2017年05月18日

170518 軍事研究

先日の新聞に大阪大学名誉教授の加地伸行氏が次のように書いておられた。日本学術会議が、軍事に関わる研究は受けるべきでないとの声明は全くバカの一つ覚えだ。例えばネジの研究の場合、そのネジが民生用か軍事用か誰が区別するのかと。正しく名言である。平和安全保障研究所の西原正理事長も大学の軍事研究禁止は我が国を危険に晒すと警告している。                                       
                                                                    
加地教授は論語研究の権威だそうだが、思想研究、哲学研究でも軍事研究と重なる部分があるという。学術会議総会で、阿呆な学者が机を叩いて科学者は軍事研究をしてはならないと絶叫する姿をTVで見たが、彼は日本を如何に守るか考えたことがあるのだろうか? 日本以外に世界の誰がこのようなバカな主張をするだろうか? 軍事予算が嫌いならご自分が受託しなければ済むことであり、平和に名を借りて他者を束縛すべきではない。                                                                                                                                 
                    
別の新聞には、ネイチャー誌の特集で、ノーベル賞を3年連続して受賞した日本の科学研究は いま危機的状態にあると報じている。世界の主要な科学雑誌に掲載される重要論文はこの4年間で中国が48%増加,、米国は17%増加したのに対し日本は8%減少したという。科学論文の世界では、中國, 米国、英国、独国、韓国など多くの国々が力を注いでいるが、日本は世界で存在感を低下しつつあるのだ。各国の科学技術予算はNo.1の中国が20兆円、米国が15兆円に対して 日本は3.5兆円で低迷している。天然資源がなく技術立国だけで生きる日本が科学技術の研究を怠ると世界で没落するのは確実だろう。                         
                                                                  
科学研究はスポーツと似て世界中がライバルで極めて厳しく日常の地味な努力が不可欠な世界である。クラレが調査した小学6年生の男子が憧れる職業はNo.1がスポーツ選手、No.2が研究者だという、しかし現実には大学院博士課程に進学する学生数は年々減少し続けているのだ。理由は研究者になっても人生が保証されないからである。若手研究者の6割は3年〜5年の任期つき契約制であり、その間に相当な成果を出さないと契約終了で予算が切れて浪人生活となる。不安定な研究予算のもとでは、結婚も出来ないという。                                                                            

半世紀前に私が大学を卒業する時、私は大学院に進学して研究者になろうと意欲満々で大学院進学を希望したが、断念させられた苦渋の想い出がある。当時 大学院に進学できる学生は成績優秀で、かつ教授のお気に入りが優先された。両方共に不合格だった私が勝手に進学しようとすると、大学院の入学試験は厳しく、そこで不合格になり困ってしまうぞ!と事務局から脅されて私は断念した。                                                                                          
私の親友のN君は、ノートは極めて几帳面、学業成績優秀、教授には従順で、野心気配も殆んど無く、大学院から博士課程に進んで、助手、講師、助教授、と昇進した。しかし彼は何か顕著な研究成果を挙げたとは全く聞かなかった。N君には大学は学術研究する場所ではなく、就職する場所だったのだ。                                                                                  
                                                                    
国立大には40才未満の野心ある研究者が17,000人いるが、その内10,000人は任期付き契約であり、その契約期間内に相当な成果を挙げないと予算打ち切りで浪人になる。もし彼らが予算潤沢な軍事研究に挙手しても誰も非難はできる筈がない。世界の研究開発競争は益々激化して、少々の努力では顕著な成果は期待できない厳しい時代になった。かように厳しく暗い研究生活に人生を賭けようとする勇気ある若者がいることは称賛に値すると思う。                                                                                                     
                                                   
政府は、軍事研究予算を昨年の6億円から今年度は18倍増やして110億円にする。功なり名遂げた学術会議のお偉い先生方が若者達の野心を潰すことだけは絶対にあってはならない。意欲ある研究者は積極的に手を挙げて、研究予算を獲得して、日本の科学研究を推進させてほしい。              
 




mh3944 at 12:58│Comments(0)TrackBack(0) 政治 

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