2022年09月

2022年09月30日

221001 安倍元首相の外交努力 

安倍元首相の国葬が終わった。 アジア極東の東京で行われた短い葬儀に 世界各国から700余人の著名政治家が参列し、インド モディー首相、オーストラリ首相、フランス前大統領など TOP政治家も50余人が来日した。しかし、会場周辺では国葬反対の田舎者デモが絶えなかった。それを見たある外国特派員は、何故そこまで故人を恥ずかしるめのか 理解できないと漏らしていた。  
                                                                                  
8年近く日本の首相を務めた安倍元首相は、アメリカ大統領、ロシア大統領、ドイツ-メルケル首相他 英ジョンソン首相ほか 欧米のTOP首脳を相手に 対等に議論しながら、個人的な信頼関係も構築する姿に我々は驚愕した。安倍さんは英語堪能だったとは聞かないが、大国首脳のG-7会議をリードし、トランプ大統領とはフロリダ別邸でゴルフに狂じ、悪辣プーチン大統領とは30回近い個別懇談や、地元山口の温泉郷にも招待して 信頼関係を深め 北方4島は奪回を試み努力した。
                                                
欧米首脳は、特別な親密関係の政治家以外は 個人宅に招待することはありえず、従来の日本人外交官が最も苦手な懇親外交であり、我が国の国際的地位を引き上げて、欧米首脳に世界の日本を再認識させたと私は思う。多くの日本人外国官は、後進国への援助提供が主な仕事で、大使館では閣下と呼ばれて 自己満足に耽る田舎外交官が多く、安倍元首相の大胆な交流外交には驚愕しただろうと思う。   
                                                                                         私も小さな米国系合弁会社NDPC(50名)の社長を12年間勤め 業績面ではかなりの実績を上げ、新製品開発員の努力で欧米を驚愕させたが、社交面は苦渋の年月であり、世界各国との交流の難しさを実感した年月であった。関係会社の社長家族を含む200余人が集まって交歓する 毎年のサマーバケ-ションは本格的な交歓の場であり、欧米の社長族のスマートさに圧倒された。
                                           
ビバリーヒルズのホテルでは 夕食後のダンス時間に 欧米の社長族は我を忘れて自由奔放に踊ったが、私は全く手が出せず、夜更けまで踊り続ける彼らを眺めていた。そのダンスは多分、マンボ、ジルバ、チャチャチャなど、簡単なラテン系ばかりだったろうと今になって思うが、当時は異次元の世界で 余裕なく自分の無能さを痛感させられた。 特に悔しかったのが、シンガポール、マレーシア、台湾など東南アジア各国の連中が大ハシャギで楽しみ、日本と韓国だけが テーブルに座って見守る苦渋の姿だった。                                     
                                                                                                      
別の例では、イタリアの古城を借切って実施された、本格的な仮装パーティも私は全くの初体験だった。各国の社長には、西欧歴史上の有名人物が各々割当てられ、私はウイリアム-テルの衣装で参加した。最高位は 古代ローマ帝国のカエサル-シーザーで 米国親会社の会長が仮装した。相手と出会った時、その場にマッチした会話ができれば最高だが非常に困難で、私はバイキングに扮したイタリア人営業マン連中と出会った時、Oh! Pirates(海賊)と叫ぶと, 先方は No! No! we are merchant(商売人)だ、文化の伝道者だと言い返されて一本取られた思い出もある、 大学入試の西洋史が初めて役立った出来事だった。                                                        
安倍元首相はピアノも少々練習したと聞く。ピアノやダンスが出来なくても 仕事は出来れば一応合格だが それは初級レベルである。特にTOP政治家の仕事は 交流した友好関係を通じて 相手の信頼度を確認するプロセスであり、ガリ勉外務官僚には殆ど不可能である。安倍元首相も色々な非難があるのは承知しているが、世界の最高首脳連中を相手に 大和魂で外交を試みた稀有の日本首相だった。         


mh3944 at 12:24|PermalinkComments(0) 政治 

2022年09月26日

220926 大相撲

大相撲秋場所は37才の玉鷲が優勝した。年配ながらよく頑張ったと思う。我々ペット仲間は毎夕方の散歩時に 近くのグランドで雑談するが 犬達も上下順位が決まっており 結構楽しそうに遊ぶ。我が愛犬Pは 飼い主に似て気が弱く 下から数える方が早いが 女性が多いので、終わりのない井戸端会議になり易く 私は いつも早目に引き上げる。今回も大相撲が終盤なので お先に失礼します と言いながら帰ろうとすると、 え!相撲? モンゴルばかりでしょう! と嘲笑気味に言われたが 何も答えずに帰った。
       
確かに他のスポーツと違って 力士は不格好でスリルも少ない。何回も仕切りを繰り返すのは退屈だ。しかし不格好でも力だけは強い子供達の将来の夢かもしれない.。近年日本人力士は弱く、毎場所モンゴル人力士が入れ替わり優勝し、母国モンゴルでは国民が熱狂して、筋肉隆々のモンゴル若者達には 日本の大相撲で活躍するのが人生の目標だと 次々と来日して順番待ちだという。
                                               
確かに朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士、玉鷲。。。と大横綱はモンゴル勢オンパレードで、日本人力士の不甲斐なさには私も腹立たしく思う。しかしモンゴル力士に文句を言うのは筋違いだ、それは大谷祥平が米国MLBで大活躍するのを 我々が大喜びしているのと同じことだ。その昔ジンギスカンがユーラシア大陸を駆け抜けて欧州にまで暴れ込み、モンゴル人は西洋では恐れられている。 代わって日本が モンゴル人若者達に大きな夢と希望を提供しているのだ。

モンゴル勢に共通するのは、禁じ手以外は あらゆる攻撃手段を使うことだ、圧倒的に強かった白鵬も、内容は禁じ手に近い、張り手、かち上げ,目つぶしなど 乱暴な手口を多用して勝星を稼いでいた。日本で絶対に出世したい モンゴル力士の意欲の表れなのだ。先場所優勝した照ノ富士は モンゴル人力士には珍しい温厚な紳士で、一時は幕下最下位迄 転落したが 再び這い上がって 横綱になった根性男である。日本人力士は相撲で出世できないと 直ぐに引退して料理店を開いたりするが、モンゴル人力士は日本で成果を出せず帰国するのは 一生を台無しにする屈辱なのだ。
                             彼らの取組みは自由奔放で何でもやる。実は先日の 期待の取り組みに 埼玉栄高校OB同士の、貴景勝 VS 北勝富士戦があり、貴景勝が珍しく注文相撲で立合い左に飛び、的を見失った北勝富士は 土俵外に飛び出したハプニングがあり 貴景勝が恥ずかし顔で土俵を降りたが、解説者が大クレイムして もっと正々堂々と戦え!と 警告した、 しかしモンゴル人力士の場合は誰もクレイムしない。彼らは、騙しのテクニックて決着をつけ注文相撲は常識であり、違法でない限り あらゆる手口を使うことに躊躇はないのだ。大相撲は確かに恰好は良くなくスマートな選手が 走り回る西洋型スポーツとは違って、スリルの少ない競技だが、デブ型人間には 何の恥もなく、思う存分戦い実力を発揮できるユニークな勝負であり、モンゴル人力士には夢の世界なのだ。

mh3944 at 11:50|PermalinkComments(0) 雑感 

2022年09月20日

220920 老後の平穏

先日 理髪店で散髪中、私の寝いびきに家内が文句を言うと漏らした処、あら!まだ寝室がご一緒ですか?と不思議そうに言われて驚いた。欧米では高齢でも別寝室はあり得ない話だろうが、我国では高齢夫婦の別寝室は普通らしい。
                                         
我国は長寿化が進み、100才以上が9万人を超え、その9割は女性だという。近隣にも高齢女性が多く、傘寿半ばの私も人生100年時代が近いことを実感し始めた。私は現役時代に人生の大ピンチに遭遇した。右足先に微妙な震えを感じて、知人の慶大神経内科を訪問した処、左脳の大動脈に接して大きな腫瘍があることが判明した。緊急脳外科手術を受けてピンポン大の腫瘍を摘出した。地方病院なら足の震えから脳腫瘍を診断することは至難だったろうと思うと 担当の先生に命を救われた思いだ。その後私は、家族運にも恵まれて、ほぼ健康な生活に戻り 神様にも感謝している次第。
                                    
しかし単に長生きするだけが幸せとは必ずしも言えない。私の近隣には、家庭内不和で高齢の父親が追出された家族が数例ある。彼らがその後どう暮らしているかからないが、人生終盤になって住み慣れた自宅を去るのは地獄の苦しみだろうと思う。ある家庭は不貞が露呈した父親に息子が激怒して父を追い出し、自宅を2世帯住宅に改造して母親と一緒に住んでいる。僅かな気の迷いで追出された父親は後悔していることだろう。別の家庭でも、未婚の娘が自宅で鍼灸業を開業したことから家庭騒動に発展し、遂に父親が家出した例もある。東北出身の優しい人だったが、実家に帰っても世代交代が進んでおり、永住は出来ないだろう。                        
                                                                                      
家出しなくても夫婦関係が悪く、家庭内別居状態の家庭は結構多い。すぐ近くの元外国船船長を引退したBさんは腎臓病が悪化して苦しんでいたが 社交家の奥さんは連日外出し 本人は愚痴をこぼし続けていたが間もなく逝去した。すると再び活気を取り戻した奥さんは 派手な交流余生を楽しんでいる。別の例では変わり者ご主人と鍋釜の訪販に熱中の奥さん、気性の荒い未婚年配娘の3人家庭もあるが 家庭内の会話は殆ど聞こえて来ない。別の例では,体調の悪い奥さんはが必死の形相で日々のスーパー買い物に往復しているが、技術屋OBのご主人は絶対に手助けしない不思議な家庭もある。新婚の北海道出身の夫婦が東京転勤になり、我家近くに自宅を新築したが、ある夏に奥さんは子供連れで北海道に帰ったまま 20年以上経過したが帰って来ない家庭もある。ご主人も復縁を諦めた様だ。しかし多くはないが、本当に仲良し老夫婦も何組か居る。多分双方とも 未熟者でお金もない自分と結婚してくれた恩義をお互いに忘れていないからだろうか。                                 
                                         
若くて元気な壮年時代は、誰でも色々な誘惑に襲われることがあり、陥ってしまうことがある。小心者の私は何とか無難に乗り切った。多くの家庭では定年を迎えた主人が常時在宅になると 会話無しに陥り易く、同居生活は獄中生活にも似た苦しみだろうと思う。特に不貞が原因の家庭不和は殆ど修復不能で、長くて重苦しい余生になってしまう。元気満々の若手諸兄は 家族を巻き込む大事件には関係しないように、厳にご忠告申し上げる次第。

mh3944 at 13:45|PermalinkComments(0) 雑感 

2022年09月12日

2209112 理科系と文科系

近年多くの若者は不安定な契約社員で、結婚もできずに悩んでいる。私の近隣にも活発だった少年が 口もきかずに自宅に閉じこもっている者が数人いる。日本は人材不足で外国からの移民を進めている一方、国内には仕事が無いと苦しむ人もいるのは誠に奇妙な話だ。

しかし我々はその理由を知っている。知識も技術も要らない業務は、今は殆ど機械が代行する時代に代わっており、看板だけの大学卒は企業に不要になったのだ。今日では大企業といえども安泰ではなく 上司の命令に忍従して我慢すれば 一生安泰に過ごせる時代ではなくなった。

ある知人の家では、技術系は出世できないので学費は出さない, 文科系学部なら出すと親に通告されて、遂に4年間 親を騙し通して、技術系私大を卒業した強者がいる。超有名大学で無い限り、文系卒の看板は価値が無くなったことを 親はなかなか信じられないのだ。ひと昔前迄は、弁護士や公認会計士は一生安泰で 生活も保障されていたが、今日では仕事が無く困る時代になったことを 理解できない頑固親は結構多い。モリカケ問題で 獣医学部新設を頑なに反対してきた文科省も、突然態度を変えて 来年度から 全国の理工学系学部を大拡充する方針に転換したが 50年遅れてしまった。

私は旧制帝大工学部と 一流国立大学経済学部の両方を卒業したが、多忙な工学部に比べて文科系は 一流大学でも 余裕があり過ぎて 勉学内容が軽薄だと痛感していた。確かに大企業もつい近年まで、文系学歴が優遇され、技術系は出世には縁遠い世界だった。文科系社員は聞き覚えたキーワードを口にして技術マスターしていることを懸命にPRするが、基礎が理解できていない物まねに過ぎない。科学技術は日に日に進化発展しており、一旦大波に乗り遅れると 追いつくのは至難であり、企業は簡単に転落する時代になった。先端技術の重要情報が次々と韓国中国に漏洩するのは、狡猾な韓国中国の手練手管に、苦労が報われない日本人技術者が乗せられ易い事情もある。

技術系でも内容は色々で、特に情報関係やデジタルIT分野の技術進展は激烈で人材不足も激しい。従ってIT情報業界は学歴無用で、実力本位の世界に代わっている。それは 芥川賞や菊池寛賞が有名大卒の看板には無縁なのと同じである。文系大学で貴重な4年間を浪費よりも、高卒後直ちにデジタル専門学校に進んで 4〜5年間研修すれば 立派なデジタル技術者に変身でき、実力次第では、独立も可能な時代になった。

もしIT情報分野が嫌なら、他の成長分野として介護業界もある。一般に介護は嫌われ易いが、頑固老人の文句さえ我慢すれば、それなりにやり甲斐のある職場だと私は思っている。大企業で上司の顔色を伺いながら 忍従の一生を送るよりも 介護社会は誠意が通用し、実力を発揮して暮らす方が、後悔の少ない生涯になると私は思っている次第。



mh3944 at 08:39|PermalinkComments(0) ビジネス 

2022年09月05日

220905 少子化対策大臣の仕事

昨年の我国の出生人数は81万人と新聞ニュースに出ていた。このままでは 日本の人口は81万人 x 80年=6,400万人の2流国家になってしまう。狭くて資源がない日本は 6千万が程度が適正人口だとの意見もあるが、これで人口減少が止まる保証は全くない。
                                            
歴代内閣は、人口減少対策大臣としては、野田聖子、小渕優子、福島瑞穂、蓮舫など超有名議員が就任してきたが、何か効果を上げたという話は全く聞こえてこない。高校無料化、子供家庭庁新設、不妊症治療保険化なども、どんな効果になるか誰も言わない。生まない女性が悪い と麻生副首相はいうが、女性を非難しても出生率は上がらない。女性は結婚後も仕事継続を希望する人が多く、2人も生み育てると4年近く仕事から離れることになり、実務復帰は困難になって、結局仕事を諦めることにもなる。祖母が同居し手助けする家庭も殆ど無くなってしまった。
                                         
私は人口問題に素人だが、ある新聞に、日本の中絶件数が 年間20万件で 実数は2倍近いとのニュースを見て これは重大事件だと思った。少々乱暴だが 毎年同数の中絶を仮定すると 20万人x 80 = 1,600万人の日本人が誕生する前に葬り去られていることになる。染色体異常が判明して夫婦が悩み苦しみ 中絶する例もあるだろうが、未婚で妊娠して世間体を恥じて中絶する例や 生活苦の中絶も多く、これらの殆どは避けられる可能性があると思った。米国の連邦最高裁は 宗教的理由で 中絶禁止を判決して大騒ぎになっているが、日本でも中絶で葬り去られている膨大な胎児を 国の手で救済し育てることも、少子化担当大臣の最重要テーマではないかと思った。
                                               
自分の意思に反して妊娠した若い女性が悩み苦しみ、公衆トイレで出産して山野に捨てる例も聞くが誠に残念な話だ。青春時代は誰も悩み苦しみ過ちを犯すが、その救済策を政府は真剣に考えるべきであろう。熊本の慈恵病院は 捨てられる運命の新生児を引取っているそうだが、問題ある妊娠や胎児を最大限に救出することは 自然の摂理にも合うことであり、もっと真剣に対応すべきだと思う。人生相談や生活費援助も含めて解決策は複雑だろうが、それこそ少子化担当大臣が知力を絞って奮闘し、闇に葬られている膨大な同胞を救済するテーマだと思う。

私は宗教心には自信がないが、折角授かった命を傲慢に葬り去るのは絶対に勝手過ぎであり、宇宙の倫理に反していると思う。若気の至りで妊娠して世間の笑いもになり 親から勘当されて中絶することも救済対象であり、責任を若い女性一人に負わせることは無理である。担当大臣はもっと真剣に考えて対応し 悩み苦しむ女性達を全面的に救援して 彼女らの苦しみを解決を考えるべきである。難題は山ほどあろうが それこそ専任大臣の仕事である。
                                               
仮に中絶数の半分を救うことができれば、20万人x80x 0.5=800万人の膨大な同胞を救出できる計算になる大成果だが、少子化対策が専任の大臣なら、何故この程度の構想を考えないのだろうか? 満州に残された子供たちが中国人親に引き取られて立派に成長した事例も数多く 中国人の優しさに感謝するが、感激だけで終わらずに、里親システムを積極的に導入して人口減少を止めることも、大臣は本格的に検討して欲しいと思っている次第.
                    

mh3944 at 13:54|PermalinkComments(0) 政治