2019年10月

2019年10月21日

191021 大災害は続く 

台風15号に続いて19号(10/12)は、関東や長野、福島、宮城に甚大な被害を残した。世界も注目した50年振りの強力台風と言われ、500ミり〜900ミリの集中豪雨と、風速55m以上の強風が日本各地を襲い、多数の河川が決壊し、90名近い犠牲者を出した。住宅を押し流し、収穫寸前のリンゴ、野菜、果物、米などを壊滅させて農業関係者を悲嘆のどん底に突き落とした。多摩川、荒川、千曲川、阿武隈川、那珂川、久慈川などの一級河川が80余ケ所で決壊して 憧れの街 田園調布も4丁目5丁目が浸水、農地や建物を押し流し、平穏な国民生活を破壊したが、我々は荒れ狂う自然の猛威をテレビで見守るだけだった。                                    
                                          
利根川近くの田舎に住む私も他人事では無かった。関東一円の降雨を集めた利根川は、水位が段々と上昇して、我孫子市役所はレベル3の避難準備を早々にアナウンンスした。群馬栃木の山地の豪雨は1日後には利根川に流入して水位を上昇させて、警戒水位を突破した。利根川近郊の静かな田園地帯に住む我が家も、大河決壊に備えてPCや電気機器を2階に運び上げたが、仏壇は重たくて動かず、位牌と写真と小さな遺骨箱だけ取り出して2階に移した。もし利根川が決壊すると、深さ4mの洪水が私の住宅街に来襲すると、市役所ハザードマップでは真っ赤に塗りつぶされているのだ。しかし翌日早朝には、氾濫すれすれに増水した利根川の水位は下がり始め、やがて拡声器が警戒警報解除のアナウンスを流して胸をなでおろした。       
                                                                 
多数の犠牲者と、住宅や農地の広範な被害に対して、安倍内閣は自衛隊の出動を命じてその復旧対策に全力投入した。50年振りの最悪の台風だと気象庁は説明するが、民放テレビは、近年は異常気象続きで、来年もこの程度の強力台風が来襲する可能性ありと報じており、静かな環境を満喫していた我が家も転居を考えなければならないかもしれない。              
                                                                      
経済オンチの私だが、阪神淡路大地震は10兆円の損害、東日本大震災は25兆円の経済損失を出したと聞く。今回の19号台風は相当の損害だろうが 問題は台風ばかりではない。30年以内に80%の確率で来襲するという南海トラフ大地震の恐怖で、20〜30m級の巨大津波が、東海から関西、四国、九州を襲うと予報されている。その経済損害は東日本大震災を大きく上回り100兆円に達し、GDP 500兆円の日本には致命的な大打撃を与え、高齢で活動力の弱った我が国には極めて深刻な災害になる。当然 自衛隊も総動員令で出動して復旧対策に対応し、東日本大震災時のアメリカ海軍もトモダチ作戦で救出作戦に参加した。 
                                                                                                                     
私は 南海トラフ大震災の発生時に、不吉な事態が発生するかも知れないと思っている。それは中国海軍が尖閣列島に上陸するかも知れないことだ。中国は広大な東シナ海を領海にしているが その東シナ海は九州から奄美諸島、沖縄列島、尖閣諸島と1500キロの長大な日本列島群に囲まれて封鎖されているのだ。中国は多数の潜水艦を建造して海軍力を拡充ているが、東シナ海から太平洋への出口は日本の海上自衛隊に抑えられており、中国潜水艦を隠密理に太平洋へ出航させる航路がなく、その確保が至上命題になっているのだ。潜水艦は深海の太平洋に潜ってこそ強烈な威力を発揮するが 200m程度の浅い東シナでは簡単に発見されて簡単に撃破されてしまうから。    
                                     
近年中国は 古代の尖閣住民は中国に朝貢していた記録があり、尖閣列島は中国の領土に属すると噴飯ものの宣伝を始めた。従って もし南海トラフ大震災で日本が大混乱に陥った時は、中国は千載一遇のチャンスととらえて, 朋友作戦(トモダチ作戦)で漁民に扮した海兵隊を尖閣列島に上陸させるだろうと 私は本気に疑っている。       
      当然日本政府は拒否し海上自衛隊を防衛出動させるだろうが、自衛隊は大津波の救済活動で混乱を極めており、尖閣に上陸した中国軍を撃退するのは困難も予想される。沖縄やグアムの米国海軍も出動して共同作戦に参加するだろうが、深刻な事態が予想される。 
                                       
これがもし私の誇大妄想なら幸いだが、世界最強の軍事国家に成長した暴れ者の中国なら現実にあり得る話だ。自国民救済は 国際政治ではいつも便利に使われる口実であり、先年ロシアがクリミア在住のロシア国民の保護を名目に軍隊を出動させて 軍港クリミア半島全土を占領したのも全く同じ構図なのだ。日本は民族対立も少なく恵まれた環境だが、自然災害や近隣諸国との摩擦などに深刻な危険が存在しているのだ。       






    




mh3944 at 12:32|PermalinkComments(0) 政治 

2019年10月08日

191008 絶望する香港市民  

香港のデモが収まらない。自由を満喫してきた人口700万人の世界金融センター香港が、迫りくる習近平の恐怖から逃れようと、雨傘と覆面で抵抗し、必死にもがいている。70年前に毛沢東が全土を制圧して成立した中華民国は、経済が発展して成熟すれば、民主主義的国家になるだろうと世界は予想したが、期待は完全に裏切られてしまった。27年前に香港の統治権が英国から中国に返還された時、中国は香港に1国2制度を約束したが、これも裏切られた。                       
                                                                                      
デモの直接原因は、香港政庁が計画した逃亡犯条令改定で、反中国的人物を中国本土に引き渡す改正案であったが、それは単なる引き金で、中国が香港を本格的に制圧するシグナルであった。香港市民もこのような事態を想定はしていたが、事態の急迫に驚いてデモに発展した。特に近年は中国人の流入が激しく 不動産価格や家賃の上昇など住環境の悪化に耐えられず、香港生まれ香港育ちの国民は、いよいよ祖国を捨てて海外に脱出せざるを得ない状況になった。                    
                                        
それにしても 住民700万人の内200万人以上が、リーダー無しの街頭デモに参加して中国反対を叫ぶ事態は異常であり 習近平が如何に嫌らわれた悪魔のリーダーであるかを全世界にPRした。長い歴史の血と涙でやっと確立した自由の香港が 独裁国家に巻き込まれようとしているのだ。    
                                         
近年香港では 民主主義や言論自由を叫ぶ活動家達が忽然と姿を消し、出版社社長が突然行方不明になるなど、奇妙な事件が続発し始めたが、それが習近平の指示で行われていると知った香港市民は、明日は我が身と知り、このままでは香港も警察国家になってしまうと直感して自発的デモに参加し始めた。 毎週土日には膨大な一般市民が雨傘をさして大通りを行進して 普通選挙の実施を求めてを行進し始めたが その姿は異常という他に無い。長い努力でようやく確立した自由社会が、いとも簡単に警察国家に変質する悪夢の出来事がいま香港に迫っているのだ。 香港市民は、この恐怖の警察国家から 我が子や孫を守るため、台湾やシンガポール、マレーシア、東南アジアや米国へと脱出を加速し始めた。

60年昔、私の大学同期生に、香港出身の親友 李崇厚君がいた。彼は日本語を余り話せず、私も都会生活に馴染めないので自然と親しい関係になった。彼の両親は富豪でレストランを営んでいたが、中国が統一すると、香港の資本家は危険に晒されるのでアメリカに移住する計画だと話していた。その後 彼とは音信が途絶えたが、多分アメリカへ脱出しているだろう。         
                                          
5G時代を迎えて中国は ITで世界的な情報管理体制の構築を画策していることも判明した。ファ-ウエイを使って全世界の情報を集中管理する壮大な構想を、仏ルモンド誌が察知して大々的に報じて世界は驚愕した。既に中国本土の14億人は完全に監視体制に組み込まれ、アフリカ大陸の12億人も中国が監視態勢を構築中だが、欧米日は中国製ファーウエイの使用を拒否して 中国封じ込め体制を急いでいる。  
                                                          
中国は内政干渉を理由に 欧米が香港デモへ介入するのを断固拒否して、周辺に重武装の人民解放軍を配置して、雨傘と火炎瓶で抵抗する香港市民の制圧を準備している。この香港の大暴動は現代版ヒットラーの再来をも連想させるが、我々にはその成行きを見守る以外に 香港市民を助ける手段がないのは悲しい限りだ。                     



 

mh3944 at 09:02|PermalinkComments(0) 政治 

2019年10月01日

191001 最低でも2割負担に 

        
我が家は道路から少し石段を上がる、昨年私は3mのアルミ製手摺りを階段に取りつけた。ホームセンターで数千円のアルミパイプとセメントを手配すれば 日曜大工でも出来そうだと思ったが、玄関は見栄えも大事だからと家内が反対したので 工事業者に外注した。工事は半日で終了し10万円を支払ったが、市役所を通せば1万円で済みますよ、と工事業者が苦笑しながら言った。 

先日、お隣りの一人暮らしの老女も、同じく3.5mの手摺を取り付け 石段をコンクリートで化粧塗りした。業者から繰り返し勧められたという。 ご自分は工事費15万円の1割1.5万円を支払い、残りは業者が市役所に請求するそうだ。福祉の仕事は儲かるらしく お隣りは格安値段で気分も悪くない。高齢者宅の安全工事に文句をつける気はさらさら無いが、個人負担1割で、残り9割は福祉予算という いつもの構図には疑問を感じている。    
                                                

同じく3軒先には80代後半の母親と50才前の娘が住んでいる。実の親子で娘は未婚だが、毎夕母親を叱る娘の甲高い声が聞こえてくる。日常の些細なトラブルらしいが 激しくて執拗な罵声が近所中に響き渡る。正しく犬猿の仲で 元気なメス猿が年老いた老犬を虐めている図だ。最近その家庭に福祉協議会から若い介護福祉士?が来訪し始めた。親子ケンカの仲裁らしいが2時間ほどして若者は帰る。確かにその日だけは静かになるが、翌日になると再びケンカが始める。介護福祉士もかなりの時給が市役所から支払われるだろうが、多分受益者は1割で、残りは福祉予算から出るのだろう。
                                              

私も高齢で、月1回の病院通いしているが、待合室はいつも高齢者で満杯だ。外来会計は殆どが1割負担だが、私は3割負担で薬代も含めると支払いはいつも2万円を超え 医療費の高さを実感する。零細自営の当方家族の3割負担は了とするが、大多数の患者の1割負担は如何にも安過ぎると前々から思っている。閑を持て余す高齢者達は冷暖房完備の清潔な病院に頻繁に通って、あちこちの診療科に首を出して時間潰しをしている。日本の福祉行政の多くが受益者1割負担であり、分かり易く言えば殆どタダ同然だが、タダでは文句が出るから、恰好だけ1割負担で 非難を免れている構図がありありだ。                                                      
その結果、社会保障の予算は膨張を続け、毎年1兆円づつ増えて一般会計の3割を超える規模にまで膨れ上がった。市町村長も福祉行政に力を入れれば選挙も安泰だから、街にはxxx福祉協議会とか yyy支援センターとかの仰々しい看板が目立ち、同じ名称のクルマが忙しそうに走り回って仕事を探している。福祉サービスは本当に底なしのブラックホールで、食事準備、入浴介護....などなど生活の全ゆる面に及び、限りなく予算を吸い込む恐怖のモンスターだ。国債残高も既に1100兆円に達し、子供孫たち一人当たり950万円の借金だという。人口減も加速して、資源ナシ日本は財政破綻に向かって一直線だ。1割負担は 福祉に名を借りた予算の垂れ流しであり、国家財政を潰す悪魔のスローガンでもある。タダ同然の1割負担は早急に止めて、最低でも2割以上の負担にすべきだと私は思う。


mh3944 at 09:29|PermalinkComments(0) 政治