会社で静かに暮らす道は完全に消滅しているのだ。  


mh3944 at 08:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 雑感 

2017年03月21日

170321 核武装する北朝鮮

北朝鮮が連日ロケットを発射している、狙いは在日米軍基地だという。日本は沖縄、佐世保、岩国、横須賀、横田、厚木、三沢など全国に米軍基地があり、日本全体が狙われている訳だ。 オバマ大統領は有言不実行の口先外交だったが、トランプ大統領になって本気で北を先制攻撃する可能性もあり、金正恩は必死になって核ミサイル開発を急いでいる。何ともぶっそうな世になったものだ。核兵器は極めて強力で一瞬にして国土を不毛の地にするので、核を持つ国と持たない国とでは、外交力の差が極めて顕著になる。                                                                                                                                                 
経済低迷と人口減少に悩むロシアは、大国としての威信を誇示する為、周辺ヨーロッパ諸国を武力で威圧し続けており、ウクライナに侵攻し、クリミア半島を強奪したが、ウクライナ軍は殆んど抵抗できず、隣国ドイツもNATO軍でなんとか食い止めているがロシア軍を駆逐できない。周辺の中小ヨーロッパ諸国は恐れおののいており、リトアニアなどバルト3国やスエーデンは徴兵制度を復活して、対ロシア侵攻に対する防衛を固めるが、核兵器をもつロシアの威力は圧倒的だ。                                         
                                                                   
アジアの核大国,中国も領土拡大策を進めている。南シナ海の浅瀬を埋め立てた軍事基地を既成事実として、広大は南シナ海全域を自国領海に取り込んでしまった。米国トランプ大統領の上級顧問バノン氏は、米国と中国は近い将来、南シナ海で衝突するだろうと予想するが、中國が南沙基地を充実した今日、米軍は劣勢に追い込まれている。次は東シナ海だがトランプ政権の出方を伺いながらも中国は尖閣周辺の日本領海への侵入回数を強めている。                                                                                                                              
コップ内の争いを続ける韓国の動向も無視できない。朴大統が罷免されて新しく誕生する大統領が仮に反日米政権なら中國抑え込み戦略は大きな影響を受ける。韓国の政情に不安定を感じた米国はTHAADの韓国配備を急ぐが、中國は徹底的に反対している。韓国が自国のカギを厳重にすることに、お隣り中国が反対するのは全く理解できないが、中国の本心は、米国,日本を狙う戦略核ミサイルが早期発見されて撃ち落とされるのが困るという訳だ。これも恐ろしい話だ。                                             
                                                                   
核武装国は核が多いと絶対的に優位だとは言えない。現代の核戦争は、どちらか一発を発射すると直ちに相手から核反撃を受けて、両国ともに膨大な犠牲者を出して廃土に化す。世界の核兵器は、ロシアの8,000発と米国7,300発が2大国に、続いてフランス380 中國250、英国220…だが、核兵器は威力が強烈なので保有数が少なくても敵方に甚大な被害を与える為、少数核でも持つことに意味があるという。                                                                                          
我が国は如何すべきだろうか?中国は連日、尖閣領海に侵入し、近い将来 自国領海であると宣言する可能性がある。もし米国が日本を防衛しないと声明すれば, 中國は直ちに尖閣に上陸する。海上自衛隊は地対艦ミサイルと潜水艦で反撃するが、数量に優る中国軍の前には撤退させられる可能性が大きい。その時、国内のインチキ平和主義者は口を閉ざして知らん顔をするだろう。                                                                                                          
世界の国防費は合計1兆6760億ドルと言われ、米国6,000億$(35%) 中国2,200億$(13%)が突出し、続いてサウジ872億$ ロシア664億$ イギリス555億$ インド513億$ フランス509億$、日本409億$ ドイツ394億$ 韓国364億$ イタリア238億$..の順であるが、中国の1/5の日本は軍事力の差が開くばかりだ。                                                                             
       
相変わらず野党は平和主義の空念仏ばかり唱えて世界から嘲笑されているが、狂気の金正恩は一瞬で日本を廃土に化す核兵器をもちつつあるのだ、敵から核兵器を発射されないように、我が国は防衛力と反撃能力の充実を急がなければならない。                    
                        


mh3944 at 14:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治 

2017年03月09日

170309 韓国人の敵愾心

 
韓国人は何ごとでも日本を目の仇にする。野球でもサッカーでも科学でも技術でも、兎に角日本は絶対に負けたくない国なのである。例えば、我々が大被害をうけている慰安婦問題がある。朝日新聞の吉田清治記者が書いた小説、朝鮮人慰安婦の強制連行物語が、単なる創り話から実話に化け、日本が犯した歴史上の残虐事件として世界中にPRされて、我々は大迷惑を受けている。                                                                                                  
韓国が世界の好きな国/嫌いな国を世論調査すると、嫌いな国トップは必ず日本だが、逆にお手本にすべき国でも日本がトップになるという。要するに日本は大嫌いだが学ぶべき相手でもあるということらしい。韓国の有力紙、中央日報の調査で、世界で最も魅力的な国民はドイツが23.6% , 日本13.3% 、スイス10.9% , 米国8.5% の順だった。何だか良く分からないが、兎に角、日本の風下にだけはなりたくないらしい。                                                                                            
身近にも似たようなトラブルがある。私ごとで恐縮だが、私が工学部を卒業して大阪の技術研究所に入社した際、1年遅れて年上のM君が後輩として入社してきた。彼と私は同じ技術部門で長年一緒に仕事を続けたが、私に2年のハンディ―があるM君は、何事につけても私をマークし続け本当に気苦労な年月だった。M君の頑張りは強烈であり、私が少々頑張っても敵わないほど努力屋だった。 スポーツでもライバル同士と言われるケースが多々あり、例えば白鳳と稀勢の里も 或いはこのような関係かもしれない。


私は彼との真向勝負は避けて、彼が真似しないことに力を注ぐようになった。例えば社内で大々的な懸賞論文の募集があった時、私は誰にも漏らさず、実証的なデータを駆使して渾身の力作を書き上げた。そして多くのコピペ論文を差し置いて、私が一等賞を獲得した。邪魔される不安もある上司には知らせなかった為、突然部下の表彰を知った上司は憮然としていたが。かような関係で私はM君と打ち解けて話すことは殆んどなかった。                                                                    
                                                                  
この懸賞論文のお陰で、私は大阪から本社企画部に転勤になり、やっと彼との緊張関係は終わった。彼はその後、技術部門の仕事を継続して定年退職し今は静かな引退生活を送っており、或いはこのブログを読んでいるかも知れない。 私は外資系医薬品会社の社長を経由して退職し、自営の零細企業を続けている。                                      
                                                                     
退職して何年も経過したある時、何かの記念パーティで偶然彼と出会った。彼はビールを飲みながらこのように私につぶやいた。私(M)は長年 貴兄(私)を追いかけたが、貴方はいつも他人が真似できないことをやり遂げて、遂に追いつくことが出来なかった.... 例えば貴方の素敵な奥さん! と。   えっ!と私は驚いたが直ぐ分かった。 M君より先に結婚した私は、彼を含む同僚を呼んで新妻披露の食事会を開いたので、彼は私の妻を知っている筈だ。 確かに家内は私には出来過ぎた女性で、技術屋育ちで視野の狭い私には人生の先生でもあり、今でも深く感謝している。 しかし改めて大阪人の執念深さを知らされて、彼の標的になり続けた昔の苦い日々を思い出した。                                                                                                                                         
我々理系の技術屋は、明けても暮れても世界中のライバルと激しい競争を続けている。STAP細胞の小俣方春子さんのように時流のテーマで成果?を挙げれば 一躍時の人になるが、神経をすり減らして努力しても報わることは稀である。 逆に人が見向かないテーマは競争も少ないが報われることが少ないのも現実である。ずば抜けた才能のない私は人生哲学として、時流の分野は避けて、常に裏テーマを選択し、厳しい世界で神経をすり減らす生き方は避けてきた。                                    
                                                                  
人気のない分野は競争も少なく何をやっても最先端で、もし幸運に恵まれればTOPにもなれる。 例えば、私は定年退職後、零細企業を設立したが、誰もやらない他社の精密機械の修理点検を行う会社を設立した。他社機械を専門に修理する独立会社は殆んど無く、スタートから非常に厳しい環境だったが、需要は大きく常識では考えられないほど広範な精密機械を手がけてきた。例えば半導体製造装置、オフセット印刷機、DNA分析機器、蛍光X線分析器、レオロジ−計測器、スパコン熱交換機、臨床検査機器などなど、すべて地味な3K仕事だが、その度に特殊技術の人材をハローワークから調達して20年近く経営してきた。                                                                             
傘寿前の私がいま担当している仕事もその延長線のROBOTの保守管理業務である。縁の下的な仕事で、電気、機械、PCの知識と経験を要するので若者は絶対にやらないが、競合も少ない。やはり誰でもできる仕事は競争も激しく経営が難しい。裏世界の人生は入り口を突破すると案外視界も開けてくるものだ。もし人生をやり直すことがあるとすると、多分私は今と同じように競合の少ない、誰も見向かない分野で生きるだろうと思う。                                                          





mh3944 at 12:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ビジネス 

2017年03月02日

170302 はしゃぐ小池都知事 

東京都の小池知事がはしゃぎ続けている。自民候補をトリプルスコアで倒した勢いで 突然豊洲移転を理由もなく延期したが、次から次へと問題が続出し始めて大火事になっている。跡地利用の豊洲新市場は少々問題があっても当然の筈であり、余り騒ぎ過ぎると消火不能な大火災になってしまう。 都議会議員が手腕の見せ場にしていた復活枠200億円を取り上げたのは当然だろうが、7月に迫った都議会選挙で大半の現職議員を落選させる企てには議員達は大騒ぎになっている。将来は小池新党を結成して安倍首相の後継者に?とまでテレビは騒ぐが、小池知事の政策は都民ファーストと言うだけで内容は空っぽで何も見えない。                                
                                                                     
豊洲新市場の建物が議決とは違って地下室が設けられていたのは確かに悪いが、地下室のほうが建物全体の保守管理には有効な筈であるが、結果の良し悪しは別として 議決に反した工事をしたことが問題なのだという。旅順203高地の攻略で膨大な犠牲者を出しながらも御前会議の方針を死守したのと同じく、結果よりもプロセスを問題にするのはお役人特有のルールらしい。                                      
                                                                   
小池知事はテレビのニュースキャスターからスタートし、細川内閣に見染められて政治家に転身、日本新党→新進党→自由党→保守党→自民党と牛若丸のごとく無定見に政党間を渡り歩いてきた。今回は圧勝を見込まれた蓮舫議員が国政重視で都知事選を断念し、代わって小池さんが浮上した訳だが、与党自民党からさんざん意地悪された。豊島区(年増)の厚化粧と石原元知事から言われて余程気分を害したらしく、その仇討ちに石原さんを百条委員会にかけて懲らしめるそうだ。石原さんに小さなミスはあっても,東京ガスと何かを企んだとは私は思わないが、百条委員会で石原さんを懲らしめれば小池さんの気分は爽快だろうが、何だか介護ホームで頻発する老人虐待と似ている感じもする。偉大な女性政治家を目指すなら、低次元の仇討ち政治は卒業しては如何だろうか?                      
                                                                   
明けても暮れても都民ファーストという小池さんは、無定見政治から脱皮する必要がある。自分の方針は何も無く、都民の顔色ばかり窺いながら政治する都民ファーストは、典型的な大衆迎合主義である。コンクリ-トで簡単に抑えられる僅かなベンゼンに大騒ぎして国民を惑わし、膨大な賠償金を垂れ流しする。世界の有名な女性政治家をみると、鉄の女と言われた英国サッチャ―元首相は、赤字を垂れ流していた水道 電気 ガス 鉄道 航空などの国営企業を民営化して効率化を成し遂げ、老大国英国を復活させた。郵政改革した小泉元首相の何倍もの実績を上げているのだ。 独のメルケル首相も、国民の反対を押し切って、60万人もの中東難民を受け入れるのは、ユダヤ人大量殺戮に対する贖罪意識があるからだという。しかし小池さんの都民ファーストは単なる横文字で誤魔化して騒ぎ続けるだけであり、内容的には理念のかけらも見えない。                             
                                                                   
例えば地震国の日本は、近い将来関東大震災が確実に予想されるが、その防災は東京都の喫緊課題の筈で、小池さんがリードしなければ誰も動かない。都心の過密問題も、IT時代の到来で、地方各地に分散させる対策もある筈だが、小池さんは知らん顔で、楽しそうにオリンピック問題に集中している。 地方政治の雄の東京都知事が豊かな財政に浸って、ジャーナリスティックなテーマだけを弄び、困難な問題を先送りし続けると、遠くない内に、やっぱり女性政治家はダメだと、国民から見放されてしまうだろう。                                            



mh3944 at 08:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 政治