2008年04月10日

1000円サンパツと官僚

1000円サンパツと官僚
近年1,000円サンパツが流行っている。カットOnlyという。頭髪刈りと首すじにカミソリも入れて1,000円だから安い。従来の3,000円調髪と比べて、顔のヒゲソリと洗髪が無いだけだ。家に帰れば必ず洗髪するし、顔ヒゲは剃っても翌日には伸びてしまうから、この3,000円と1,000円の差は大きい。私はこの10年来、必ずこのカットOnlyを利用している。

郊外のサンパツ屋は組合が強くて、長い間3,000円調髪が守られて来たが、お客を都心の1,000円サンパツに取られて食えなくなり遂に10年後れてやっと最近カットOnlyを取り入れ始めた。バブル以降、我々大衆は思想が変わって、格好よりも経済合理性を重視するようになった現われである。

しかし唯一変わっていないのが、政府官僚どものアタマの構造だ。私の自宅近くに1,000円ショップが現れたので、先日勇んで行ってみた。しかし確かに1,000円には違いなかったが、首まわりのヒゲソリはしないとのこと。理髪店ではなく美容院だった。美容院はカミソリを使うことが出来ないと厚労省の規則で決まっているのだと説明をうけた。 何故だ!なんだか理解に苦しむ説明でどうも納得できない。

やはり本当に理由は、厚労省の官僚どもが、自分たちの権限保持と再就職先確保のため、なんだかんだと屁理屈をつけて設けた変な規則であり、妥当性などは初めからないのだ。類似の変てこな規則は掃いて捨てるほどある。美辞麗句に囲まれてはいるが、殆んどが官僚エリートとその下部たちの権益を擁護するための規則だ。

日本のエリート官僚はなぜここまで卑屈になるのだろうか? 国民国家のために私利私欲を捨てることがどうしてできないのだろうか? なんだか悲しくなってしまう。中国とかインドネシアであれば、それは納得もできよう。しかし明治維新以来、世界の先進国欧米と肩を並べて優秀と言われる日本の官僚どもが、一旦自分たちの権益になると、目の色を変えてその構造を維持するため、理性を失うのは本当に情けない話だ。

日本のエリートは閨閥よりも、出身大学が幅を効かすが、貴重な青春時代を受験勉強ばかりに費やしてきた東大出身者たちは、精神修行にまで手が回らなかったからであろう。勿論彼らにも言い分はある。即ち中学高校の青春時代に、他のすべてを犠牲にして受験勉強に没頭してきたのだ。やれガ-ルフレンド、やれ海外旅行, やれスポーツなど、青春時代を遊び呆けて過ごした奴等とは違う苦しい修行の日々だったのだ。従ってそれ相当のリターンがあっても然るべきで何らおかしくないはずだと。難しい議論だ。

西洋社会にはNoblesse-Obligeということばがある。社会の上流階級に属するひと人達は、それに必然的に伴う奉仕の義務があるということだそうだ。これはキリスト教社会に潜在的にある考え方らしい。これは東洋人特に中国人や華僑に特有の、儲かりさえすれば何をやっても良いという、ドライな思想とは全く離れていると思う。我々日本人はなんだかその中間に位置し、ドライに徹することも出来ず、しかし社会奉仕に徹することもできていないような気がする。 いま叫ばれている教育改革は、この基本的な思想を整理しないと、なかなか難しいと思うのだか如何だろうか?






mh3944 at 10:19│Comments(0)TrackBack(0) 政治 

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