2021年01月
2021年01月28日
210128 ベンチャー推進の無駄
定年退職後の20年間 私が自営した精密機械の保守会社は昨年清算した。コロナ不況も理由だが、83才の高齢となり 体力も自信が無くなったからだ。無事に会社を閉じて税務署に追い回される生活にも終止符を打ったが、何ものにも縛られず経営できた20年間は本当に充実の余生だった。
スタート時に目指した精密機械のメンテ代行業は 誰からも信用されず途方に暮れた。しかし米国のSchumacher社から信頼されて、半導体機器の輸入検査、定期検査、出張修理が軌道に乗り、2〜3年で動き始めた。後半は大手臨床検査センターの自動化ラインのロボット管理だった。その間に、私はHPの検索エンジン最適化にも取り組み、高度なSEO業務も動き始めた。しかし超高齢になり複雑な仕事は後継者も不在で,会社を閉じたが、20余年のベンチャー生活は痛快な日々であった。
社会活性化の為、政府はベンチャー起業を奨励し、地方自治体も起業支援セミナを頻繁に開催している。我市も毎年100名以上の参加者を集めて 起業セミナーを繰り返し、市関係者は誇らしそうに自慢する。しかし元市長が私に本音を漏らした。起業セミナーは良いが、応援団ばかりでランナーが居ない と言う。講師は、市場調査、会社設立の方法、銀行口座開設、政府補助金申請など重要な手法を色々教えるが 実際に事業化に進んだ例はごく少ないという。市役所はベンチャー起業率には全く言及しない。石原慎太郎の言う通り、国の投資は税金の無駄使いで、貸借対照表、損益計算書が無く 投資することだけが目的になっており 結果には全く関心がないのだ。
ベンチャー起業が計画通りに進むことは殆どあり得ず、時には絶望的な危機にも見舞われる。資金が尽きて銀行の取立てに遭っても、自宅を家族に生前譲渡して財産を守る最悪時対応までは誰も教えない。営業マンを雇用しても新しい仕事には全く無力で 直ぐに転職してしまう。現代は徹底的にITを活用して資金節減の運営をしないと、経営は成り立たない時代なのだ。地元の人材シルバ-材センターに人材派遣を頼んでも、人材センターは 市町村をまたがる業務を拒否する。しかし事前にセンタ-本部の責任者に相談しておけば 広範囲の仕事も認めてくれるが、実務経験がない素人講師達は、教科書通り空念仏セミナーの繰り返しで、受講者が厳しいベンチャー社会に飛び込む勇気を与えてくれない。
2021年01月20日
210120 テレワーク時代-1
世紀の大災害に発展したコロナ騒動は 社会通念に大きな変化を引き起こしている。東京の有名大学に合格して大喜びの学生達は憧れのキャンパスに通えず放心状態、新入社員は高層オフィスで仕事が出来ず落胆し、都心の飲食店は営業規制で倒産に追い込まれている。自宅ワークを指示された中高年は、次はリストラかと身構え、社員9,000人の電通さえ出勤者は2,000名に激減した為、48階建て汐留本社ビルを3,000億円で売却、暴利を稼いでいた都心の不動屋はオフィスのガラ空き状態に慌てる。更に高額マンションを購入したエリート社員は、マンションの値下がり気配を感じて後悔し始めている。
満員電車で都心オフィスに出勤していた時は 誰も当然だと思っていたが、本当に毎日出勤する必要があったのかと疑問に思い始めた。私は定年退職後 自宅近くのレンタルオフィスで仕事しているが、徒歩通勤、家賃激安で、コロナ不安も少なく、格段に効率的であることに満喫している。
現役時代には、営業部員は朝出勤すると前日のレポートを書き、交通費を清算し、新たに訪問するユーザーのアポを取って昼前には出かけたが、自宅勤務になると直行直帰で交通費は不要で 一人当たり年間20万円の交通費節減になり、社員1,000人の会社では年間20億円の巨額な経費節減になる。
業務部は多数の女性達がパソコンを打っていたが これら作業は全てPCが代行、予算会議、営業会議 ,月例会議など会議続きで 部屋予約は詰まっていたが 殆んど連絡会議で 簡単にネットで代替でき始めた。社長や役員が列席する年頭会議,決算会議は、金正恩の軍事パレードと同じく 部員に気合いを入れるセレモニーであり、ある程度残さざるを得ないかも知れないが。
私の所属した企画部門は、10人程度の企画部員が ワンマン本部長の顔色を横目で見ながら指示待ちの日々で、余る時間は手近なマーケット調査本を読んでいたが、今後は週一回出勤して同僚と意見交換すれば 後は全て自己責任になるので 多くの部員は途方に暮れる筈だ。知恵の無い企画本部長は 仕事が手につかないだろうが、私はテレワーク時代に大賛成で、無意味な相互牽制や監視も無くなり、全て自己責任の最高の環境になると思う。
リモート業務の場合、秘密保持と 社員の業務意欲を如何に鼓舞し続けるかが問題となる。先日も楽天に転職した元ソフトバンク幹部社員が 5G営業情報を大量に持出していたことが発覚して大騒ぎとなっているが、我が国では潜在的に起きていた事件であり、特に韓国中國への技術漏洩はタレ流し状態で 対策は非常に困難である。秘密情報へのアクセスを厳密化して、秘密漏洩者は巨額賠償と 再起不能な厳罰で対処することが必要だろう。
社員達は、住宅や物価が安く自然豊かな郊外に移住し始めるだろうが、千葉,茨城,宇都宮,山梨などの近郊が主で、 那須などの遠隔地に移住する人は多くないだろうと私は思う。兎に角 従来のサラリーマンの勤務環境は 劇的に変化することになり、全て自己責任の時代になるのは確実だ。 快哉!
2021年01月12日
210112 バイデン大統領の吃音
米国大統領のJ.バイデンは、幼少期から軽度の吃音だったという。吃音は言いたいことが発声できず、幼少期の人格形成に大きな打撃を与える。バイデン氏の控え目な性格も吃音で苦しんだからだろう。
実は私も幼少期からの吃音で 傘寿を超えた今でも完治していない。私が吃音を意識し始めたのは小学校時代で、6年生の運動会で 赤組白組の得点発表を命じられた私は、壇上に上がっても、勝敗を正確に宣言できなかった屈辱は70余年が経過した今でも忘れられない。6人兄弟の次男兄と3男の私は酒飲み短気オヤジから徹底的に恐喝され続けて精神的に不安定に陥り吃音になって 生涯苦しむ羽目になった、オヤジが結核で急逝した時も、内心で快哉を叫んだ覚えもある。
中学高校時代の国語の時間は 順番にテキストを朗読する時 ごく平易な漢字も発声できず、苦悩の学生時代だった。しかし誰も読めない英語だけは私は安心してすらすら読めた。これが英語を好きになり、英語と深く関係することになった理由である。
卒業して研究所に入ると、英語論文の輪読会が日常になり、毎朝私は早朝に出勤して英会話読本を大声で朗読して発声準備した。英読本も段々と高度化して 終に最上級の研究社Spoken-American-English (Advanced-Course) を朗読し始めた。全24章3時間の大作を、テープで聞きながら毎日発声練習する訓練を私は続けた。その結果、私は英語が怖くなくなり、米国ロサンジェルスにも単身出張してユダヤ系診断薬合弁会社D社のZ会長と直接交渉して、合弁会社を新設して、その日本社長に就任、米国やヨーロッパ諸国の経営者達との交流を重ねる年月となり、私のサラリーマン人生は一挙に国際化して充実の会社人生となった。80才を過ぎた今でも私はテキストを朝10分程 朗読するので、早朝の散歩を心待ちしている柴犬が 苛立って唸り声をあげ始める始末である。
実は私も幼少期からの吃音で 傘寿を超えた今でも完治していない。私が吃音を意識し始めたのは小学校時代で、6年生の運動会で 赤組白組の得点発表を命じられた私は、壇上に上がっても、勝敗を正確に宣言できなかった屈辱は70余年が経過した今でも忘れられない。6人兄弟の次男兄と3男の私は酒飲み短気オヤジから徹底的に恐喝され続けて精神的に不安定に陥り吃音になって 生涯苦しむ羽目になった、オヤジが結核で急逝した時も、内心で快哉を叫んだ覚えもある。
中学高校時代の国語の時間は 順番にテキストを朗読する時 ごく平易な漢字も発声できず、苦悩の学生時代だった。しかし誰も読めない英語だけは私は安心してすらすら読めた。これが英語を好きになり、英語と深く関係することになった理由である。
卒業して研究所に入ると、英語論文の輪読会が日常になり、毎朝私は早朝に出勤して英会話読本を大声で朗読して発声準備した。英読本も段々と高度化して 終に最上級の研究社Spoken-American-English (Advanced-Course) を朗読し始めた。全24章3時間の大作を、テープで聞きながら毎日発声練習する訓練を私は続けた。その結果、私は英語が怖くなくなり、米国ロサンジェルスにも単身出張してユダヤ系診断薬合弁会社D社のZ会長と直接交渉して、合弁会社を新設して、その日本社長に就任、米国やヨーロッパ諸国の経営者達との交流を重ねる年月となり、私のサラリーマン人生は一挙に国際化して充実の会社人生となった。80才を過ぎた今でも私はテキストを朝10分程 朗読するので、早朝の散歩を心待ちしている柴犬が 苛立って唸り声をあげ始める始末である。
2021年01月07日
210107 スマホ中毒
評判は良くないが、菅首相はスマホ値下では大きな成果を上げた。欧米の2倍以上の高料金で国民を騙し続けてきた大手3社も、終に今春より欧米レベルへ大幅値下げを強制されることになった。ガラケーで頑張っていた私も これでやっとスマホに変えるつもりになる。
先日の昼どき、近くのレストランに5人連れの中年女性がガヤガヤと入ってきた。久し振りの集まりで、何を食べようかと賑やかに話し合い、各々が個別に注文した。しかし注文を終えると途端に 雰囲気が一変した。 彼女達全員は急にお喋りを止めて 自分のスマホを黙々と読み始めたのには驚いた。 久し振りの仲間同志なら話すことが山ほどあるだろうにと思うが スマホの方が重要なのだ。日常生活は完全にスマホに束縛されている。
彼女達が見入るのは LINEか, Yahooニュースか、You-Tubeか、ゲームか知らないが、完全にスマホ漬けの生活になっている。成人がスマホに夢中になって会社を辞めて自室に籠り ゲームに耽ける話も聞くが、小さなスマホにそこまで人生を束縛されては敵わないと私は思う。昔は学校を卒業すると 親の古い背広を一着貰って 家を出て自活を始めたが、近年の若者達は住心地がよい自宅からなかなか離れない。確かに最近のスマホはアプリが益々充実して 何でも解決してくれる超便利な機器だが、余りにもスマホ漬けの生活では哀れに見える。街頭テレビで若者達の発言も、堂々と歯切れよく自分の意見を言うのは立派だ。しかし彼らの発言は 見掛けは立派でもスマホに大きく影響されており、余り考えず即座に返事するのが格好良いと思っているようだ。少なくとも重要なテーマぐらいは その背景を十分吟味して スマホ情報でなく 自分の意見を言って欲しいものだ。
大阪出張する時 多くの人はスマホでスケデュールを綺麗に組むが 私はこれが余り好きではない。スマホに縛られて窮屈な一日になってしまうからだ。私は凡その出発時間を決めて自宅を出掛け、東京駅に着くと 一番早く出発するのぞみ最前列の自由席に乗る。大阪で仕事中も帰り時間を余り気にせず、用件を終えると大阪駅に向かい、一番早く出発するのぞみの最後尾の自由席に並んで乗る。昼間の予定が少々変わっても全く平気だ。日々の行動をスマホに決められる生活が好きになれないのだ。スマホを使っていない私の偏屈な意見だから割引いて頂いて結構だが、寝ても覚めてもスマホ漬にだけはなりたくないと思っている次第。