2018年01月
2018年01月29日
180129 過保護な沖縄
今年の冬は寒さが特に厳しく、関東地区も夜間の最低がマイナス5C以下になることも多く、北海道では日中でも零下の気温が続いている。テレビで見る北海道 や東北地方など寒冷地の方々のご苦労には頭が下がる。逆に南国沖縄では 連日15 度〜20度前後で、羨ましいほど温暖な気候が続いている。
その沖縄で最近、ヘリコプター事故が続いている。その度に 翁長知事は血相を変えて登場し米軍基地の撤廃を叫ぶ。確かに住宅密集地に囲まれた普天間は危険で、政府も普天間を早期に移転して、辺野古海上に新基地を建設しようと努力しているが、再び住民達が集まって今度は海上埋立に反対し、貴重なサンゴやジュゴンが犠牲になると騒ぐ。人命よりもサンゴの保護が重要だと叫んでいるようだ。県知事がテレビで絶叫する姿を見る度に なんだかご自分の出番を喜んでいるようにも思える。もし本気で米軍基地の撤去を望むのなら、最善でなくても次善の、海上移転を真面目に検討してもよさそうなものだが、海上の新基地にも絶対反対だ。確かにジュゴンやサンゴなど、その他生き物の命も大切だろうが、物事の重要性の軽重を全く考慮せず、基地反対を叫ぶ姿は我儘な子供のようである。
中国軍は沖縄のすぐ近海に駆逐艦と潜水艦を潜航させて尖閣奪取の作戦を練っているが、中國の攻略から地元民を守る為には、当方の基地を強化して守りを固める以外に対策はないのだが、翁長知事は中国の野心には全く無関心で、ジュゴンやサンゴの保護にだけ声を上げる。まさか中国の沖縄侵攻を期待している訳ではないだろうが。
戦後70年が経過したが、気候的にも恵まれている沖縄は依然として経済の自立が厳しい。狭い島に年間3,000億円もの特別助成金が数十年間に渡って支給され続けているが、殆ど役だっていないようだ。翁長知事は米軍基地を撤去しても沖縄は観光業で成り立つと説明するが、その統計データにインチキがあったと今回判明し、地元観光業は県知事が説明する様には成長していなかった。47都道府県の中では人口も少なく、面積も極端に狭い沖縄だが独立自治体の権限を与えられも、何年経っても自立できていない。
もし米軍基地が本当に危険で住み続けるに耐えられないのなら、無駄に騒ぎ続けるより北海道にでも移転しては如何だろうか。北海道は基地が激減して、ヘリコプター事故も殆ど無く静かである。しかし沖縄人は誰も名乗り上げそうにない。冬でも気候温暖で、騒ぎ続ければ多額の助成金が毎年もらえる沖縄の有難さを捨てられないのだ。
関西人の私は、関東に移転して既に50年になるが、関西人と関東人の大きな違いは、自立心の有無だ。関東人には根強い他力本願意識があり、多くのケースで政府資金を如何に引き出すかを考える。逆に松下幸之助に代表される関西人は自主独立精神が旺盛で、政府援助には極力頼らないことを旨とする。大阪の松下電器と、東京の東電,東芝などを比較すればその違いがよく分かる
しかし同じ西日本でも、沖縄だけは全く違って 極端な他力本願だ。米軍基地を口実に、あらゆる局面で島民を集めては騒ぎ立て、財政援助に結びつけようとする。それは育て方を間違った子供と同じで、とっくに成人しているにも関わらず、年老いた親のスネかじりで生きているような姿だ。沖縄の我儘には本当に困ったものだ。
その沖縄で最近、ヘリコプター事故が続いている。その度に 翁長知事は血相を変えて登場し米軍基地の撤廃を叫ぶ。確かに住宅密集地に囲まれた普天間は危険で、政府も普天間を早期に移転して、辺野古海上に新基地を建設しようと努力しているが、再び住民達が集まって今度は海上埋立に反対し、貴重なサンゴやジュゴンが犠牲になると騒ぐ。人命よりもサンゴの保護が重要だと叫んでいるようだ。県知事がテレビで絶叫する姿を見る度に なんだかご自分の出番を喜んでいるようにも思える。もし本気で米軍基地の撤去を望むのなら、最善でなくても次善の、海上移転を真面目に検討してもよさそうなものだが、海上の新基地にも絶対反対だ。確かにジュゴンやサンゴなど、その他生き物の命も大切だろうが、物事の重要性の軽重を全く考慮せず、基地反対を叫ぶ姿は我儘な子供のようである。
中国軍は沖縄のすぐ近海に駆逐艦と潜水艦を潜航させて尖閣奪取の作戦を練っているが、中國の攻略から地元民を守る為には、当方の基地を強化して守りを固める以外に対策はないのだが、翁長知事は中国の野心には全く無関心で、ジュゴンやサンゴの保護にだけ声を上げる。まさか中国の沖縄侵攻を期待している訳ではないだろうが。
戦後70年が経過したが、気候的にも恵まれている沖縄は依然として経済の自立が厳しい。狭い島に年間3,000億円もの特別助成金が数十年間に渡って支給され続けているが、殆ど役だっていないようだ。翁長知事は米軍基地を撤去しても沖縄は観光業で成り立つと説明するが、その統計データにインチキがあったと今回判明し、地元観光業は県知事が説明する様には成長していなかった。47都道府県の中では人口も少なく、面積も極端に狭い沖縄だが独立自治体の権限を与えられも、何年経っても自立できていない。
もし米軍基地が本当に危険で住み続けるに耐えられないのなら、無駄に騒ぎ続けるより北海道にでも移転しては如何だろうか。北海道は基地が激減して、ヘリコプター事故も殆ど無く静かである。しかし沖縄人は誰も名乗り上げそうにない。冬でも気候温暖で、騒ぎ続ければ多額の助成金が毎年もらえる沖縄の有難さを捨てられないのだ。
関西人の私は、関東に移転して既に50年になるが、関西人と関東人の大きな違いは、自立心の有無だ。関東人には根強い他力本願意識があり、多くのケースで政府資金を如何に引き出すかを考える。逆に松下幸之助に代表される関西人は自主独立精神が旺盛で、政府援助には極力頼らないことを旨とする。大阪の松下電器と、東京の東電,東芝などを比較すればその違いがよく分かる
しかし同じ西日本でも、沖縄だけは全く違って 極端な他力本願だ。米軍基地を口実に、あらゆる局面で島民を集めては騒ぎ立て、財政援助に結びつけようとする。それは育て方を間違った子供と同じで、とっくに成人しているにも関わらず、年老いた親のスネかじりで生きているような姿だ。沖縄の我儘には本当に困ったものだ。
2018年01月18日
180119 自然エネルギーと原発
暫く鳴りを潜めていた小泉元首相が、脱原発,再生可能エネルギーを叫んでいる。猛反対を押し切って郵政民営化を実現した小泉氏は、政治家最後のご奉公として、日本社会を脱原発に押し進めたいという。原発がコスト安で安全だと力説する官僚達の説明は大ウソだったと気付き、日本社会を自然エネルギーに向かわせて30年後の2050年迄には、世界をリードする完全な自然エネルギー社会を実現したいという。従来の20年後を30年後に延長したことも考えると小泉さんは本気になっている。次期首相を狙う河野外務大臣も徐々に脱原発に方向転換し始めており、更に次々期を狙う小泉進次郎議員も盛んに勉強中だと言われる。
脱原発派の論拠は、使用済核燃料廃棄物の最終保管所が全く無いことであり、特にフィンランドのオンカロに建設中の岩盤地帯に400m掘り下げて、1キロm四方の巨大空間を作り、10万年間の超長年月を安全に保管する場所が、日本には候補地さえ全く無いのだ。10万年と言えば、現代人の祖先のホモサピエンスがアフリカ中部で誕生して、アジア,ヨーロッパに向けて移動し始めたのが8万年前だが、それ以上の超長年月に渡り放射性物質を安全に管理することは誰も保証できないと小泉さんは言う。更に原発が戦争やテロで攻撃される危険性もあり、仮に北朝鮮が若狭湾の10基の原発群を破壊すると、近畿と中部地帯の殆どが放射能で汚染されて、5千万人の日本人が住む場所を失って流浪の民になる危険性をも指摘する。
原発再稼働派は、原発の発電コストが10円程度と経済的に安定しており、日本が第二次大戦に追い込まれた石油封鎖の愚だけは絶対に繰り返さない為にも、自主独立のエネルギー源として原発維持は必須であると主張する。更に再生可能エネルギーのコスト高は、日本経済を弱体化し破壊するともいう。太陽光は日中だけ発電するが、総電力の半分は夜でも供給し続けなければならないベースロード電力であり、原発以外に代替電源はあり得ないという。
もし日本が原発技術を放棄すると、世界の原発は中国製だけとなり、わが国のエネルギーは中国政府に牛耳られる危険な状況に陥ることも危惧する。既に原発技術を失った英国は次期原発の建設を中国に発注する予定だが、エネルギーの根幹を独裁国家中國の恣意に任すことの危険性が英国内で大議論になっている。
現在の日本の電源エネルギー構成は LNG:40%、 石炭:30%, 雑火力:15%、水力:8%、太陽光:5%、原子力:2%、バイオ:2%, 風力:0.5% であり、水力,太陽光,風力,バイオなど再生可能エネルギーを合計しても15%程度である。大量のCO2を排出する石炭火力は、ドイツ、カナダ、フランス、英国など先進国を中心に、全廃を目指す方向に進行中であり、30%にも達する我が国の石炭火力は早急に廃止を迫られているが、原発以外には代替電源が見当たらないのが現実である。 安倍内閣は、12年後の平成42年度の電源構成を、原発:20%~22%, 再生可能エネルギー:22 %~24%、石炭火力:26%を目指しており、依然として石炭に頼らざるを得ない苦境を示している。
日本の原発総数42基の内、再稼働は5基で、 残り37基は全て停止して安全対策審査中であるが、廃止を迫られている石炭火力の代替電源は原発再稼働以外に全く見通しがない。しかるに小泉元首相はわが国の原発が大震災で全て停止に追い込まれた時でも、日本社会は生き残ったではないか。この逆境をチャンスと捉えて、安倍首相は自然エネルギ―へ強制的に転換できると主張する。
原発再稼働派も自然エネルギ―派も、信念を賭けた主張であり、私が如き不勉強者が勝手な意見を述べるのは少々躊躇するが、立法で強制的に脱原発を実現させようとする小泉流の思想はやはり強引過ぎると思う。その前に、両方の識者が公開討論会を開いて徹底的に議論しては如何だろうか。専門家同士が時間をかけて公開で議論すれば、その優劣はかなり見え始めると思う。仮に再生エネルギー派が優勢であれば立法の検討も可、逆に危険過ぎるとの意見が優勢だと判明すれば、安倍内閣の漸進的な転換政策を進めればよい。郵政民営化の如く、賛成派,反対派の多数決で結論を出す人気投票の議案では無いだろう。
参考までに、大震災の教訓として見え始めた一条の光は、日本原子力機構が開発した次世代の小型原子炉の高温ガス炉があり、現在 ポーランドへ技術輸出して建設する案件が具体性を帯びているという。これは原子炉の熱をヘリュームガスで取り出す新技術であり、運転用の水も不用、電源を喪失しても炉心溶融に至らない小型原発であり、運転の安全性も極めて高いと言う。本件は日本の原子力行政に夢を与える魅力に溢れた展開となりそうだ。
脱原発派の論拠は、使用済核燃料廃棄物の最終保管所が全く無いことであり、特にフィンランドのオンカロに建設中の岩盤地帯に400m掘り下げて、1キロm四方の巨大空間を作り、10万年間の超長年月を安全に保管する場所が、日本には候補地さえ全く無いのだ。10万年と言えば、現代人の祖先のホモサピエンスがアフリカ中部で誕生して、アジア,ヨーロッパに向けて移動し始めたのが8万年前だが、それ以上の超長年月に渡り放射性物質を安全に管理することは誰も保証できないと小泉さんは言う。更に原発が戦争やテロで攻撃される危険性もあり、仮に北朝鮮が若狭湾の10基の原発群を破壊すると、近畿と中部地帯の殆どが放射能で汚染されて、5千万人の日本人が住む場所を失って流浪の民になる危険性をも指摘する。
原発再稼働派は、原発の発電コストが10円程度と経済的に安定しており、日本が第二次大戦に追い込まれた石油封鎖の愚だけは絶対に繰り返さない為にも、自主独立のエネルギー源として原発維持は必須であると主張する。更に再生可能エネルギーのコスト高は、日本経済を弱体化し破壊するともいう。太陽光は日中だけ発電するが、総電力の半分は夜でも供給し続けなければならないベースロード電力であり、原発以外に代替電源はあり得ないという。
もし日本が原発技術を放棄すると、世界の原発は中国製だけとなり、わが国のエネルギーは中国政府に牛耳られる危険な状況に陥ることも危惧する。既に原発技術を失った英国は次期原発の建設を中国に発注する予定だが、エネルギーの根幹を独裁国家中國の恣意に任すことの危険性が英国内で大議論になっている。
現在の日本の電源エネルギー構成は LNG:40%、 石炭:30%, 雑火力:15%、水力:8%、太陽光:5%、原子力:2%、バイオ:2%, 風力:0.5% であり、水力,太陽光,風力,バイオなど再生可能エネルギーを合計しても15%程度である。大量のCO2を排出する石炭火力は、ドイツ、カナダ、フランス、英国など先進国を中心に、全廃を目指す方向に進行中であり、30%にも達する我が国の石炭火力は早急に廃止を迫られているが、原発以外には代替電源が見当たらないのが現実である。 安倍内閣は、12年後の平成42年度の電源構成を、原発:20%~22%, 再生可能エネルギー:22 %~24%、石炭火力:26%を目指しており、依然として石炭に頼らざるを得ない苦境を示している。
日本の原発総数42基の内、再稼働は5基で、 残り37基は全て停止して安全対策審査中であるが、廃止を迫られている石炭火力の代替電源は原発再稼働以外に全く見通しがない。しかるに小泉元首相はわが国の原発が大震災で全て停止に追い込まれた時でも、日本社会は生き残ったではないか。この逆境をチャンスと捉えて、安倍首相は自然エネルギ―へ強制的に転換できると主張する。
原発再稼働派も自然エネルギ―派も、信念を賭けた主張であり、私が如き不勉強者が勝手な意見を述べるのは少々躊躇するが、立法で強制的に脱原発を実現させようとする小泉流の思想はやはり強引過ぎると思う。その前に、両方の識者が公開討論会を開いて徹底的に議論しては如何だろうか。専門家同士が時間をかけて公開で議論すれば、その優劣はかなり見え始めると思う。仮に再生エネルギー派が優勢であれば立法の検討も可、逆に危険過ぎるとの意見が優勢だと判明すれば、安倍内閣の漸進的な転換政策を進めればよい。郵政民営化の如く、賛成派,反対派の多数決で結論を出す人気投票の議案では無いだろう。
参考までに、大震災の教訓として見え始めた一条の光は、日本原子力機構が開発した次世代の小型原子炉の高温ガス炉があり、現在 ポーランドへ技術輸出して建設する案件が具体性を帯びているという。これは原子炉の熱をヘリュームガスで取り出す新技術であり、運転用の水も不用、電源を喪失しても炉心溶融に至らない小型原発であり、運転の安全性も極めて高いと言う。本件は日本の原子力行政に夢を与える魅力に溢れた展開となりそうだ。
2018年01月04日
180104 セールスの凄腕
私はテレビドラマが好まないが、ドキュメンタリーは結構よく見る。先日もあるデパートの食品売場のソーセージ試食販売員の凄い技をみた。同じ食品売り場で、新人販売員の3倍以上を売る圧倒的な力量を発揮する実践的な創意工夫だった。以下熟練のカリスマ販売員がソーセージの試食販売する知恵と工夫の一端を説明する。
a) 先ずはソーセージ試食販売のコーナーの雰囲気作りだ。新人は往々にして清潔さを表す青色を基調にするが、これは買物気分を落ち着かせるムードになるので、ベテラン販売員は赤い色調を多く使ってお客を興奮させ購買意欲を誘う作戦を使うという。
2) 次に焼きたてのソーセージ小片をツマ楊枝に刺して、試食はいかが? と来店客に売り込む常套手段だが、狙ったお客を待ち受けて真向からPRするのはタブーだという。販売員は後ろ向きで待機し安心して近づくお客にくるっと体を回して試食サンプルを差し出すという。突然 ソーセージ小片を差し出されたお客は大抵受け入れるようだ。正面からお客を待ち構えると、警戒されて横道に曲がったり避けたりする人が多いという。正面から近づいて試食するのは、買う気のない食べ歩き老人が多く人情の機微を熟知した勧誘だと思った。
3) 来客の気分は色々で、買う気満々のお客と、買う気の薄い散歩気分のお客もいるが、その見分けは案外簡単らしい。眼付でも区別できるが、最も分かり易いのは買物カゴの数であり、カートの上下に1個づつ、計2個のかごを用意しているお客は買う気満々であり、試食販売も成功し易いという。
4) いつも午後4時〜6時の時間帯が忙しいが、その時はソーセージを焼くフライパンに醤油とバターを追加して,周辺に芳香をもくもくと漂わせるとお客が吸い寄せられて確実に買ってくれるという。
5) 爪楊枝を刺した試食片を小皿に載せてお客に提供する時、試食品が冷えないように、ベテラン販売員は紙製盆の裏に発熱カイロを張り付けて、ソーセージ片を熱い状態で試食させるという。また、ハイヒール客よりもスニーカー客の方が成功率が高いらしい。専業主婦か独身女性の差かも知れない。
6) 試食販売の成果は、新人が1日で平均80個売るが、カリスマ販売員は3倍以上の250個を売るという。@500円だとすると、売上げは4万円と12万円の違いになり、カリスマ販売員の凄腕には驚く次第。セールスが専門の偉い先生方は高邁なマーケティング理論を説くだろうが、経験に基づいたカリスマ販売員のセールス技量で3倍以上の売上を達成するというのは驚いてしまう。
a) 先ずはソーセージ試食販売のコーナーの雰囲気作りだ。新人は往々にして清潔さを表す青色を基調にするが、これは買物気分を落ち着かせるムードになるので、ベテラン販売員は赤い色調を多く使ってお客を興奮させ購買意欲を誘う作戦を使うという。
2) 次に焼きたてのソーセージ小片をツマ楊枝に刺して、試食はいかが? と来店客に売り込む常套手段だが、狙ったお客を待ち受けて真向からPRするのはタブーだという。販売員は後ろ向きで待機し安心して近づくお客にくるっと体を回して試食サンプルを差し出すという。突然 ソーセージ小片を差し出されたお客は大抵受け入れるようだ。正面からお客を待ち構えると、警戒されて横道に曲がったり避けたりする人が多いという。正面から近づいて試食するのは、買う気のない食べ歩き老人が多く人情の機微を熟知した勧誘だと思った。
3) 来客の気分は色々で、買う気満々のお客と、買う気の薄い散歩気分のお客もいるが、その見分けは案外簡単らしい。眼付でも区別できるが、最も分かり易いのは買物カゴの数であり、カートの上下に1個づつ、計2個のかごを用意しているお客は買う気満々であり、試食販売も成功し易いという。
4) いつも午後4時〜6時の時間帯が忙しいが、その時はソーセージを焼くフライパンに醤油とバターを追加して,周辺に芳香をもくもくと漂わせるとお客が吸い寄せられて確実に買ってくれるという。
5) 爪楊枝を刺した試食片を小皿に載せてお客に提供する時、試食品が冷えないように、ベテラン販売員は紙製盆の裏に発熱カイロを張り付けて、ソーセージ片を熱い状態で試食させるという。また、ハイヒール客よりもスニーカー客の方が成功率が高いらしい。専業主婦か独身女性の差かも知れない。
6) 試食販売の成果は、新人が1日で平均80個売るが、カリスマ販売員は3倍以上の250個を売るという。@500円だとすると、売上げは4万円と12万円の違いになり、カリスマ販売員の凄腕には驚く次第。セールスが専門の偉い先生方は高邁なマーケティング理論を説くだろうが、経験に基づいたカリスマ販売員のセールス技量で3倍以上の売上を達成するというのは驚いてしまう。