2013年02月01日

130201 安部内閣の3本の矢

 
安倍首相は3大政策で日本経済を立て直すと宣言している:大胆な金融政策、機動的な財政政策と、民間投資の喚起だ。ダボス会議で久し振りに日本の政策が世界の首脳から注目を浴びた。個人的には私も株の損を取り戻し、メーカーは気違いじみた円高レートから解放され息を吹き返している。金融政策と財政政策は政府の意向で左右できるが、問題は民間投資が喚起出来るかどうかということだろう。長年の不景気で守り経営に懲り固まったメーカーが、簡単に安倍首相の呼び掛けに応じるかどうか甚だ疑問だ。政府は民間投資を喚起する方策として、規制緩和と新エネルギー、医療マーケット分野などを示しているが、下手すると、企業が立ち上がらないままに財政支出だけに終わってしまう可能性もある。

例えば各種の新エネルギー開発投資だ。コスト面で原発やLNGの10円に相当する安価な代替エネルギーは極めて困難で不可能。風力発電は適地が北海道と青森秋田のみで発電量が限られ、福祉分野は人間相手の面倒な3K仕事で、苦労の割には報酬が低いことが知れ渡り、需要はあるが就業希望者が少な過ぎる。八方塞がりのなかで民間を活性化する知恵は誰ももっていない。ひとつのアイデアだが、私は市中の退職者でも意思さえあれば簡単に起業できるよう政府が助成策を打ち出しては如何かと思う。馬力はあっても知恵の無い若者に比べて、豊富な知識経験と人脈を使って新マーケットの開発と社会全体の活性化に貢献出来ると思う。 

私の近隣にも企業や官庁を定年退職して暇を持ち余している元気なシルバー人材がゴロゴロいる。
米系大企業の退職者Kさんは、毎日がゴルフ三昧で厭きもせずお金が続くのも不思議だ。大手商社を退職したSさんは、長かったアフリカ駐在のウップンを晴らそうと家庭を放り出して毎日ダンスだ。都庁OBのTさんは口達者を生かして自治会活動にご熱心。しかし彼らは例外的な存在で、多くのシルバー人材はお金の余裕も無く、退屈な引退生活を送っており、特に銀行マンOBはお金はあっても勇気が無く、引退後は寂しい生活を送っている。 
確かに公務員OBは、平穏無事に過ごすことが骨身に沁み込んでおり、口上は立派でも自らリスクを冒して新しい事業を起こすことはあり得ない。しかしメーカーOBは豊富な知識と経験をもち、意欲に溢れている人材が結構多い。彼らは不完全燃焼のまま退職を強いられ、これから始まる長い余生を退屈に苦しみ悶えながら老いて行く。    

60才過ぎで退職した彼らは、まだ元気で仕事に未練もあり、チャンスさえあれば仕事を続けたい意欲をもっている人材が多い。全く想像だが全国には数十万人のシルバー人材が貴重な知識経験と意欲を持ちながらも朽ち果てていると私は思う。彼らは知識経験に大きな自負があるが、中国韓国の安いコスト攻勢に敗れて、冷たい視線のなかで企業を去った人達だ。自尊心を傷つけられて挽回の機会もなく退職した彼等に、自分の力を試させる機会を与えてはどうだろうか。 機会と場所を与えられれば、彼らは名誉挽回の意欲に燃えて再び着火して動き出す人材が多いと私は思う。既にIT社会になり、個人でも簡単に起業できる時代であり、初期投資が僅少なら、立ち上がるシルバーは多い筈だ。定年後の生活を快適に過ごすには色々な考えもあるが, 私は自由意思で実社会と切磋琢磨しながら生きるのは、密社会でダンスやゴルフに時間を潰すより、よほど刺激的で永続する趣味だと思う。

具体的には、机と電話とパソコンを、格安条件(例えば月1万円程度)で貸与すると、彼らは業界知識を生かし、単独又は仲間と相談して開業するに違いない。最初はコンサルタントから始めるかも知れない。そしてチャンスがあれば、自ら小規模な仕事を始めるだろう。そして何人かは仲間を募って事業拡大も目指すだろう。 

私案だが小さな市町村には10人程度、大規模な都市では100人単位の施設を考えて欲しい。地方の市町村は駅前の便利な場所にも空き室がいくらでもあり、市役所や町役場は部屋を整備する。大規模な都市でも中心から少し離れると放置された空きビルが必ずある筈だ。それを100人程度収容でき、机とPCと受付、守衛を格安条件で提供すれば、希望者が続出するに違いない。もし市町村の財政が無理なら政府が補助する。国全体でも200-300億円で済むのでないだろうか。

例えば、私の住むA市の駅前には、県が建てた11F建ての立派なビルがある。多くのフロアはガラガラで暇な退職者が将棋したり、碁を打ちながら、終日時間を潰しているが、その1Fでも安い料金で有志諸兄に貸し出すべきだ。或いは駅から5分離れるとC銀行の古い建物が永年放置されており、これを利用すれば、20-30人規模の立派なシェアハウスが簡単に出来る。情報革命の進展とともに、今日ではパソコンさえあれば地方都市でも何不自由なく仕事が出来る時代になっている。 私自身も月2万円の家賃で2坪のシェア-ハウスを借りている。早朝出社するとすぐ仕事モードになり、仕事が終わればまだ太陽が高い内に退社する。厄介な上司がいない仕事は本当に快適だ。パソコンが分からなければ、隣室の事務員に教えを乞う。多分私は死ぬ迄ここで仕事を続けるだろう。 閑に苦しんで老いるより、多忙なまま突然人生を終える方が余程楽しいと私は思うが、ほかの方々のご意見もお聞きしたい。  

もうひとつは規制緩和だ。ハローワークの開放を是非進めて欲しい。ハローワークは極めて強力な人材調達組織だが、甚だ使い難いシステムになっている。例えば我社の如く従業員5人が全て定年退職者で失業保険を払っていないと、ハローワークに人材募集を申し込んでも拒否される。国の機関だから失業保険を納めていない企業は門前払いだというが、それは本末転倒だ。税金で作られた組織だから、国民は誰でも利用できるシステム変えるべきだろう。それでは業務多忙になり過ぎると言うかも知れない。では民間企業に人材紹介業を解放すべきだ。いろいろ理由を挙げて民間の人材紹介業を禁じているが、本当は、民間企業がライバルになるとハローワークが負けてしまうのが心配なのだ。彼らは民間と競争する自信がなく、従って民営の人材紹介業を禁止しているだけだ。 それは郵政の民営化と同じで、競合で勝てる自信がないので、ヘ理屈をつけて相手を排除する。規制緩和が大声で叫ばれるが、本当はこのように目に見えない隠れた規制の緩和が必要なのだ。

自由に使えるハローワークが出現すると、有志の人は同じ志の人材を募って、互いに協力し知識や資金を出し合って起業し、民間の活性化に大きな効果を発揮するだろう。 中国のお役人と違って日本の役人はワイロを取らないというが、代わりに目立たないような規制の網を張り巡らせて自分達の権益をがっちり守り、民間の自由な活動を大きく阻害しているのだ。



mh3944 at 09:31│Comments(0)TrackBack(0) 雑感 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔