2012年05月02日

120502,隣家の出来事

暗い話で恐縮だが、私の隣家の奥さん(65才)が突然死された。前日まで元気だったが、夜中にくも膜下出血で亡くなった。運悪くご主人は前の週から都内の病院に検査入院中で、奥さんとの連絡が途絶えたのを不審に思い、警察に通報して、自宅の寝室で亡くなっているのが発見されたという。

親しくしていた隣家の出来事で本当に驚いた。もしご主人が在宅なら、急変に気づき直ぐ救急車を呼んだだろうが、深夜のひとり寝では誰にも気付かれない。近くに住む長男も大慌てだが全て後の祭りで、元気な間に海外旅行でも同伴しておけば良かったと沈んでいる。

隣家とは長い付き合いで大胆な奥さんだった。私がバスに乗って自宅に帰る時、駅前からの長い下り坂道のど真ん中をブレーキをキーキー鳴らしながら、我々のバス以下の車列を従えて平気で堂々と大通りを下る女性だった。確かに狭い車道では、クルマ扱いの自転車は車道を行く以外に方法はないから理には適っているが私にはとてもできそうにない。元気な奥さんだったが、予期せぬ出来事で家族や関係者は嘆いたが、半身不随の長患いで家族に迷惑をかけるよりも本人や家族にとって幸せだったかも知れない。

最近似たような独居老人が誰にも看取られず亡くなる例が多い。私の住宅街も老人ばかりになり、ご主人に先立たれた未亡人圧倒的に多いが、今回はご主人がとり残された。昔と違って近年は便利なスーパーやコンビニもあり、男の一人住まいも可能だが、不器用な男性は家庭内のことが不得手で、一人住まいはなかなか難しい。   

それに比べると未亡人になった奥さんは元気いっぱいだ。昼に近くのレストランに行くと、いつも未亡人らしきご婦人連中が賑やかに騒いでいる。想像するに、永年連れ沿ったご主人から解放されてやっと自由な身分になり、これから人生の春を再び謳歌し直そうという雰囲気が満ち満ちている。   

逆に男の高齢者は如何にもだらしない。現役時代の自分の大きな影響力が老後も忘れられず、引退して初めて知る自分の無力さに大きな落差を感じているようだ。周囲の誰もが自分の現役時代の偉大さを理解してくれず、無力になってしまった引退生活がなかなか受け入れられない。拭いきれないプライドも邪魔して自由に外出できず自宅に閉じこもり勝ちになる。社用で慣れ親しんだゴルフも自己負担となってプレイ回数は減るが、スコアは増え続けて段々と足が遠のいてしまう。

何とか勇気を出して絵画教室や、パソコン教室に通い始め、恥ずかしさを我慢して、我が娘程度の若い先生に教わるがなかなか上達しない。目に見える進歩が感じられない内に挫折して、次の新しい習い事に変わるが再び挫折の繰り返しだ。何も目に見えてモノにならない内に、体力だけは確実に衰えを実感して気力も萎える。 そして遂には恥も外聞も捨てた恥ずかしい老人になってしまう。

西欧は罪の文化が根付いているが、日本には恥の文化があると、米国の人類学者ベネディクトがいったそうだが、確かに日本人は、他人にどう見られているかが気掛りで、下手に行動すると恥ずかしいという気持ちが根強く、シルバーの行動に大きな足枷となっている。

この点、民主党の小沢さんは全く日本人離れだ。誰がみてもクロで裁判官も心証はクロだが証拠がないので無罪判決を下したのに大喜びだ。そして今度は内閣打倒だと叫び始めている。古希に届く年齢になり後がない自分の高齢が心配なのかも知れないが、外聞を気にしない日本の政治家のなかでも、特に小沢さんは異常だ。筋も理屈もかなぐり捨てて、自分の内閣を打倒することに執心する変質の政治家になり変わった。その取り巻きの小沢チルドレンたちは更に大バカ者だ。自分が選挙民から選ばれたことはすっかり忘れて、羞恥心もなく小沢さんの提灯もちになり、打倒内閣に走り回る。何とも情けない限りだ。やはり日本で恥を大切にするのは一般の市民だけで、政治家だけは違うようだ



mh3944 at 10:39│Comments(0)TrackBack(0) 政治 

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