2011年04月11日

110411, 次は東南海大地震?


東日本大地震が発生して丁度1ケ月が経過した。続発した福島原発事故は、本当に終息できるのか、或いは福島県全県が立ち入り禁止に迄、事態が悪化するか分からず、まだ恐ろしい事態が続いている。3万人が犠牲になり、20万人以上が家屋敷から車、漁船、更には工場まで根こそぎ奪われた大惨事であるにも拘わらず、テレビは原発事故を中心に放送し続けている。原発は一旦暴走して周辺に強力な放射線を出し始めると、コントロールが不可能となり、見守る以外にない恐ろしい存在になるという。これで北朝鮮拉致問題など仔細な事件は完全に吹き飛んでしまった。
 
連日、世界中の諸国から、日本の大惨劇を悼み、応援するメッセージが発せられているのを聞くと心が温まるが、このような惨劇が地上にあり得るのかという程の津波の猛威を見て、世界はその恐ろしさを実感したことだろう。米国のある高校では、数百人の全生徒が赤いユニフォ-ムに揃えて大講堂に集合し、日本にエールを送る姿をみると、思わず当方も目頭が熱くなった。

それにしても、東電福島原発は来襲する津波の高さを10mと想定していたというが、現実にはこの想定を軽く超えた14mであった。確かに繰り返しテレビで放映される福島第一原発は、津波の来襲に備えた形跡は殆ど見当たらない。多分原発の立地が海抜10mだったので対応完了ということだったのだろう。近くの東北電力女川原発は15mと想定していたお蔭で、大被害は免れたという。

東電の他の致命的な欠陥は13台の非常用発電装置の殆どが海沿いの地下室に設置されており、津波の第一撃で全て水没し、緊急時の冷却用電源としての機能を完全に失ったという。冷静に考えてみると何とも幼稚な設計思想だ。独占企業を学閥で固め、いつも要領を得ない説明に終始する原子力保安院のスポークスマン西山審議官も技術には疎い東大法学部卒だという。原子力には無知でも学閥が支配する職場だから、仲間内の幼稚な設計は簡単に見過ごされてしまうのだろう。
 
しかし頼もしいニュースもある。 地震発生当時に27本走っていた新幹線は1本も脱線しなかった。3月11日午後2時46分に地震が発生して6秒後には、そのP波(縦波)を地震計がキャッチし、瞬時に新幹線の全電源を遮断し、全列車に急ブレーキをかけたそうだ。超高速で走っている新幹線が1本でも脱線転覆すると、直ちに1,000人単位の乗客が即死する大惨事になるが、脱線事故は全く起こらなかったとは奇跡といえよう。下衆の勘繰りで恐縮だが、これで地震の多い米国カリフォ-ルニアの新幹線計画は日本製に決まるだろうと思った。

ベトナムやトルコと交渉が進んでいる原発輸出計画への影響はどうだろうか。自然災害とはいえ、日本でクラス7の大事故が起きた事実は重く、相手国は警戒するだろう。しかし逆にこれほどの大事故を経験した日本製原発なら、安全度が更に高まると考える国もあるだろう。何れにせよ、チェルノブイリやスリーマイル島の人為的ミスによる事故と違って、福島原発事故は自然災害が原因であったことは小さな救いと私は思うのだが。 

事件直後に円レートが急騰したことには私も驚いた。これほどの大災害を受けると日本は大ダメージを受けて国力が弱化し、円が弱くなるのが当然だと思ったが、現実は逆で円が急騰してしまった。為替トレーダーは、日本を復興する為に、政府は海外資産を売り払って円に交換するから円高になるので、その前に円を買って、高く売り逃げようという魂胆だという。連中は死体を漁る禿げ鷹のような悪辣商人だと思った。株式や投資は、基本的に他人を欺いて自分だけが儲ける仕事であることは知っているが、如何にも無慈悲な職業だと改めて思う。友人には証券関係の人もおり、私の若干の株式が値上がりするのは嬉しいが、単純な私は株式売買を一生の仕事にする気にはなれそうにない。

聞く処によると、株取引は、儲けて喜ぶのはごく短期間で、殆どの期間は損に苦しむ月日だという。 今回の東電の株式も3月10日迄は株価2,000円以上の超優良株であったが、翌日の原発事故からは、連日限度一杯の値下げを続け、遂に300円台になってしまった。殆どの株主は持株を売却する暇すらなく、優良株に賭けた虎の子の全財産を一瞬に失ってしまったことだろう。 株は本当に恐ろしい。

大津波に襲われて、根こそぎ街を破壊された東北三陸地方の市街地を、これからどう再建するのだろうか? 数百年以内には確実に再来する大地震だから、住居を高台に移して平地は共同使用地として公共施設を建設する計画も提案されるという。今回の大地震は1200年前の紫式部の平安初期864年の貞観大地震以来だという超長期スパンの巨大地震という。何十世代にも渡る緊張感の維持は難しく、その間に悲惨さは忘れられ易いが、今回は映像が沢山残されているから、後世には反省材料に事欠かない。

東日本の50サイクル、 西日本の60サイクルも問題だ。米国製とヨーロッパ製機器の違いがそのまま残ったと言われているが、日本のような狭い国土で、電力のサイクルが分かれているとは相互に融通できず困ったものだ。サイクル変換装置の建設も可能だが、地元住民が高周波発生障害を嫌って反対が起こりいつも住民運動になるのだそうだ。電気は人間の文明に極めて大きな貢献をもたらしたが、唯一最大の欠点は、その貯蔵が極めて難しく地球サイズの巨大な電池でも大量の電力は蓄電できず、従って発電と使用が直結しなければならない厄介なシロモノだ。

更に日本にとって恐怖の課題は、東北より先に発生すると予想されていた東南海大地震だ。農漁村が主体の東北地方と違って東南海大地震が発生すると、東京を含む日本の心臓部が直撃され、本当に国が滅亡する危機に直面することになる。その意味で、今回の大地震は、極めて重要な警告となり、迫りくる東南海地震の被害を最小限にするために、日本はどう対応すべきかを教えてくれる。即ち地震よりも、忘れられ勝な津波の方がより悲惨な被害を起こすことも知った。幸い今回は真昼の地震であったが、仮に夜中に発生していたら、暗闇を逃げまどうことになり、地域住民は全滅の可能性もあったかと思うと空恐ろしい。逃げる事の出来ない地震大国の日本に生れた我々には辛い宿命だ。


mh3944 at 09:56│Comments(0)TrackBack(0)

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